96時間

最愛の娘がおバカな友達と一緒にフランス旅行に出かけ、そこで人身売買組織にさらわれてしまう。しかもさらわれてから96時間でもう二度と会えない!発見不能!
と言うから

娘 命 !

のオトーサンはサー大変!
元CIAのオトーサンはがんばるがんばる!
娘のためならエッフェル塔でも破壊すると豪語するオトーサン!
殺す殺す!殺しまくりの93分。
しかもとてつもなく強い!
まるで

ターミネータ!

映画が始まってから終わるまでの上映時間93分の間に
一体何人の悪党を殺しまくっただろうか。

それも何の配慮も感情もいたわりもなく殺しまくるのだ。

人の命は地球よりも重い!
などと云うおとぎ話は一切通じないのである。
娘を助けるためなら人の命など、どーなってもイイと達観してるようで、ある意味小気味よい。

今はフランス政府の要人になっている昔の同僚にさえも容赦ないのだ。
娘奪還のためには、歓迎してくれる同僚の奥さんまで撃ってしまう非情さなのだ。
もっとも死なないように手加減したと釈明してるけど。


よろしかったら応援などを

しかしこの冷酷ともいえる非情さが何とも云えず小気味よいのも事実。
考えてみれば最近の映画では、子供を守るのはたいてい母親である。
父親は存在しないか、生きていても弱っちいので頼りにならないと云う設定が多い。
あのターミネータのサラコナーもスーパウーマンである。
父親は何となく弱々しいし、呆気なく死んでしまうしぃ。

とまあ、母は強し!と言う映画が多かった。
しかしその母親はたいがい半狂乱でヒステリックと相場が決まっている。
しかしこの娘命のオトーサンことブライアンミルズ(リーアム・ニーソン)は全然違うのです。

以前妻に離婚され、その元妻は大金持ちのオトコと再婚。
妻と娘は裕福に暮らしているのにブライアンは男やもめで昔の娘の写真を見ながら酒を飲んでる

しょぼくれ男!

18回目の娘の誕生日には、何度も下見をして考えたあげく、カラオケセットをプレゼントするが継父のプレゼントは乗馬用の馬!
とまあ桁が違うのである。
当然娘はカラオケセットを放ったらかして馬に乗りに行く。
それを呆然と見つめるだけのオトーサン。
とまあ情け無いことこの上ないしょぼくれ方なのである。

しかも心配性で旅行にも猛反対で母親に呆れられるくらい。
とまあ、とにかく全然カッコ良くないオトーサンだ。
それが娘がさらわれたと分かると俄然男の本領発揮なのだ。
ちょっとした手がかりからあっという間に人身売買組織を割り出してパリに乗り込む。
そして次々と闇の組織の人間を殺していくのである。

このリーアム・ニーソンは冴えないオトーサンを好演してるというかぴったりはまっている。無口だけど冷静沈着、しかも手加減しない。
娘がさらわれたとき電話に出た犯人の最後の言葉
グッドラック!

この発音だけで相手を特定し、捕まえて拷問にかける。
それがまた恐ろしいほど冷静で残酷なのだ。
電気ショックを何度もかけて、最後は命乞いをする犯人をあっさり殺してしまう。
犯罪組織のリーダーも
競り市のボスも
娘を競り落とした大富豪のおっさんも
拳銃撃ちまくりで惨殺!

しかもこの間
母親の懺悔苦悩とか、娘の危機一髪の心境とかは一切描写されない。
ただひたすらオトーサンが突っ走るだけの単純なストーリ。
それがまた余計な感情を抱かずにノンストップハイスピードムービとして成功してると思う。

この映画アメリカでは大ヒットしたらしい。
もしかして現代アメリカのオトーサンって冴えないしょぼくれで、自信喪失してるのだろうか・・・とさえ思ってしまう。