2023・11・30のBlogでFeeDVを取り上げたが、新バージョンのV2.0.0 が出て 新たにRADEモード(Radio Autoencoder mode) が紹介された。 これは The first preview release ということで旧バージョンの中のいくつかの機能がまだ動いていない。 ダウンロードサイトはここ マニアルはアプリを立ち上げるとそのHelpにある。 ただしRADEモードは未掲載。

早速使ってみた。 驚くほどの音質の良さで、FMのようだ。 -6dB帯域は1.5KHzで、そのようなものとは思えないほど素晴らしい。 ただし上記Blogに記したような10MHzバンドへのQRVは安易にはまだできない。 下図がその波形だが、緑の範囲が3KHzのSSBの帯域(中心が100Hzほどずれているが)であり、その中に1.5KHz幅の信号が見える。 この1.5KHzの外側の信号が強すぎ、2kHz以下の狭帯域デジタル信号とは言えない。

FDV_v2
私のシステムはRedpitaya+Thetisなので、帯域を自由に設定でき、下図が1.8KHzの帯域にししたものである。
FDV_v2_b
これだと2KHzの境界でー50dBほどとなっているので、所謂新スプリアス規制の帯域外輻射規制値ー40dBをクリヤできると思う。 この状態で何人かの方にレポートをいただいたが、音質劣化はないようだ。

ただ1.8KHz以下の帯域に設定できないトランシーバが多いので、注意が必要だ。 開発チームによれば、この占有帯域幅(99%値--帯域外ー40dB)を2k以下にする努力しており正式版に入れたい意向だが、まだ不明だ。

以上特長を書いたが、色々と欠点などの問題はありそうだ。
QSBやQRMにはすこぶる弱いし、その影響があると復調された声が他人のように、また日本語に聞こえないような非常に不思議な声となる。 

私のRedpitaya+Thetisでも分からない現象が起きており、PCやWindowsの動きとも関係しているようだ。 FreeDVとつないでいるVACのメーカを変更すると音質が変わるなど、妙だ。

現状のバージョンでの注意事項の中で下記のような表記があり、分からない事が多い。
  • Minimum hardware requirements haven't been fully outlined, so your system currently may not be able to use RADE. Future planned optimizations may improve this.

正式版への期待が膨らむ。

後報:市販のトランシーバの場合、送信フィルタとして2kHzが用意されているが、これはー6dBでの帯域であり、10MHz用としては不十分だ。 多くの方がトランシーバのオーディオコーディックとFreeDVの間にイコライザ(例えばAPO)を介する事で帯域の問題を解決しようとしている。 これによりデータで
帯域外輻射規制値ー40dBのクリヤを確認した。

修正:上記
帯域外輻射規制値ー40dBという断定表現は誤りだ。 帯域外領域(中心周波数±10k)の輻射の規定は信号のエネルギー全体の1%以下とするというものである。 1%はー20dBであり、両サイドに同じように広がっていれば0.5%(-23dB)となるが、無音時でも複雑な波形で正確な限界が分かりかねる。 またプリリリースということもあり、占有帯域幅については明確な言及が開発チームからない。 従って占有帯域2KHzとして利用する場合、余裕をみて帯域幅を狭めるのが無難と思える。(2024/11/30)

続報:RADE・V1の説明をここにアップ

追加情報
帯域外領域について定義を多少誤っていた。 これに関する情報をアップしている。