父親が自分を跡継ぎに決めた瞬間、自分は遊んでいました
昨日仕事終わりにピンセットで飛ばしてしまった、4粒のファンシーサファイア。早起きして工房に入り、無事見つけたところです。
「それにしても、4粒も飛ばすなんて、集中力なさすぎだなぁ」と反省中。もちろん、米粒より小さい2mmほどの石をピンセットで摘むのは、けして簡単ではないのですが。
ふと思い出したことが。
まだ幼い子どもの頃、ジュエリー職人だった父から渡されたピンセットで、小さいものを何でも楽しそうに摘んでいたと聞いたことがあります。
実はこれ、父が自分に職人としての適性があるかチェックしていたのだと、だいぶ後で知りました。
つまり、試験だったのです。
何でもヒョイヒョイと掴めるのを観て、ならば宝石ではと小さな石を与えたところ、最初は苦戦していたらしいですが、程なく摘めるように。その時、父は跡継ぎにすることを決めたみたいです。
「もし、あの時4粒も飛ばしていたら、今頃違う職業になっていたかも」と、訳の分からないことを呟きながら、床に這いつくばって探していました。一杯レモンティー飲んで、仕事始めます。
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