人性補欠 桑原田日記

出水ZIP!で行われた熊本震災チャリティーイベント『FUTURE LINK』に出演した。出水に行くのは2回目で、前回は今年の3月20日の『Connect by sounds』。年に2回も出水でライブ出来ることを本当に嬉しく思っていた。主催の慶大佐と協力してくれてる出水や水俣のみんなに感謝だった。

会場に着いて、前回と同様に「だいわ」の中にあるうどん屋に入った。お腹は空いてたけど全然腹の中に入って行かなかった。
うどん屋を後にして東京スカパラダイスオーケストラとken yokoyamaのコラボ曲「道なき道、反骨の。」をイヤフォンで聴きながらライブ会場へ戻った。
イベントがスタートしてまずはダンスの部。小中学生が練習してきた踊りを一生懸命踊っていた。恥ずかしそうにしてる子もいたが、目は真剣な眼差しで真っ直ぐ前だけを見ていた。可愛かったしかっこよくみえた。
なんでかそこら辺から自分の中にあるモヤモヤに気づき始めた。
そこからはバンドのライブ。
何かが俺の中で襲いかかってくるのが分かった。誤解して欲しくないがイベントがどうのこうのとか、出演していたバンドがどうのこうのという話ではない。あくまで自分の中にある怒りにも悔しさにも悲しさにも近いようなものが時間が過ぎるに連れて、何度も何度も襲いかかってきた。そいつは出番が近づくほどだんだんとデカくなっていった。
自分の一番嫌っていた「慣れ」みたいなものもその要因に含まれていたんだと思う。

人性補欠の出番になり4曲目の「終わらない」を歌い終えたくらいだった。保たれていた、いや、無理してずっとずっと保っていた1本の感情の糸がプツンと切れた。

あとはあまり覚えていない。
ただ滲みながらも、笑顔でステージを観てくれている人、真顔でステージを観てくれている人、楽しそうな顔をしてステージを観てくれている人、睨みつけるような顔でステージを観てくれている人。その顔だけが少しだけだが記憶に残っている。

楽屋への階段を登る途中にアンコールらしき声が聞こえてきた。この日ステージに戻ることは出来なかった。

『FUTURE LINK』に来てくれたみんなへステージからもっとしっかりありがとうが言えたら。そう思ったらまた自分の小っぽけさに悔しくなって情けなくなって。


帰りの車。

やっと一周出来たんだ、と思った。
遅い早いはあるだろうがやっとこの景色に戻ってこれた。俺はたまに精神発達障害者と呼ばれることがある(笑)が、全くその通りでやっとやっと気付けることが多すぎる。

そんな俺に何度も何度も気付かせてくれる場所を作ってくれ、与えてくれる人たちがいた。
彼らともいつか一緒に真のガッツポーズがしたい。本音の本音だ。


ふと『ボロボロになったらツアー』中にメンバーが離脱して、ファイナルを迎えずしてツアー中断になったことを思い出した。
少なからず待ってくれていた人がいたはずのあのツアー。
いつか絶対ファイナルやるから。
もっと強くなって、優しくなって、面白くなって、カッコよくなった時に。


あらゆる物事は全てが繋がっていて、それを人は「物語」と呼んだりもする。
俺も君ももうすでに、今まさに、その真ん中にいるのだ。



thank you song

道なき道、反骨の。/東京スカパラダイスオーケストラ feat. ken yokoyama
元気はなくすなよ/SION

台風にワクワクしてしまう感じ。

幼稚園の頃、鹿児島の種子島という土地に住んでいた。
その種子島にドデカい台風が直撃した日があった。僕は5歳だった。
真昼間だったが家族で停電して真っ暗になった部屋にろうそくと懐中電灯を灯して過ごしていた。
風に吹き飛ばされたモノたちが何度も何度も引き戸に当たりドンガラガッシャンと音を立てる。
「怖いよ、怖いよ」と弟が泣きそうな顔をしていた記憶がある。
お腹も空いてきた頃、父親が台所に行き料理を始めた。父親が料理をしたのを見たのは初めてだった。非常食として引き出しにしまっていたインスタントラーメンを作ってくれた。確かサッポロ一番味噌ラーメンだった気がする。
野菜がたくさん入っていて本当に美味しかった。まだ5歳だったけど世界で一番美味しかった。あの日以来ラーメンは世界一だ。
そして父親のことを最初にカッコイイと思ったのもこの日だった。

台風の日は世界一の日になる。

ワクワクはきっとこの幼少期から来ているのかもしれない。

東京の渋谷LUSHで初めてライブをした。こんな日に観に来てくれてありがとう。


先日吉本興業の友人と飲みに行った。
お笑いの人の話をたくさん聞いた。そして相当な音楽過ぎの彼は、岡村靖幸や川本真琴や銀杏BOYZやライムスター、中島みゆき、サニーデイサービス、小沢健二、前野健太、ジュリー、そして豊田道倫の話をベラベラベラベラと語っていた。
よほど友達がいないのかと思わせるくらいベラベラベラベラベラベラベラベラと発散していた。
「他愛」という言葉が凄くホットワードだと言い出したりすごく面白かった。

そんな中、彼が最もリスペクトするお笑い芸人さんが彼に話してくれたことが頭に残っている。

だから幼少期の台風の一日のことも書いてみた。

ベロベロになった彼は、明日朝から宮崎に来るオカリナと会わなきゃいけないと言って「他愛」ある足取りで帰っていった。



写真は去年のOTODAMA'15で。ガガガSP山本聡大先生と。
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梅田QUATTROで行われた『SET YOU FREE〜ROAD TO SUMMER FESTA' 2016』が終わった。

8月6日の朝鹿児島を出発し、昼過ぎに大阪に到着。大阪滞在時間わずか4時間。
もうここが何処だか分からなくなりながらも「大阪!大阪!大阪!大阪!大阪!」と叫んだ。

一瞬一瞬みんなの顔がはっきりみえた。
見てなかったのにはっきりみえた。
俺にも何かが届いてきた。

最後まで見届けたい気持ちを抑え、行かなきゃいけない場所がある。
鹿児島でBACKSKiDのツアーファイナルがある。

大阪の皆さん、鹿児島に行ってくるよ。

どうもありがとう。

「後は頼んだ」って言いたくなかったけど言ってしまった。

クッソ。
さあ、もっともっと強くなれ。

ここだ。ここだ。今、ここにあるぞ。

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