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大好きなジャズドラムとバイクを語る薬学生のブログです^^

治験レポート

治験って何するの?

こんにちは、絶賛治験参加中のmodalです。投薬と、それに続いて行われる鬼のような採血ラッシュも終わり、ようやくひと段落着いたのでブログ更新します。

今日のテーマは治験とは何をするのか?ということです。治験に参加したことのない人向けの記事です。

治験の大まかな流れは

事前検診→入院→検査→投薬→検査→退院

です。hokulea_k-7051 

 まず事前検診で説明と、検査を行います。ここでの検査は採血、採尿、心電図、血圧、身長体重などです。また同意書にも記入します。ここで参加の同意を取られるわけですが、いつでもキャンセルできます。このときの検査値から、参加者を絞ります。

参加の可否の発表は電話にて行われます。ここで選ばれる人には入所者と入所待機者があり、入所待機者は入所者が遅刻や何らかの理由で入所できなくなったときに代わりに参加する人です。通常その日のうちに帰されます。着いたら、投薬前のデータをいろいろととられます。基本的に事前検診と変わりません。

検査も終わり、病院のベッドで寝ることになります。当然食事が出て入浴が許されますが、持ち込んだお菓子などを食べることはけっこうヤバイ違反です。やめましょう。夜10時頃に消灯になります。

翌日は投薬日です。また朝からいろいろ検査をされて、投薬にふさわしい被験者かチェックされます。ここで変なデータが出ると、帰されることもあります。

さて、投薬です。投薬直後、採血が頻繁にあります。一日10回前後あり、投薬直後は25分ごとにあったりして、割と大変です。しかし投薬日が過ぎれば、一日3回ほどになるのでご心配なく。またこのとき心電図、血圧、診察などがあります。診察と言っても、ほとんど流れ作業です・・・。その後、退院日に一通り検査をして退院です。ただこれは入院中ひとつの薬を飲む場合で、入院中何種類かの薬を飲む場合があります。そのときはまた投薬から繰り返しです。

基本的に入院中は採血がメインと思っておけばいいと思います。あとは何もすることがありませんw だから、暇つぶしの道具をたくさん持っていきましょう。小説一冊くらいでは絶対に足りません。大体どこの病院も無線LANを設備していますから、僕のようにノートパソコンを持っていくのがベストだと思います^^ 

事前検診で落ちないために~基準値~

先日事前検診を済ませてきたのですが、参加者の多さに驚きました。どうやら25名で行う治験に対し、50人以上の応募があったようです。不景気なのもあるかもしれませんが、春休み中の大学生が多かったんでしょうね。こうなると半分以上は落ちてしまうわけで、内心僕もひやひやしました。でも、結果的には被験者に選ばれ、無事に参加することができそうです。

被験者の選考基準は、データの比較で行われます。データとは、採血、血圧測定、心電図、採尿などで得られたものです。ここで重要なのが、基準値の中にすべての測定値が収まるようにすることです。

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基準値というのは、左図のように極端に大きい・小さい値5%を除いた範囲の値ことです。例えば(体重)÷(身長)^2のBMIであれば18.5~25が基準値です。

平均に近いほど"良い値"ということです。前回の事前検診でも、血圧が基準範囲外になってしまった人が、何度も再測定されていました・・・。僕はぎりぎりセーフでしたが。治験においては企業が平均的な被験者から測定値を取りたいため、なるべく基準範囲な人を選ぶようです。

(ただ重要なことは、この基準値から外れたからと言って、異常だったり不健康というわけではありません)

データの比較という点では、この基準値から、さらに平均値に近い人を選考しているのだと思います。すなわち、基準値に入って、なおかつ平均値に近い人が被験者として選ばれやすいといえると思います。

ではどうやったら平均値に近づけるか?これは簡単に言えることではありませんが、健康的な生活を送ることがベストです。具体的には、

  • 喫煙は控える
  • 酒はほどほどに
  • 適度な運動を
  • バランスのいい食事を
  • しっかり睡眠をとる

ざっとこんなところです。

とくに「喫煙者は受かりにくい」という情報があります。喫煙習慣は血圧や心拍数などにかなり影響するのでこれは正しいと思います。飲酒なら一週間も控えればほぼ通常の測定値に戻りますが、喫煙は数日止めただけでは戻りません。喫煙者の方は不利になると覚えていてください。一方で、喫煙者向けの募集もありますので、あまり気になさらずに。

ちなみに、僕は今まで4回の事前検診を経験しています。そのうち落ちたのは1回です。理由は「花粉症だから」です。そんなの電話アンケートで聞いておけよと思うんですが・・・。測定値で落ちたことはありません。

参考までに、僕は

  • 平均的身長・平均的体重・中肉中背
  • 非喫煙者
  • 酒は週に4日ほど。ビール500mlくらい
  • かなりの不摂生です
  • 年齢は22才

こんな人間です。本来は受かるような身体じゃないと思うんですが、たぶんまだ内臓が元気なので測定値は正常なんだと思います。いつかガタがきそうですが・・・。


同等性試験は危険か?

新たに治験カテゴリを作りました。もうすぐ治験で入院するので、レポートしようと思います。

「寝てるだけで金が入る」ことで割のいいバイトとして有名な治験ですが、僕は腐っても薬剤師のたまごですから、身をもって患者の立場に立ち、薬物の動態を確認するチャンスだと思ってます。もちろん一番はお金が目当てですけどね!

実は今までにも二度治験へ参加していて、一度目は高血糖、二度目は抗アレルギー薬でした。どちらも同等性試験というものです。

同等性試験とは、後発医薬品、いわゆるジェネリック医薬品が元となる薬と作用の違いがないか、確かめるものです。後発医薬品とは特許の切れた医薬品を元に他社が開発したもので、通常同様の化合物を用います。そのため薬物の作用は元となる薬そんなに変わることはなく、同等性試験はほとんど危険がないと言っていいと思います。

同等性試験の場合、薬の効果を調べるより、薬の吸収の早さだとか、排泄される早さなどを元となる薬と比較するのが目的ですから、投与量も少なくて済み、そのため副作用の危険性も普通に服用するよりはるかに小さくなります。

さらに、同等性試験の場合、先発の医薬品の副作用がほとんど判明されています。これは実際に何万人もの一般の患者に投与され、その結果が医師から製薬会社に報告されているためです。言い方は悪いですが、何万人もの患者で治験を行った医薬品です。

安全性が確認されたわけではありませんが、主な副作用が判明していることで、治療の開始が早くなりますし、尿検査・心電図・血液検査・問診など、最低限の検査が行われる上、何しろ入院中周囲は看護婦や医師ばかりです。こんなに安全なことはありません。

一方でまったく新しい薬の治験となると、やはり副作用が未知ですので危険です。特に作用部位がなどの神経系の薬は個人的に注意が必要だと思います。ただそういった試験が一般に募集されることは少ないでしょうね。現在募集しているのはほとんどが同等性試験でしょう。

(ちなみに酒を飲んでくる・タバコを隠れて吸うようなオバカッチョは、どうにかなるかもわかりません。薬はビタミン剤ではありません。健常者が飲めば毒でしかないんです。)

もちろん事前の説明ですべて知らされることですし、キャンセルはいつでも可能ですので、ご心配なさらずに。

今回参加する治験もこの同等性試験です。3泊4日の日程が二回繰り返しになります。気になる謝礼金は11万円ほどです。割がいいかどうか、と考えるとめちゃくちゃ割りのいいバイトになると思います(あくまでボランティアですが)。事前検診は終了して、あとは入院を待つだけです。ではお楽しみに。

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筆者:modal
職業:薬学生
バイク:Agility 125
カメラ: Nikon D40
ジャズドラム3年目。へやがすごく汚い

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