2004年06月12日

すばらしい世界旅行〜恐竜王国の興亡

Artifactさん消えた「ブロントサウルス」というちょっと前のエントリー、P2さんが書かれているコメントを読んでいたら昔の恐竜アニメや特撮を思い起こしてしまいましたよ。

日本は特にそうですが、世界的にも「ここ20年ぐらいの”最新情報”」はジュラシックパークのおかげで普及した面が大きいですね。「ティラノは尻尾を上げて速く走る」という説は80年代中頃でたものですが、常識化したのは映画以降ですから。

昔のアニメや特撮の恐竜はみな「尻尾を突いて仁王立ちのティラノ」ばかりでしたねぇ。恐竜探検隊ボーンフリーなんかは怪獣VOWでも「最新学説から見ると嘘ばかり」と突っ込まれていたし(ちょうど先のエントリーでP2さんが書いている内容のあたり)。

最新学説に合致していなくても、個人的に好きな昔の恐竜作品があります。ストーリーのたるいボーンフリーや大バカストーリーの恐竜戦隊アイゼンボーグでは当然ないです。

ほとんど誰も知らないであろうアニメ「すばらしい世界旅行 恐竜王国の興亡」です。

すばらしい世界旅行?若い人は素晴らしい世界旅行って何よ?年食っている人はなんで素晴らしい世界旅行がアニメなんかやるんだよ!と思われるかも。

すばらしい世界旅行とは兼高かおる世界の旅とならび、まだ海外旅行が珍しかった時代に放送が開始された世界への旅行へのあこがれをテーマにした海外ロケ中心の番組です。

兼高かおるのほうはヨーロッパの建築がどうたらといった上品な内容がメインなのに対して(なんせ口調が「○○ですのよ」だ)、すばらしい世界旅行のほうはプロデューサーである牛山純一氏のフィルモグラフィを見てもわかるように原住民の生活などを久米明のナレーションで送るというちょっと見世物小屋が入った内容です。両番組とも30年くらい続きました。

ちなみに日立のこの〜木何の木、気になる木〜という曲は元々はすばらしい世界旅行の日立グループ提供CMのバックに流れていたものなんですよ。

で、前置きが長くなりましたが、この普段は原住民の生活を放送しているすばらしい世界旅行が何をトチ狂ったのかアニメシリーズを放送したのが「すばらしい世界旅行 恐竜王国の興亡」と言うわけです。

すばらしい世界旅行 恐竜王国の興亡」、あまりにもマイナーすぎるためかネットで検索してもほとんど情報が出てきません。感想を書いている人など皆無。当然DVDやビデオにもなっていないようです。

ストーリーはこんな感じ。

恐竜絶滅前夜、ある老ティラノサウルスが力尽きて倒れます。死に行く老ティラノは恐竜絶滅後に地上の覇者となる哺乳類の始祖、デジタリウムに肉体を食されながら(!)、今までの人生を彼らに語っていく……。

ストーリー前半は主人公ティラノがティラノサウルスでありながら運命のいたずらで草食恐竜に育てられることになるという、みにくいアヒルの子の変形ストーリー。最後は家族を食い殺してしまうところがオリジナルと違いますね。いい感じにバイオレンスです。

後半はティラノの癖にゴルゴサウルスのメスと恋に落ち、兄ゴルゴサウルスと戦ったり、子供ができたりというイベントが続く中、最大のイベント天変地異が!当時はまだ隕石衝突説がなかったんですね。で、子供は地割れに落ちるは、嫁さんは川に流されるはで、主人公のみがなんとか生き残り、冒頭につながるといった感じです。

結構、エグイ部分もあるのですが、キャラクターデザインがギャートルズみたいな感じで可愛かったのでギャップがありました。

また見たいなぁ。せめてDVDで出て欲しいですねぇ。いや、恐竜王国の興亡だけではなく、すばらしい世界旅行本体のほうもDVDで出て欲しい!兼高かおる世界の旅も!

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以前、日曜の夜7時半くらいにやっていた「すばらしい世界旅行」 が好きで毎週欠かさず見ていた。 ちなみに「野生の王国」も大好きだったんですが、最近この手の ドキュメンタリーってほとんどやりませんね。 「動物奇想天外」とか「わくわく動物ランド」って子供向けの 味
「すばらしい世界旅行」のオープニングテーマ【二階堂盛義の変】at 2005年06月15日 19:49
 
  1. こんばんは。初めて投稿させて頂きます。
    「恐竜王国の興亡」懐かしいですねえ。1978年に放映されたらしいですけど、私が初めてこのアニメを見たのは1982年の1時間半スペシャルに編集し直されたバージョンで、元々「すばらしい世界旅行」で連続物として放映されていたのを知ったのはインターネットを始めてからでした(もう1年程になりますが)。
    当時はマクロスの裏番組だった為、私は後半の1時間しか見ていなかったのですが、従妹に聞いたところ主人公・ティラノは草食恐竜の一家の末弟として生まれたのに何故か肉食で誕生して、家族を皆殺しにしたとか……。だから私、ティラノは突然変異で生まれたものと長い事思い込んでいたのですが、一家とは何の血の繋がりも無かったのですか?
    奥さんとの死別も、私の記憶では気候の変動による吹雪の中で奥さんが飢えの為倒れてしまい、最後の瞬間ティラノに自分を食べるように言い残して息を引き取るのですが(つまり愛する男に我が身を捧げた訳ですね)、連続物の時とスペシャルでは微妙に異なるのでしょうか。死に際のティラノも左程年食って無かったような……。
    で、私のティラノに対する印象ですが、絵柄はマンガなのに良い男ですねえ(恐竜だからオス♂ですか:笑)。確か顔にデカいサンマ傷がありませんでしたっけ?ちょっとコワイお兄さんですけど、同時に優しさや男気も持ち合わせていてカッコ良いです。強いだけで無く頭も良くて、まさに「戦う男」のそれを感じます。特に演じていた肝付兼太さんの声が最高!少年期と青年期の声の使い分けが良いですねえ。私はマクロスのCMの時に少年ティラノの声を聞いたんですけど(お母さんの亡骸に抱き付いて泣いているシーン)、一瞬「え、ケムマキくんの声?」と思ってしまいました(笑)。
    やはりマイナーな作品のせいか、あまり資料が得られないのが残念。出来れば、もう一度見てみたい作品ですのでDVDやビデオが出てくれないかと、ひたすら願っている次第であります。
    Posted by A-chan at 2004年07月04日 01:22
  2. >A-chanさん
    おおお、気合の入ったレスありがとうございます!

    >1982年の1時間半スペシャルに編集し直されたバージョン
    そんなものがあったのですが!
    存在すら知りませんでした。
    あと、ネット上で得られる放映期間のデータだと
    「S53・2・12〜53・5・28」
    となっているのですが、記憶が確かならば途中にちょっとだけブランクがあったと思います。

    >だから私、ティラノは突然変異で生まれたものと長い事思い込んでいたのですが、一家とは何の血の繋がりも無かったのですか?
    うろ覚えなんですが、確か突然変異ではなかったような……。
    まあ、ゴルゴサウルスとくっついちゃうような話なんで、
    ないとは言い切れないような気もしますが。

    >奥さんとの死別も、私の記憶では気候の変動による吹雪の中で奥さんが飢えの為倒れてしまい、
    >最後の瞬間ティラノに自分を食べるように言い残して息を引き取るのですが(つまり愛する男に我が身を捧げた訳ですね)、
    >連続物の時とスペシャルでは微妙に異なるのでしょうか。
    >死に際のティラノも左程年食って無かったような……。
    そう言われると、そんなような気がしてました(笑)。
    奥さんのほうが「自分を食べてくれ」は言っていたような気がします。
    私が書いた「川に流される」だと天変地異と関係ないですしね。
    当時3歳くらいなので記憶がかなり不確かで申し訳ありません。

    >肝付兼太さんの声が最高
    メスのほうはのび太のママ(千々松 幸子さん)でしたね。

    >出来れば、もう一度見てみたい作品ですのでDVDやビデオが出てくれないかと、ひたすら願っている次第であります。
    私もそう思います。
    こうして記事にすることで、多少なりともその可能性が高まって欲しいですね。
    Posted by 地獄変00 at 2004年07月04日 02:36
  3. 地獄変00さん、こんばんは。こんなに早くレスを頂きまして、どうもありがとうございます。
    00さんの恐竜王国に関する記憶は、断片的に存在するという程度のものなんですね。それでは今回は、私の記憶に残る恐竜王国の名シーンについて語らせて頂きます。

    私が本格的に見始めたのは、ティラノが流れ者・さすらいのゴルゴと出くわすシーンからです(さすらいのって、快傑ズバットみたい……:汗)。
    もう、この時点でティラノは自分の家族を殺害して独自で縄張りを持つようになっていたようですが、そこへ自称・さすらい(笑)のゴルゴが流れ込んで来たらしく、ゴルゴが年上風を吹かせてティラノに「小僧」などと言ったもんだから、ティラノも負けずに「オレは小僧なんて名前じゃない」と言い返します。で、縄張り争いの激しいドンパチとなりますが、勝負はティラノの勝ち!さすが元ゴジラ・肝付兼太さん(オタクな話題でスミマセン:汗)。
    「あばよ、さすらい(笑)のゴルゴ」と負け姿のゴルゴに捨て台詞を吐くと、今度はゴルゴの連れのもう一匹の仲間に向かって「やい!人(?)の縄張りに勝手に入りやがって!!」怒鳴りつけます。最初、その仲間が後ろを向いていたので解からなかったんですが、顔を見たら何と可愛いメス恐竜!(この世界じゃ可愛い部類なんでしょうね。顔はマンガだけど:笑)何でも彼女は、さすらい(笑)のゴルゴの妹らしい(似てないけど……)。
    「……勝手に入っちゃダメじゃないの……(この言い方:笑)」
    この時の照れているティラノが無性に可愛かったです♪どうでも良いけど、この世界に住んでる恐竜はみんな人間以上に人間臭い恐竜達ですねえ……(笑)。
    で、ゴルゴとのリターンマッチで再び勝利したティラノは見事彼女をものにしますが、その後に悲劇が待ってる訳ですね……。
    吹雪の中、ティラノは飢えた恐竜達の闘争に巻き込まれますが、その時ティラノに尻尾を食いちぎられた恐竜が尻尾を奪い返した後、自分でその尻尾を食べてしまうシーンがエグかったです。よっぽど飢えてたんでしょうが、自分の肉ってどんな味かしら?
    この戦いの後、ティラノはネズミのご先祖様に体を齧られながら「殺し合わずに生きて行ける世界に生まれたかった……」と言うようなセリフを残し、奥さんのいるあの世へ向かって旅立つ訳ですが(昇天……)、雪の中から体中噛みちぎられて仁王立ちで現れたティラノの姿は壮絶だったなあ……。
    当時の私は「忍者ハットリくん」のケムマキケムゾウの大ファンだっただけに(今もですが)、ティラノの声が肝付さんだったのが凄く嬉しかったです。ケムゾウも成長したらこんな男になるかしらとイメージを膨らませながら見ておりました(いえ、私が言っているのは強くて男気のある男と言う意味で、別に恐竜になって欲しい訳ではございません、ハイ:笑)。
    ところで、私はティラノと奥さん役の声優さんしか覚えてないんですけど、他の方々も気になるところですねえ。ティラノの家族とか、さすらい(笑々)のゴルゴの役とか。徳間書店でアニメデータブックとか言うのが出てたらしいですけど、廃版になったらしいです。残念(涙)。また、似たような本が売り出されないかなあ……。
    Posted by A-chan at 2004年07月04日 19:11
  4. 初めまして。ずいぶんと年月のたった書き込みになりますが、今回、いてもたってもいられなくなり書き込みさせていただきます。
    実は……その作品、先日、観てきました!
    場所は、川崎市市民ミュージアム。3階の視聴コーナー。
    時間の都合で6話中の3話しか観れませんでしたが、やっぱりスッゲー良い話でした!最初テコドントに獰猛な兄がいて(多分イノストランケビア)自分の妻と卵を守るために兄と戦い、勝利。ところが産まれてきた子がティラノだったために家族を喰われてしまい、テコドントの父ちゃんはティラノに戦いを挑むのだったが……最後は「自分に姿がよく似ていたお前が一番可愛かった……。」と言い残し息絶える。(ちなみに他の兄弟はブロントサウルスとステゴサウルス)そしてティラノは泣きながら父ちゃんの屍を食べるのでした…。と、言う話でした。
    Posted by キケロ at 2016年10月11日 03:35
  5. 記憶の断片からここに辿り着きました。
    映像は何処にも残って無いのでしょうか?幼い頃に見たもので曖昧ですが私の記憶では終盤に敵?の恐竜と闘う最中に千切れた尻尾(敵の?自分の?)を食べながら闘うと言う飢餓に苦しみながら争うと言う描写があり、その時「オレは世界のチャンピオンー♪」などと言う勇ましい挿入歌が流れていました。幼い頃に1回きりしか見ていない記憶なので本当に曖昧ですみません。何処かに映像があればリンクを貼って頂けると嬉しいです。
    Posted by   at 2024年04月20日 05:28
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