2011年10月20日

RMAF2011レポート(1)

550-110月14〜16日にデンバーで開かれたRocky Mountain Audio Fest (RMAF) 2011に行ってきた。僕の出展者としての参加は3回目。Concert Fidelityは、今回2部屋で展示を行った。まず、メインの550号室は1月のT.H.E. Show Las Vegas 2011とほぼ同じ布陣で、僕の自宅で預かっていた機器の多くをデンバーに送り込んだ形になる。

(注:当事者として関与している僕の意見には当然バイアスがかかっているので、その分、割り引いて読んでいただきたい。)

550号室展示機器
  • アナログプレーヤー:Denon DP3000(改)
  • トーンアーム:Denon DA305(改)
  • カートリッジ:Shelter 501
  • CDトランスポート:Esoteric X-05
  • フォノステージ:Concert Fidelity SPA-4C
  • プリアンプ:Concert Fidelity CF-080LSX2
  • パワーアンプ:Concert Fidelity ZL-200
  • スピーカー:Kaiser Acoustics Kawero!
  • ケーブル:Fono Acustica Armonico
  • 電源タップ:Fono Acustica Sinfo
  • ラック&アンプスタンド:Stillpoints
550-3全製品の小売定価を合計するとおよそ24万ドル(約1,800万円)になろうかという高価なシステムだから、いい音がして当然なのだが、今回は本当に良かった!Concert Fidelityがこれまでにショウで実現できた音としても最高だったし、僕自身、近くにある他の部屋(15部屋)を回り、そのどこよりもはるかに水準の高い音が出ていたことを確認できた。うちの部屋に来てくれたオーディオファイルや評論家からも、ショウ全体で最高または最高の部類に入る部屋だ、というコメントを得た。

550-4有力なオンラインマガジンSoundStage!の創設者・発行人であるDoug Schneider氏が「今回実際に聴いた部屋の中で最高の音」と絶賛してくれたし(記事(英文)はこちら)、カナダのオンラインマガジンAudiophiliaでも「(Magicoの部屋に続いて)第2位」という評価を得ることができた(記事(英文)はこちら)。

1年前には同じ部屋で同じスピーカー(但し古いバージョン)を使って展示をしたが、これほど良くなかった。その時との差は、ケーブルを替えたことだ。以前は別のメーカーを使っていたが、今回は僕が今まで聴いた中で最高のケーブル、Fono AcusticaのArmonicoを採用。スピーカーもウーファーが新しくなった新モデルだ。

1月のラスベガスのショウと比べても良くなっているが、その時との違いは、スピーカーのブレークインが進んだこと、Fono Acusticaの新製品である電源タップ「Sinfo」が加わったこと、そして(おそらく一番重要な点として)Concert FidelityのプリアンプCF-080LSXに大幅な改良が加えられ、LSX2にバージョンアップしたことだ。

このバージョンアップでは、まず以前パワーアンプに搭載して良い効果が得られた特殊なDC-DCコンバーターを投入。これはリニア・レギュレータと違い、1次側と2次側が電気的にアイソレートされるので、AC電源の変動など外部要因の影響を受けにくくなり、背景ノイズが減少する。

次に、設計者の津田さんは数年前から検討していたチップ型抵抗を音楽信号の通る重要なポイントに導入。以前使っていた日本製の超精密バルクメタル抵抗(Vishayと同じタイプ)と比べて、リードワイヤがなくなったことのメリットに加え、抵抗方式の違いにより可聴帯域での歪みが低減。さらにグラウンディングの経路を見直し、回路のレイアウトにも微調整を加えた。

こうした改良の結果、LSX2バージョンは以前のモデルと比べ、まず背景ノイズが下がり、いままでノイズに埋もれていた超微細音が聴き取れるようになった。歪みの低減により音の純度が上がり、非常にピュアで美しい中高域を実現。音の立ち上がりも滲みがなく、スパッときれいに出てくるので気持ちがいい。

システム全体の音がどうだったかというと、高い解像度、ディテールの描写力、ダイナミクスの大きな振幅、トランジェントのキレのいい立ち上がり、抜けの良さ、音場の広さ、音像のピンポイント定位とフォーカス、高域から低域までバランスよく「ひとつのボイス」でスピードの揃った再生ができていたことなど、まずオーディオ的に重要とされるポイントはきっちり押さえられていた。

それに加え、他の部屋のシステムと比べて特に際立っていたのは、ナチュラルかつオーガニックな音楽表現である。他の部屋では、特にデジタル再生で中高域に妙にエッジが立ったり、金属的で不自然な音になったりしていたが、うちの部屋ではそれが全くなかった。微細なディテールが強調されて目立つのではなく、耳をすませるとそこにあるという感じ。ハイファイの再生ではなく、音楽が奏でられているという感覚。聴き疲れすることなく、いつまでも音楽に没入していられるという印象なのである。

デジタルとアナログで音に大きな差がないということもうちの部屋の特徴だった。それだけデジタル(Esoteric X-05トランスポート→Armonicoデジタルケーブル→ Concert Fidelity DAC-040)の品位が良かったわけだが、それでもアナログは特に良かった。津田さんが改造したデノンのDP-3000ターンテーブル、デノンDA305トーンアーム、Shelter 501カートリッジ、Armonicoフォノケーブル、Concert Fidelity SPA-4Cフォノステージからなるアナログ系統(そうそう、うちから持って行ったオヤイデHS-TFヘッドシェルも)がばっちり決まっていたのだが、特に来場者の注目を集めていたのはユニークで仕上げも美しいターンテーブルだ。たくさんの人がその性能に感嘆し、興味を示していた。70年代に作られたダイレクト・ドライブのターンテーブルだが、他の部屋で展示されていたベルトドライブ式の超高級ターンテーブル(複数)よりもずっといい音が出ていたと思う。

僕たちは今回のショウで大きな自信を得た。ケーブルやラックも含めて条件が揃い、セッティングがきっちり決まれば、Concert Fidelityの機器は間違いなく世界最高ランクのパフォーマンスを発揮することがハッキリ示されたからだ。いや、前からそうだと思っていたのだが、以前よりさらにパフォーマンスが高まり、他の人の評価が追いついてきたと思う。同じことはKaiserのスピーカーにもFono Acusticaのケーブルにも言える。資金力のある人はぜひ、購入対象の選択肢として検討することをお勧めしたい。

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jazzaudiofan at 12:38│Comments(6)TrackBack(0)オーディオ | >RMAF2011

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この記事へのコメント

1. Posted by nabe-o   2011年10月20日 23:11
FESの成功おめでとうございます。
Fono Acustica、非常に気になりますね。今STEALTH-SAKRAとAUGLINE-HORUS/NEOを使用中です。ODINなんかも比較試聴しました。やはりこういったハイエンドケーブルと同じレヴェルの性能を持つケーブルなんでしょうね。聴いてみたいなぁ
2. Posted by jazzaudiofan   2011年10月21日 06:24
nabe-oさん、コメントありがとうございます♪
Fono Acustica、数カ月前のStereophile誌でMichael FremerがStealth Sakraを含む超ハイエンドケーブルと比較をしていました。性能は同レベルで、音の傾向はFAの方がややウォームで中域が豊かであるという結論でした。Odinとは私自身が直接比較したことがありますが、これもOdinがスピード感重視で中高域に偏るのに対し、FAは中域が豊かでウォームでした。(私の個人的な好みで言えば断然OdinよりもFAの方が好きです)

思うのですが、このクラスの超ハイエンドケーブルには、解像度を重視しすぎるあまり、ドライで分析的で中高域に偏った、音楽性に欠けるものが多いような気がします。その点FAは十分な解像度、キレとスピードを持ちつつも、音楽で最も重要な中域が痩せることなく、血の通ったオーガニックな再生をしてくれると思います。

なお、FAのArmonicoはStereophile誌の2011年度推奨コンポーネントに選ばれたほか、英国のHiFi+でも2011年度「Best of the Best」コンポーネントに選ばれています。

試聴のための貸し出しはできませんが、一定期間聴いていただいて気に入らなければ返品を受け付けるという形での販売は可能です。ご興味があればメールで直接ご相談ください。
3. Posted by nabe-o   2011年10月21日 11:48
なるほど中域が豊かでウォームですか。STEALTH-INDRAからSAKRAに変更した時は中域を厚くしたい思惑のもと購入しました。INDRAは、高域がきらびやかで美しく最初はオッ!と思うのですが、長く付き合うとシャカついて感じてしまい。中域の音痴さに気づいてしまいました。JAZZなどでシンバルがエラく前方で鳴るとか有り得ないことが起こるのです。
私はODIN vs SAKRAの比較試聴でしたがODINが断然、中域が濃かったですから、FAはよりそれよりも中域が厚くなりそうですね。今使用のPREがNAGRAで濃い目ですから、どうなるんでしょうね(笑)
今はSAKRA入れたばかりで、お金無いですが、余裕ができたら検討します。PRE→POWER間が良さそうですね。
ちなみにODINは日本で買うのは高くて無理です!(爆)
4. Posted by jazzaudiofan   2011年10月24日 13:51
Stealth IndraもSakraもほんの少しですが自宅で試聴したことがあります。もちろん印象は良かったのですが、今はFAにすっかり惚れ込んでしまいました。中域が濃いといっても直接比較しての話ですし、システムによって印象が変わってくる可能性もあります。ちなみに最近Kubala-SosnaのElationと直接比較した際には、FAの方が中高域がクリアになり、予想と反対だったので驚きました。
5. Posted by エルメス バッグ   2014年09月02日 02:53
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6. Posted by air jordan 10 bobcats price   2014年10月08日 17:30
Dans le cas o? vous n'avez jamais eu le plaisir d'assister ? une foire de la Renaissance avant, s'il vous pla卯t me permettre de vous 茅clairer sur ce que vous pouvez vous attendre. Le moment o? vous entrez, vous serez compl猫tement immerg茅 dans une cr茅ation nouvelle d'un village anglais du 15猫me si猫cle avec les paysans agr茅ables, jeunes filles joyeux, agents v茅reux, et m?me certains noblesse aristocratique serpentant ? travers les rues.

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