2011年04月29日

バグダッドで「上を向いて歩こう」、イラクの子どもたちが震災支援訴え、演奏

4月23日、バグダッドで、日本の震災被害者のことを思い、イラクの子供たちが「上を向いて歩こう」などをオーケストラで演奏した。演奏に協力したのは、アルワスフィセンター。代表のカリーム・ワスフィ氏は、イラク交響楽団の主席指揮者でもある。私財を投して、「芸術を通した平和財団」を設立し、青少年のオーケストラを運営している。

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オーボエを吹くのはスハッドさん18歳。2002年、佐藤事務局長が始めてイラクを訪問した際に、絵を描いてくれた少女である(当時8歳)「私を殺さないで」と文字を添えてポスターを作った。戦争反対の強いメッセージだった。しかし、戦争を止めることは出来なかった。申し訳ない気持ちだ。しかし、スハッドちゃん一家は戦火を生き抜いた。少女も18歳。すっかり大きくなった。父は音楽学校の用務員。5人の子どもを食わしていかなければならず家計は苦しい。でも音楽学校に住んでいたので、人一倍楽器に接する事が出来た。
兄弟5人も長女を除いてオーケストラのメンバー。バグダッドが、内戦状態になり、毎朝死体が転がっていることもあったが、音楽を続けた。イラクは戦後復興が進まず、今回佐藤が7年ぶりにバグダッドを訪問したが、インフラは相変わらず破壊されており、新しく建った建物もほとんどなく、停電も続く。北イラクのアルビルでは、飛行場も新しくなったのに、バグダッドは古いままである彼女のふくオーボエは、日本からの贈物だ。家族は、今まで学校に住んでいたが、改築の為に出て行かなければならなくなった。家賃の安い郊外に住んでいる。楽器にさわる時間がヘリ、自分の楽器が必要になった。そこで、JIM-NETのメンバー呼びかけお金を集めたが、結局メンバーも貧しいので鎌田先生が一人で出してくれた。「日本の贈物の楽器で、日本のために演奏が出来るなんて、とっても幸せです」という。被災地の日本の子どもたちに見て欲しい。9歳の少女が戦火を生き、こんなに大きくなって、音楽を演奏している。日本も10年後、子供たちは苦難を乗り越えきっと元気に成長していると思う。
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写真上でバイオリンを弾く少年がアブディ、下の写真は2003年撮影したもので米兵に頭をなでられるのがアブディ


2003年当時のスハッド 比べてみるとこんなに大きくなっているのだ。日本の子供たちも大丈夫。きっと10年後には、明るい未来がある。              


今回のコンサート 最初に国家を演奏した後、「上を向いて歩こう。」を演奏4月23日(玉本英子提供)
コンサートは250人以上が聞きに来て、募金をする人もいて4万円ほどがが集まった。

震災支援やって感じること、戦争も震災も被害の状況はそっくり。石巻には自衛隊や海兵隊がいてまるで戦場のようだ。でも、地震と津波は、必要だという人はいない。でも戦争は必要だという人もいる。この違いは、なんだろう。

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