>RMAF2011

2011年10月29日

RMAF2011レポート(4):音楽編

オーディオ・ショウに出展する楽しみのひとつに新しい音楽との出会いがある。Concert Fidelityの展示スタイルとして、来場者がCDやLPをもってきた場合は喜んでかけることにしている。もちろんこちらでも用意しているが、自分がよく知っている音源を聴いてもらった方が、システムの良さをよく理解してもらえると思うからだ。

RMAF2011レポートの最後に、今回出会った新しい音楽と、僕が用意して好評だった音源を紹介しよう。

Rodrigo y Gabriela / Live in Japan (CD)
Live in Japan (W/Dvd)Estelonのスピーカー設計者、アルフレッドさんが試聴に使っていたCD。アコースティック・ギター2本だけで世界中のリスナーに衝撃を与え続けている男女2人組のユニットのライヴ盤だ。アルフレッドさんが使っていたのは13曲目の"Tamacun"。「Are you fucking ready?!」つまり「いくぜ!てめえら!」というロドリーゴの叫びとともに始まるこの曲、強烈なギターのかき鳴らしだけでなく、(おそらく下が空洞になっている)舞台の床を踏みならすドン、ドン、という低域がどれだけ再生できるかがポイントだ。

Andreas Kapsalis & Goran Ivanovic / Guitar Duo (CD)
Guitar Duoシカゴで活動している、これも偶然だがアコースティック・ギター・デュオ。Andreas Kapsalisは名前からしておそらくギリシャ系で、スチール弦ギターを使いタッピング技法も駆使する。Goran Ivanovicはクロアチア出身でナイロン弦のクラシック・ギターだけを使う。バルカン民謡、クラシック、ジャズ、ロックなどの要素が混じり合ったオリジナル曲は知的で実験的にすぎる嫌いもあるが、ヴァーチュオシックな演奏と相まって、これまでにないユニークな音世界を生み出している。

Cowboy Junkies / Trinity Revisited (LP)
Trinity Revisited (Ogv) [12 inch Analog]有名な"Trinity Sessions"の20年後に同じトロントの教会で、Natalie MerchantやRyan Adamsなどをゲストに迎えて録音された。来場者が持ち込んだLPバージョンをうちの部屋でかけたのだが、ナチュラルな音が実に素晴らしかった。

Pat Metheny / What's It All About (LP)
What's It All Aboutこれは僕が最近入手して、音楽も録音も気に入ったのでRMAFに持って行った。アナログバージョンはLP2枚組で、CDに入っていないボーナストラックが2曲ある。かける度に絶賛されたのがA面2曲目の"Cherish"と1曲目の"The Sound of Silence"だ。

Count Basie and His Orchestra / 88 Basie Street (LP)
88 Basie Street中古レコード店で3ドルで入手したパブロのオリジナル盤(1983年録音)。このアルバムは数あるベイシー楽団の作品の中で特に音が良く、XRCDとして再発されるなど、オーディオファイルの憧れの的になっている。ハリウッドのOcean WayスタジオでAllen Sidesによって録音されたこのオリジナル盤は、実際びっくりするほど音が良く、演奏も最高だ。A面3曲目の"Contractor's Blues"をかけるたびに、部屋にいる人全員が笑顔になり、テンポを取ってノリノリになるのが嬉しかった。

Eva Cassidy / Songbird (LP)
Songbird [12 inch Analog]よく知られている傑作ヴォーカル・アルバム(ベスト盤)のLPバージョン。A面1曲目の"Fields of Gold"は何度聴いても感動的だ。

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2011年10月26日

RMAF2011レポート(3)

P1020164RMAF2011の他の部屋の印象をレポートしよう。僕は基本的にConcert Fidelityの部屋に詰めっきりになっていたのであまり時間がなかったが、それでも駆け足で同じセクションにある15ほどの部屋を回ってきた。このセクションにあった部屋は全体の半分以下だし、他のセクションで評判の良かった部屋は回ることができなかったので、包括的な評価はできていない。

ただ、見て回った中での全体的な印象は、僕個人の音の好みに照らして言えば、あまり良くなかった(爆)。自分で言うのも何だが、うちの部屋の音が余りに良かったので、それに比べると他の部屋はどれもイマイチ。というよりもむしろ、それぞれの部屋でそれなりに感心はしたのだが、Concert Fidelityの部屋に帰ってきた時に、「ああ、やっぱりこの音だ!こっちの方が断然いいよな!」という感想を抱いたのである。

僕の好み(スピードや解像度よりも音の質感、特に中域の正しさを重視。分析的で冷徹な表現よりも、ややウォームでナチュラルな実在感を重視)からすると当然とも言えるが、ソースはデジタルよりアナログ、増幅系はソリッドステートよりも管球式の方が印象が良かった。

同じデジタルでも、PC/サーバをソースにしていた部屋は最悪で、CD/SACDプレーヤーの方がまだ良かった(唯一の例外はMA Recordingsの部屋)。ハイレゾ音源かどうかにかかわらず、僕は未だにPC/サーバをソースにしたシステムでまともな音が出ているものを聴いたことがない。Concert Fidelityの津田さんも、今回のRMAFでもミュンヘンのハイエンド・ショウでも、同じ感想を抱いたと言っていた。PCオーディオ、うまくやればいい音が出る可能性はあるのかもしれないが、現状ではまだまだなのではないだろうか。続きを読む
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2011年10月25日

RMAF2011レポート(2)

517-1Concert Fidelityが出展した2つめの部屋は、エストニアの新興スピーカーメーカー、Estelon(エステロン)の部屋である。僕が最初に聴いたのは今年6月のT.H.E. Show Newportで、その時の記事こんなことを書いた。
「エストニアのスピーカー・メーカー、Estelon(エステロン)のXAは素晴らしかった。Marten Designなどと同じくAccutonのセラミック・ドライバーを使っているのだが、ユニークな形の優美なエンクロージャは大理石を主原料とする複合素材を高度な技術を用いて鋳型整形したもの。ショウが終了してからConcert Fidelityのプリアンプとパワーアンプを持ち込んで試聴させてもらったところ、ニュートラルで色付けのない、解像度の高い素晴らしい音を実現していた。昨年のRMAFでデビューしてからまだ1年も経っていないが、世界中で大きな反響を呼んでおり、注目のスピーカーだ。」
517-2このときの試聴が縁となり、今回アンプの貸し出しを依頼されたのだ。そして何と、エステロンは今回のRMAFで最新モデル「XA Diamond」を投入してきた。その名の通り、Accuton製の最新ダイヤモンド・ツイーターを搭載した高級モデルだ。このダイヤモンド・ツイーターは、B&WやMarten Designのスピーカーに使われているような白っぽいものでも、ハニカム状の枠組みに小さなダイヤモンドを取り付けたものでもなく、宝石のダイヤのように透き通った1枚の円盤で、妖しい美しさをもっている。ユニットの色にマッチしたマット・ホワイトの仕上げも最高だ。(仕上げは自動車用のペイントが使えるのでたくさんの色に対応できるそうだ。)

このXA Diamond、単にダイヤモンド・ツイーターを搭載しただけではない。中域のユニットやクロスオーバー、エンクロージャの内部構造や吸音材なども全て見直した全面改訂版なのだ。
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jazzaudiofan at 11:42|この記事のURLComments(2)TrackBack(0)

2011年10月20日

RMAF2011レポート(1)

550-110月14〜16日にデンバーで開かれたRocky Mountain Audio Fest (RMAF) 2011に行ってきた。僕の出展者としての参加は3回目。Concert Fidelityは、今回2部屋で展示を行った。まず、メインの550号室は1月のT.H.E. Show Las Vegas 2011とほぼ同じ布陣で、僕の自宅で預かっていた機器の多くをデンバーに送り込んだ形になる。

(注:当事者として関与している僕の意見には当然バイアスがかかっているので、その分、割り引いて読んでいただきたい。)

550号室展示機器
  • アナログプレーヤー:Denon DP3000(改)
  • トーンアーム:Denon DA305(改)
  • カートリッジ:Shelter 501
  • CDトランスポート:Esoteric X-05
  • フォノステージ:Concert Fidelity SPA-4C
  • プリアンプ:Concert Fidelity CF-080LSX2
  • パワーアンプ:Concert Fidelity ZL-200
  • スピーカー:Kaiser Acoustics Kawero!
  • ケーブル:Fono Acustica Armonico
  • 電源タップ:Fono Acustica Sinfo
  • ラック&アンプスタンド:Stillpoints
550-3全製品の小売定価を合計するとおよそ24万ドル(約1,800万円)になろうかという高価なシステムだから、いい音がして当然なのだが、今回は本当に良かった!Concert Fidelityがこれまでにショウで実現できた音としても最高だったし、僕自身、近くにある他の部屋(15部屋)を回り、そのどこよりもはるかに水準の高い音が出ていたことを確認できた。うちの部屋に来てくれたオーディオファイルや評論家からも、ショウ全体で最高または最高の部類に入る部屋だ、というコメントを得た。

550-4有力なオンラインマガジンSoundStage!の創設者・発行人であるDoug Schneider氏が「今回実際に聴いた部屋の中で最高の音」と絶賛してくれたし(記事(英文)はこちら)、カナダのオンラインマガジンAudiophiliaでも「(Magicoの部屋に続いて)第2位」という評価を得ることができた(記事(英文)はこちら)。
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jazzaudiofan at 12:38|この記事のURLComments(6)TrackBack(0)
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jazzaudiofan
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