2013年12月12日

思ったのと違った「清須会議」のこと3



三谷幸喜が「三谷幸喜大感謝祭」のトリとして用意していたのが、書き下ろし小説「清須会議」とそれを原作とした同名映画であった。

ということで、「ステキな金縛り」が思いのほか好評価だったのと、三谷節全開でこれだけのキャスティング、さらには初の時代劇ということで期待感高まる中で観てまいりました。

織田信長が本能寺の変で明智光秀に殺されたことをきっかけに、織田家の跡目を誰にするかを決める会議を清州城で行われたわけですが、その5日間の宿老たちの攻防戦がメインであります。

歴史に疎いぼくなんかは一応ある程度予習はしたんですが、織田家三男・信孝(坂東巳之助)を推す柴田勝家(役所広司)と丹羽長秀(小日向文世)に対して、明智光秀を討って急に時の人となった羽柴秀吉(大泉洋)が真っ向から対立し、しかたなく織田家二男・信雄(妻夫木聡)を推すのですがこいつがどうしようないボンクラなのです。残りの宿老である滝川一益(阿南健治)はちょうど関東で北条家と戦っていたため大急ぎで向かってはいるもののいまだ不在であります。そんな中で、とにかくどっちを跡目にするのかしないのかを決めるため裏工作をそれぞれが行うわけです。

ぼく的にはテンポの早い展開を期待していたのですが、戦時が一段落した平穏ないっときのようなイメージなのか、もしくは滝川一益が来ないんで時間稼ぎの5日間だからなのか、非常にダラダラとした演出に感じました。まあでもそんな中に、三谷幸喜らしい演出がちらほら出ていて面白可笑しく観ることはできました。

今回の見どころを簡単にご報告しましょう。

織田家の男どもの鼻がみんな一緒。特殊メイクだと思うんですけど、そのせいで妻夫木聡が塚本高史に見えたり、中村勘九郎が弟の七之助に見えたりと・・・。でも伊勢谷くんはやっぱりかっこいいですね。

寺島進が黒田官兵衛の役だったのをさっき知りました。岡田准一のイメージしかなかったんで気づきませんでした。そういう意味では浅野忠信が演じた前田利家も同様です。逆に佐藤浩市の池田恒興は非常にコミカルな演技でよかったですね、これこそ三谷幸喜演出ならではです。

染谷将太の森蘭丸や松山ケンイチの名人久太郎はちょこっとしか出てないですけどすごくよかったですね。もうすこし出番があってもよかったと思います。それから織田信長の後ろで蘭丸と並んでいた黒人は弥助だと思うのですが、弥助はモザンビーク出身だったということなんですけど、このへんの脇キャラを再現してくるところはさすがです。

清須会議の本当のキーマンは実は女性陣にあります。この女性たちの裏の動きが物語を物語たらしめていると言っても過言ではないでしょう。

お市の方(鈴木京香)は秀吉への恨みから柴田勝家をたらしこんで秀吉が負けるように画策します。最終的に柴田勝家と一緒になるのですが、それもこれも秀吉に対する恨みからだったというオチは痛々しいぐらいでした。

そんな秀吉を寧(いわゆる寧々もしくは高台院、演者は中谷美紀)が盛り立てます。名古屋弁を巧みに使い、志村けんの変なおじさん踊りを披露してくれます。

圧巻は松姫(剛力彩芽)です。これはもう剛力の新境地ではないでしょうか。「クロコーチ」での清家役もよかったですが、この松姫は武田信玄の娘らしく恐怖を感じます。まさにホラーです。さらには、跡目が結果的に信孝でも信雄でもなく信忠と松姫の息子である(これには諸説ありますが)三法師になったのが、実は松姫の策略であったことは今回の物語の肝かもしれません。

このように、いろんな見方ができてとても楽しかった反面、大泉洋の秀吉が最後まで馴染めなかったのも事実です。ぼくはやっぱり今でも「おんな太閤記」で西田敏行が演じた秀吉のイメージがずっと残っています。そんな西田敏行が演じた更科六兵衛にももっと活躍してほしかったです。

ということで、今度は小説版を読んでから観賞してみるのもいいかなと思っています。




このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
jinfs at 14:57│Comments(1)TrackBack(0) | 三谷幸喜

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by めーてる   2014年05月14日 11:50
ようやくレンタル開始ですね!映画館間に合わなかったんで、早速レンタルしよっと!!

コメントする

名前
URL
 
  絵文字