新たに治験カテゴリを作りました。もうすぐ治験で入院するので、レポートしようと思います。
「寝てるだけで金が入る」ことで割のいいバイトとして有名な治験ですが、僕は腐っても薬剤師のたまごですから、身をもって患者の立場に立ち、薬物の動態を確認するチャンスだと思ってます。もちろん一番はお金が目当てですけどね!
実は今までにも二度治験へ参加していて、一度目は高血糖、二度目は抗アレルギー薬でした。どちらも同等性試験というものです。
同等性試験とは、後発医薬品、いわゆるジェネリック医薬品が元となる薬と作用の違いがないか、確かめるものです。後発医薬品とは特許の切れた医薬品を元に他社が開発したもので、通常同様の化合物を用います。そのため薬物の作用は元となる薬そんなに変わることはなく、同等性試験はほとんど危険がないと言っていいと思います。
同等性試験の場合、薬の効果を調べるより、薬の吸収の早さだとか、排泄される早さなどを元となる薬と比較するのが目的ですから、投与量も少なくて済み、そのため副作用の危険性も普通に服用するよりはるかに小さくなります。
さらに、同等性試験の場合、先発の医薬品の副作用がほとんど判明されています。これは実際に何万人もの一般の患者に投与され、その結果が医師から製薬会社に報告されているためです。言い方は悪いですが、何万人もの患者で治験を行った医薬品です。
安全性が確認されたわけではありませんが、主な副作用が判明していることで、治療の開始が早くなりますし、尿検査・心電図・血液検査・問診など、最低限の検査が行われる上、何しろ入院中周囲は看護婦や医師ばかりです。こんなに安全なことはありません。
一方でまったく新しい薬の治験となると、やはり副作用が未知ですので危険です。特に作用部位が脳や目などの神経系の薬は個人的に注意が必要だと思います。ただそういった試験が一般に募集されることは少ないでしょうね。現在募集しているのはほとんどが同等性試験でしょう。
(ちなみに酒を飲んでくる・タバコを隠れて吸うようなオバカッチョは、どうにかなるかもわかりません。薬はビタミン剤ではありません。健常者が飲めば毒でしかないんです。)
もちろん事前の説明ですべて知らされることですし、キャンセルはいつでも可能ですので、ご心配なさらずに。
今回参加する治験もこの同等性試験です。3泊4日の日程が二回繰り返しになります。気になる謝礼金は11万円ほどです。割がいいかどうか、と考えるとめちゃくちゃ割りのいいバイトになると思います(あくまでボランティアですが)。事前検診は終了して、あとは入院を待つだけです。ではお楽しみに。