2010年08月

2010年08月15日

全国英語教育学会@関西大学 2日目

さて、2日目は少し寝坊したため、自転車で会場へ。
電車:乗換え含め45分。 自転車:10分ですからね。
聴きたかった大場先生の発表には、間に合わず(>_<)
結局、午前中は、
「Anonymous Peer Feedbackを伴ったエッセーライティング指導」と、
「ピア・レスポンスを利用した書き直し英作文の分析」
の2つの発表を聴きました。

そして、以下のようなことを考えました。
・ペアでwriting添削活動をさせるのは、高度な活動であること
・それゆえに、実践できる舞台は限られていること

確かに、大学や、生徒の大半が進学するような高校では、
このような実践は、生徒のためになる可能性があると思います。
しかし、中学校や、就職する生徒が多い高校では、
このような活動は、難しいなぁということです。
それでも、生徒同士でwritingの添削をさせることは、
先行研究として発表されたように、
ワークシートを用いることによって、中学校などでも可能かと思います。

また「教師よりピアのほうが
内容に焦点をあてたフィードバックを与える傾向があり、
教師はピアより文法面に焦点をあてる。」
(Connor and Asenavage, 1994)
という先行研究も紹介されましたが、これは当然だと思いました。
結局、生徒は文法的な誤りを添削できる文法力がなければ、
内容についてしか、意見を述べることができないかなとオイラは思います。
そして、それは決して悪いことだとは思いません。

なぜなら、どんな勉強でも、1人でできます。
外国語、数学、歴史、科学であろうと。
でも、教室という同じ空間と時間を共有する仲間と、
一緒に勉強すれば、1人では味わえなかった喜びや、
時には悔しさやらを経験して、共に成長できると思うからです。
そして、writingのような自己表現を、
仲間と一緒に切磋琢磨し合いながら勉強することは
素敵な体験だと思います。
なぜなら、人間は生まれてから死ぬまで自己表現を欲する生き物であり、
その自己表現を仲間に受け止めてもらうことには、
無限の幸せがあるとオイラは思うからです。

その後、ダッシュでランチョンセミナー会場へ。
「生徒・学生理解のための教育データ分析」という題目の、
広島大学の前田啓朗先生の発表です。
オイラ、もともとアメリカ演劇を修士で研究したので、
統計の話は全く分かりません。
ですから、前田先生が重回帰分析の話などをされた際には、
正直チンプンカンプンでした。
それでも、先生の発表の間中、オイラは爆笑しっぱなしでした。
もう、声を小さくして笑うのに必死になるくらい(笑)。
では、統計の素人なオイラが、なぜ笑いっぱなしだったのでしょうか?

それは、発表の仕方が素晴らしかったからです。
今回の学会の中で、最も印象に残った発表でした。
オイラなりに、2つの理由を考えてみました。

緩急をつけていたから
メッセージが明確だったから

結局、これに尽きるのではないかと思います。
統計という、一見すれば敷居が高く、面白みに欠けそうな分野の話を、
先生は、独特な口調と、面白いスライド写真などを用いて、
聴衆全員を、フリーダムな前田ワールド(笑)へ招待してくれました。
それでも、前田先生が伝えたいメッセージは、明確に伝わりました。
そして、それはきっと、全ての方の脳裏にバッチリ残っているはずです。
だからこそ、門外漢なオイラでさえ、統計について、
英語についてもっと勉強しよう決意しました。

その後、自転車で一旦、帰宅後、夏期講習の授業へ。
今回、夏期講習の前に参加するという、ちょっとタイトな日程でしたが、
参加して本当に良かったなと思いました。
日本各地で、様々な先生方が、それぞれの舞台で、
色々な分野の研究、実践をされており、それらをシェアしてくれたおかげで、
オイラも、もっともっと頑張らないとアカンなと強く思いました。
全ての発表を担当された先生方、本当にありがとうございました!

そして、ここまで、読んでいただいた皆様、ありがとうございました!
まだまだ暑い日が続きますが、お互い笑顔で、頑張っていきまっしょい!



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2010年08月14日

全国英語教育学会@関西大学 1日目

全国英語教育学会@関西大学 1日目

 8月7日、8日に開催された全国英語教育学会に参加しました。
 今回は、1日目の感想を述べますね。

 1日目は、11時開始の自由研究発表から聴きました。
 具体的には、
「中学一斉授業での五文型に関する理解構築過程の検討」、
そして、「副詞的用法の前置詞語句の研究」です。
 その後、12時から開始するとプログラムに記載されている、
ポスター発表の教室へダッシュ!
前田先生の発表を聴きたかったんですね。
 すると、椅子も無く、人も誰もいなくて、え?!
 いろんな方に聞いて、
ポスター発表の概要について説明を受け納得。ポスター発表は、
オイラが今まで参加した文学系の学会では無かったので、
これも良い経験でした。

 昼ごはんを挟んで、午後からはワークショップに参加。
 トピックは、「要約指導法定式化への挑戦」というものでした。
 このワークショップは、とても興味深い内容でした。
 簡単に内容をまとめると、
まず「要点」「要旨」「要約」の定義を行った後、
これまでの英語教育における要約指導の定石をまとめ、
国語教育の要約方法を、英語教育にも活かせないかというものでした。

 確かに、英語と日本語の文章構造は異なるでしょう。
 それでも、文章の内容を理解し、それをまとめるという作業は、
いかなる言語においても、
根幹をなす部分は変わらないとオイラは思います。
 そういった意味で、今回の発表を担当された先生方の視点は、
鋭いなぁと思いましたし、まだまだ研究の余地がある、
やりがいのある分野だと思いました。

 というのもオイラは、今年度、小学5、6年生の作文の授業と、
中学2年生の国語の授業も担当しています。
 また夏期講習では、小学4年生の国語の授業も担当しています。
 最初の授業時に、生徒たちには、国語というのは、
筆者とオイラ達の、言葉のキャッチボールだと説明しました。
 筆者が文章を書き、それを読み手であるオイラ達が受け取る。
 そして、問題に答えたり、要約したりすることによって、
受け取ったボールを投げ返すんだよ、と。

 発表の中で紹介された先行研究や、
発表を担当された先生方の意見にもあったように、
文章中の「切れ」に気づかせること、
これが一つキーワードになるかなと思いました。
 そして、その「切れ」を見つける方法は、
今回発表された方法以外にも、まだまだあると思います。
 実際、オイラも小中学生に、
今回の発表と似た方法や、違う方法で、
文章の内容をとらえさせることを行っている真っ最中です。
 そして、そこでの試行錯誤や、失敗経験を、
英語指導に活かしています。
 そのような意味で、このワークショップは個人的に役立ちました。
 発表を担当された先生方、本当にありがとうございました!

 ワークショップを終え、そのまま夏期講習の授業へ向かいました。
 当日は淀川の花火大会でしたが、
生徒たちは一人も休むことなく、オイラの授業と、
その後の自主参加補習に参加しました。
 2日目については、また後日更新させていただきますね。
 ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
 まだまだ暑い日が続きますが、
皆さんが楽しい毎日を過ごせますように♪



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2010年08月05日

第 6回英語の先生応援セミナー報告 : その3

夏真っ盛りな天気が続きますね。

さて、少し間隔が空きましたが、
第6回英語の先生応援セミナー報告をさせていただきます。

今回取り上げさせていただくのは、
3人目に発表してくださいました、
福島県立磐城高等学校の前田浩之先生です。

今回のセミナー報告は、
田中先生のも、水口先生のも、
最初に一言でまとめさせていただきました。
(詳しくは、それぞれの記事をご覧下さい)
ですから、前田先生の発表も一言でまとめると、
「緻密さ」です。

そして、前田先生の発表に関してオイラが述べるのは、
大きく分けて以下の2つです。
1.「局面の限定」
2.マッピングの効用

それでは、まず「局面の限定」に関してです。

冒頭で前田先生は、授業は以下の、

1.発問
2.指示
3.説明

3つの要素から成り立つと述べておられました。

そして、今回の発表では、発問に関して、
「局面の限定」という、非常に効果的な発問方法を
説明してくださいました。

「局面の限定」とは、答を2~3択に絞った発問をすることです。
答を絞ることによって、
生徒達は、対比しやすく、気づきやすくなるメリットがあります。

まず、前田先生は、
名詞、動詞、形容詞、副詞の機能を、
局面の限定を用いて、説明する方法を披露してくださいました。

さらに、間接疑問文と、ifの節で有効な、
名詞節の見分け方についての例も出してくださいました。
詳しい説明は割愛させていただきますが、
ここでも、前田先生の「緻密さ」は現れていました。
それは、生徒達に法則を覚えやすくさせるために、
日本人に馴染み深い、
5・7・5のリズムで覚えさせている点です。
例えば、
「副詞節、未来のことでも、現在形」
とかです。

次いで、前田先生の発表で、
オイラが個人的に、興味深いなぁと思ったのは、
「マッピング」を利用した文法事項の整理でした。
マッピングについては、
マインドマップを皆さんも書かれた事があるかもしれません。

前田先生は、マッピングの効用として、

1.分けつつ、まとめることができる
2.整理プロセス(知識の高層化)
3.見やすい(一覧性に優れている)
4.一つに完結する
5.追加機能

上記の5つを挙げられておりました。
そして前田先生が作成されたマッピングが紹介されました。
確かに、上記の5つの機能が満載された、
「緻密」に考えられたハンドアウトでした。

これは、実際にオイラ、
東京からの帰り道、
一人で興奮しながら、
こういうマッピングはどうやろ?とノートにいくつか書くほど、
なんか、ハマりました。
そして授業で、
文法知識の整理や比較をしたりする際に使用しております。

オイラの稚拙な文章で、前田先生の発表について、
どれくらい皆さんへ伝えることができたか、不明ですが。
少しでも伝われば幸いです。

なお、前田先生にはセミナー後の懇親会で、
今回の発表や、オイラの指導方法に対する悩みに対して、
明解に話をして下さいました。
さらに、メールでの質問も、
とても快くご回答下さり、
本当にありがとうございました!

また、ここまで読んで下さった、
皆さん一人ひとりに対しても、
感謝の気持ちで一杯です。
ありがとうございます!

PS
前田先生が開設されておりますブログ、
「気ままに英語教育」
のリンク掲載許可を頂きましたので、
右のおすすめリンクに掲載しております。
前田先生は、「緻密な」英語に関する記事を、
大変分かりやすく、
またMacや本などについても書かれておられます。
どうぞ、皆さんもご覧になられて下さい。



jiantaixiongmao at 23:32|Permalink このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク英語 

2010年08月04日

何、読んでる?

すっかり夏本番になり、
そして、気づけば更新が滞っておりました。

少し近況報告すると。
先月25日(日)から、夏期講習が始まりました。
ですから、ただいまその真っ最中です。
今の塾は、第1タームから、第3タームまでに区切っております。
明日から第2タームが始まります。

オイラは、第1タームの途中から、
午前中にある校舎で授業して、電車に揺られ、
別校舎で授業をする日もあります。
まだ、時間的に余裕があるので良いのですが、
第3タームは時刻表を見ると、
非常にタイトなスケジュールです。
よく練られた時間割で感心しました。

また明日から、少しずつ時間を見つけて更新していきますね。
今宵は、今読んでいる本を。

ぶれない経営―ブランドを育てた8人のトップが語るぶれない経営―ブランドを育てた8人のトップが語る
著者:首藤 明敏
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2009-02-27
おすすめ度:4.0
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いろいろな分野で活躍されている方の話は、
やはり勉強になります。



こんな日本でよかったね─構造主義的日本論 (木星叢書)こんな日本でよかったね─構造主義的日本論 (木星叢書)
著者:内田 樹
販売元:バジリコ
発売日:2008-07-12
おすすめ度:4.0
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内田先生は、朝、ブログ更新されているんですね。
オイラも、見習いたいです。


時刻表すみずみ紀行〈2〉西日本編時刻表すみずみ紀行〈2〉西日本編
著者:桜井 寛
販売元:トラベルジャーナル
発売日:1996-11
クチコミを見る

夏と言えば、旅です!
島や、海が好きなオイラ、今年は行ける?


では、明日以降も、
皆さんがステキな一日を過ごせますように。


jiantaixiongmao at 23:54|PermalinkComments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク読書