2005年10月13日

『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』第51話「FINAL PHASE 最後の力」(PHASE-50 最終話)

機動戦士ガンダムSEED DESTINY
第51話 「FINAL PHASE 最後の力」
(PHASE-50 最終話)
アニ感チャート
作品情報 スタッフ
機動戦士ガンダムSEED DESTINY
第51話 「FINAL PHASE 最後の力」
(PHASE-50 最終話)
  • 視聴率:6.2%未満
    (参考資料:株式会社ビデオリサーチ調べ)
  • 放送:2005/10/1(土) MBS、TBS系全国ネット
  • エグゼクティブプロデューサー:
    竹田靑滋(毎日放送)、宮河恭夫(サンライズ)
  • プロデューサー:
    諸冨洋史(毎日放送)、丸山博雄(毎日放送)、
    佐藤弘幸(サンライズ)
  • 監督:福田己津央
  • シリーズ構成:両澤千晶
  • 脚本:両澤千晶
  • 絵コンテ:
    西澤 晋、米たにヨシトモ、鳥羽 聡、
    高田昌弘、福田己津央
  • 演出:福田己津央、高田昌弘
  • キャラクター作画監督:山口 晋、鎌田祐輔
  • メカニック作画監督:有澤 寛、椛島洋介
  • 原画:
    平井久司、重田 智、山口 晋、有澤 寛、
    椛島洋介、西井正典、松田 寛、他
  • 背景:アトリエムサ
  • 製作:毎日放送、サンライズ
物語の展開メモ
機動戦士ガンダムSEED DESTINY
第51話 「FINAL PHASE 最後の力」
(PHASE-50 最終話)
  • レイはキラと、シンはアスランと決戦。
■良かった点
  • 主に10歳前後の子供には、スーパーロボットアニメとして、また和風なドラマの好きな方々には、ホームドラマとして、適度に楽しめるかもしれない作品ではないでしょうか。
  • 他にございましたら、ご教示賜わりたく存じます。

■作り手の“実力:最後の力”を申し分なく発揮した最終話

 最終話「FINAL PHASE 最後の力」本編を鑑賞する前に、サンライズオフィシャルサイトに掲載された福田己津央監督のインタビュー記事を拝見しました。ギルバート・デュランダル議長役の池田秀一さんら、声優さんの演技の素晴らしさに関連して、「見どころというよりも聞きどころですね(笑)」という福田己津央監督のお言葉を拝見して、ああやっぱりなと思いました。

 本作品は声優さん、特にデュランダル議長を演じる池田秀一さんの演技等、重要な登場人物を演じる声優さんの、一流の演技に頼り切った作品世界観の創出になっていると感じていましたが、福田己津央監督ご自身のコメントがそれを裏付ける形となったと考えています。

 さて本編の感想です。

 機動要塞メサイアを、容赦なく完膚なきまでに攻撃するフリーダムやエターナルを駆る、カガリ及びラクス・クライン一派の表現。機動要塞メサイアの規模からいって大量のザフト軍将兵も、またデスティニープランに関する重要な施設が存在する表現も行ったことから、エンジニア等の多数の非戦闘員さえも当然死亡する、容赦ないご都合主義の“正義”の鉄槌降伏勧告関連の表現すらない構成とは恐れ入りました。

 降伏勧告について、大規模な軍同士が全面衝突する混戦状態の戦線なら話しは別ですが、本作品では大軍対少数のスーパーヒーロー一派という戦場の構図であり、ヒーロー側の主戦力は意思統一が容易なはずです。他の機動戦士ガンダムシリーズで、最終決戦場面等にて降伏勧告について不自然さを感じないのは、この相違によるものです。

 それこそ非戦かなにか主義のあるらしい、ラクス・キラ・アスラン一派は、機動要塞メサイア側に対して、「もう戦いたくない、戦いを終わりにしたい、だからもう戦うのをやめろ、降伏するんだ」とでも言わないと自己矛盾甚だしいのではないでしょうか。

 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の作り手の最終責任者の方々は、イラク戦争等・戦争の問題を全くご存知ないか無関心なのでしょうか。本作品は確か「戦争をテーマとして扱う」とか当初耳にしたような気がするのですが、本作品で戦争をテーマとして提供される視聴対象の子供の方々は、随分と馬鹿にされたものです。

 そもそも「“機動戦士”ガンダム」というジャンルは、正義と悪の荒唐無稽な秘密結社同士がスーパーロボット同士で戦う、勧善懲悪物語というアニメのジャンルとは一線を画します。私見にすぎませんが、“戦争世界”を舞台としてリアリティの演出を行いながらドラマを構成することに、「“機動戦士”ガンダムシリーズ」の本質的特長があり、そのジャンル確立の歴史と存在価値があるのではないかと考えるのです。

 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の作り手の方々は、“子供向け”という点とは別に、「“機動戦士”ガンダムシリーズ」というジャンルについて、どのようにお考えなのでしょうか。単に名より実をとったにすぎないのでしょうか。

 次にクライマックスの場面についてです。

 最後に銃の引き金を引く人物の、動機の説得力が希薄すぎます。敢えて言えば、シリーズとしての物語の積み重ねからすると無理があります。むしろ唖然とさせられます。他の特定のキャラクターを美化するために、当該キャラクターを、単に汚れ役にしただけにしか思えません。全国ネットの公共の放送で、作り手の実力を白日の下に晒すような場面に、呆れるを通り越してご同情申し上げたくなるくらいです。

■その他
  • これほど盛り上がりを感じさせられない最終話に唖然。
  • 主人公シン・アスカが、物語構成上中途半端なままで終えたことに唖然。
  • 仮にも主人公と設定したシン・アスカをかませ犬のようにしかシリーズ構成できない実力に唖然。
  • 言語明瞭意味不明な台詞によって、含みをもたせて美化しようとする、安易で露骨な意図の存在の疑義を強く感じさせる、唐突なステラ・ルーシェの場面構成に唖然。
  • 前作と変わり映えしない結末構成に唖然。
  • これほど感動も共感もできない結末に唖然。
  • 両者ただ理念を主張するだけのテーマ構成に唖然。
  • 重要人物の極端な心情変化と無理な行動に唖然。
  • 突如家族愛まで持ち出して、あたかも作り手自身で“ホームドラマ”だと強調せんがためかとも疑いたくような、お茶を濁す展開に唖然。
  • この期に及んで今後の話への伏線と思われる台詞を構成し、しかもそれを不自然に唐突にしか構成できていないお粗末さに唖然。
  • 監督とシリーズ構成兼脚本家の能力に唖然。
  • というか良い点を見出そうという気持ちさえ忘れさせるほどの、最終話の物語の品質に唖然。
  • 開いた口がふさがらないとは、まさに本作品にこそ相応しい。
  • 今回の記事までに、つい色々と述べてしまった自分に我ながら苦笑。

 上級スタッフをはじめアニメーターの皆様、他スタッフの皆様、声優の皆様、お疲れ様でした。一視聴者にすぎませんが、ご心中お察し申し上げます。

 また、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』について、素直に期待を抱いてご覧になってしまった視聴者の方々のご心中もお察し申し上げます。


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1. 感想:ガンダムSEED DESTINY 第50話について
  [ のらねこ戦記 ]   2005年10月23日 02:24
最終回の感想。ひとまずSEED関連についての一区切り。

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個人的な印象の数値化です。
(最低〜最高点。120点満点。)

印象とはいえ数値で一覧化すると自分でも疑問を感じる整合性のなさです。最高点順であり平均点ではありませんので、一部かなり奇妙な順序になっています。1話の評価しかない作品もあり、一律に序列化すること自体に無理があるのは承知です。並べてみるのもおもしろそうだったので試したまでです。管理人自身の今後の参考用とお考えください。平均点順に順次変更中。
【 2006/1/15 更新 】

  1. WOLF'S RAIN
    ウルフズレイン

     :110点
  2. 攻殻機動隊
    S.A.C. 2nd GIG

     :90〜107点
  3. 攻殻機動隊
    STAND ALONE COMPLEX

     :84〜104点
  4. SAMURAI 7
    サムライセブン

     :103点(シリーズ)
  5. かみちゅ!
     :103点
  6. 創聖の
    アクエリオン

     :103点
  7. 巌窟王
     :95点(シリーズ)
  8. ふたつのスピカ
     :94点
  9. ジパング
     :82点(シリーズ)
  10. バジリスク
    甲賀忍法帖

     :81点(シリーズ)
  11. 劇場版
    機動戦士
    Zガンダム
    星を継ぐ者

     :79点
  12. Rozen Maiden
    ローゼンメイデン

     :77点(シリーズ)
  13. BECK
     :77点(シリーズ)
  14. ぺとぺとさん
     :56〜77点
  15. 英國戀物語エマ
     :54〜73点
  16. 機動戦士
    Vガンダム

     :72点
  17. TIDE-LINE BLUE
    タイドライン・ブルー

     :72点
  18. 撲殺天使
    ドクロちゃん

     :70点
  19. NARUTO ナルト
     :54〜65点
  20. MONSTER
    モンスター

     :51〜64点
  21. ケロロ軍曹
     :57〜61点
  22. ONEPIECE
    ワンピース

     :56点
  23. ガン×ソード
    GUN SWORD

     :30点〜54点
  24. ハチミツと
    クローバー

     :53点
  25. 交響詩篇
    エウレカセブン

     :52点
  26. トリニティ・ブラッド
    Trinity Blood

     :50点
  27. IGPX Immortal Grand Prix
     :49点
  28. ピーチガール
     :48点
  29. SPEED GRAPHER
    スピードグラファー

     :32〜44点
  30. エレメンタル
    ジェレイド

     :39点
  31. SHUFFLE!
    シャッフル!

     :39点
  32. 奥さまは魔法少女
     :35点
  33. おねがい
    マイメロディ

     :33点
  34. 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
    :32.8点(50話平均)
    22〜55点
  35. こみっくパーティーRevolution
     :26点
  36. 円盤皇女
    ワるきゅーレ

     :25点