2017年10月28日

(2156)川淵三郎

時期尚早と言う人間は、100年経っても時期尚早と言う。
前例がないと言う人間は、200年経っても前例がないと言う。

そもそも時期尚早と言う人間は、やる気がないということなんだ。でも、私にはやる気がありませんとは情けなくて言えないから、時期尚早という言葉でごまかそうとする。

前例がないと言う人間は、私にはアイデアがないということなんだ。でも、私にはアイデアがありませんとは恥ずかしくて言えないから、前例がないという言葉で逃げようとする。

大体仕事のできない者を見てみろ。自らの仕事に誇りと責任を持てない人間を見てみろ。次から次へと、できない理由ばかり探し出してくるだろう。

仕事というものは、できないことにチャレンジをして、できるようにしてみせることを言うんだ。



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-1990年代に入ってのある会議でのこと

1980年代に入って、サッカーをプロ化しようという機運がみなぎってきました。そして、その後、プロリーグ準備検討委員会というものが設立されました。このサッカーのプロ化というのは、単にプロのスポーツリーグを1つつくろうということではなく、言ってみれば国策であり、Jリーグをつくるに当たり、「Jリーグ 100年構想」という、目的規定宣言のようなものが策定されていました。

そうして始まったわけでありますが、物事はうまくいきません。何かありますと、必ず、反対勢力、抵抗勢力が出現します。川淵三郎執行部に対しても、山のように反対勢力、そして抵抗勢力が出現いたしました。
 
1990年代に入ってのある会議でのことです。サッカー協会のある幹部が言いました。 
 
「サッカーのプロ化? ちょっと待て。景気も悪くなってきた。どこの企業がサッカーなんかにカネを出すんだ。時期尚早じゃないか」
 
すると、もう1人の幹部が立ち上がって、こう言いました。

「そうだよ。日本にはプロ野球がある。サッカーのプロ化で成功した例なんてない。前例がないことをやって失敗したらどうするんだ。誰が責任を取るんだ」
  
 
と、そのときです。いきなり立ち上がったのが川淵三郎さんでした。川淵三郎さんがきっぱりと、言ったんです。 

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その一言がきっかけになって、「よし、じゃあもう1回、サッカーのプロ化に向かって頑張ってみようじゃないか」という機運が再びみなぎってきました。そして1992年の秋にJリーグの公式戦、カップ戦がスタートし、93年の春にはレギュラーシーズンがスタートしたわけです。
 
歴史にif、もしという言葉は禁句です。時計の針を元に戻すことはできません。でも、もし川淵三郎さんがあの会議で、あの名演説で抵抗勢力を喝破しなかったら、間違いなくサッカーはプロ化できていません。
 
サッカーがプロ化できていないということは当然、Jリーグは誕生していないということです。Jリーグが誕生していないということは、日本代表はこんなに強くなることはなかったということです。



 


 
jeep_55 at 20:20│Comments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 日本サッカー協会 

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