March 01, 2004

多摩水道橋 -- 多摩川原橋(調布)

92b423df.jpg多摩水道橋は立派な橋だ。何しろ2本もある。

最近掛け替えられた。昔は1本だった。橋を渡る世田谷通りも、登戸側と和泉多摩川側が上下4車線になった。いいことだ。少し走ると世田谷通りは片側1車線になってしまうが、きっと遠い未来に、世田谷通り(鶴川街道)は全線上下4車線になるのだろう。その日まで、生きていたいものである。

でも、橋を2本もくっつけて架けるより、1本は2-3km上流か下流に架けたら、もっと便利になったんじゃないだろうか?
 と、思っていたら、上流の多摩川原橋も架け替えで“2本目”をくっつけて架けようとしている。どうやら架け替えが流行らしい。

橋だけ4車線である。二子橋と是政橋の間に2本しかない橋を4本に増やした方が、良いんじゃないかと思うのだが、どうだろう。それとも、狛江に1本、調布に1本と、多摩川にかかる橋の純血でも保ってるのか? 戦争の時、南からの敵を足止めしやすいようにでもしているのだろうか? 南から、誰が攻めてくるのだろう? 織田軍? 官軍? 阪神?

さて、多摩水道橋である、歩道が広いのは良いのだが、なぜ豪華自然石タイル張りなんだろう? まるで都営12号線の駅装飾のような金遣いの荒さである。
しかもこの歩道、車道に合わせて橋の中央に向かって弧を描いている。子供と荷物を乗せたママチャリの主婦が必死にペダルを漕がなくてはならない。ヒルクライムである。せめてSPDペダルにしてあげたい。タイルも良いけど、その前に歩道だけ平らにしてくれたらと思う。

というわけで、立派な多摩水道橋を利用者として通過するたびに、私は様々な思いにとらわれるのである。

さて、川崎側多摩サイは、多摩水道橋の上流部も土手上に復帰して順調に続いているが、多摩川原橋(しかし紛らわしい名前)の手前の布田の堰のところで消滅してしまう。そこから、多摩川原橋までの土手上は車道が占有していて、歩道もエスケープゾーンもないため、40km/h以上で車に混じって巡航する気がなければ、自転車での走行は避けた方が良い。ちなみに、稲城市になる多摩川原橋から先の上流部には再び稲城市仕様の多摩サイが現れる。

また、川崎多摩サイの無くなる布田の堰からは三沢川という川が内陸に向かっていて、ここの川沿いの路地をうまく使って、府中街道も渡ると、よみうりランドの丘陵地帯にアタックが出来る。河原の平地ばかりで退屈になったときに、ちょっとしたヒルクライム気分を味わうことが出来ます。

多摩水道橋の先も多摩川沿いの平地コースを走りたい人は、橋を狛江市側に渡る必要がある。
狛江市には正しくは多摩サイは存在しない。ただ土手上のダート道があるだけで、狛江市多摩サイのあり方については、市議会で審議中である。歩行者と、自転車の共存をどう図るか、検討しているらしい。

多摩サイはスポーツ車のためのクローズド・サーキットではない。ロードレーサーのための専用練習場でもない。多摩サイは原付以上の車両が入れない、歩行者・自転車専用道路に過ぎない。そこには、散歩をするお年寄りもいれば、自転車の練習をしている幼児もいる。河川の野球場やバーベキュー場に出入りするためコースを横切る歩行者もいる。彼らのすぐ脇をエンジン音もしないロードレーサーが40km/hですり抜けたら、それだけで恐怖感を与えるだろう。

実際に歩行者からの苦情や、事故もあるだろうし、自治体として利用者にとって快適で公平な構造がどのような物かを検討するのは、当然のことだと思う。

一人の自転車乗りとして私が出来ることは、歩行者にとっても自転車愛好者にとっても幸せな結論が出るよう、コース上の強者であるスポーツ車ライダーのマナー向上に期待するしかない。自分自身の行いも含めて。

多摩水道橋を左岸・狛江市側に渡るとすぐに信号がある。この交差点を左折すると、舗装された車道はすぐに土手下に降りる。土手上を直進すれば、“狛江ダート”である。
最近のロードレーサーのタイアは耐パンク性能が向上していて、ダートをそのまま走っているライダーも多い。だが、私のように舗装路志向の自転車乗りは、土手下の舗装路に降りることになる。

車道は土手から離れて狛江の住宅地に入っていってしまうのだが、土手下には相変わらず自動車通行止めの舗装路が続いている。この舗装路は車の侵入を防ぐためチェーンで塞がれており、チェーンを越えるには自転車を担ぐか、ガードレールで区切られた狭い歩道を利用するしかない。歩道は狭く、段差があるので、走行に注意してください。
この舗装路を行くと車で入れる側道が合流し、また車止めのチェーンがある。ここも同様に、歩道を行く。土手の斜面に出来た段差を利用して器用に通過するライダーもいるが、注意してください。
ここの車止めをチェーンではなくポールなどにしてくれれば自転車は楽なのにと思うのだが、ここは時間帯(と曜日?)によって車の通行を許可しており、撤去の楽なチェーンにしているらしい。

この先で舗装路は土手上に復帰する。
ここの河原は週末バーベキューを楽しむ人も多い。近くに車を置けるのだろうか?
大きな木もあり、気持ちの良い場所である。

さて、この木立だが、何となく懐かしい雰囲気を持っている。
「どこかでみたことがある」という、あの感覚だ。

実はこの近くには“にっかつ”の撮影所があって、このあたりの河原はたびたび映画やドラマのロケで使われているのである。
特にここの河原の木立は、良い感じのため、青春ドラマで夕日に向かって叫んだり、ラブシーンに使われたり、サスペンス物でヒロインが思わず告白&涙といったクライマックスシーンによく登場する。

“にっかつ”撮影所は映画撮影も可能な大規模なスタジオで、“建て込み”セットで家一軒建てたりする場合もあるので屋内のスタジオでも床が土のままだったりする。スタジオそのものも飛行機の格納庫のように巨大だ。

ここに限らず東京の西南部には撮影所が多くあるので、多摩川や野川を走っていると、何となく見覚えのある景色に出くわすことがあるかもしれない。

この舗装路もしばらく行くと土手下のバス通りに合流する。土手上はまたダートである。
バス通りには歩道もあるので、舗装路派は車道か、歩道かをお好みで走ると良い。(法的には自転車は軽車両であるため、歩道を走行しなくては行けないそうですが)
バス通りを行くとすぐに“多摩川住宅南口”という信号がある。このあたりが狛江・調布市境で、このあたりの土手上から、完全舗装された“多摩サイ調布・府中区間”が始まる。
土手に上がるスロープ付きの階段があるので、是非上がってみてください。きっと感動します。

地面に足をつけたくないビンディング・ペダル派は、バス通りを直進し、バス通りが右折してしまってもそのまま土手沿いの舗装路を直進し、途中ポールで仕切られた箇所も(ここはペダルから足を離しておいた方が、安全ですが)土手沿いを直進すると、またバス通りに合流する。

合流点からバス通りを100m程さらに直進すると、左手に公園に繋がる路地が現れる。
この路地に入り、公園を横切ると、自転車に乗ったまま土手上の多摩サイに出られます。
トイレもあるので、この公園は使えます。
ただ、遠足の幼稚園児や、土手に出入りが出来るため車椅子の人などいるので、走行には注意が必要である。
ここまで来ると、調布市多摩サイです。多摩サイのメインストリートが、ここから始まるのです。

きめの細かい、アンジュレーションの少ない、高品質なアスファルト舗装。やや色あせてきたが、華やかなカラー・アスファルトである。上りと下りの走行車線を区切る、明快なセンターライン。濃い緑。適度に配置された木立や、ベンチなどの休憩施設。豊かな生活感を感じさせる住宅地。
調布・府中区間の多摩サイが素晴らしいのは、その環境と品質、雰囲気である。

この区間は、とにかく走っていて気持ちがよい。
当たり前のことだが、利用者が走りやすいように作られているので、快適なのである。
そもそもサイクリングロードとは、自転車で快適に走るために作られているはずなので、当たり前のことなのだが、その当たり前を堂々と実践できている調布市、府中市を、私は尊敬します。
ここからは案内はいりません。さあ、気持ちよく走ってください。

ただ、小田急線の和泉多摩川と、京王線京王多摩川間の土手上は、ウオーキング・コースとしてもメジャーらしく、歩行者がかなり多いです。くれぐれも安全運転で走行しましょう。

さて、京王多摩川駅がある京王相模原線のガード手前で多摩サイは再び河原に降りる。
ここはクランクのスロープになっており、降りると児童公園、草サッカー場、少年野球場である。調布といえばリトルリーグが有名だが、この野球場でも週末は必ず少年野球が行われており、その選手、保護者、幼い兄弟が多摩サイを横切る。みんな馴れていて、きちんとコースを空けてくれているが、注意が必要です。
また、大雨の後などに大きな水たまりが出来てしまう箇所があり、タイヤ&リムの水没をとるか、ダートへの避難をとるか、選択を迫られる場合もある。
右手は、京王閣競輪で夕方になるとネオンが美しい。競輪の収益で、立派なサイクリング・ロードをたくさん造ってください。


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