May 06, 2017

セイレーンの懺悔(中山 七里著) 3

9784093864527 (1)事件を追い、スクープを手にした誇らしさを抱き、その後の誤報という結末に打ち拉ぐレポーターの多香美。逡巡しながら自分なりの報道倫理をつかんでいく。取材現場の臨場感、警察との間の確執を散りばめ、ミステリーとしてひねった結末を用意する。ひとわたり盛り込んで娯楽性は高めてあるけれど、何やらありふれていて物足りない。宮藤刑事も、後半語り過ぎだし。ただ、著者の訴えは最後の多香美のスピーチに集約されている。セイレーンに誘われるのはマスコミだけでなく視聴者も変わらぬのよ(東出雲図書館蔵)

jf4lkx at 10:21コメント(0)トラックバック(0) 
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