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このサイトは、「大覚アキラ」による詩を中心に構成されています。以前は日記等も公開していましたが、現在はmixiに移行しています。
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アキラのオススメ

2009年08月13日

絶対的に白

こないだ
代官山のこじゃれた居酒屋で
イギリスの旅行記を出版したっていう
色白の女の子と飲んでてん

最初の四杯は生ビールで
五杯目からはホッピー

女の子の腕が
透きとおるみたいに白くて
ほっぺたも
透きとおるみたいに白くて

白いなあ
絶対的に白いなあ
って呟いてん

女の子はイギリスの話に夢中で
一ヶ月間のイギリス滞在中にあった
いろんなできごとを
いっしょうけんめい話してたんやけど

ぼくの
白いなあ
絶対的に白いなあ
っていう呟きで
話の腰がボキッと折れました


ごめんごめん
ちゃんと聞いてるで
イギリスやろ

六杯目のホッピーは
敢えて黒ホッピー
なにが
敢えてなんやろな

なあ
このままずっと飲み続けたら
急性アルコール中毒で死ぬんかな
それとも
そうなる前に寝てしまうんかな

どうせ寝てしまうんやったら
絶対的に白い
きみのその腕に抱かれて
眠らせてくれへんかな

どんな夢が見れるんやろか
やっぱり
白い夢やろか
絶対的に白い夢やろか

七杯目のホッピーは
再び普通のホッピーに
これって
白ホッピーとも言うねんで

この先に行ったら
何があるんやろな
何が見えるんやろな

イギリスな
うんうん
聞いてる聞いてる
ちゃんと聞いてるよ

とにかく
きみ
白いなあ
絶対的に白いなあ

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2009年06月03日

みはり塔

ずっと見てんだ
ここから

降りる気なんてないし
登ってくるやつもいない

ただ
おれはひとりで
ずっと見てんだ
ここから

ぜんぶ
おれのものだから
ずっと見てんだ

ぜんぶ
おれのものだけど
じっと見るだけなんだ

耳元で風がうなるし
どっかで銃声が聞こえるけど

ただ
おれはひとりで
ずっと見てんだ
ここから

jetcity at 20:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 「大覚アキラ」の詩 

2009年02月08日

ニューロマンサー

毎朝
目覚めると同時に生まれ

毎晩
眠りに落ちると同時に死ぬ


鳥たちは
何度もくりかえし
向こう岸から飛び立ち

そして必ず
契約の地に着く前に
力尽きて墜ちる


毎朝
新しい名前の鳥が卵から孵り

毎晩
旧い星が一つずつ砕け散る


この真新しく広大な沃野は
やがて
冬の寂しさで満たされて

鳥たちは
細い糸の上を綱渡りする
七色の弾丸になる


ようこそ
新たなる種の起源へ

ようこそ
新たなる物語へ

jetcity at 23:41|PermalinkComments(1)TrackBack(0) 「大覚アキラ」の詩 

2008年09月25日

「電気グルーヴ」

お前の母ちゃんザンギエフ
お前の母ちゃんブレイクビーツ
お前の母ちゃんハルマゲドン
お前の母ちゃんネクサス6
お前の母ちゃんマエストロ

連れてって いまシャングリラ
好きだぜ おまえのそのハンドルさばき
ハンドルなんかなくても困んない
真っ赤なポルシェ 助手席でオレ
弾けないギターを弾くんだぜ

お前の母ちゃんブレインスーパー
お前の母ちゃんフラッシュバック
お前の母ちゃんズーディザイア
お前の母ちゃんノイノイノイ
お前の母ちゃんブラスター

連れてって いまシャングリラ
好きだぜ おまえにもうトリコじかけ
エンジンなんかなくても走っちゃう
真っ赤なポルシェ 助手席でオレ
弾けないギターを弾くんだぜ

お前の母ちゃんナイスガイ
お前の母ちゃんフリーター
お前の母ちゃんマギシステム
お前の母ちゃんハイスコア
お前の母ちゃんベイベーベイベーベイベー(F.O.)

jetcity at 02:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 「大覚アキラ」の詩 

2008年09月17日

愛ではなく愛みたいなものさえあればいい

許せないのって泣きわめいてみてよ
血が混じった
ピンクの涙が流れるまでさ

許せないのって泣きわめいてみてよ
ぼくの胸ぐらをつかみながら
ケモノみたいに乱暴にさ

誰かの目を覗きこみながら
嘘をついたときの揺らぎを見つける
そんなやり方を身につけなよ

携帯電話をベランダから
紙飛行機みたいに飛ばしてみたら
ぼくらもう二度と嘘をつく必要なんか
なくなるかもしんないぜ

考えてみりゃ
こんなくだらないもので
繋がってるわけなんかないんだって
そう思うだろ

手の中のものぜんぶ海に流して
身軽になったら
アンテナ一本も立ってなくても
なにもこわくなんかないよ

許せないのって泣きわめいてみてよ
土砂降りの雨の中
安っぽいドラマみたいにさ

許せないのって泣きわめいてみてよ
最終電車の出たあとの改札口で
人目も気にせずこどもみたいにさ

許せないのって泣きわめいてみてよ
光みたいに透き通って
雪みたいに静かに積もっていく
そんな
愛みたいなかんじで抱きしめるから

jetcity at 19:55|PermalinkComments(1)TrackBack(0) 「大覚アキラ」の詩 

2008年08月14日

レイラインストリーム

いちご味のアイスクリームが
水たまりに落ちて
七色の油が
水面を走って拡散していく
その上をコンビニのレシートが
巨大タンカーみたいに
悠々と流されていく
アスファルトにひざまずいて
それをじっと眺めるおんなのこ

そんなおんなのこに
わたしはなりたい

ヘリコプターの爆音が
ビルに反響して
ほっぺたの皮膚を震えさせる
強靭な金属で作られた
性的なぬいぐるみが
ぜんぶぶっ壊して
飛び立っていく
アスファルトにひざまずいて
それをじっと眺めるおんなのこ

そんなおんなのこに
わたしはなりたい

暗いピンク色に光る空から
どろどろに溶けた
いちご味のアイスクリームが
スコールみたいに降り注ぎ
七色の虹が
幾重にも幾重にも重なり合って
太陽よりも高く
アスファルトにひざまずいて
それをじっと眺めるおんなのこ

そんなおんなのこに
わたしはなりたい

jetcity at 18:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 「大覚アキラ」の詩 

2008年08月13日

奴隷

夏という季節は
ひとつの国のようなものだ
無慈悲な王が支配する灼熱の国だ

蝉の声が轟きはじめると
おまえたちはまるで
夏という国に力ずくで連れて来られた
哀れな奴隷のようになる

うなだれて
顎の先から汗を滴らせ
茹だるような熱気の中を歩け
老いぼれの野良犬のように
亡者のように

来る日も来る日も
叩きつける太陽から逃れるようにして
日陰と日陰の間を
息を止めて這いまわれ

やがて
夕暮れに涼しい風が吹くようになると
おまえたちは
夏という国から
帰ってきたような錯覚に陥るだろう

そして
あんなに苦しかった日々を
おまえたちは懐かしんだりもする
黒く焼かれた肌を眺めて
夏という国の思い出に浸ったりもする

結局
おまえたちは誰もが夏の奴隷なのだ
あの灼熱の太陽に焼かれて
真っ白な灰になってしまいたいと
心の奥底では願っている
愚かな奴隷なのだ

奴隷どもよ
夏はこれからだ
塩辛い血の汗を流しながら
歓喜の悲鳴を上げろ
王にその叫びが届くまで

jetcity at 12:21|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 「大覚アキラ」の詩 

2008年08月12日

観光

何しに来た?
って
ぶっきらぼうに
訊かれて

機械みたいに
サイトシーイング
って応える

観光と書いて
サイトシーイング

笑える

遠い遠いところから
光を観にきました
わたしたち

ウォッチングライト
そう
光を観に来たの

なんちゃって



空が
ぶち抜けてるね

風が
キラメキまくってるね

雨が
まばゆすぎるね

虹が
ありえないね



さて
これでもう
気が済んだよね

どこか
遠いところで
きみは
きみの幸せを
見つけなさい

こんな
くだらないものすべてを
必要としない
どこかで

jetcity at 02:05|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 「大覚アキラ」の詩 

2008年07月24日

ガチャピン

すべり台の一番高いところで断続的に爆発しながら
ガチャピンが存在しない耳たぶを震えさせる
そのときの高音域の伸びは
誰にも真似できないほど抜群だから
ガチャピンは何度も何度も爆発を繰り返す
存在しない耳たぶを震えさせて
抜群の伸びの高音域を響き渡らせながら
やがてガチャピンはすべり台の一番高いところで
抜群に伸び続ける高音域だけになって
子どもたちの憧れになって世界中を飛び回る

jetcity at 15:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 「大覚アキラ」の詩 

2008年07月23日

「THEE MICHELLE GUN ELEPHANT」

ヤってんのか
ヤられてんのか
わからないスピードで
アスファルトの上滑ってく
白いシトロエン
いつか辿り着きたいのは
甘い紅茶といちごジャムの午後
とりあえず今は
あの娘のどれいのフリをして
ヤってんのか
ヤられてんのか
わからないスピードで
シャンデリアぶち抜く
カナリヤみたいにトぶだけ

jetcity at 15:04|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 「大覚アキラ」の詩