失われた10年と言う言葉は、日本経済のバブル崩壊後の経済の低迷時期を言うようですが、最近は失われた20年と言われるように経済の不調が長期化していますね。

そんな話ではないのですが、私にも「失われた10年間」が存在します。
今になって思えばとても大きな10年間でした。
私にとっての「失われた10年」は、経済的な事情で行きたい山へ行けない10年間でした。

その10年も去年で終わりになりました。
なんとか遠くの山へも出かける余裕が生まれてきました。
そして昨年の秋に10年ぶりに行ったアルプス山行。
北岳バットレス4尾根でした。

私たちが4尾根を登った2週間後に岩が崩壊し、4尾根が登れなくなってしまったとのニュースを聞いたとき、その時亡くなったクライマーには申し訳ないのですが、長年憧れていたルートが自分を待っていてくれたのでは、と勝手に思ったほどでした。

そして、先週末鳥取大山に登ってきました。
会の冬山デビューの3人を含む5人で弥山まで登ってきました。
この鳥取大山も12年振り位になります。

一番山に気合が入っていた頃、突然訪れた経済的災難。
あれからの10年、行きたい山に行ける状態だったなら・・・
あれからの10年でこの山に何回登っていたのだろう・・・
今の自分はどんな山登りをしているのだろう・・・

一歩一歩山頂目指して歩を進めながら、いろんな思いが頭をよぎりました。

10年は戻ってこないけれど、今またこうして山へ行ける事に感謝し、山の仲間がいる事に感謝し、これまで一緒に山に登りながら共に苦労を乗り越えてくれた女房にも心の中で感謝し、これからも自分が登れる山へ登ろう。

元谷から見上げた大山の稜線が私にそう教えているようでした。

110227-9