≪Jimny倶楽部の沢登りレポート≫   センゲン谷・傾山の谷
 
祖母傾山系の谷、「センゲン谷」へ行ってきました。メンバーは、私Jimnyとmimimama、それに、宮崎から「遊さん」が参加。遊さんは、先日山と渓谷社から出版された「九州百名山」の新版の宮崎の山の執筆者だ。登山口でしばらく本の話に花が咲いた・・・・・・。
今度の九州百名山は以前のものより、写真も豊富で中身もより一層充実してます。みなさん、買ってネ!!!                               
 
【登った谷】・・・・・・・センゲン谷(傾山の谷)
【山 行 日】・・・・・・・2002年8月3日(土)
【天   候】・・・・・・・・晴れ
【コ ー ス】・ ・・・・・・・九折工業所跡登山口→九折川→山手本谷分岐→カンカケ谷分岐→林道→センゲン尾根→縦走路→九折越→九折工業所跡登山口
【メンバー】・・・・・・・・遊さん、mimimama、Jimny
 
金曜日の夜、車を走らせる。長崎から、日田〜瀬の本〜竹田〜緒方〜九折工業所跡と走り、到着は深夜。車の中で寝る。翌朝、遊さんが到着。九州百名山の本の話で盛り上がる。遊さんとは、先だってのくじゅうの小田川以来だ。さっそく準備をして出発する。入渓地点は、車道の終点から登山道が右の鉄の橋の登りにかかるところだ。ここから、すぐ左下の谷に入ることとなる。
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すぐに左から「ドウカイ谷」が出合い、さらにすぐ右から「ケイセイ谷」が出合う。沢登りのガイドの本には、この谷の出会いの順番が逆になっている。我々もガイド本のコピーと地形図、実際の地形を眺めながらしばらく悩んでしまった・・・・・f(^_^)ぽりぽり
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きれいな水流の先には、いくつかの滝がある。大きな釜を持ったものもあり、直登できるものもあるし高巻かなければならないものもある。鉱山跡の橋の下をくぐり、ナメ滝やトユ状の滝を越えていく。右側に岩肌が見えている。地図にある岩のマークの地点のようだ。この先も、美しい谷が続くが次第にゴルジュの渓相となってくる。

前方に水しぶきが上がっている。センゲン谷出合いの大滝のようだ。
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この九折川(山手本谷)は、やや左にカーブしていてセンゲン谷は、ここで右に大きく方向を変え、大滝となって出合う。2段40mの大滝だ。昨今のこの地方を襲った豪雨の影響か、水量が多い。落ちてくる水しぶきが水煙を上げている。ここは滝の少し下の左岸の草付きのガレに取り付く。20mほど登り、壁沿いに左に進むと、大滝の落ち口に達する。
  
 大滝の高巻きから谷に戻る。
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しばらく進むと、3段20mの滝に出る。ここも調べてきた資料の画像とすると、水量がまったく違う。ガイド本には簡単に登れると書いてあるが、この水量では少々悩んでしまう・・・・

とりあえず、遊さんのショルダーをお借りして一段上がる。この先は水流を横切るのだが、足場は外傾気味だし、この水圧の下を横切るのはちょっとヤバイ。結局、無理をせずに中段から左を巻く事にする。さらに5m滝があり、膝まで浸かれば簡単に登れると本にはあるが、膝どころか頭まで浸かってもどうか・・・?と思える水位だ。
ここも左を巻いて行くと、岩の間から清水が湧いている。おいしそうな水だったが、近くまで行けなかった。ザンネン・・・・

そこかしこにイワタバコの花が咲いている。

前方に「芥神の滝」が見えてくる。九折越への登山道から左下に見える滝だ。間近に見ると、思ったよりも高さがない。この滝の前で、遊さんとmimimamaさんの記念撮影だ。「新版九州百名山」の宮崎の山を執筆された「遊さん」とのツーショットはのちのちプレミアが付くぞ〜〜〜!
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*遊さんは商売下手で、自分からは売り込みなどはしない。今日は、登山口や下山道でJimnyが何冊売ったことか・・・・・(^-^)

芥神の滝でしばらくノンビリして、先に進む。この滝は右から簡単に巻ける。落ち口に上がってみると、観音滝の落ち口と風景がよく似ている。この先でカンカケ谷が右から出合う。水量は減じるが、水に磨かれた10mほどの滝が2つ出てくる。最初の滝は左から簡単に巻ける。続く12m滝も左から巻くと本にはあるが、右の方が巻き易そうだ。我々は左から巻いたが、懸垂下降2回を余儀なくされた。

そして「センゲン大滝」が現れる。40mの垂直の滝だ。左を巻く。滝の中段あたりに、滝を間近に見ることができる展望台がある。すぐ目の前を水が落ちている。ぜひ立ち寄る事をお勧めします。
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 センゲン大滝を過ぎ二俣を左に取るとまもなく林道に出る。林道を越え水量が少なくなった谷を詰めていく。このあたりで靴を登山靴に履き替える。正面に壁が見えてくるが、この10m涸れ滝は右から大きく高巻くこととなる。なおも涸れ谷を詰めていくが、このあたりから少々みなさんお疲れ気味となってくる。

左手に登り易そうな尾根が見えているので登ってみると、結構な踏み跡がある。これが小屋番さんのホームページにバリハイコースとして紹介されている「センゲン尾根」のようだ。 ところどころに思い出したように古いテープがある。しかし、傾斜がキツイ。体もキツイ。mimimamaさんはキツサにぶつぶつ文句を言ってるし・・・。遊さんは関係ないよ〜〜っていう顔をしてるし・・・。わたしゃあ、聞こえない振りをして黙々と登るのでした・・・f(^_^)ぽりぽり

黙々と登った甲斐があり、ようやく傾山への登山道に出る。センゲンピークよりも傾山寄りに出たようだ。傾山から下山途中の登山者が、変なところから登ってくる我々を、不思議そうな顔をして眺めている。事情を話したところ、ラストのmimimamaさんは皆さんの拍手に迎えられてのフィナーレでした。
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無事遡行できた事を3人で握手をして祝う。遡行時間は約6時間だった。九折越までひと歩きして、広場で大休止とする。先ほどの登山者たちと山の話を楽しむ。ここでもJimnyは九州百名山を3冊売ったハズ・・・・^-^;アハハ...熊本の3人さ〜ん、ちゃんと買ってよねえ〜〜!
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装備を解いて下山にかかる。いつもながらこの下りは長い。林道に出会い、カンカケ谷を横切り、芥神の滝を眼下に見て、朝、谷に取り付いた地点まで戻ってきた。車で着替えをして、幽さんと別れ、我々は長崎へと長い帰路に着いた・・・。遊さん、お疲れ様でした。