2023年07月11日
常石敬一・神奈川大学名誉教授が4月24日、膵臓癌で亡くなった、とついさっき知りました。
旧日本軍の731部隊の研究で知られる科学史の大家だが、ぼくには地下鉄サリン事件当時、テレビで拝見したお姿が忘れられない。
日本のソーンダイク博士、と密かに敬愛していた。享年79。ご冥福をお祈りします。
旧日本軍の731部隊の研究で知られる科学史の大家だが、ぼくには地下鉄サリン事件当時、テレビで拝見したお姿が忘れられない。
日本のソーンダイク博士、と密かに敬愛していた。享年79。ご冥福をお祈りします。
2023年01月17日
唐突ですが、ブログを再開します。
読了本 小沼丹『古い画の家』中公文庫
『黒いハンケチ』という連作推理小説集がある著者の推理短編を拾遺したもの。独特のユーモア感が愉しい。巻末に収められた私小説をもっと読みたくなった。
で、続けて『春風コンビお手柄帳』という、これまで未刊行の少年少女小説を集めた短編集を読むことにした。幻戯書房から二〇一八年の七月に上梓された単行本である。なんと北村薫さんが解説を書いている。
枚数の制限もあるのだろうが、どれも甚だ中途半端だ。たとえば、後者の二つ目に収められている表題作の第一話「消えた時計」というのは、こういう話だ。
主人公のひとり、ナカムラクンのお父さんは、ご自慢の時計を客が来ると見せたがる人だったが、その日もひとりの客がやってきたところで、時計を見せていると、四階がたいへんだ、と外で叫ぶ声がした。ナカムラ家は五階建てのマンションの最上階。驚いて廊下に出てみるが、誰もいない。部屋に戻ってみると時計がなくなっていた。客は何も知らない、という。どうか調べてほしいというので、ポケットから鞄まで検めるがどこにも見当たらない。窓から外に投げたのでは、と調べても、外の道には何も落ちていない。
トリックは単純だけれど、児童ものの推理小説としてはまず及第点の出来だ。
ただし、動機とか、犯人がどういう人物なのか、まったく書いていない。
次の「消えた猫」にしても、不可能状況での犯行(?)方法と、それに関わった人物の特定がテーマで、その他のことは省いてしまっている。というか、関心がないのだ。
こういう作者の割り切り方というのが面白いと、ぼくは思う。
読了本 小沼丹『古い画の家』中公文庫
『黒いハンケチ』という連作推理小説集がある著者の推理短編を拾遺したもの。独特のユーモア感が愉しい。巻末に収められた私小説をもっと読みたくなった。
で、続けて『春風コンビお手柄帳』という、これまで未刊行の少年少女小説を集めた短編集を読むことにした。幻戯書房から二〇一八年の七月に上梓された単行本である。なんと北村薫さんが解説を書いている。
枚数の制限もあるのだろうが、どれも甚だ中途半端だ。たとえば、後者の二つ目に収められている表題作の第一話「消えた時計」というのは、こういう話だ。
主人公のひとり、ナカムラクンのお父さんは、ご自慢の時計を客が来ると見せたがる人だったが、その日もひとりの客がやってきたところで、時計を見せていると、四階がたいへんだ、と外で叫ぶ声がした。ナカムラ家は五階建てのマンションの最上階。驚いて廊下に出てみるが、誰もいない。部屋に戻ってみると時計がなくなっていた。客は何も知らない、という。どうか調べてほしいというので、ポケットから鞄まで検めるがどこにも見当たらない。窓から外に投げたのでは、と調べても、外の道には何も落ちていない。
トリックは単純だけれど、児童ものの推理小説としてはまず及第点の出来だ。
ただし、動機とか、犯人がどういう人物なのか、まったく書いていない。
次の「消えた猫」にしても、不可能状況での犯行(?)方法と、それに関わった人物の特定がテーマで、その他のことは省いてしまっている。というか、関心がないのだ。
こういう作者の割り切り方というのが面白いと、ぼくは思う。
2020年05月22日
昨年末の、このブログでの呼びかけに、中のおひとりからご連絡をいただきました。
以前、TRICK&TRAPにお越しいただいたお客さまでした。
ありがとうございます。久しぶりにご様子をうかがえて、嬉しかったので、ご報告させていただきました。
以前、TRICK&TRAPにお越しいただいたお客さまでした。
ありがとうございます。久しぶりにご様子をうかがえて、嬉しかったので、ご報告させていただきました。
2019年12月23日
もし、かつてTRICK+TRAPにいらしてくださったお客さまで、このブログをご覧になった方がいらっしゃいましたら、ブログのコメント欄に書き込んで、ご連絡いただけませんでしょうか。
新井夕紀様
北川俊明様
土井美里様
谷真由美様
あるいは、以下のアドレスにメールをいただいくのでも構いません。
furakuin@gmail.com
宜敷お願い致します。 戸川安宣拝
新井夕紀様
北川俊明様
土井美里様
谷真由美様
あるいは、以下のアドレスにメールをいただいくのでも構いません。
furakuin@gmail.com
宜敷お願い致します。 戸川安宣拝
2014年08月08日
新しいブログを始めています。
といってもことさら新味はありません。
ミステリ専門書店の臨時店員日記、ではなくなった、というだけです。
ブログのタイトルも前のものを継承いたしました。
「パン屋のないベイカー・ストリートにて�供廚埜〆�してみて下さい。
といってもことさら新味はありません。
ミステリ専門書店の臨時店員日記、ではなくなった、というだけです。
ブログのタイトルも前のものを継承いたしました。
「パン屋のないベイカー・ストリートにて�供廚埜〆�してみて下さい。
2014年07月01日
TRICK+TRAP最終イベントと位置づけた島田荘司先生のサイン会も無事終了しましたので、ミステリ専門書店TRICK+TRAPは閉店させていただきます。本当に長い間(そして実店舗が閉じた後も延々と)お付き合いいただき、ありがとうございました。
思い起こせばこのブログ「パン屋のないベイカー・ストリートにて―ミステリ専門書店の臨時店員日記―」も、2005年の5月5日に始まり、9年超の間ご愛読いただきました。感謝いたしております。
「はじめまして。吉祥寺のミステリ専門書店でこのところ産休のオーナーに代わり、店番をしている者です。小さな書店のレジ机の後ろから眺めた風景やら、お客さんとお話ししたこと、本の話などなどを綴っていきたいと思います」
というご挨拶で始まったこのブログ、中道商店街の通りから見上げた位置の窓に、TRICK+TRAPという店名とシャーロック・ホームズの横顔が描かれていましたので、ここはやはり、「最後の挨拶」とさせていただきます。
でも、最後の茶話会や、島田先生のサイン会にお越しいただいた皆さんから、また会いたいね、とお声を掛けていただきました。
近く形を変えて再開し、皆さんとの再会を期したいと存じます。それまで、さようなら! そしてもう一度、ありがとう!
思い起こせばこのブログ「パン屋のないベイカー・ストリートにて―ミステリ専門書店の臨時店員日記―」も、2005年の5月5日に始まり、9年超の間ご愛読いただきました。感謝いたしております。
「はじめまして。吉祥寺のミステリ専門書店でこのところ産休のオーナーに代わり、店番をしている者です。小さな書店のレジ机の後ろから眺めた風景やら、お客さんとお話ししたこと、本の話などなどを綴っていきたいと思います」
というご挨拶で始まったこのブログ、中道商店街の通りから見上げた位置の窓に、TRICK+TRAPという店名とシャーロック・ホームズの横顔が描かれていましたので、ここはやはり、「最後の挨拶」とさせていただきます。
でも、最後の茶話会や、島田先生のサイン会にお越しいただいた皆さんから、また会いたいね、とお声を掛けていただきました。
近く形を変えて再開し、皆さんとの再会を期したいと存じます。それまで、さようなら! そしてもう一度、ありがとう!
2014年06月18日
新潮文庫の名作新訳コレクション、今回はディケンズの「二都物語」を加賀山卓朗さんが担当しています。このシリーズの特色は初版本のイラストを完全収録していること。この本でもハブロー・ブラウンの挿絵がいいですね。
各社から新訳が続々刊行されているのは、翻訳の寿命というか、日本語の変遷(人によっては崩壊、というかもしれません)を考えると必然の結果といえますが、新訳が必ずしも旧訳に勝っているとは言えないようで、消えていく旧訳を惜しむ声がないわけではありません。
昔から名作のガイド本は数々ありますが、今求められているのは、この名作はこの訳で読め、というものではないでしょうか。
あるいは消えた名訳全集、という企画も面白いかも知れません。






