今週も仰天ニュースとアンビリバボーが面白かった。
チャイルドセーブなる誘拐され人身売買された子供の救出をやってる人たちの話が出てきたのだが、最後の映画みたいな救出作戦をやったことよりも、そこに至る過程のほうが面白くて。
誘拐された親は警察に頼むが身代金の電話もないし国内の情報は入って来ない。ならば人身売買で海外に売られた可能性が高い。
ならばと探偵に頼む。人身売買で中南米が怪しい。そういう組織も多いから。
だが、調査の結果見つけても海外なので手が出せない。
そこで子供の奪還を行う団体に依頼する。
公的な機関が動けば勝手に救出作戦を行えば国際問題になるが、NGOやNPOなら動ける。インタポールが情報を流しに来るのも、インタポールが国際的に活躍する警察ではなく現地警察に協力する連絡員に過ぎないこともこれでわかる。国際警察の名目で主権を無視されたら堪らんからね。
その情報を元に動けば、さらにそれが拉致された子供の救出だとしたらあんまり反対は出来ないから捕まらない。相手も犯罪組織だからお目こぼしされる。
これがありだからNGOかと思えばテロ組織とかあるんだけどね。この組織もどう見ても過激だからね。

で、これがドラマとして一人称で主人公を作ったら、まあ探偵が各人物に会ったりして主役になるかな、ぐらいで。
規模が国際的だからどんどん動く人が変ってくる。アメリカの両親、アメリカの警察、探偵、救出部隊と視点が変っていく。
ドラマみたいに事件の最初から最後まで関わり続ける人が出て来ない。
探偵が救出部隊に参加してとかじゃない限り、一貫して動き続ける主人公が活躍する話ではない。

現実では普通はこうなんだけど、ドラマとかでこの人に頼んで、その人がこの人を頼んでと、始点から終点までの間にいろんな人が動いたら主人公誰だよってなっちゃうからさ。これが主人公を必要とする話の限界でね。
でもドキュメンタリーだと、事件の全容として実行部隊が動くまでの話として見たらそりゃそうだよねって面白く見られる。
事件が主役なのよね。だからそういう視点の映像になる。

アンビリバボーでも事件の経過を追って行くのが面白いのだけど、こっちは普通の刑事ドラマ感もある。
鍵拾ったから押し込み強盗した話はミステリーとして作り話じゃないリアリティがあって、普通の刑事ドラマになり得るのだけど、展開も含めて動機も実にあっさり。
くどくないのよね。
捜査過程や犯行過程、動機まで網羅するのに、犯人にも被害者にも寄らないドライさが、残酷な事件なんだけど、くどくならずに見られてさ。ドラマとかだとぬるっとしちゃうからさ。

スタジオで悲鳴が上がったり、突っ込み入れたりするのが仰天との差なんだけど、レギュラー含めて騒ぎ過ぎない抑制がね。これが無駄に騒ぎ過ぎたりするとイラつくのだけど、アンビリバボーは基本的にスタジオの人も黙って見るし叫び声上げてもしょうがないシーンとかじゃないと騒がないからね。
二つ共の番組に共通するけど、ちゃんとビデオが主役でありスタジオが解説とか紹介だって分かってる感じよね。ビデオだけ見たら済むしそれを見たいから邪魔しない程度の長さにしていて。