JE3PRM のblog

通常のWebの http://www3.kcn.ne.jp/~takishin/je3prm/jpn.html で私のシステムを紹介してきましたが、日々の変更などを反映するのに手間がかかるので、Blogの中でいろいろ発信して行きます。 上記のWeb(最終作成 2016/11/22)をベースにしますので、参照ください。

50W×4の200Wリニアで入力にBPFを入れた。 何も入れない状態で単純に出力にLPFを入れてテストし始めたが、ダミーロードでの送信では異常発振やスプリアスの信号は見当たらなかった。 しかし以前のBlog(2019/10/15)でアンテナに繋ぐと3MHz付近で異常発振が出て、トラップ回路で解決と書いたが、このごろ(寒くなったためか)、他にとんでもない信号たちが出てしまう。 この様子のスペクトラムが下図である。strange

1.5MHz付近から規則性があるのやらないのやら、良く分からない信号が出ている。 ダミーロードなら出ない。 以前は3MHzだけだったが、これはまだ暑い時分の事で、10℃ほどになる近頃の気温の時出てくる。 温度が上がればレベルが下がる事を確認した。

これは温度が下がるとFETの増幅率が上がり、発振し易くなる事によるのかと思われる。

この対策に下図のようなBPFを作った。 今回は7MHzなので、7.1を中心に2つのポールをもつものとした。 これを終段のアンプの入力に入れた。BPF

LにはT68を使い、27ターン約5μHである。 終段の前のアンプ出力は約2Wと低レベルなので、当初、安易にフェライトのFT37を使ったが、磁気飽和して使えなかった。 

この構成で3dB低下以内の範囲は500KHzとなり、200KHzの7MHz帯は全く問題がない。 7MHzに対して半分と倍の3.5MHZと14MHzの減衰は40dB以上となりかなりの効果だ。 また挿入損失は1dB程度に収まった。  これを入れると妙な信号も出なくなり一応解決となったと思う。

この現象は、常にスペクトラムを監視していて気が付いたのではなく、QSO中、声のレベルが高くなった時歪むとのレポートで原因を探していて見つかった。 特にAmpViewの直線性のプロットが飽和を表した。 しかもアンテナからダミーロードに変えると正常になった。 多分出力があるレベル(今回100Wぐらい)でアンテナとリグ間で異常ループを形成し、発振したのだと思う。 

それにしても色々な事が起こる。 BPFなど常識だと言われれば浅学を恥じるばかりだが。

前Blogの続きであるが、新しく作った方向性結合器のRFサンプラでプリディストーションをした場合と、以前の場合でAmpViewにかなりの違いが見られた。 下図が新しいものでのAmpViewである。(AmpViewはメニューの「Linearity」から)
AmpView
この図の色の意味は、青:アンプの直線性、赤:補正曲線、黄:アンプの位相、緑:位相補正 であり、横軸が入力である。 以前の簡単なRFサンプラの場合、上図の左の楕円付近の位相のデータが確定せず、非常に不安定になり、時に表示されない場合があった。(データ省略) 新しいサンプラでは図のようにはっきりと表され、QSO中も妙なデータも出ず安定している。 

右上の〇の青のプロットの点にばらつきが見られ、アンプの最大出力付近の特性の不安定さを表していると思われる。 これが一本線に近くなれば、IMDはさらに改善されると考える。 これは今回のRFサンプラとは別の原因で、FETの特性や放熱などに関係しているかもしれない。 

IMD_tandemプリディストーションとしては、これでほぼ満足のいく結果となったと思う。 右図がその効果のデータで左がプリディストーションOFFの場合で、右がONのときであり、ツートーンテストでIMD約-50dBが得られた。

特に実際のQSOをしながらモニターしていると、この図の右のように帯域内に綺麗に収まっており気持が良い。 また帯域の中に出力が集中している事による迫力もあるのではないかと感じる。


今50W×4の200WリニアでのQSOを楽しんでいる。 その中でちょっと気になった現象を見つけた。 現在ツートーンテストをダミーロードで行うとIMDはプリディストーションOFFで、約ー25dB程度であり、ONでー40dB程度である。 多少不満ではあるが、実用上問題ないと見れる。  

しかしアンテナを繋ぐとIMDが下がり、これがSWRに関係しているようだ。 SWRが2ほどではIMDは5dBほど悪化する。 また実際のQSO中にまれにサイドが一瞬現れるのを見た。 この頻度がSWRに比例しているように感じた。 この状況でアンテナカップラを入れると改善する。

原因として、RFサンプラでの進行波/反射波が関係しているかもしれないと考えた。 今まで使ってきたRFサンプラの構造はRFsampler__p右図のような簡単なものである。(2018/4/5, 2019/7/17 Blog参照) これでTS690+Redpitayaでは、IMDー60dBが得られている。 違いは不明だが、これをしっかり進行波だけとらえる回路に変えてみようと考えた。

そのためSWR計で使われる方向性結合器を作ってみた。  原理的な事をK6JCA氏のページを参考にして下図の回路を考えた。
RFsampler_C_tandem

実物の写真が左図である。Directional_coupler L1、L2はフェライトコア#61を使い、それぞれFT37,FT114とした。 巻き数はそれぞれ26ターンとした。 この場合巻き数が同じ事が条件であり、リアクタンスは異なっても良い。 ただし、回路図のようにL2で送信出力がDC的に短絡されており、ここではL2のインピーダンスと耐圧が問題である。

今回は50μHであり、7MHzで2KΩほどとなり、50Ωに比べ充分大きく、問題はない。 また耐圧については1KWで223V(50Ω負荷 実効値)なので線間のスペースが必要となり、FT114とした。 L2を貫通するA-Bの線はコアを一回だけ通るワンターンコイルである。 注意としてはA点、B点の位相であり、実際に電力を入れ、50Ω負荷でB点に出力が出て、A点はゼロに近い事を確かめ、逆の場合、A,Bを逆にする。

B点に進行波が現れるが、この構成でー50dB程度の減衰で出力が捉えられた。 プリディストーションの最適レベルはー17dBmなので 200Wで70dBの減衰が必要である。 そこでB点を図のように15dB減衰させ、さらに2/7に分圧してRedpitayaのIN2に供給した。 図ではさらなる減衰が必要かもしれないと思いVRを用意したが、不要だった。(偶然だ)

これでツートーンテストを行うと10dBほどの改善となり、当初のIMD目標最低限のー50dBを何とかクリヤできた。  今回の方向性結合器に関し、プリディストーション用としてDC6NY氏の製作例をJA1NPC氏より情報をもらった。 多少の違いはあるが、ほぼ同様である。 注意としては私の回路上のL2は#43は不可、#61が必須のようだ。 またL1は私は手持ちの関係でFT37を使ったが、KWならFT50の方が良いと思う。

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