2017年04月07日

新年度

4月に入り、各地で入社式・入学式が行われたようです。

消防署にも新人が入ってきました。
そこで、今回は消防職員として採用されてからのお話をします。
以下のお話は私の消防本部での話です。
他の消防本部は、違ったやり方があるので参考としてみてください。

毎年、夏から秋にかけて、新規職員採用試験が行われます。
これは消防本部によって採用の仕方はさまざまなんでしょうけど、消防職員は、地方公務員、つまり市町村の職員なんです。
ですから、私の消防本部では、市の職員と同時に採用試験が行われ、受験申込書の希望職種に消防職を選択します。

1次試験は一般の地方公務員試験として行われ、その中の上位の人たちに2次試験が行われます。
内容は体力試験と、面接です。
この試験を勝ち抜いてきた若者が、4月から消防職員として採用されます。

でも、4月からいきなり消防署に勤務するわけでは有りません。
まずは『初任教育』と言う、消防学校で行われる教育課程に入ります。
全寮制です。
そこで、公務員と言う仕事にかかる、地方公務員法等の法令、消防職員として知っておくべき、消防法・消防組織法などの法令の勉強、沢山ある機械器具の基本的な取り扱い、訓練など、半年かけて知識や体力を養い、消防署へ配属されます。

でも、まだ『一人』としてカウントされません。
例えば、救急隊は3人と決められてますが、3人目として乗務は出来ません。
『4人目』で、しかも実習生と言う肩書きです。

消防署で2ヶ月ほど実務として訓練や知識を学び、その後再度消防学校に入校し、救急標準課程を2ヶ月間受講し、ようやく『一人』としてカウントされるようになります。

一人としてカウントはされますが、出来るのは『消防隊員』か『救急隊員』だけなんです。

消防車や救急車の運転は出来ません。救助隊にもなれません。

運転手になるには、またその課程を受講し、合格した者だけが運転が出来ることになります。

また、救助課程を受講しなければ救助隊にもなれません。救助隊のオレンジ服は遠い存在です。

隊長になろうとおもえば、昇進試験に合格しなければならないし、救急救命士として活動したいと思えば、国家試験に合格しなければなりません。

このように、消防職員採用試験に合格したからと言っても、初任教育を卒業したからといっても、消防職員として活躍できることはほんの少しなんです。
ずっと勉強なんです。

ずーっと苦しそうなお話ばかりいたしましたが、全寮制で半年以上一緒にいる同期生はの絆は、それは強い物があります。
人事異動先で同期がいると本当に心強いです。

4月に採用された消防職員の皆さん、私たちは諸君が卒業し、現場で一緒に活動することを楽しみにしています。初任教育中は長いし、苦しいし、辛い半年間ですが、どうか頑張って卒業してきてください。お待ちしてます!




ji2del at 18:09│Comments(8)TrackBack(0)

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この記事へのコメント

1. Posted by aya.top   2017年04月08日 19:45
消防ってこんなに道のりが長いんですね、、!
激務な仕事なので本当に尊敬します。
親戚の兄さんを見て思うのですが消防士の同期の絆と結束力も凄いですよね。
これからも頑張って欲しいです。
2. Posted by しぐなる。   2017年04月09日 01:55
警察官も自衛隊もそんな感じなのかな?
日々勉強と訓練の連続。
頼りにしてます。
皆さん頑張って下さい。🙇
3. Posted by 由美のママ   2017年04月09日 13:09
99さんこんにちは。
主人の呑み仲間に元警察官が4人いますが、やはり消防と同じく警察学校に行き、いろんな訓練があり、その話を聞かせてくれました。
消防も警察も仕事としては、かなり激務だと思いました。
私以前から思っていたんだけども、救急車の運転をされる人は大変だなーって思い、なれとは言えど、荷物を運ぶのとは違いますから、かなり神経も使い、緊張されることと思います。
しょっちゅう街中、サイレンを鳴らしながら走っている救急車を見て、「気を付けて行ってください」て心内で思っています。
まぁ、仕事には楽なんてありませんよね。
看護師もそれなりにいろいろあります。
99さんご無理をなさらないようにし、お仕事頑張って下さいね。
4. Posted by 99   2017年04月10日 19:48
>aya.top さん

消防と言う仕事に憧れ、入ってきたとしても、それは決してゴールじゃなく、スタートに立っただけ・・・。

どんな仕事も簡単ではないと思いますし、入ってからが大変だと思います。

私たちの仕事のスタートはこんな感じです。
5. Posted by 99   2017年04月10日 19:50
>しぐなるさん

期間の長さはどうか分りませんが、同じような物じゃないでしょうか。

応援有難うございます。
6. Posted by 99   2017年04月10日 19:57
>由美のママさん

救急車の運転は確かに事故を起こさないよう気を使いますが、一番気を使うのは
加減速時のGです。
一般に言う急加速、急ブレーキよりもっと繊細に気を使います。
急ブレーキとまで行かなくても、ちょっと強いブレーキで、患者さんは簡単に嘔吐します。ツルツルのタイヤで、氷の上を走るつもりで・・と指導しています。

それと、救急車のタイヤを、道路のどこを走らせるかで、上下の振動が決まります。
例えば、マンホールは跨いで走る・・などです。

そうですね。どんな仕事でも大変だと思います。
お互い、無理をせずに頑張りましょう。
7. Posted by とんちゃん   2017年04月11日 11:18
私の弟が救助隊で勤務しています。一度訓練の様子を見学したことがあるのですが、結構過酷で想像を超えていました。時には鼻の骨を折ったり、目の上を10針縫うケガをしたり・・・家族側からすると、いつこういった大けがに見舞われるか、気をもんでいます。
私は以前、一度だけ救急車にお世話になったことがあります。病人やケガ人を搬送するもの、というイメージだけで乗り心地が良いものだと思っていました。でも、実際はそうでもなく・・・スミマセン。かなり気を遣って運転してくださっているのですね。どんな仕事でもそうですが、知られていない裏側ってあるんですよね。
8. Posted by 99   2017年04月12日 17:52
>とんちゃんさん

おそらく、訓練は現場より過酷だと思います。
現場が訓練より過酷だったら、救助できませんから。
でも、怪我はいけませんね。少しづつ、同じことをしても怪我をしないよう経験値が上がっていく事だと思います。

救急車の乗り心地、人を乗せるのが主な乗り物の中では、最悪の乗り物だと思っています。
揺れます、跳ねます。
それは運転手が悪いからではなく、道路のうねりや段差を吸収しきれないからなんです。
私が聞いた話では、ショックアブソーバーと言う、乗り心地に関与する部品は4万キロが交換目安だそうです。
ところが私の消防本部では、交換はされません。30万キロ走った救急車でも交換は考えていないんです。

そんな中でも出来るだけ揺れないよう、跳ねないよう、運転手は気を使って運転しています。
どうしてもゆっくりとした運転になりますが、救急車の走行にどうかご協力ください。

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