2006年06月30日

エルルゥに包まれたい

「うたわれるもの」の第13話を見ました。

<感想>
今回は最高の出来だったように感じました。
今期の中でも私的イチオシ作品なだけあります。

その何が素晴らしいかってハクオロを慰めるエルルゥに対する
演出。記憶が無いことで自分がわからないハクオロが立ち直る
という今回の主題を描いた場面。
最近アルルゥが頑張ってきたので、そのお返しと言わん
ばかりの出来のように思いました。

戦に負けて帰ってきたハクオロに、義を尊ぶエベンクルガが相手
にいると知って、トゥスクルの人々もハクオロが悪なのかと
一抹の不安を覚えます。
それをベナウィからも聞いてまたも部屋で酒を浴びるハクオロ。

そこでエルルゥです。カルラが甘えさせるのは女の役目
吹き込んで、その場では照れながらも役目を果たすエルルゥ。

薬師として当初は飲みすぎるハクオロを制止すると、母親なら、
父親なら同様に叱ってくれるかと言い出すハクオロ。
そしてエルルゥにそんな母親を重ねるハクオロ
自分が何者かの不安が最高潮になっています。

ここで夜空に浮かぶ月が不意に映されるんです。
その後エルルゥが”ハクオロはハクオロ”と確かに
存在していることを伝えます。

この流れからエルルゥは夜空に浮かぶ月の様に、いつも見ている
という比喩がなされていると思います。
そしてこの比喩はまだ続きます。

ハクオロが突如エルルゥを抱きしめて怖くないかと聞いた後、
一度エルルゥは部屋を出るような行動を取るのです。
触れられた手を触りながら

それに目を閉じて自分が拒絶されたと思いこむハクオロ。
エルルゥはただ恥ずかしかったのでそういった行動を取っただけで、本当は手を握られて嬉しいんですよね。
すぐさま触れてもらったところを触れる程に。
そこでエルルゥがハクオロを”後ろから”そっと抱きしめる

月って夜を照らす役目を担っており、それって後ろからそっと
照らしてくれる
というイメージが強いです。
静かな夜一人で道を歩いていると、昼間の喧騒から解き放たれた
世界で只一人しか存在してないように思うことがあるでしょう。
そういう時って大概人は下を向きがちになるんですよね。
でもそこには自分の影が映し出されていて、ふと立ち止まって
後ろを振り返るとそこには優しく見守る月。

一人じゃないと月は教えてくれるんです。
後ろからそっと包み込むように柔らかい月光で。
その象徴が今回のエルルゥの後ろから抱きしめる姿。

もう一つこの仕草には素晴らしい点があって、
それは男として辛い面を敢えて正面から見ないで、
男の面目を保たせようとする点。
エルルゥは大和撫子のように一歩遅れて歩く女性なのです。

ここでエルルゥに奥ゆかしさを与えることはハクオロ
の記憶が戻った際に非常に効果的だと思います。
恐らくそこでは何かしらの形で別れが描かれると思います。
ハクオロという名前から解き放たれるのと同じように。

そこでエルルゥはまず間違いなくハクオロを止めるでしょう。
それはエルルゥがハクオロと同じラインに立って初めて
出来ること。
恐らく一個人として初めてワガママになるでしょう。

それだけハクオロの存在が大きいというのを端的に表現できる
為の伏線のようにも思います。

もうこの一連の流れは最高以外言葉が出ません。
憎すぎる演出に完敗です。

しかし気になるのはこの後。ハクオロがエルルゥの手を握るんですよ。

エルルゥとハクオロやっちゃったの??

そんな私の一抹の不安はあやふやに・・・。
次の日ハクオロもエルルゥも見つからない為、一緒の部屋から出る
シーンでも描かれるかと思えば、アルルゥとムックルを連れて
散歩しに行ったので。

そこでカルラとウルトリィがアイコンタクトしていたのは、
二人がやっちゃったって意味でしたのでしょうか。
大人な二人の意見が気になります。

この感動の締めくくりの散歩ではもう言葉が出ません。
エルルゥにいつも辛く当たっているハクオロが何故そうまでして
くれるのかを聞くシーン。

勿論こんなのハクオロに愛情を抱いているからなのは言うまでも
ありません。頬を真っ赤に染めてるし。
しかし他方でアルルゥもいる以上家族を何より優先したいエルルゥ。
そして出る言葉が”家族だから支える”

このエルルゥのいじらしさといったら言葉になりません。
その後でムックルと戯れて心の底から笑うハクオロを見て
涙を流すエルルゥは、真の家族になったと感じた安堵感が多分に
あったのかもしれません。

これ以後は再び戦争。ここでもまた素晴らしいです。
前半で自分が何者かという苦しみから解放されてきたと思いきや、
今度は一転、正体がわかりそうになる展開。
ハクオロとして認識しつつ、でも不安は常に尾を引くのです。

オリカカンはニウェの掌の上で踊らされていたようで
ハクオロの怒りを買うだけに存在していた模様。
誰かを恨む者の末路とはかくありなんといった感じでしょうか。

罪という言葉を聞いた途端黒い怨念みたいなのに包まれるハクオロ。
やはり彼は人間でないのでしょうかね。

とりあえずトウカがニウェのオリカカンを容赦なしに殺した事で、
非道な行いを許すまじと仲間になりそう。
冗談が通じなさそうなキャラなので、幅が広がります。

<お気に入りシーン>
上述したように今回はエルルゥが全ての回。
カルラに甘えてきたらと言われた後に

「えっ?えっ?」

と頬を真っ赤に染めて焦るエルルゥに始まり、
家族と伝えた後での

「ただ、その、えーと、あの・・・」

とまるで夫婦をエルルゥが意図したかのような言い回しを
否定するのにあたふたする姿は最高。
女性としての偉大な包容力を見せつつも、まだあどけない
少女としての恥じらいも見せてくれてエルルゥは高みへ。

アルルゥもよかった。

「きゃっほ〜」

とムックルに乗ってエルルゥとハクオロと散歩をして、
満面の笑みを浮かべがらの

「楽しいね♪お父さん、楽しいね♪」

少女の無邪気な振る舞いが見事です。
エルルゥとはあくまで違うというのもよくわかりましたし。

ちなみに皆が戦争に出た後で声を上げたムックルに、

「ごはんまだ」

は滑稽でした。ムックルが声を上げればご飯なんですね。


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孤狼Nachtwanderung様:うたわれるもの 第13話
幻影現実 私的工廠 ブログ様:うたわれるもの 。。。。 第13話 血塗られた戦い 。。。。 血戦と呼ぶにふさわしい戦いの果てに ハクオロは 笑みを取り戻す。
欲望の赴くままに…。様:うたわれるもの 13話 『血塗られた戦い』
アニメのあらすじと感想様:うたわれるもの第13話(血塗られた戦い)
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1. うたわれるもの 第13話  [ 孤狼Nachtwanderung ]   2006年06月30日 18:38
第13話「血塗られた戦い」 皇のお仕事 「ベナウィ、民の様子は?」 「皆、動揺しております」 「そうか・・・ご苦労、休んでくれ。私も休むとするか」 「ダメです!」 「・・・ぅ」 「聖上にはいつもサボっている分の政務を片付けていただきます!」 「・・・・...
「タクティカルロア」自体は それほどのアニメではないと評価してしていますが、ターニャ副長は たいへん良かったです。 三宅華也さん、ターニャ役の時と同じ、いや それ以上に いいキャラで お似合いです^^ エヴェンクルガ族というのは 正義の代名詞にもなるらしい。 ...
3. うたわれるもの 13話 『血塗られた戦い』  [ 欲望の赴くままに…。 ]   2006年07月02日 05:59
 エルルゥ&アルルゥに癒された…(/д\*)  もうこの二人が居なかったら殺伐として凄いストーリーになってると思う今日この頃です。特にアルルゥは単語しか喋りませんが、少ない言葉だからこそ的を得てる事が多くてハッと?? @
4. うたわれるもの第13話(血塗られた戦い)  [ アニメのあらすじと感想 ]   2006年07月03日 00:27
 正義の為に悪漢と戦うエヴェンクルガのトウカを、橋ごと落としたハクオロ達だったがやはり トウカは生きていた。そのやり口にトウカとクッチャ・ケッチャのオリカカンは、怒りに燃えてハクオロ を討伐しようしていた。一方エヴェンクルガに敵とみなされている事に兵士
5. うたわれるもの 第13話 『血塗られた戦い』  [ ティンカーベルをください ]   2006年07月03日 04:31
戦の描写がめっちゃかっこいい! やっぱり「戦う」要素のある作品が好きだわぁ、と自分を再認識。 『うたわれるもの』は、4月スタート作品の中で 私のトップ3に入ります! ※ネタバレあり
6. うたわれるもの 13話  [ JUNKS ]   2006年07月10日 03:34
うたわれるものの感想書いたの何ヶ月ぶりか。文才かけてないかどうか心配です。 最初のパートがADVG系で後半が戦い編ですか。今回もまたまた面白かったです。んじゃ、感想〜。
7. (アニメ感想) うたわれるもの 第13話 「血塗られた戦い」  [ ゲームやアニメについてぼそぼそと語る人 ]   2006年07月11日 16:36
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8. うたわれるもの 第13話  [ パズライズ日記 ]   2006年07月11日 21:32
関西では2週間放送の無かったうたわれるもの。 2話連続放送もまだ1週間遅れですが、とりあえず今週は無事放送されて一安心です。 今回はオリカカンとの戦いに決着がつくお話でした。 自分の過去について悩むハクオロですが、“家族”とのふれあいで一応あるていど落....

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