刑事フォイル 35話 壊れた心 前編

44年10月。フランス解放も終わり、イギリスではドイツを叩くだけだと終戦ムードが漂う。
サー・ジョンの貴族の館が接収されて精神病院となっているところでユダヤ人医師のノバクは若き医師のワースが自分の患者の症例を会報に載せてケンブリッジに栄転したことから殺意を抱く。
その後、ワースが刺殺されて発見され、その患者だった が本物の隔離精神病院へ移送される。そしてノバクが自殺未遂を起こしてしまう。
フォイルはこれらのことに因果関係があると睨むがチェス仲間でポーランド人で家族が収容所送りとなり、精神病患者の多くを救おうとして難儀している彼がそれほどの悪人でもなく証拠もないので見送る。
そのサー・ジョンのところに疎開していた電報配達員の少年トミーは戦死報告の電報配達に嫌気がさして親とも喧嘩して逃げてくるのだが、そこで自殺未遂後で落ち込むノバクから相手は混乱しただけだと励まされ、これによってノバクも手応えがあったと気鬱から抜ける。
一方、ダンケルクで捕まって5年間収容所にいてノルマンディーで救出されたフレッド・ドーソンが妻子の元に帰還するのだが、息子は幼くフレッドのことがわからず、また妻のローズは農家なので人手が足りないから収容所のドイツ人捕虜ヨハンを厚遇して頼りにしていた。
なぜナチ野朗がいる。浮気していただろうと疑うフレッドに、ローズはヨハンに面倒事になるからと別の農家の手伝いに行けと申請して別れのハグをして、お互いにしょうがないと了承していたのだが、その現場を見たフレッドはこの浮気野朗がと殴り掛かるが、屈強な兵士で農家の手伝いが出来るヨハンには収容所でまともな食い物も食べておらず足は凍傷だかで不自由になっており、勝てるはずもなく、妻に激怒して殴ろうにも屈強なドイツ兵に敵わないから妻を殴るのかと反論されて自棄酒で泥酔。
ローズは友人のサムを頼って逃げ出す。
そしてヨハンはローズが心配で収容所を脱走する。

帰還兵の苦悩。
うわあ、ストレートにこのフレッドの苛立ちがわかる描写に、胸が痛くなる。
5年ぶりに帰ったら子供は自分を覚えておらず、収容所のナチ兵が派遣されて頼りにされて、妻子ともに懐いているし、浮気してるかも知れない。
なぜ憎むべきナチスに親しくする?俺は5年間言えないぐらい酷い扱いをされてきたのに。
そして自分自身僅か二日で捕虜になって一人も人殺しをしていない劣等感もあるし、この体ではナチス兵を殴りつけることはできない。
言いようのない怒りさえ発散できない苦悩よ。そりゃ飲んで寝るしかないよ。
また津田健次郎の暗い演技が良くてね。
奥さんだって愛してないわけじゃなかった。5年もいなかった夫への戸惑いがあって。一緒に寝ようと化粧したり綺麗な服を着ても体を悪くして出来ず、農家だからヨハンに頼っていてしょうがない。
そういうものだから、ブチギレる夫が戦争で変わってしまったで。 
状況的に若い奥さんが一人の農家に若い男の手伝いと二人きりだと、そりゃそう思うしねえ。無理やりだと収容所に通報されて一発で終わりだし、食い物ももらえるから愛想よく気に入られるように懸命に働くのはわかるからさ。
だからこそね。

この帰還兵の苦悩は実によくわかる描写で、そりゃ家庭崩壊するよ。

一方で電報配達の少年の話も見事でね。ベトナム戦争でタクシーがついでに戦死報告を持って来てブチギレされる映画があったけど、読めないから読んで欲しいで夫や息子が死んだら相手はブチギレてしまう。そういうのが嫌になるのもわかる。
ここでノバクが無気力感にやられて自殺未遂したから、励ましの手応えで元気になるのもね。

病院の事件もワースがどうので、人体実験したとかが背後にあるだろうな。
ユダヤだしさ。戦時中だからイギリスでだって無茶が出来る最後だから。

いろいろとイギリスの空気が活況な市場やチェスなどで描かれて、空襲もない空気がね。

戦争で誰も彼もが勝利するイギリスですらこの有様で、傷付いた心。

さてさてヨハン脱走で、さあ誰が殺すか。 

スパイ大作戦 よみがえる記憶

新ナチスグループの指導者フランクと半世紀以上ドイツに武器を提供したケルマンを仕留めろという任務を受ける。
フェルプスがアメリカナチの一員として潜入する中、シナモンはヒトラーに殺されたケルマンの妻に瓜二つになることで感心を誘う。
そしてローランがヒトラーに扮して催眠剤で朦朧とさせることで妻を殺された状況を再現して、シナモンがスパイだとフランクにフェルプスが漏らしたことで殺され、同じだとケルマンは憤怒に駆られたフランクに射殺させる。
こうしてネオナチは壊滅する。

ヒトラーの実物映像は登場するし紛するのも時代だな。いまだと大抗議だよね。そして世界大戦時のドイツの武器供給係とはえ、いまはただの引退間近な爺さんを犯人に仕立てるし、IMFは非情だ。
今回、ほぼフェルプスとシナモンのみが動いており、ローランは変装で夢に出るぐらいだし、ウィリーなんか手伝いでいるだけだしさ。

内部と外部、同時誘導がIMFの作戦だけど、毎回の身分偽称はどうやってるんだろうか。フェルプスがナチスですと入ってるしさ。

 

エッジウェア卿の死

野沢雅子の声で屋敷に入った時点でと思ったら、逆というダメ絶対音感も罠に掛ける作劇に納得いかなかったし、カトリックでは離婚した人と結婚出来ないとか知るか、で乗れなかったなと思っていたら、ちゃんと見ると、相変わらず巧妙なミスリードで。
エッジウェア卿殺人事件で全員が絶対浮気性だし離婚調停中だしあいつが犯人というジェーンが、でも、離婚調停中と思ったら離婚が同意して決着してるぞ、というか現場にやってきたと言い出すけど、晩餐会に出ていたぞ。俺たち会ってるぞ。
つまり犯人偽者じゃねえか。と思ったら物まね女優のカーロッタが死んだ。
これは誰かがカーロッタにジェーンの振りして殺害させて口封じしたんだと。
誰が犯人だと周囲の怪しい人物を疑うとそりゃ元彼とか先妻の子供とか動機ある人いるよね。
と思ったら、無関係の劇作家が晩餐会の時に話したパリじゃなかくてパリス、トロイア戦争の話、あれ、おかしいぞ、なんでわかんないのと言い出して、その人が口封じに殺されて、ポワロが、これ、逆じゃないか。
つまりカーロッタが晩餐会に出て、ジェーンが屋敷でエッジウェア卿を殺したのだと。
そんなわけない、みんな晩餐会で会っていた。みんなまだ一回会ったぐらいでしょ。本当に本人だってわかるか。
そう言われると。モノマネ師だし。
でもじゃあ動機はで。離婚した人は結婚できないから死別させたのだと。

このどんでん返しに次ぐどんでん返し。というか周囲の人の掌返しの掌返しで、絶対あいつだよ、え、無理?クソ!すまんね。からのやっぱりお前だったじゃねえか。
主にジャップ警部がそうだと思っていた、最初からわかっていたで。

しかし離婚より死別か。経済的理由でバツ一での慰謝料じゃ食ってけないから財産のために日常になるな。

とはいえ今回それ以外にもポワロがアクロイド殺しからの復帰でレギュラーが晩餐会をやっての仲の良さ。レモンの調査、ヘイスの晩餐会参加での情報収集、ジャップの共同捜査、ポワロの推理とレギュラーの完成度も含めて非常に高くて楽しいものだったな。 

パニック・イン・スタジアム

満員のフットボールスタジアムの試合中に狙撃銃を持った男が潜んでいた。
最初は観客に向けて構えるだけで誰を撃つでもなかったのだが、通報がチラホラあり、警察は配置に付くのだが、パニックを恐れて気付いた観客を放り出しながら居場所をテレビカメラで監視していくと、ついに試合終了の途端に発砲開始。
最初の数人は誰かが倒れた程度で試合終了の熱狂で誰も気にも留めなかったが、即死しない誰かの叫びや流血を浴びた者の叫びと倒れている人物、そして連続する発砲音と倒れていく姿に数万人の観客は大パニックに起こして出入り口に殺到する。
転倒したものは踏み潰されて大量の使者が出る。
警察は突入して犯人を射殺して、結局何が目的でこんなことをしたのか不明。
結局、警察の不手際、死者数などが報道されるだろうなと暗澹たる気持ちになる警察たち。

とにかく延々と無関係の複数の観客のドラマを描きながら試合が進み、やってきた警察だってパニックを恐れて隠れながら配置に付くという話に映画のほとんどに費やして、そうしたらいきなり銃撃開始。
ここからが凄いのが、ここまでドラマを積み上げている観客たちが殺されるのだ。
破産したギャングのギャンブラーはこれで当たれば助かると思ったら撃ち殺される。浮気中の男もじゃあ結婚だと決心したらで。
これは無差別殺人によって殺される人の掘り下げがあるからこその命の重さの描写だったな。
さらに凄いのが何人か死に出してるのに、観客はまったく気付くことがない。
一発一発の銃声なんか誰も気付かない熱狂。マシンガンを乱射したわけじゃないのが上手いところで、一人ずつ死んだら何万人の一人だから、なんか倒れたぞぐらいなのだ。
それが、即死せず、痛くて悲鳴をあげて、うん?と思ったら死体があるぞ、撃たれてるの大パニック。
正直、銃で撃っても10人死んでるかどうかなんだけど、数万人が出入り口に殺到したことで、何百人か転倒して踏まれて死んだね。
あの大狂乱のカタルシスは見事だったな。
溜めに溜めての大放出だったからさ。
家族のところに帰ろうとしたら人がスタジアムから人が溢れ出して逃げるしかないシーンの迫力よ。 

鬼気迫るスペクタクルというには溜めが長いけど、その観客のドラマの裏で動き回る警察のパニックを起こさないようにする細心の注意が無能じゃなくて良かったし、同時にやはり犯人が誰を狙ったのかわからずじまいなのが良かったんだよね。
なんであんなことやったんだ? 
この疑問こそが無差別殺人の恐怖であり、意味不明な恐怖として不気味になる。描いてしまうと安っぽくなるしね。 
もうちょっと群像劇でも良かったけど、ほとんど後ろを走っていくとか見かけるとか程度で分離していたからさ。でもパニックぶりは本当に描けていたなと思う。 

ダンガンロンパ3 The End of 希望ヶ峰学園 絶望編 2話 したごころを君に

7月。全員出席する数が増えて嬉しい雪染担任のところに、手に負えないという連絡が。
それは教室でのバトルで弐大に勝てない終里が花村のドーピングコーンスープで戸愚呂でゴンさんなバトルを繰り広げる。
その教室での騒ぎを他所に、御手洗と七海は才能があるから才能を磨けば成功間違いなしで友達も必要ないから協調性がないのだと。
ゲームの才能では友達できない。そんな七海を雪染はみんなでゲームだと。
みんなでゲームすると七海が楽しむのだが、そこに花村が持って来たシチューに西園寺が媚薬を混ぜて乱痴気騒ぎ寸前になる。
そんな感じでクラスの雰囲気が深まったっぽいので、七海に学級委員に推薦される。
一方、雪染は宗方の依頼で希望ヶ峰学園を調査して予備学科の資金で巨大化してなにかしようとしていると。
そうして接触した日向創に接触するが、そんな日向に天願相談役がやってきて、普通に生きることができる、授業料を払えないなら前の学校に復学しても良いのだと。
そんな日向は下校後に七海に待ち伏せされて一緒にゲーセンに行こうと誘われる。
そして予備学科に九頭龍冬彦の妹九頭龍菜摘が転校してくる。

ああ、小泉の予備学科に中学時代の友人がいるということから思い出すべきだった。
過去時系列だからトワイライトシンドローム殺人事件があるんだった。
同じ学校とだけは描写されていたけど、そうなると全員超高校級の才能の殺し合いが発生したことになる。夏服だったしな。
うわあ、どういう経緯になるのか。
いきなりいじめとか追い込む気とか九頭龍が妹のために殺人事件を起こしているわけで。小泉も親友を殺されている。それが同級生、同じクラス。
恐らく最初に影を落としていく出来事になるだろうな。

一方で、今回、日向が天願に出会い、超高校級の希望、カムクライズル計画の誘いを受けるかどうか尋ねられて。
普通に生きて良いのだと言い出すけど、名前だけの希望ヶ峰学園生となったことで、参加した者は社会的ステータスはない、ちょっと名門校の名声が手に入ると思ってるだけで、例外なく資産家。
日向は運良く選ばれて実験のために入れたけど、特別になりたいというプライドがあるし、駄目だったという劣等感を背負いたくない。
それが決断の背景として入ってしまったことへの、その時点での負い目がある。
金で買ったブランドだと。
その一般人の嫉妬よ。その嫉妬を実力がないからで。

また今回、黄桜が闇社会で連戦連勝のギャンブラーをスカウトというのが安広多恵子ことセレスティア・ルーデンベルクのことだとわかるし、花村が先輩の薬剤師と組んで作ったということは忌村のことだろう。
そして宗方の作ってる基地は未来編の舞台であるが、彼は希望ヶ峰の調査のために雪染を教師にした。
予備学科は超高校級の希望計画のため。
そういうのがわかってくると、現在進行形だと思えて楽しい。

そして今回、ドーピングコンソメスープからのゴンさんネタとかのパロネタ満載だったけど、スマブラしたりボンバーマンするとかマリオカートしたり桃鉄と。
ここで一応七海がゲームで友達作れてる。この才能で友達は作れない。そう思っても案外パーティゲームやら対戦ゲーム で。最後も日向に才能なんて遊びに関係なとデートに誘われて。
だが、ここで御手洗だけが、ずっとアニメーターとして仕事していて、才能があれば協調性もいらないのだと。才能だけで成功できるから。
彼だけがあの輪に入っていない。体はどう考えても偽者として十神と入れ替わる詐欺師なんだけどさ。
彼だけは友達がいない。
これが結構、重要な視点かも知れず、彼だけが未来編と共通キャラで、才能は個人のものという視点を持っているし、友人が出来てるわけでもない。だから絶望の残党にならなかった。

しかし七海、2とは微妙にキャラが違うな。結構マイペースかつアグレッシブでノリが良かったけど、こっちだとまだもうちょっと引っ込み事案な感じで。でもまあラストの日向を強引に誘う辺りは変わりないかな。

ダンガンロンパ3 The End of 希望ヶ峰学園 未来編 2話 Hang the witch

モノクマによるコロシアイゲームのルール説明で、バングルが全員に強制的に装着されてタイムリミットによる強制的な睡眠状態へ。その間に起きている襲撃者に毎回一人が殺される。
もう一つがバングルに表示されたNGコードをやる、やられる、やってるところを見るなどの条件に合うことで毒が注射されて死亡する。
さらにこの様子が全世界に中継されて、この未来機関のリーダーたちが疑心暗鬼で自滅して行く様子を世界中が知るのだと。
この状況で一番怪しいのは、容疑者として護送されてきた苗木が仕組んだことではないかと周囲の疑いが集中。
苗木を蹴る第六支部の元ボクサーの逆蔵十三の暴力を目撃するというNGコードで十一支部長の元農家の万代大作が毒で死亡。
未来機関の事実上のリーダーである第二支部長の元生徒会長の宗方京介によって、疑わしい者から死んで行けば誰か生き残ると自殺を要求、できないならばと殺害をしようとして、十二支部長の元レスラーのグレート・ゴズが元々苗木処分に反対だったこともあり仲間殺しが希望の訳があるかと庇ってくれて、また逆蔵が新世界プログラムの開発者で人見知りでパソコンのモノミ越しにしか話さない車椅子の元セラピストの月光ヶ原美彩の車椅子装備の電撃で食い止められる中で、霧切が消火器で煙幕を張ってくれて、苗木は朝日奈と脱出するが、苗木のNGコードの廊下を走れないで朝日奈におんぶして逃げるが、交戦する宗方とゴズが追い付いて来て、ゴズは仕方がなく地面を破壊して脱出。
全員がバラバラになる中で、宗方と逆蔵は宗方だけ生き延びれば勝ちだと雪染の敵討ちもすると。
霧切は天願会長と御手洗と行動を共にして、薬剤師の忌村は単独で、お菓子職人の安藤と鍛冶屋の十六夜のカップルは一度裏切ってる忌村も怪しいと。
そして苗木、朝日奈、ゴズ、滑り込む月光ヶ原の4人はタイムリミットで意識を失うが、目覚めると苗木の隣にいた朝日奈が刺されて死んでいた。

元気で可愛いスポーツ少女で1作目からのレギュラー、同級生にして親友、朝日奈葵、脱落。
霧切さんを差し置いて、苗木を助けるため背負って走る、疑心暗鬼の地獄ゲームが始まると泣いていたら、僕がいるじゃないという言葉に感動する同期の仲の良さとフラグ立てに、まさか、という嫌な空気と共に、目覚めたら死んでるという負のカタルシス。
いやあ、確かに展開上死んでも支障のないキャラというと、謎解きの苗木と霧切、ネタキャラの葉隠は殺せないとなると、自然とこうなるが、最終シーズンだからって、それ、やるか。
親友の大神との思い出もこれで、そして弟が死んだことを知ってるのか。
本当に斎藤千和の名演もあり、1から素晴らしく情の深いキャラだったから、素晴らしい良キャラだったのよ。
この展開だけでも破滅的最終決戦の空気が物凄い。
これで苗木は大事な移動手段を失うが、これは月光ヶ原や車椅子やゴズに背負ってもらうか。

というかあの密室だとこの二人が危ない。
ゴズさんは荒ぶってるけど、穏健派で、苗木を殺し合いの生放送で見て、江ノ島盾子を倒した希望、誰よりも希望を失わず信じ抜いたからこそ、希望だと。天願会長も機関に来てくれて良かったと賞賛してくれて。
苗木の英雄であることの根拠、あれを見た人々に希望が感染したと言ってくれるのは、ただの楽観主義者を英雄にしてくれる根拠で良かったからね。
月光ヶ原はモノミの製作者ってことは。アルターエゴ七海を作ったのも彼女なのか。

暴力を見たら死ぬ万代が、どうなるかの実験台として出落ちのおじさんキャラなのに釘宮ボイスで、それだけでキャラ立ちさせていたから、出落ちだったな。

何にもせずにお互いがお互いを会議室で見張り続けるとか、なんとか脱出方法を考えるとか通信機材でも良いから探すとか脱出優先の穏便策はいくらでもあったのに、出来るだけ早く事態の収拾を行いたい、絶望の根絶を目指している姿を見せたいと思う未来機関、宗方は雪染の敵討ちでもあって処断を強行。これこそが事態を泥沼の自滅へと至らしめる。

NGコード、ゴズさんはマスク奪われるとかが王道だけど途中で死んで入れ替わりも可能だったりもしそう。十六夜はお菓子を食べないのがNGかな。
ほかは不明。

キャラ的には同期である宗方と逆蔵が雪染の敵討ちだと意気込むとか、すっかり穏健派になっちゃった天願会長が暴力は絶望するのみだと言ってみたり、カップルから裏切りだと嫌われてるけど、忌村が万代を助けようと解毒薬を使ってみたりと、自然とキャラが出てるのは見事。

あと、OPがスタイリッシュで良いけど、EDも相当良いぞ。 

おんな城主直虎 7話

直親の井伊への帰参と家督相続を今川に認めてもらう条件は検地を行うこと。
それで賦役が増えるなとは思うが、それほどキツイ話でもない。
これはこれで良いと思うのだが、そこには井伊家の隠し田、川名を知られることになると。
川名は命脈である。
曽祖父も決して短絡的ではなく、今川が強いからこそ安泰だが、それが崩れた場合の備えが必要なのだと。
直親は目付の政次に川名のことは報告するなと。でもバレたら板挟みで終りだから、選んでくれと言い出して、その危険を犯してくれということは信頼があるからだと思う玄蓄に政次は選ばせておいて信頼していると思ってると苛立つ。
次郎法師も頼みに来て、念押しに来るとはと呆れ、じゃあ還俗したら結婚して立場の強化に役立つ覚悟はあるかと嫌味を言い放つ。
そして今川の検地奉行に川名のことを知られてしまうが、直親は帰参したばかりで知らない、政次に丸投げで説明させて、南朝時代の皇子の隠れ里だから井伊家の領地であって領地ではないと。
これに納得すると瀬名姫から奉行は妻の月命日であると教えられて、次郎法師はお経をあげる。
結局何か助けられるかと思っていたが何もできなかったと。
そして直親の妻しのは次郎法師との仲に嫉妬するからと転居して子作りに励む。
また玄蓄はしのの妹と結婚して一族に取り込みを行う。
それは今川も同じで三河松平の元信を瀬名姫と添わせる。

隠れ里隠蔽失敗、したけど、幼馴染の汚れ役に丸投げしてなんとかなる。
なんか将来裏切ったり殺したりする小野政次さんのほうに感情移入してしまうぐらい、周囲が馬鹿だし、無神経だから、こいつら嫌いだわと思うよ。
今回、政次が板挟みで、隠し田がバレたら今川はお前のせいにするし、井伊もお前のせいにするから、ヤバイけど、どうか頼むよって、やってくれと言ってから選択肢を出して、じゃあやるしかねえじゃんで。
その後も隠し田への道を丸ごと封鎖するぐらい工作するかなと思ったら、単にちょっと通る橋にしてる板を隠したぐらいで。急造で納屋作るとかで塞がないとだめなのに、おいおい、ここは白紙だぞで。
しかも俺知らんからと丸投げして、え?えーと、南朝の皇子のです。
それがなんなので、幕府に寄進してるとかになって許されるのかよ。
最後も井伊のため、おとわのために、守ってくれと。
そりゃお前が嫌いだになるわ。
そういうことじゃないのよ。幼馴染だし同じ郷土を持つのだから、普通に腹を割って、どうしようかと綿密に相談するとか、今回助かったとか、よくやったとか、お前も井伊の一員だとか、いくらでも出来たのに。
女に惚れてるからそれを理由に利用しようとしてるあんたが嫌いだになるよ。
好きだから手伝うとかそういうレベルじゃないんだよ。お前が信じてないで。
この苛立ちが凄くわかるのよ。

その直親が好漢に思えるのだけど、その反面、情実で縛ろうとしている胡散臭さと面倒臭さがあって、簡単に言うと無神経なのよ。死んだことにして駆け落ちもそうだし、奥さんが気にしてることも気付かないとか、今回の政次への要求も、そうでさ。
イケメンだし基本的には良い男かなと思っていたら、井伊家は能天気かつ無神経だと。
だから神経質な政次が浮くわけよ。

また次郎法師がまったく活躍出来ないのも良くてね。奉行のなんか情報ないかと思ったら、結局大したことができない。
でもまあこれぐらいで良いんだよね。せめてお経ぐらいあげさせてください。これは、どうもで。

今川の奉行だって普通に資産調査をしに来ているだけで、普通に仕事してるだけで、悪意もクソもない。測量しに来て帳簿確かめただけでさ。

家康と瀬名姫も結婚。政次の弟も井伊家と縁続き。 

今回も地味でした。地方で脱税してるの誤魔化してるだけの話なんだけど、バレたら殺してやるからなと内部監査が上手く行ってない様子で、半分も出してないことで今川の犬扱いをされたけど、奉行の再調査でヤバイとかにならなかったのが惜しかったな。
監査役も巻き込んで汚職してますで、どうせクビ切られるのは監査役だからと嫌ってるとかもね。
それでも相変わらず登場人物の普通さが、えー、どうしようという等身大さになってきて、馬鹿でもしょうがないで。使える人が苦労する感じでね。

指出を寺でも出す必要があるとか、微妙に寺の独立性とかもあるとかもいい感じじゃない。

ひだまりスケッチ×ハニカム 7話

ゆの2年目の10月5日~6日。学園祭パンフレットコンペの課題を提出してなんと合格する。
6日~8日。大学生になった先輩有沢に久しぶりに話そうと休みの日に食事しながら夕方までお喋りして、連絡先を知っても行動を起こさなくては繋がりは保てないのだと、自分も沙英とヒロと仲良くしておこうと思う。

ゆのが学園祭コンペ合格ということが1年の時の完成すら出来ずに落選をしたからこそ、学校でただ一人の選ばれた者としての周囲の賞賛もあって、鼻高々も納得なのだ。
この周囲の賞賛の描写がやはり良いね。本当に本当に凄いからさ。その業績の凄さがわかる。

そして後半はやはり中原麻衣の有沢先輩が単に近況のお喋りしたをしただけなのに、非常に魅力的に感じさせるのがやはり素晴らしくて、別に凄い人であるわけでもないのだけど、大学ってどんなものか知りたい時期でしょうと会うことで、その気立ての良さとか気遣いが感じられて、とりとめもない、普通の話なのに、十分性格が伝わってきて、楽しくて明るい人だなって思える。
ちゃんと文化祭も来るのだったかな。 

もう毎回のことになるけど、良いしかないね。 

トリニティセブン 1話~12話

黒い太陽がある世界。同居しているいとこの妹的な子と登校していたら、あれ、黒い太陽っておかしくないか、というかお前、偽者だろといとこに迫るとバレたと。
すると銃を持った女が飛び込んできて、この世界はお前が作った空想の世界であると。
実はいとこが異空間で町ごと吹っ飛んだ中で助けてくれて魔道書を押しつけた。
その魔道書がいとこに変身していたのだ。
銃を持った女は世界精製までやった危険人物として術式解除と魔道書の没収に応じれば戦闘しないと要求するが、いとこが異空間で生きているのなら助ける力だと魔道士になると女と同行して学校へ入学する。
魔王候補の実力があり、ここでトリニティセブンなる実力者を倒せば一人前と認められ実力アップが認められると接近を試みる。
 
王道な同居した幼馴染が起こしに来て登校からの突然すでに異空間に消えているだの偽者だのこの世界は自分が作っただのの急展開は良いのだけど、そこから呑気な学校生活に入ることで乗りきれず、魔道士は女の方が良いから女ばっかりで、エロにセクハラにとげんなり。
そもそも主人公が魔王レベルだと持ち上げられることも、それよりいとこ救出の方策はあるのかのほうが重要で、そのために修行するとかアイテムを手に入れるとか、ないのかね。
1話はダメなアニメだなって感じで、げんなりしたな。 
この薄い内容、どうにかならないのかな。

2話
突然結界に閉じ込められて脱出すると、これは魔王候補の主人公が異空間へ送る崩壊現象が発生させるため。
それは魔道士は書庫に7つの大罪を象徴し、テーマがあると。
そこにトリニティセブンが乱入して主人公は危ないから殺せと。

失禁寸前エロからの設定開示。
書庫という属性、テーマという特殊能力。
そして主人公は能力値が高いのでテーマを追求する題材、実験台にされる。

いろいろキャラはでてくるし、先生、忍者女、魔王と結婚する無表情と1話ずつやってきてるけど、口ばっかりの薄っぺらい話で、なにも感じるものがなくて、1話で切って当然の内容だな。

3話
夢の世界のトリニティに助けられて支配の術で崩壊現象阻止。ついでに強制全裸魔法も習得。
そして主人公は一端の魔道士として武器が必要だとあっさりコピーして能力の高さを見せ付ける。

急に水着回とあっさりコピー。
前回の引きからいきなり平穏になって、水着回に突入する呑気っぷりよ。
着々と能力を向上させている主人公にまったく興味がないのは、基本的に能力設定も書庫のテーマで、なんで魔法が使えるんだの説明がないから。
魔道書との契約で魔法が使えるはわかるけど、その書庫の大罪とテーマの説明がないし分り辛いので、乗れない。
また、こいつ危ないから殺そうぜとか、場を設けてどうにかするのか相談するとか、逆に弟子入りとかで、そういうのが重要度だろうに。
先生がついててくれてるからギリギリだけどさ。

全然ピンと来ないのよ。一応魔力支配での強制解除で衣服が破れるという原理があるっぽいし、それで全力でエロバカやってくれるのは悪くはない。けど、芯がないから興味ないというか。この話、どうでも良いんだよね。こいつらのことなんかどうでも良いんだよね。

4話
地下の夢のトリニティの子が暴走したっぽいのでダンジョン攻略して救出。その過程で簡単にコピーできないことがわかるけど技を習得。 

内容的にはちゃんとルールがあるっぽいことがコピーできてチートかと思ったらそうでもない、契約的なことが必要でわかるのだけど、でも最初から風紀委員、セキュリティの連中に一言話せば良いじゃんか、殺すのかとか、毎回聞くけどさ。

もう原由実の先生のエロノルマだけが救いになってきてるな。 

5話
夢のトリニティがすっかり懐いてきた頃、最後のトリニティを図書館で接触して、新聞部の双子の姉で魔王候補だと。

エロモノとしては良いんだけど、そしてハーレムになってもいとこが好きだから本気じゃないのもね。
トリニティと接触してレベル上げや設定開示をするけど、閉じてるよね。

6話
双子が魔王になりたいから吸収攻撃をするが、忍者が超スピードで完封して撤退させる。
吸収とコピーは違うと立場を変えつつも主人公は戦力として使えるようになれと修行していると。
普通に学校に襲来して学園長が強いので圧倒される。

戦えない奴は全裸。魔力吸収されたら全裸。
超魔力技よりも魔力で身体強化している忍者が強いというのは、魔法バトルの幅が広がる近年のネタだよな。
一方でキスに涎で吸収に身悶え、全裸で待機させ、体操着からの直揉み、モブがスライムに襲われ全裸などエロサービスが過剰で、ちゃんと戦闘してるっぽいけど、殴られて覚えろとかの修行も大して意味がないっぽいのよね。だからエロアニメだね以上のことがないのよ。

7話
魔道書が美少女になって相棒になったり、魔王候補の双子の姉が時間停止技で吸収キスするので舌に罠を用意して自爆させ撃破して、みんな仲間だから戻って欲しいということで改心するが、時間停止解除で異空間に。
それをいずれ助けるために双子の妹に強くなれと。

みんな逃げることもしないで保健室にいるのが緊張感なしだったな。まあこれが仲間の証で殺しはしないだけど。時間停止技の破り方法がキスでの罠は見事だったな。キスしまくりのエロ担当だったかららしい最後だった。
揉むのも勝利とかもね。
しかし悪の魔道士ってほかにもいるんだね。勝手にそんなこと言い出して、はあ?だったからさ。 

8話
真面目に勉強して水着温泉とかご褒美もらいながら消滅した学校の調査に向かうと1話で死んでいたいとこの偽者が登場。

真面目に勉強してるのに、具体的じゃないので、全然響かない。
先生が生徒として可愛がってくれたり色欲がないから研究テーマとかの羞恥とか委員長がツンデレやってくれルとか、エロラブコメなら良いんだけども。

9話
委員長がツンデレ素直になりつついとこの魔道書がいとことして振舞っており、いとこが主人公を好きだったように身代わりでも好きになっていたから独占してやるとほかの女を排除に掛かって魔王へ覚醒。

委員長がずっと厳しかったからエロしないで引いてる状況に調子狂って勝手に怒って照れて空回りして素直になっていくのが王道だったな。一対一だしね。
一方で主人公がヤンデレとか知るか、いとこが消えたように、消させないで。

10話
魔王暴走をツンデレビンタで解除しつつ、魔道書を服従させて結界から脱出。
そこにいとこが3つマスターして襲ってきて、トリニティセブンの4人の援護で撤退するが、学園を狙い、忍者と夢の二人じゃまずいと帰還することへ。

委員長が順当にデレつつ、いとこがラスボスでしたで、いまでも好きと言いながら、襲ってきて、なかなか複雑。それを主人公も受け入れてるしさ。

終盤だし、あの無表情の自称嫁が表情豊かで可愛く思えたり、金髪委員長もデレたりと悪くないけど、全体としてはダメだね。

11話
ワープ装置が使えず自力ワープを行う主人公たち。一方、学園は襲撃者の強敵相手に忍者と双子の妹に憑依した姉の連携で劣勢から優位に転じるもいとこが到着。
そこに主人公たちも到着。

忍者は優遇されてるな。今回も一人で粘り、また双子姉の憑依参戦も時間停止系能力で敵を追い込んでいく。
とはいえだからこそ主人公がやってきてエロギャグになっちゃうのがね。

12話
トリニティセブンの連携でいとこを撃破した主人公。
だが、いとこは実は赤の他人でいとこの振りをしていたと白状して、この世界はループして、いずれ主人公が魔王となりトリニティセブンを部下に世界を崩壊させるのだと。
敵対陣営は実はそのループ構造を壊そうとしていたのだ。いとこは敵のボスに主人公への切り札だからと救助されて、これにて撤退。
主人公はみんな幸せに日常を送るぜと。

最終回で善悪は逆転して、この世界はループして、お前は魔王になるから殺してやる。それができるのはトリニティセブンではない無関係の私だけだ。
相変わらず戦闘も適当な連携だし、ループだったり、魔王になってハーレム作ったりという話だけど、じゃあとっくに殺している選択は取れていただろうに。

というわけで、リリス先生エンド?かな。一応見出しているという点では優位だしね。

総評。
エロラブコメハーレムアニメ。
正直、大した感想がない。エロラブコメがメインで健闘したものの、じゃあキャラが良いのか、戦闘が良いのか、シナリオが良いのかっていうとどれも今一つ、というかわざわざ見ても、大したものじゃなくて、うーんと思わされて、全体的に微妙でした。
もう感想がこれだけで終わるぐらいなんにもないのよ。
だって当初からの目的は主人公がいとこを救出することだったけど、どうやってという方法論も模索もないのよ。トリニティセブンと戦うとか教えを受けて一人前だで。
じゃあ書庫とテーマでの魔法使用も体系的に出来ているっぽいけど、詳細不明で、これ系統だからこういう能力ができるという説明がなかったのだ。
学校だからこういう風になっていると、黒板に書いて世界設定を自然と教えられる場所があり、リリス先生が解説役として光る設定があるにも関わらずである。
だから崩壊現象はこういうことで、これ系統の術式だからこういう技が使えて、こういうことが出来るのだという戦闘にならないのだ。だからなんかそれっぽいことしてるけどでしかなくて。
だから空っぽのゴミだとしか感じられない。エロがしたいだけで世界なんか作っていないとしか感じられない。

エロがしたいだけのどうしようもない駄作でしかない。映画化記念の一挙放送だから見たけど、浅いどころか内容すらない作品であることが伝わって来て、本当に辛くて、だから本当に残念です。 

セブン 日常的な七つの大罪に立ち向かうバッドエンドとハッピーエンドの交錯

引退まであと7日のベテラン刑事サマセットは地方から出てきた新人刑事ミルズと組むことになる。
事件現場での捜査方法を教えるぐらいの付き合いになるはずが、通報を受けてやってきた現場で肥満体の男がスパゲティに顔を突っ込んで死んでいるのを発見して、一見食い過ぎによる心臓発作かと思われたが、サマセットはバケツに糞を漏らしながら食べていた、頭部に銃で殴った痕などから検死に持って行くと胃が満杯のところで腹を蹴られて死亡した。
このことから異常事件であり、あと1週間で片付かないと担当を拒否するが別の刑事もいないので任命される。
その翌日、有名な弁護士がベニスの商人のように贅肉を切り取られて殺されていた。
その現場には強欲という言葉が。
サマセットは太った男の現場を再調査して、冷蔵庫の裏に暴食だという言葉を発見して二つの事件は同一犯であり7つの大罪になぞらえて異常殺人は続くと読む。
鑑識の結果、前科者の指紋が発見されて、住所に突入するのだが、前科者は体を拘束されて一年間も寝たきりで舌も噛み切り脳も薬物で収縮して、光を当てるだけで死ぬレベルの廃人であった。
その部屋の壁には怠惰と。
手掛かりをなくしたサマセットはミルズの妻トレイシーからこの街で子供を産もうか悩んでいるという相談を受けて自分は恋人に中絶させたが、君は中絶するなら夫に伝えるな、産む気なら可愛がれと。
そのために事件解決にFBIに賄賂を贈って市内の図書館の閲覧記録から七つの大罪に絡む書籍を借りている人物を割り出す違法捜査を展開。
ジョン・ドゥという男だと調べ上げるが、そのアパートを調べたら帰って来たジョンと撃ちあいになり、追って行ったミルズが殴られて銃を突きつけられるが、なぜか撃たずに逃げていく。
そして娼婦が商売中に捕まって刃物とセックスしろと男の股間に刃物をつけて股を抉られて殺害され、壁には色欲。さらにモデルの女性が顔を斬り裂き、病院に行けば命は助かるところを自殺していて、傲慢と。
まったく手掛かりなしの状況で手詰まりになるサマセットとミルズ。
だが、ジョンは自首。
残りの二つ、嫉妬と憤怒の死体があるから、それを二人に案内させたい。要求を受けなければ精神病で無罪にする。受ければ全て認めるのだと。
仕方なく二人はジョンの案内する荒野にやってくるが、そこは何もない。
すると突然ミルズ宛に荷物が配達されてくる。
その荷物はミルズの妻トレイシーの生首であった。
サマセットはミルズに銃を捨てろ、撃てば負けになると命じるが、ジョンは箱の中身は君の妻だ、自首する前に殺して配達するように頼んだのだと。
驚愕するミルズは銃を構えながら混乱。ジョンは7つの大罪を犯したものを断罪することで世を浄化しようと思ったが、自分は君と出会い、普通の君に嫉妬した。だから嫉妬は私であると。
そして妊娠しているからと命乞いしたぞという言葉に、衝撃を受けたミルズは、サマセットの反応も含めて真実であると感じ、泣きながら、しかし妻と子供の仇を討つためにジョンを射殺。
これによって憤怒はミルズとして完結して連行されていく。
その様子にサマセットはなんとかやっていく。
この世はすばらしい、戦う価値がある。ヘミングウェイの詩に後半だけは同意すると。

見立て殺人モノの傑作、退廃した世界に神話を再現しようとする犯人による異常連続殺人とそれを追う刑事との戦いを描いたサイコホラーサスペンス。

内容自体は95年の作品であるし、噂程度には知っていたのだが、ラストにミルズが完全に犯人の作戦に乗ってしまうバッドエンドのあまりの救いのない後味の悪さと同時に犯人を射殺出来た高揚感が交錯するハッピーエンドには唸るしかない上手さを感じた。
というのも計画殺人モノとしてはジョンが全部成功させており、完全勝利なのよ。多少廃人だったり無関係の奥さん殺したりと標的だけを殺している連続殺人じゃなかったりして、結構適当だったりしてもね。
でもそれはミルズが言うようにワイドショーのネタとしてすぐに忘れられる程度の事件でしかない。
ジョンはこの堕落して退廃した世界に神話を再現して人々に教訓と浄化を与えるのだ、それは選ばれた私が行うのだとほざいていたが、そんなものはただの誇大妄想に過ぎない。本当に精神病だったかも知れない。
ミルズが撃たずにいたととしても死刑になるかどうかはわからないし、弁護士が翻したりするかもで、処分できない可能性がある。
犯人の思惑通りに事件は進行したし、ミルズは大罪を背負う加害者になってしまう。
そこだけならばバッドエンド。
しかし奴こそこの悪魔を殺してみせた。大罪を背負ってもやってみせたのだ。悪魔殺しの英雄。
その復讐の成就と悪を成敗した黒いカタルシスが素晴らしかった。 

サマセットが引退する7日前に事件発生であり、ミルズは配属から7日で妻を失う、7つの、実質6つの死体の事件で、7のタイトル通りなんだけど、この作品はキャラ配置が見事で、サマセットはこの退廃した世界にうんざりして引退する。
何回もうんざりだと言い続ける。
夫婦が殺しあってる冒頭で子供が見たかどうかなんか知るかという同僚、散歩中に財布盗むためだけに両目を刺されて殺された。図書館の警備員たちがカードゲームに明け暮れる。
ミルズの家が不動産屋に騙されて地下鉄の揺れですぐに揺れまくる。トレイシーが学校教師だったようでこの町の学校は酷くて子供は入れられない。子供を育てる勇気がない。産みたいのに。
サマセットは中絶させた過去がある。それはこの酷い世の中に生まれさせたくはないと。
娼婦を殺させられた男の半狂乱の男の神よという叫びからの、バーでのサマセットがミルズに、ジョンは悪魔ではなく人間、ハッピーエンドはない。無関心が美徳の世界にうんざり、麻薬に溺れ、子供を殴るほうが何倍も楽だから。大袈裟な狂った連中ではない、日常的な人々の見逃される罪がある。
ジョンもまたお前らはあいつらに罪がないと言えるのかと。醜悪に太り、金のために犯罪者を解放し、薬中の肛門依存症、性病持ちの娼婦、あいつらに罪がないわけがあるかと。
しかしミルズはその退廃に屈しない。サマセットの説教ですら同意しない。世の中腐れてるから引退に同意しろだって、世の中がどうだって関係ない、自分がどう思うかだと。
ジョンがこの退廃する普通の人々の罪に鉄槌を下して教訓にしようとした見立て殺人すら神様も信じないから誇大妄想だと切って捨てる。

これによって、退廃した世界で、希望なんか持ち合わせていない、もう逃げ出そうとしているサマセット、この希望のない世界だからこそ浄化するために事を起こすジョン、そして退廃していることがわかっていないしどうでもいいからこそ希望を持ち続けやってきたミルズの三者によって、希望と絶望の戦いが発生している。
だからこそミルズを罪に落とした希望の敗北となる。バッドエンドのジョンの完全勝利。
しかしこの作品はサマセット視点からスタートすることで彼が逃げ出そうとしているけど、一方で最後まで事件解決に奔走し、最後にミルズまでもが逮捕されるとサマセットは、あの最後の言葉から、腐れた世界でも戦い続けてやると、恐らくサマセットは刑事残留を選ぶ。
これこそが灰色の希望、戦い続ける闘志の勝利なのだ。いや、そもそもジョンですら希望を志向していた。
この作品は希望と絶望の戦いではあるが、殺人事件自体絶望ではない。さらに言ってしまえば、ミルズが妻を殺されて殺人者になってしまうとかジョンの7人も死んでない、妻や胎児も入れたらそうなる異常殺人計画が完遂することですら、どうでも良い事なのだ。
この退廃したどうにもならない、子供も作ろうとしないソドムの地で、浄化しようとするのは異常殺人者だけだし、現状なんかどうでもいいのだと思いながら妻が妊娠を隠してそれを伝えず中絶を考えていて殺されて、退廃の現実を知る希望溢れる若手刑事は復讐者に落ちて、この世界を少しでも良くする道を失う。
それでも、それこそが、7つの大罪が本当だと、その罪が日常的で無関心で些細なことで見逃されることだと見続けて来て逃げようとしたサマセットが、ここに踏み留まる決断をしたことこそが勝利なのだ。ハッピーエンドなのだ。
サマセットはFBIと取引したりして正義のために違法捜査もするから、それはミルズでもあるしジョンでもあったということ。その希望の完遂と絶望墜ちを見て、サマセットは後継者を失って、奮い立たねばならなかった。
この世界を少しでも良くする希望の戦士が残らねばならない。
なんとか戦っていくさと。

ほぼこのラストシーンのみが意味がある話であったけど、現状が絶望であるからこそ過激な希望の戦士のジョンと正統派なミルズ、もう脱落寸前のサマセットの話として意味がある。
初老のベテランを希望の戦士に引き止めるのだから見事だよね。

30過ぎと50過ぎの若い俳優も非常に魅力的で、ブラッド・ピッドが本当に普通に血気盛んな兄ちゃんであるとか、モーガン・フリーマンが厭世的だがどう見ても渋くて格好良いとか、ラストの射殺シーン前の大混乱のミルズの泣きながら殺意を向ける人間味よ、それを止めようとして止められないサマセットの人間味よ、その自分を殺して計画完遂に喜ぶジョンの人間味よ。 

ただの殺人事件の捜査をやっていく物語だが、絶望的な現実に立ち向かう物語として傑作であった。

刑事フォイル 34話 疑惑の地図 後編

パーキンズ警視監がメレディス警視正が死んだとフォイルに現役復帰を打診。
全面的に謝罪し、ミルナーまで狙われていること、メレディスは息子が戦死して無気力になっていたことで統率が失われていたという複数の理由でこの事件だけでも復帰せよという説得に応じて復帰。
手始めにメレディスの妻を尋ねると息子も死んで夫も死んだだけだと動じない絶望に無関係。
ならばミルナーが捕まえていた輸送詐欺犯を脅迫していたから関係者を喋らないとメレディス殺害の首謀者として死刑にすると脅迫して協力者名簿を提出させる。すると地図作成部の中佐の名前が。そこでアダムはその輸送詐欺犯の甥で捻じ込んでもらっていたことが判明。
そこにサムがジェーンの相談を受けて相談にやってきて、恋人のスコットは信心深く恋人になっても触れることはなく結局魔が差してアダムと浮気して振られるのだが、そのアダムの弱みをスコットが握っていたと。
とはいえアダムが人殺しをするほどの悪党ではないと思うし、スコットも自殺するほどではなかったと。
ただ最後に話したときは写真を持って出て行くところで、なかったのだ、教会がと。
とりあえず作図指揮官の中佐とアダムを逮捕すると空軍情報部のウォーター・ローはドイツの空爆情報が漏れていることから調査を行っており、アダムやヘンリーなど関係者を調査してもどこから漏れているかわからないと。
だが、フォイルはその報告書にあったケプラー神父の教区が空爆される場所であり、ミュンヘンのはずが嘘であり、さらに航空写真からそこに教会はない、つまりそもそも神父というのも嘘を吐いていると見抜き、それを詰問して殺して自殺に見せかけられていたと。
ミルナーを殺そうとしてメレディスを射殺してしまったのもミルナーにミュンヘンだと言って嘘がバレるから。
これを突きつけるとケプラーは愛国者であり神学校にいただけで情報部に雇われてヘンリーからの情報を抜いていただけだと。
どっちにしても死ぬからと自殺してしまう。
事件後、フォイルは終戦までは復帰するとヘイスティングズ署に戻り、サムも運転手に戻るのだった。

心を許していた神父が敵のスパイだった。
結局はそういう話であり、どうせ戦中で調べられないだろうと適当な田舎町の司教だと言っていたら、そこに教会ないじゃん、お前、偽者だなで。
やばい、警察にミュンヘンって言っちゃっていたけど、田舎町ってことにしているからバレるぞ。
殺そうと思ったら別の警官殺しちゃった。
もうミスを連発する泥沼の疾走感がケプラーを襲っていて、最後に自殺するのも裁いてくれて安堵があったろうなと思わせる。
これは中佐が判子一つで百ポンドだからやったら、仕事の出来ない甥を押し付けられるなど、結構苦悩しており、晴れ晴れだ、これで人生やり直せると思ったのと同じで。
罪悪感とかが今回のテーマだった気がするな。
スコットが苦悩していたことにも重なるしジェーンが浮気して振られて苦しむしで。
密輸業者も死刑になるほどかよ。
メレディスも家族を失ってで。
これに対抗するのが宗教家の許せということであったけど、無理矢理は無理だな、戦時中はやはり無理という棚上げ論になってしまって。
結局、言及も答えもなかったな。

今回、あの軽薄なだけのアダムと浮気しちゃうジェーンのぬくもり欲しいは、うーん、と思うし、そのアダムは戦争怖いから人殺しはしないのは一貫だったな。

しかし今回の話で、イギリスの第二次大戦時の大ピンチからの逆転勝利という歴史は面白いね。
上陸されてないのでドイツ人を出さずに済むので過度な憎しみも描くこともなく、でも殺されてるから当然の憎しみも描くし、大逆襲の罪悪感もあるという複雑さで。

二枚の写真から立体的にして地図作成を行ったり、作ってるのも地図や平面図、石版印刷ができる人材で、デザイナーやイラストレーター、漫画家もいる。
ドイツの地図は30年代に持ち出し禁止なので航空写真や諜報部の情報で更新しており、だからこの爆撃の際に重要になる。
こういう軍事技術部署の話がリアリティがあって良いね。
当時の技術水準もそうだけど、こうやってやっていたというのは歴史モノとしてもいいからさ。
そこで事件が起きてで身近に感じて。
不発弾処理隊もそうだし、婦人部隊もそうだった。今回のような専門部局のほうが薀蓄的にも面白かったな。スパイはどうしても隠密でなにしてるかわからんし。

フォイル合流でミルナーは助手に格下げ、サムは場繋ぎ、パーキンズは全面協力、ブルックはフォイルを大歓迎。サムも復帰して、あっさりと復活だけど、1年飛ばして勿体ないな。 

水曜どうでしょうクラシック 北極圏突入 アラスカ半島620マイル

98年9月10日。企画で海外ロケがあることになり、翌11日にオーロラが見たいという鈴井社長発案でアラスカへ出発。
アンカレッジからフェアバンクスを通り、北のオーロララインを目指してコールドフットの町へ向かうのだが、12日の初日はアンカレッジでの観光に終始して、翌13日もマッキンリー山を見たいと自然観光ツアーに参加したり疲れて寝たりして二日消費。
そんな感じでチマチマとフェアバンクスまで行くのだが、キャンピングカーを借りて手料理を食べ、生活したことで、ピストル大泉の料理がクソまずいとケチをつけて常に諍いになる。
そんなこんなでキャンピングカーでは行けないので地元の運転手を呼んで道路のない道を走破する。
のだが、16日の夜、ずっと曇り空で雨まで降るアラスカではオーロラを確認できず翌日朝で時間切れに。
 
事実上オーロラ観測なんて二の次、三の次で、もうアンカレッジで氷河とか動物が見られたからもう良いかなで。
この珍道中感、だってほぼ大泉の料理に文句垂れるだけで3話使う始末で、だけどそれが非常に楽しかったのがね、この作品らしい。
グッと罵り合いの内輪揉め感が感じられて、こっちは頑張って作ってんの、まずいとか言うな、食う資格ないよで。
本気でキレて罵り合ってるからさ。その料理風景、食事風景、そのまずいから撮ってるので。もう尺が持つからさ。

とはいえ大して名所でもないと良い絵が撮れない、天気も悪いからで、小競り合いのそういう非日常のやり取りが旅の醍醐味で、最初の観光とかも非常に楽しくてさ。
かと思えば、雇った運転手のおっさんと通訳との雑談で、なにを言ってるんだ、あのおっさんとジョークでもない言葉に大爆笑したり、鳥、来てるよで。
これが良いんだよね。
そしてオチの雲ってるし雨降ってるから、空見えないから深夜のホテルから30分ごとにのぞきに出るのがもう面倒で眠くてというグダグダさで。暇だから自作トランプとか、そもそも持って来たら良いじゃんというもので。
最後にはテレビの映像で動物を撮っていたけど、オーロラの絵を撮ったりとかで。

とはいえ、この地味な通り道、道路を進む過程がね、本物で面白いんだよね。道路の具合とか風景とか列車のルートもそうだけど、大自然を道路が一本通ってるだけとかで。ほかにも北海からのパイプラインだとか、街のレストランが24時間営業、マーケットもいろいろ買えるとかだったりで。そこで勝手に撮影して、食料ね、キャンピングカーも給油、給水とか、こういう地味な作業的な部分を撮っていてくれる。
結構キャンピングカーが一日1万で借りられるとか、寝て暮らすには十分な広さで。風邪でヘロヘロとかでも強行して。
リアリティあったな。

マッキンリーツアーと翌日寝てしまって二日消費とか遅延次ぐ遅延で、結局キャンピングカーも無用というボロボロでさ。
この旅のボロボロ感が自由で良いんだよね。無計画に行ったらこんなもんだろうしさ。 

機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還 1巻

宇宙世紀0089年。80年に設置された兵器群調査委員会が戦乱の一段落と共に一年戦争期の混乱で散逸した資料の収集と保存、編纂を決定。それを目的とした組織、federation survey service、FSSとなる。
そして0090年。この事業によって一年戦争の暗部に光が当たることになる。
FSS所属のテストパイロット、レッド・ウェインラインはルナツーでのフルアーマーガンダム3号機のシュミレーション中に出現しないはずの青いゲルググから、我々はジョニー・ライデンの帰還を歓迎するという謎のメッセージを受け取る。
この出来事からジョニー・ライデンという人物が気になったレッドは同僚のリミア・グリンウッドに頼み、資料編纂にジョニー・ライデンを入れてもらうが、ジョニー・ライデン自体がジオンのエースパイロットであるということは有名であっても人物像は不明で写真一枚残ってない有様だった。
そこで連邦軍のボール乗りだったブロイ・リゲラから一年戦争中にジョニー・ライデンに接触した出来事を教えてもらうが、そのためにジオン系MSは上手く動かせないのに地上用高機動型ザク2の運用データ収集に駆り出されて、地上基地に降り立つ羽目に。
そこにMS強盗団が奇襲。小規模基地の物資を奪うために襲ってきたのだ。
その連中はルナツーのシュミレーターデータを外部流出を察知した連邦政府首相補佐官のオクスナー・クリフによって派遣されたジャコビアスという人物の差し金だったのだが、そこにシュミレーターで出会った青いゲルググ、ユーマ・ライトニングが現れる。

ギレン暗殺、光芒のア・バオア・クーと同じ作者で同じ世界観の作品。
まあつまりこの主人公レッド・ウェインラインが記憶をなくしたジョニー・ライデンだったということなのだが、物語はその程度のモロバレ展開で収まるレベルではなく、いきなり次期首相と目される黒幕オクスナー・クリフが出てきて、さらに会うのがゴップ大将。今は政治家に転身してゴップ議長という超大物になっていて、軍出身の首相を選出するのが悲願だったと協力的で。
クエスの父であるアデナウアー次官の名前も出ており、アクシズ接収の報告があるというネタも飛び出しており、つまりハヤトがクワトロに20年掛かっても連邦政府の首相になるべきという話の帰結であり、同時に90年というのはロンド・ベルが結成される年であり、シャアの反乱の寸前の時代なのだ。
今後の物語の推移次第ではシャアの反乱、アクシズ・ショック時の連邦首相がオクスナーであり連邦議会議長がゴップである可能性がある。
あの1stガンダム世代最終決戦の政治舞台裏まで突入するかも知れない。
このゴップが大物として出てくると、ジャブローの13独立部隊出発前の再来でブライトさんが司令着任を受けるシーンまで行く可能性がある。ミライさんの話も出してさ。ヤシマグループもどうなってるか。
もちろん反乱準備を追跡出来ず阻止出来なかったという苦しい過程になるんだけど、ロンド・ベル設立の立役者ジョン・バウアーとかもついに出てきそうな予感で。

ジャミトフ・ハイマンが連邦首相になるべきだったという発言も、そうだよな、連邦軍を指揮下に収めていたティターンズが存続していたらそうなっていたはずで。ゴップが急進派の無茶苦茶な奴だったから消えて良かったというのも、自分は宇宙暮らしするつもりもないのに、地球経済潰して、強制的宇宙移民やろうとした危な過ぎる奴だったからね。
ところでゴップが議長をやってるということはダカールの連邦議会にいたのか。クワトロ演説を目の前で聞いていた可能性も捨て切れず、後付とはいえそのフォローはあるのか。

まあオクスナーからは能天気なじいさん扱いだったけど、どこまでやるか。少なくとも後方勤務では超優秀だったのはテレビシリーズからわかりきってるからね。

一方で本筋としてはさすがMSVということで、いきなりFAG3というフルアーマーガンダム3号機という、超ゴテゴテ装備の資料が出てきて、実機はないけど、シュミレーターでこういう機体ですと運用データを収集して、マグネットコーティングや増設装備を作りまくってるからそりゃ単機で戦艦落とせる火力だし、予定でしたというネタで。
最近はサンダーボルトで出ちゃったけど、この最終決戦仕様感よ。
ほかにもボールの機雷敷設タイプやザク2の陸戦高機動型、G型なんてのも出てきて、マニア心をくすぐりまくる。MS野盗団もジムタンクとかワッパで、防衛する連邦の機体がジム改やジム・コマンドクラスで、さらにジャコビアス配下の機体はジム・カスタム、ジム・クゥエルクラスのが出て来る。
そしたらビームライフル携行のゲルググが登場で。

戦闘シーンも相変わらずノズルから火を吹きながらの移動描写が大迫力で素晴らしくてさ。
やっぱりバーニア噴射だよね。MS戦はさ。
ボールがメタメタにやられるだけで格好良いし、MSの高機動戦も格好良いしね。

キャラとしてはやはりゴップの存在感が強いものの、30中盤のレッドはまあまあ。
口達者なジオン人の女リミア・グリンウッドがなんとMSVに出ていたロイ・グリンウッドの娘、と言われてもゲームに出ていたぐらいマイナーなので、まあそういう繋がりねぐらいで。巨漢のボブこと、アシュレイ・ブラウン・ブランドン。この3人がFSSメンバー。
オクスナーには美人の秘書のスモリアノフ。ジャコビアスもやりそうなおっさんだったな。 

いやあ、Z熱の高まりで、評判の良いジョニー・ライデンの帰還に手を出してみるが、いやはや、政治性が高くて嬉しいもんだ。
MSもジェガン導入寸前の90年に、今更10年前の一年戦争時代の薀蓄やられてもと思ったけど、ボールがザクマインレイヤーじゃないけど、勝てないから機雷敷設だけやっていたとかそれを全部通常型に換装したから残ってないとか、ザク2だって改修型としての陸戦高機動型が残っていたのが1機ありましたで出てくるし。
傑作汎用機だったとザク2の説明なんか凄く良いじゃないか。
でもシナリオとしては光芒のア・バオア・クーの残り香がある、MS06A型、ザク2先行量産型のルーベンスの話だったな。機体は全て対核使用のC型になったりして、教導隊に残ってるのが少数で見つかってるのも残骸のみ。格闘戦は想定せずヒートホーク未開発だったとかで。
だが、ジオンの錚々たるエースパイロットは78年にこれで訓練された。
もう歩けなくなってる、このルーベンスが回想する仲間との訓練風景と本人が感じる地獄の一年戦争の戦場と同時に本当に命を預けられる仲間との出会いは戦場以外じゃあり得ないもので復員後の孤独を感じると。
これがのちのちレッド、ジョニーのキマイラ隊の結束として10年を経ても変わらないものとして引き摺られるのだろうな。
この時の教官がぶん殴って来るけど、アドバイス自体はまともで教本通りにやらないから装填が安定せずに出来ないし、仲間も焦らせるなと。そしてミスったら仲間が死に、部隊が死に、師団が死に、軍が死に、国家が死ぬからミスするなで。
なかなか一筋縄じゃないな。

Z、ZZから逆襲のシャアへ至る間の物語。ジョニー・ライデン、レッド・ウェイライン、声優は井上和彦かな。 

刑事フォイル 33話 疑惑の地図 前編

44年4月。アメリカ軍の空襲によってドイツは劣勢に。その空襲地図を作成する青年ヘンリーはドイツ人神父ケプラーに自分の作図したものでドイツが空爆されている悩みを打ち明け、同じ職場、同じ教区、同じ聖歌隊にいる同僚ジェーンから好意を寄せられるが、杜撰な仕事をする同僚アダムはちょっかいを出してビルおじさんと癒着してる云々があると。
一方、ヘイスティングズ署では新任のメレディス警視正がやる気がなく、警察も出征者が多く、事実上ミルナーが取り仕切り、ブルックしか部下がいない始末で、フォイルに戻って欲しいと懇願するしかない。
そんな時、軍相手に契約して金をもらいながら物資は運ばない輸送詐欺の主犯を逮捕。軍内部にも協力者がいて厄介になると思っていると神父たちの歴史ある都市を空爆する報復はやめるべきという会議が開催され批判を受けている。
その状況でヘンリーが次の爆撃地点の写真を持ち出して森で首吊り自殺。
ミルナーはロープに引っ張り上げた際の擦れ後があることから自殺ではなく他殺だと判断するも、軍はそんなことより写真返してくれ、自殺でいいとやってくるし、周囲は癒着した同僚やドイツが故郷の神父などがおり、怪しい。
そしてフォイルはサムの叔父で知己でもあるオーブリー牧師と会議を見学し、サムは現場の地図作成の場で仕事している。

Dデイ直前。フォイルは戦時でのヘイスティングス署の歩みという自伝作成中。
というわけで情勢は連合軍優位に進み、もう空爆はなくなってるし、世の中は部隊の大移動で慌しい。攻勢の時期だからこれを機会に軍に志願する者も増える。
ということでフォイルがまあまあ暮らせるのはほぼ治安面では不安がないからで、戦線がフランスに進むとさらに変わるよね。
だが、ヘイスティングス署では次の警視正は使えないからとミルナーは困っちゃって。ミルナーの優秀さが無能だからわかりつつ、やっぱり指揮官が先頭に立ってくれないと、やり辛いな。

今回、加害者の物語に変貌したことで、地図作成官の苦悩が描かれて、都市爆撃をやるほうの苦悩が描かれる。自分の地図で子供まで死ぬ。会ったことも被害を見ることもない。なのに、罪悪感を感じる。宗教的な面も強調されるけど、これは共有されない罪悪感でもあり、宗教会議でも歴史遺産の破壊は文明を破壊しようとする忌むべき行為だと抗議声明を出したら、ロンドンは空襲されまくっているから復讐だと民衆はブチギレる。
恐らく子供を亡くしてメレディス警視正の反応が一般的だろうからさ。

さて、ミルナーの代わりに撃たれたメレディス、ミルナーの軍がらみの詐欺の影響だが、一方でヘンリーの死亡は空爆地点のミスとかいろいろあるが、同僚のアダムが癒着してるから殺される、ケプラー神父が故郷を空爆されるから殺した、いろいろあるが。

しかし印象が凄く良いのが、3視点、ミルナーが事件捜査をしつつ、フォイルが会議、サムが空軍省と事件を捜査しやすい位置だから、次回の調査が楽しそうだな。
 

機動戦士Zガンダム 3話 カプセルの中

ルナツー所属の警備部隊所属のサラミス、ボスニアはグリーンノアでMSが発生したという連絡を受けて周辺宙域に侵入していた部隊がその犯人であると索敵を強化して、アーガマと合流したカミーユはそこでマーク2を盗めた功績からニュータイプだと賞賛されているところに迫る。
この状況にアーガマはグリーンノアに逆戻りして地球ルートを取ることでグリプスからの追撃部隊と入れ違いを狙う。
そんなアーガマを正体不明の船であると一応停戦信号を出して臨検しようとするライラ。
接触回線で停戦を呼びかけるが、艦長のヘンケンはエゥーゴだと命令無視をすると戦闘開始。
出撃したクワトロのリック・ディアス隊とライラのガルバルディ隊が激突するが、クワトロに1機撃墜されるとライラ隊は撤退。
しかしこの戦闘によってアーガマのエンジンが損傷して全速力が出せず、グリプスからバスク指揮下のアレキサンドリアが追撃してくる。
そこではエマがマーク2で休戦の使者として盗んだモビルスーツの返還交渉にやってくる。
エンジン修理の時間を稼ぎたいアーガマはこの使者を受け入れる。
エマはバスクからの親書を指揮官のブレックス、ヘンケン、クワトロに見せるが、その内容はマーク2とカミーユの返還をしなければカミーユの両親を殺すというものだった。
この内容にブレックスも持って来たエマも激昂。ブレックスは監視のハイザックを撃ち落して返答してやると思うが、そこにカミーユの母ヒルダがカプセルに入れられて射出される。
カミーユは盗み聞きしていたクルーたちから話を聞いてマーク2で飛び出してしまい、カプセルに近付くと、カプセルが爆弾だと思ってるジェリドのハイザックがカミーユのマーク2が近付いたことで狙撃して破壊してしまう。
ジェリドは爆弾じゃなかったのかと困惑し、目の前で母が宇宙空間に消し飛んだのを目撃したカミーユは慟哭する。


一応以前の記事があるけど、連続して見ると、本当にカミーユのせいだよなと実感して、可哀想とか自業自得とかも思いつつ、本当にバスク、何考えてんだと思うからさ。
盗んだマーク2とカミーユを返せは、なんとなくわかるのよ。盗賊と拉致犯人扱いだし。でもなんで両親を人質にするんだろうか。交渉に応じないからだろうけど、ブレックスがそんなもん知るかと思っているように、エゥーゴも案外まともじゃないところもあるからさ。
クワトロが単なる恫喝ではないかという相手がまともであることを期待していたら、カプセルに人が、しかも撃ったって。
人質を殺してしまう無意味さもバスクは単なる挑発でこういうことしちゃう残忍さがね。
どうもこの一連のシーンはブレックスがバスクならこういうことをやる奴だと述べるように、バスクもブレックスめと思ってる様子で、過去の因縁に巻き込まれて死んでる風でもあって。
結局因縁分んなかったな。
そう思うと結構都合を感じるね。

とはいえカミーユ視点で見るとマーク2盗んだら、エゥーゴのお偉いさんであるブレックス准将やヘンケン艦長、クワトロ大尉に褒められてニュータイプだ、アムロの再来だとおだてられていたら、戦闘だ、パイロットスーツしかないから着てろとのんびり待っていたら、一緒に来たガキの両親が人質になってるぞと聞いて飛び出して行き、自分のせいなのに、なにしてるんだよと叫んだら、目の前でぶっ飛ぶという、ギャー、でしかない。
突然、おふくろ、目の前で死んじゃったという大混乱と号泣のコンボは、周囲の、え?マジでか?という唖然も含めて絶句するしかなかったな。

でもこの悲劇が面白かったりもしちゃうんだから、Zは怖い作品で。
ノリでMS盗んでテロ組織に加入したらいけ好かないティターンズが両親巻き込んで戦闘しかけてくるというヤバイ展開になっている驚愕があって、考えなしの行動によってこんなことになっちゃう。
両親もあの短い時間で仲も悪くて、親父はこの状況ヤバイと思ってバスク対策考えてるのって怒ったら、マルガリータのことだと思ってましたでブチ切れるのが、不倫してるのも知ってるんだからさ。そりゃ悪くなるし、一言ぐらいしか心配されないカミーユもああなるよ。
ついでにのちのちわかるけど、ファの一家も収容所送りという、お前のせいで人生狂う人多数。一番狂ったし狂わせたのはジェリドだと思うけど、カミーユの考えなしの行動がこういうことを生んでしまった。
両親が巻き込まれるなんて考えもしなかったから、現実を突きつけられるわけです。
軽い家出っぽい気持ちでエゥーゴに参加したらテロリストの仲間扱いで両親も使い捨てにされる。
これが組織同士の戦争ということなのだ。

この重さがわかってない主人公というのがね。Gレコを見てからこの視点が入りやすくなっていて、客観的に見たらおかしい行動なんだけど、本人はそう思ってないということが、意味不明だで感情移入を阻害してきたのだけど、いや、そこまで考えてなかったし、そこまでやるとも思ってなかった。半分は馬鹿だからで済むけど、戦時じゃないからいきなりそういうことしちゃうのって思いつかないんだよね。いきなりテロリストに参加したって逮捕がせいぜいだと思っていたら、いきなり殺しちゃうの?!しかも家族を!?の衝撃よ。
Gレコで海賊にいたベルリがキャピタルアーミーが襲ってきて、え?!になってるのと同じ感覚。
戦争は軍人同士でやるものだし、民間人を巻き込む者と思ってない。2話で自宅まで破壊されてるのに。

しかし久しぶりだったからだけど、ライラ・ミラ・ライラの登場と臨検という展開が物凄く新鮮だったな。
アーガマはすでにやってきた段階で捕捉されており、追尾されていた。それが一番乗りで接触出来た理由なんだけど。
ここでライラが、あの船、見たことないぞ、エゥーゴって自前で戦艦用意できるのかって驚くシーンがあるのが、凄く良いんだよね。
反連邦組織、つまりテロリストがなんで新型戦艦持ってるんだって疑問に思う。サラミスとかは思っていても不思議じゃないけど、そんな組織力があるのかと。
また臨検も所属不明だからちゃんと聞くというのも平時のドラマだよなとワンクッションだけで表現して、エマの使者とかもそうで、いきなり殺し合いするようなことが降伏信号とかで成立するんだよね。
同時に、所属を答えて停船に応じないと撃沈するぞ、我々はエゥーゴだから命令に応じない、了解、撃沈する、のやり取りだけで、ちゃんと正当性ありにしている。
どっちも騙まし討ちしないやり取りがね。

このライラ隊が一年戦争を生き延びてるベテランたちでクワトロも苦戦するというのが新キャラ初登場補正でもあるが、ブランやヤザンレベルで結構強敵だったんだよね。この時点では。
カミーユにあっさりやられてしまうけど、ジェリドの上司として生き延びてくれたら、ジェリドがかなり苦戦する強敵になったよなと思わずにはいられない。20話台のドゴス・ギア配備中にライラが部隊長でジェリドが小隊長ぐらいでシロッコの部下になっていたら、こっちだってクワトロが部隊長だったわけで、組織戦ができるわけで。
Zってチーム戦でライラ隊もだけど、ブラン隊とかヤザン隊、ジェリド隊、マウアー隊と部隊単位での戦闘になって、規模が数機同士だからやれるんだよね。
それぐらい今回のライラがクワトロを翻弄した腕前で格好良くて。
マラサイが出るまで生き延びてくれたらね。

情報開示としてマーク2は新技術入ってるけど、装甲古いまんまだとクワトロがアストナージと話していたら、母が新型には新素材をって言っていたし、父がジオン系の技術を入れたかったって、両親の立場を説明するカミーユが両親のこと、無茶苦茶覚えてるのがね。悲しい。
あと、モブキャラがいっぱいいるのも良いよね。アレキサンドリアでのジャマイカンの作戦説明時にほかのハイザックに乗ってる奴らとかただ立ってる奴もいる。
アーガマでも後ろに立ってるとか廊下で擦れ違うとかトーレスのほかにも盗み聞きしてカミーユに声をかけるとか格納庫でも手に入れたものを返すもんかと言い出して。
このメインキャラ以外のキャラが大勢いるのがね。パイロットも結構いるとか重要なんだけどね。

エマさんが一緒に怒るだけで信用できるキャラにしてるし、ヘンケンも豪傑ぶってレコアさんにノーマルスーツを着用してと言われたら沈むつもりないと豪語するのに、ブレックスに着てきなさいと怒られるとか、ブライトさんが前回のボコボコのせいで顔に手当てのあとがあるとか、報告書ジャミトフ・ハイマンに渡してと差しだされてるのに、引っ込められて空振りして、なんだよって嫌味を言われ、ジャマイカンには航海の無事をと背中を本気で叩かれるというパワハラ食らいまくり。
妙に滑稽にする笑いは、なんやかやで救いだったな。

僚艦による作戦行動、格納庫のエアロック、ブリッジの収納、居住区の回転による重力発生、カタパルト甲板で待機してからの出撃、Zらしい技術描写も良いな。あのアーガマの回りをなんか回ってるのなんだろうと思っていたら、あそこで生活してるとかで、重力はともかく行き来はどうすんのと思ったのもいい思い出。

目の前で母が死ぬ。それは自分の考えなしの馬鹿な行動のせい。それでも彼は両親に自分を見て欲しかった。それだけだったのに、それすら出来ずに終わる。

ひだまりスケッチ×ハニカム 6話

9月25日。ゆの視点
9月29日~30日。ヒロ視点。
 
前半のゆのと都子の今でもお互いを褒めて照れあう様が素晴らしい。数年連載が続いてるのにダレがないんだよね。可愛いよ。そっちも。でへへ。が成立して。
ちょっとしたことで自然とこういういちゃつきが出来るし、お互いに照れるんだって感じで新鮮な部分もあるし、お互いに付き合い長いけど全部知るなんか出来ない。だからまだまだ知っていける嬉しさがある。

後半の進路に迷うヒロの苦悩を仲間たちが支えて後押しするのも、非常に見事で。
本気でこの仲間たちが好きだからもあるけど、いや、先生になってここに赴任してもみんないないよ、でも教えるの上手いからさ、先生、いけちゃうよで、良いんだよね。うん、先生になりたいで。
そんな大望があるわけでもない人生を歩んでるからこそで。

日常で些細なことに喜び、苦悩し、決断する。そんな誰にでもあることを等身大に描いていく。それが楽しいのだ。だから傑作よ。

しかし名バイプレーヤー吉野屋先生がギャグもシリアスも両面やれるからこそ、本当にね。
全てが感慨深い。

おんな城主直虎 6話

亀が直親と名乗り元服。これを今川に認めさせるのも結婚のために次郎法師の還俗も軍役が課されることになるため、還俗は申し込まない。
それでは死んだことにして結婚しようとするが、いざ、やろうとすると躊躇して、次郎という後継者名を思い出して、井伊の後継者が二人のほうが安全策だと思いつき、拒否。
無意味に人生を終えたらそれこそ本望だと。
このため政次の縁談相手が横滑りする。
おとわは誰のものにもならんなと直親はまだ結婚してなかった政次にチクリと釘を差して嫌味を言う。

ちゃんと亀が亡命中に子供出来ていたとかにしない、本当に結婚するつもりだったということを具体的に進めて、軍役はキツイから公的に今川に領地安堵の約束もあったからひっくり返すのは無理。
ならば死んだことにしよう。爺さんの領地なら暮らせる。遺書と入水が良いかな。
この具体的な手順がやれそうなんだよね。個人として結婚して子供作ったら良いじゃんかで。

だが、ここで次郎法師という後継者の名前と南渓のちゃんと考えて教えたかどうか不明な、二つの饅頭の話が効いてくる。一つ食って子供にやるよりも一つ食って腐らせた男が残った。それは全部使ったら必要になるときにないとまずいから。腐ってもそれは使う機会がなかっただけのこと。
そういう安全策として、還俗はお前が死ぬ時だ。そんなことは起きぬ。ならば保険が無意味で良かったと感謝するのみだ。

この井伊家という集団のための保険として生きることを決めるのが、非常に見事で。
もう相変わらずの結婚するかどうかの少女マンガよ。
でも一族直系は私だけで、お前でも遠縁だ。これからどうなるかわからんから。私が死んだことにしたら保険にならない。お前が死んだら戻るからと。
よく考えるとさっさと子供作れがメインで結婚は関係ないような気もするけど、これだけ好きとかを全面に出しているから、還俗できないなら、死んだことにしたくないで、良いかと思わせるからさ。
後ろから抱き締めも、狙ってる絵なんだけど、いや、もう最後の抱き締めさせてくれ、そしてすまんという男としての切ないわがままとして生きた演出になっていて滑ってないんだよね。

また直親が、結婚したいだろうと、本当に愛してるのは伝わって来るだろうけど、結構無茶する兄ちゃんだし、母が娘の犠牲を強いてるなと改めて思い、直親は助けるのに、次郎法師は助けないのは酷い。いつか還俗させると思っていることもちゃんと擁護や同情が入って、キャラも立し、なによりもそうやって説明することで次郎法師の立場の酷烈さを物語る。
結婚は延期してという案をちゃんと出してから、いや、今川が嫁を送ってくるからさっさと結婚だにする道理よ。
これが本当に次郎法師、可哀想な人なのよ。田舎領主のお姫様だったのに、領地安堵のために出家させられるし、許婚は帰って来たら、還俗できず、普通の女の人生は送れない。
可哀想だ。みんなそう思う。
だが、この普通じゃない生き方させられるから歴史に残ってしまう。

あと、じいちゃんが相変わらず忘れていたで良いじゃんと能天気やっていて、駄目だなと思うけど、今回、小野兄弟が良いんだよね。
直親が仕事もする、武術の腕も良い、領民に人気もある。かなりの力量だ、でも聖人君子でもなければ逃避行する理由になった小野一族は疑われているよなと思っていたら、家老殿、お互い親で苦労するから頼むよってことで弟はコロッと騙されて。
でも最後におとわのことで釘を差しに来るから、聖人君子じゃなかったなと思うのがね。
キャラとしても直親の実力溢れる若き御曹司だけど、ちょっと強引な奴として、そりゃ10年苦労してるからねで、ちゃんと立つんだよね。
で、しっかり政次に釘を刺してるのが、疑われるのが運命かと動揺しているからさ。

あと、寺側も良いよね。前回の傑山が見張ってるのが継続していて、死んだことにするつもりだぞ、さて、どうするかなって、黙認しており、バレてるのもそうだけど、結構僧侶も良いぞとか言いながら選択を尊重してくれる。
これがあるから、次郎法師が保険になることを自ら選ぶことの強いられていない尊さがある。
気持ち良いのよ。再会したら迷ったけど覚悟完了しちゃって、そんな個人の幸せ捨てる生き方しなくたってと思うけど、歴史の闇にはこういう栄光無き保険たちがいっぱいいたと思うからさ。後年の部屋住みとかそうだからさ。

いやあ、毎回水準が安定しており、今回の話もちゃんと筋を通していて、今川に帰参と還俗を願うけど、じゃあ、それを願って大丈夫かを調査するし、願ったら軍役キツイぞ、二つやるとキツイから帰参だけにしよう。
じゃあ死んだことにして結婚だな。隠れ住む場所も用意してるよ。出来そうだな、でいや、だめ、私、保険だから、当主として生きるからお断りよ。
これだけでちゃんと筋の通った話をやってるのよ。具体例があるし、それが実現可能に思わせるから、次郎法師の決断が響くのよ。
空想的な出来っこない話だと、そんな馬鹿な話に乗れるかになるけど、行っても良いかなって思っていたからさ。そう思わせるのが説得力よ。

またギャグ半分だったけど、死んだことにする?井伊谷にいつ戻って来れるやらと涙ぐむとかも、気負ってない感じで、大袈裟にしてないのよね。これが雰囲気が、のんびりとした田舎の出来事にしてくれて殺伐としないで。

相変わらず地味だけど、何もない田舎でもこれだけ考える人がいる。キャラも把握出来てるし、最後の決断の重さもちゃんと説得力があって勢いが落ちないな。

警部銭形

美術館から名画が盗まれ、犯行を行ったとルパンの名前が。
日本にルパン現れる。
しかし警備員まで殺していることで逮捕状を取る警察にICPOに出向している国際刑事課の銭形警部がルパン専任担当官としてやってきて、ルパンは無駄な殺しはしないと模倣犯であると言い出して、警察から独自捜査して良いからと敬遠される。
このため無能な男と優秀な女を監視につける。
銭形は実地調査で監視カメラから5分で盗んでいたにも関わらず7分でしか再現できなかったことで、盗めていない。揉み合いの脚裁きから柔道経験者だと見抜き、経歴調査から柔道経験者の警備員を見つけ出して、金に困っているならと監視して持ち出し現場を押さえるのだった。
これにより行動を共にした部下の賞賛や警察では優秀さを認められながらも独走状態故に敬遠される。
そんな時、銭形の警察は優秀だというインタビューを間に受けた犯人からクイズが送られて来る。
イタズラかと思えば爆破事件があり、攻撃を防ぐために警察は犯人の仕掛けてくるなぞなぞを解くために奔走する。
時間制限があり、大騒ぎだったのだが、いざ犯人が死んだとされる状況に、銭形はおかしいと感じて、上層部も公安の調査で、グループ株が落ちてるから空売りで儲けている人物を見つけるのだが、証拠なしで逮捕出来ず、爆弾魔作りの犯人の現場で調査へ。
そこで元犯罪者らしく黒幕との接触した証拠を猫に託して残しており、自爆したように見せかけて証拠処分しても残っていた。
格闘戦の末に逮捕。
しかし銭形はルパンの予告状を知って外国へ飛び出して行くのだった。

ルパンが関わらない警部銭形。
はっきり言って内容自体は陳腐というか。
最初の美術館の偽装犯逮捕が30分で軽い感じで、銭形が現場での入念な調査で内部犯だと推理して、地道調査がちゃんと繋がっており、昭和な暑苦しい刑事だとバカにしていた部下視点だから、あ、わかっちゃってるんだと捜査が省略気味でも非常に有能さが際立っていたのが良かったが、一方で後半のなぞなぞ爆弾魔事件ではほとんど追跡に終始。
一応諦めないことで猫がいる、お、データがあるじゃねえかで、逮捕まで持ち込んでいるが、延々追跡と最後無駄に長い格闘戦で。とはいえちゃんとメイン3人に見せ場があって悪くない。
警察全体としてもやや有能気味で、銭形以外もちゃんと動いてるし、公安もこいつが怪しいぞと伝えて来てる。

正直、1時間もなぞなぞ追跡させるなと思ったな。視点を部下二人にすることで冒頭の古臭い手法で逮捕まで持っていく軽い推理モノで痛快にやれてさ。


結局、シナリオの評価としては悪くはないけど絶賛することはない。酷いとか突込みどころ満載とは言わないので凡作、佳作かなと。
しかし印象が素晴らしく良い。それは主演の鈴木亮平が完全に銭形警部をやってくれているから。
ダミ声と空気が読めない暑苦しいまでの実直さ。
そして、最後の敵の前に駆け付けたら、あのルパンで毎回見てきたがに股になってるのよ。逆光で格好良いねと思ったら、あのがに股踏ん張りポーズはってちょっと笑ったからね。
またルパンが関わらないと柔道で投げまくりの超絶体術や意外と高い推理や調査能力などで優秀に見せているのも好感度が高い。

なによりもラストで、ルパンが、外国に行ってきますと飛び出して行くことが、ルパンと関わらないとこういう普通の仕事もしてるけど、現地警察と協力するために飛び出していく感じで雰囲気が良い。


スパイ大作戦 猫にヒスイ

インドと中国の間にある小国が戦略的に重要なのに皇帝の印璽をアメリカの実業家が購入しており、返還のために盗めと。
まずフェルプスが別会社の社員を装って接触してコンピュータを暴走させる仕掛けをして、本人はエレベーターシャフトに隠れて、代わりのコンピュータが必要だというのことウィリーがバーニーの入ったコンピュータを持ち込んで侵入。二人は合流して美術室の壁の前で待機する。
一方でシナモンは印璽を持つ者は突然死するという話を持って来た記者として社長に接触。その話はローラン演じる預言者の受け売りだと当人を呼ぶのだが、いくつかのマジックを披露していると逃げ出して警備システムに引っ掛かり感電した振りをする。
死んでは困ると警備システムを解除することで、その間にフェルプスとバーニーが美術室に壁を開けて猫を投入して印璽を盗みださせる。
あとは救急車が来たと救急隊員に変装してローランを引き取り脱出。
シナモンもインチキ術者に騙されたとして悠々と脱出する。

いつ入館カードを戻したんだろう。二重にしていたりとかあるけど。
一方で最後の救急隊員と入れ替わってるので盗賊がいたことがわかってしまうはずだが。シナモンも怪しいぞということになるだろうし。

とはいえ今回も事前潜入するフェルプスがカードを戻してるとかバーニーのお得意の潜入は60年台の警備の甘さを思うが、もう終業時間だからと中身を調べないとかでフォローできるし、装備もね。同時にあの機械、中身が空じゃんかとかで回収もしなくちゃならんよな。
シナモンとローランの表情と手の位置で教えるネタも細かいけど、わざと捕まる、警報装置を起動させてそれを止めてから突っ込む作戦は見事だったな。
ただ猫は不確実性が高いのでやめたほうが。バレるの前提なら壁破壊をしても良い訳だし。

とにかく今回も内部、外部で陽動と工作を行う両面作戦が見事過ぎて面白い。なにより地味なウィリーがいるから届けるだけで良いのが地味ながら最重要でさ。 
5人チームだからこそ出来る、また毎回身分偽造とかが出来るからこその地味な作戦が震える。
ルパンで3人か4人体制でもギリギリなことが出来てるな。オーシャンズになるとちょっと多過ぎなんだけど、5人ぐらいのチーム戦も良いですな。 

御家人斬九郎 シーズン5 乱調麻佐女

舟久常連の両替屋高田屋が後添えを迎えるので婚礼の宴で鼓を所望しており誰か知らないかと。
蔦吉は残九郎経由で麻佐女に依頼。
大店だから金子ももらえると受けるのだが、そこで笛も欲しいということで笛役の庄三郎に名手ではあるが戦に昂ぶるような険があると。それでは婚礼に相応しくないと。
しかし庄三郎は師匠にも同じことを言われたと弟子入り。
初老の女と若くはないが年の離れた男。
どんなに親しくしてもどうにかなるなんてない。
そう思う残九郎だったが、親密な様子に心中複雑になっていく。
そして高田屋婚礼の日。見事な鼓と笛で宴を盛り立てるのだが、同じ日に蔵が破られ2千両が奪われる。
奉行所の伝三郎たちは内部を知り尽くした無駄のない手口から直近の出入りした部外者の庄三郎を疑い、追跡するのだが、すでに借家を引き払ったあとであった。
そんな時、元罪人などの裏社会の者が死体で見つかり、上方からきた盗賊団と江戸の盗賊団の抗争が起きているのか仲間割れかと推察する。
それは仲間割れであった。本来蔵破りは盗賊の頭領である庄三郎の下調べから疑われないように3ヵ月後の予定だったが、盗賊団の頭領になったばかりの庄三郎に下調べしかしないと部下の一部は独走して結果として離反することになり、離反したものは口封じだと殺し合いに発展していた。
庄三郎の所在を掴んだ残九郎は母が年甲斐も無く紅なんかさして、恋している、火を付けたのはお前だ。それが盗人のために近付かれ、片棒を担がされた、それが分れば舌を噛んで死んでしまう。
始末はつけろ。
その言葉通りに松平家へ笛の稽古にやってきた庄三郎は音色の険が取れたという言葉にようやく笛への未練執着が消えた、指南料である、これで伺えるのも最後かもと代金を払って去っていく。
その様子に胸騒ぎを覚える麻佐女は残九郎に探して欲しいと頼み、部下の一人を捕まえて、殺された部下の敵討ちのために一人で突っ込むのだと。
これを助太刀して全滅させるが庄三郎も深手を負い、笛を褒められて嬉しかったと言い残して死亡する。
朝帰りになった残九郎を待ち受ける麻佐女に庄三郎が西へ旅立つのを見送ってきたのだと嘘の報告をして、実は笛の音色はもう一息だったのに惜しいと。
そう麻佐女は鼓を鳴らすのだった。
そんな残九郎は蔦吉の若旦那との縁談が親が出てきて断られて駄目になったと聞くのだが、屋台で相席した際には、年下だったから断ってやったと、断られると思うかと。
それをそりゃそうだと否定せずに頷く残九郎は、惚れられるのは気が重いねという言葉に、わかるよと頷いて、でしょうねと笑われる。
そうして帰る蔦吉に、屋台の親父はあんな姉さんを一人で帰してもったいねえなと言われた残九郎は、いつものことさと笑う。

母の老いらくの恋の相手は盗賊団の頭だった。
相変わらず御家人斬九郎は名作だな。
初老、もう老婆かな、そういう母が恋しちゃって自分と同じぐらいかちょっと上ぐらいの男で、微妙な気持ちになる複雑な気持ちで、一緒に飲んで品定めをと思っていたら、盗賊の疑いがかかり、問い詰めようにも消えていた。
食うことしか楽しみのなかった母は落胆するし、盗みのために近付き騙していた。
別に盗賊だろうがなんだろうが関係ないし咎めだてもしない。
だが、母の恋の始末だけはつけろ。
その言葉通り、抗争したり部下が裏切ったりして殺し合いになっていたりするヤバイ状況にも関わらず庄三郎は笛の稽古をしに現れて、これでさよならですと代金まで支払ってお別れを伝える。
これが、極悪人にしないこの作品の魅力で。
騙され利用されて手酷い裏切りに遭う。
本来ならそういう悪党を怒りに燃える残九郎が天誅を下す。
しかしむしろ男として筋を通した庄三郎が部下の敵討ちに挑むのを助太刀する。
盗賊団自体は全滅し庄三郎も死んで、残九郎が手を下さなくても死ぬ。
最後の言葉も笛を褒められて嬉しかったで。

これが盗人のクズだったにしない。非常に人間味溢れる、型通りじゃない展開になっていて捻ってあるのが嬉しい。
庄三郎のドラマも、盗みのために近付いたのはそうなんだけど、盗みの計画が疑われないように3ヶ月空けるということで、本来ならもう少し笛の稽古やらで親睦を深める時間もあったのだろうと思われるし、時間を空けることで疑われることすらない。
これが考えられている展開でもっとスマートに、大金持ちの家を訪れた笛の奏者が実は盗賊だったけど、気付かれることはまずない。離反した部下が見取り図を奪ったという話から、今月はこの店を襲いながら、笛の演奏にきましたと別の店の見取り図作ってるという盗みの仕方がわかるのも非常に面白く馬鹿なやつらにしない。
それが、部下が恩があるのは先代だ、下拵えだけで良い所取りして手を汚してるのは俺たちだと独走することで、疑われることになって、処分するのも当然だしそれに反撃しての内ゲバも当然。
部下は一人を除いて全滅しており、特攻するのも説得力がある。

だから死ぬ前に笛の最後の稽古だと現れたことに、単純に不義理しないとかじゃない、本当に現世への未練を断ち切るためだったのではないか。笛の名手で花火が見える橋の上で吹き出していることもそういう技能のある、好きなことだったのではないかと思わせて。
麻佐女が険があるとしながらも名手と認めるほどの腕前で、案外経歴も本当だったかも知れない。跡継ぎになれずに盗人になったぐらいのね。

そういう背景が見えることでいろいろあったんだろうなと思わせてくれる。

また突然盗賊軍団が襲ってきたりも、伝三郎たちが盗賊団同士の抗争があったことが示唆されており、内ゲバ前から結構状況はやばかった。内ゲバで抹殺命令してることもあって、自分で手を下してないだけで危険人物である。

それでも筋を通して別れを伝えることや一人で突っ込んで死ぬことで、笛、嬉しかったという台詞があるだけで、善悪両面があるのに、良い奴だったかもねと思わせる演出の妙よ。

麻佐女様も相変わらず非常に魅力的で、若い男に惚れるとか痛々しくなりがちなのに、あくまでも稽古での師弟関係の延長線上の親愛に過ぎないということに留めている。
恋していたけど、手を触れられて夜になって嬉しがるとか、口紅したとか、借金があるなら一枚多くなどで、まだ稽古続けたく思うという程度で、好きとか言わない慎み深さがあって、抑制された感情表現が逆に気にかけていることを描いて。
相変わらずチャーミングだったな。品、気品を感じることが出来るかどうかが本物かどうかの差で、この作品にはそれがある。
オチの実は良くなったけど、もう一息だったというのも、そう伝えていたら、そう思ってならない余韻であり、朝に鼓を鳴らしたのも、思い出に浸っていただろう、別れの音だったのかなという余韻があってね。

中盤の伝三郎が水桶で涼んでいたり、昼飯中の美味そうな感じとか、生活感出ていたな。

そして相変わらずのワンカットの屋台での掛け合いが、気になっていた蔦吉の縁談が破談になった。それも向こうから断られたのは知っているのだが、プライドからこっちから断ってやったと言い出しているのを。
うんうんと頷いて聞いてやり、断られると思うか、思わねえで、愚痴聞いてやってる感じで非常に良い掛け合いで。
惚れられるのも辛いというのがわかるよというのも、残九郎は母のことを思い出しているのだが、蔦吉は私の気持ち知ってんでしょ、って思ってる感じで非常に本音を言わないやり取りで余韻があってね。

で、本当に見事に決まるのが、屋台の親父が、もったいねえぜと一人で帰る蔦吉を見送る残九郎に言ったら、いつものことだよと気障に言うのが無茶苦茶格好良いのだ。
もちろんいつも通りの関係で本当だけどさ。俺、あんな美人の姉ちゃんを袖にしてる良い男だぜという気取った感じが非常に痛快で、このラストだけで引き込まれる。
いつも残九郎と蔦吉は反対方向へ歩く終わりが良い感じ。
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