2011,3,22
卒業式答辞


今日は未曾有の大震災の傷も癒えないさなか私達のために卒業式を
挙行して頂きありがとうございました。ちょうど10日前の3月12日
春を思わせる暖かな日でした。私達はきらきら光る日差しの中を希
望に胸を膨らませ、通い慣れたこの学舎を57名揃って巣立つはずで
した。

よろしかったら応援などを
前日の11日。一足早く渡された思い出のたくさん詰まったアルバムを
開き、10数時間後の卒業式に思いを馳せた友もいたことでしょう。
東日本大震災と名付けられる天変地異が起こるとも知らずに・・・。
階上中学といえば「防災教育」と言われ、内外からも高く評価され、
十分な訓練もしていた私達でした。

しかし、自然の猛威の前には、人間の力はあまりにも無力で、私達
から大切なものを容赦なく奪っていきました。天が与えた試練と言
うには、むごすぎるものでした。つらくて悔しくてたまりません。

時計の針は、14時46分を指したままです。でも、時は確実に流れて
いきます。生かされたものとして顔を上げ、常に思いやりの心を持ち、
強く、正しく、逞しく生きていかなければ成りません。命の重さを知
るには、大きすぎる代償でした。

しかし、苦境にあっても、天を恨まず、運命に耐え、助け合って生き
ていくことが、これからの私達の使命です。

私達は今、それぞれの新しい人生の一歩を踏み出します。どこにいても、
何をしていようとも、この地で、仲間と共有した時を忘れず、宝物とし
て生きていきます。

後輩の皆さん、階上中学で過ごす「あたりまえ」に思える日々や友達が、
いかに貴重なものかを考え、いとおしんで過ごしてください。
先生方、親身のご指導、ありがとうがざいました。先生方が、いかに私
達のことを思ってくださっていたか、今になってよく分かります。地域
の皆さん、これまで様々なご支援をいただきありがとうございました。
これからもよろしくおねがいします。

お父さん、お母さん、家族の皆さん、これから私達が歩んでいく姿を見守
っていてください。必ず、良き社会人になります。
私達は、この階上中学校の生徒でいられたことを誇りに思います。
最後に本当に本当にありがとうございました。

平成23年3月22日
第64回卒業生代表


卒業式では子供の遺影を抱いた父親が、
代理として卒業証書を受け取る姿もありました。

とくに
この答辞には泣けました。

「天を恨まず」と15の春の少年に言わせるとは。
よほどの体験を克服した人でないと言えない重みのある言葉です。