今回の「福島放射能測定所フォローアップ」は「NPO法人 ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会 CRMS市民放射能測定所」を尋ねて、二本松市にやってきました。お尋ねした放射能測定所は「道の駅 ふくしま東和」の中にあります。道の駅といえば、道の駅マニアですね。私の嫁も道の駅マニア。道中の道の駅に寄り道し続けて、目的地に中々たどり着かないこともしばしばです。

 そんな道の駅の魅力は、その土地ごとの特色あふれる農産物や加工品。今回お邪魔した「ふくしま東和」の一押しは桑でした。ただ、この桑の実や葉は原発事故後の放射能汚染によって大きな打撃を受けています。こういった測定にまつわるお話を、武藤理事長、佐藤さん、熊谷さんがお話してくださいました。
 この測定所のおもな役割は、道の駅で出品する農作物の測定です。また、年に一回、NPO会員の畑も測定しているそうです。農作物の測定については、昨年まではフル稼働だった測定所も、現在の稼動は週の半分程度。この測定件数の減少は、非破壊式測定器が他所に設置されたことが影響しているのだろうとおっしゃっていました。たとえば、にんにく等の少量で高価な野菜の場合、通常の測定に必要な1キログラムのサンプルは大きな負担です。こうした理由からも非破壊式の測定が選ばれているのだろう、ということです。
 また、代表の武藤さんは、里山や周辺地域の農業が衰退することを危惧されていました。周知のごとく、放射能汚染によって福島の農業は大きな打撃を受けました。その結果、もともと後継者不足やコメの価格低下による影響もあいまって、福島の山間部では離農が進んでいます。こうした事態は「道の駅 ふくしま東和」の重要な顧客源である、周辺コミュニティの衰退を意味します。こうした放射能による地域の弱体化は、よく言われる「放射能による分断」のひとつの側面なのかもしれません。

 武藤理事長は、将来的には測定を止めたいとおっしゃいました。その理由は、測定が経済的、人的負担となるからだけではありません。測定によって安全を示さずとも、安心して農作物を買ってもらえることが理想であるからです。こうした、意見には賛否両論があると思います。ただ、5年弱という時間の経過は、福島の市民放射能測定において、どこまで続けるのか、どこまで続けられるのかという問いを突きつけていることは確かでしょう。そして、この問いにそれぞれ答えを出していく測定所をJIM-NETがどのように支援していくのか。真摯に向き合うことが「福島放射線測定所フォローアップ」の主題である、福島の測定所から学ぶということにつながっていくのだと思います。
福島福島➁