Deep Sessions

株式会社ジャパンインポートシステムの公式ブログです。海外生産者とのイベントや商品の紹介など、よりDeepな情報をお伝えしていきます。

もはや毎年のお約束。
立秋が過ぎても、暑い日が続きますが
皆さま体調を整えて、美味しいお酒を飲まれていますか?

ブログ公開最終日が決まったことで、
お話しし足りないことは何かないかな?と
考えておりましたところ、
そういえば弊社にはもう一つ、
オールドボトル、というカテゴリーもあったな!と
思い出しました。

ですので、今日は過去にお招きした
THE イタリアの良心=ナディ・フィオリ氏のセミナーを
振り返りながら、
少しだけお話ししたいと思います。

最近はその流行もあって、
オールドボトルを取り扱われる方も増えてきました。
とはいえ、オールドボトルの定義というのは
なかなかにむつかしく、
ハッキリこれだー!ということができません。

すでに流通在庫からは姿を消し、
人知れずずっと眠り続けたボトル、という感じでしょうか。

今や失われた時代の失われた味わいを楽しめる幸せは、
中毒性が高く、
お好きな方は本当にお好きです。

しかし。
オールドボトルの取り扱いは、
ほぼばくちのようなものでもあります。
環境がパーフェクトに整っていれば、
これ以上美味しいものはないかも・・・!とも思いますが、
何十年もの間にそのボトルに何があったか、
誰も知る由もありません。

人間も、そうですよね。
自分の過去を振り返り、
何十年も和やかでパーフェクトな環境に
身を置き続けられた方は、少ないと思います。

弊社では、ずいぶん昔からこのようなボトルを
取り扱ってきました。
そして、2008年には、
多くの著名なコレクターがいるイタリアより、
社長田中の古い友人でもあるナディ・フィオリ氏を招き、
セミナーを行いました。
Islay Festival 2005 101
ナディ・フィオリ氏近影 2005年のアイラフェスにて

ナディさんは、シングルモルトウイスキーのボトラーズ業界では
大変に有名な人物として知られています。

今は気の向くままにご自身のボトルをリリースされていますが、
イタリア屈指のボトラーであるハイスピリッツ社の代表であり、
オールドボトル市場では、インタートレード社とから
リリースされたボトルをたくさん見つけることができます。

IT
インタートレード社リリース ポートエレン17年

イタリアのボトラーズ商品といえば、
ムーンインポート社やサマローリ社の商品に見られるように、
中身が美味しいのはもちろん、
そのラベルの美しさも見どころの一つです。

bouquet
サマローリ社リリース グレンオード 1962 伝説のブーケラベル!
ロングロウ 1987 SM
サマローリ社と言えば、このボトルが特徴的。ロングロウ 1987

LAPHROAIG 1996  SAMAROLI-2
裏ラベルにはご自身の似顔絵を入れていました

P1010015ティーニニック 1981TAMDHU 1988 SHERRY  MI 2011 BOTTLING THE LAST FETISH
ムーンインポート社リリースの数々。
リリースごとに「ザ・シー」「アニマル」「ホラエ・ソラリス(太陽の時間)」
「コスチューム」「ラスト・フェティッシュ」など、テーマが決まっていたのが特徴的でした。

bird - コピーCOSTUME - コピーhorae - コピーsea - コピー
2010には、創立30周年を記念して、
これまでのラベルを使った記念ボトリングをリリース。
そろったところは壮観でした。


ハイスピリッツ社のボトルも例に違わず、
芸術性の高いラベルをたくさんリリースしてきました。
ARRAN 21YO  HS LIFE IS A CIRCUSLITTLEMILL 21YO  HS COLOURS COLLECTIONNATURAL CASK STRENGTH SELECTION CAOL ILA 30YO  HSラガヴーリン8年

左から、「LIFE IS A CIRCUS」「COLOURS」「NATURAL CASK STRENGTH」「SINGLE ISLAY」

その発端は、ナディさん自身がご兄弟と経営を始めた、
小さなレストランでした。

1970年代当初のイタリアでは、
シングルモルトウイスキーの輸入が増え、
市場にたくさんのボトルが見受けられましたが、
顧客が育っておらず、また大変に高価だったこともあり、
なかなか一消費者の手元まで届かなかったようです。

それでありながら、「何か人とは違うものを」と思うのは、
なんとなくおしゃれなイタリア人の気質が
見え隠れする気がしますが、
レストランのお客様のために、
珍しいボトルを探しにスコットランドを訪問し始めたのが、
ナディさんのボトラーとしての第一歩でした。
OLD INTERTRADE REPLICA LABEL BOWMORE 13YO  HSINTERTRADE OLD LABEL REPLICA LAPHROAIG 12YO  HS
インタートレード社 復刻ラベルシリーズ

できるかぎり安く市場に届けられるよう、
ナディさんは自分自身でモルトを輸入するようになります。
また現地で育んだ古いボトラーとの友情から、
樽を買い付け、自分自身のラベルでリリースもするようになりました。
これが、1983年に創設された、インタートレード社の始まりです。

その後もレストラン業とボトラー業を兼務しながら、
イタリアンボトラーとしての地位を確立していきますが、
1990年代の後半には、レストラン業に注力するべく
インタートレード社を閉めることになります。

ただシングルモルトへの情熱は燃え続け、
2000年には再度ハイスピリッツ社として復活を遂げました。

doc08057120180815150710doc08057220180815150854マッカランラベル

このように、ナディさんご自身がイタリアの
モルト業界の波をくぐり抜け、
実際に体験したきたことをお話しいただけたのは、
10年前のこととはいえ僥倖でした。

セミナー内では親交のあるイタリアの生産者
(モルトに限らず、天使のグラッパを作るあの方まで・・・)を
ご紹介いただいたり、イタリアンタックスの歴史を
教えていただきました。
P1010064
P1010039
P1010067

Zagatti samples 020_640
盲目のコレクター ヴァレンティノ・ザガッティ氏

Romano-Levi-042_640
「天使のグラッパ」職人 ロマノ・レヴィ氏

Romano Levi Closed 007_640
レヴィさんの蒸留所入り口(カワイイ!)

その中で、特に印象に残っているお話を一つご紹介します。

税制が定着せず変わったりするのは、世の政府の常ですが、
イタリアの場合、新しいタックスシールを使い始めるのと同時に
古いものは廃棄するのではなく、
ヤミに流して欲しい人に売ってしまうんだとか!!

こうなると、もはや手元のオールドボトルの流通年代も、
不安になるでしょう?
といたずらっぽくニヤリとされたそのかわいらしい笑顔に、
イタリアらしさを感じたと、
当時の通訳は申しております。

流通年代ももちろん大事だけれど、
そのボトルがいつ作られたか、
ということにとらわれ過ぎないで、
美味しさを楽しんでほしい、

とナディさんは続けたのでした。

最近、とても充実したウイスキーのオールドボトルの事典
発行されましたが、そういう本を片手に、
今ではもう過ぎ去った時間に思いをはせるのも、
一つの楽しみかもしれません。

呑み助でした。

こんにちは、ちょろまかし呑み助です。
週末に次ぐ週末、日本全国でお酒のイベントが開かれていますね!
ちょっと前ですと、ラムコネクション2018、
直近ですと、北海道初のウイスキーフェスティバル。
どのイベントも大盛り上がりで、
東京でお留守番の身としては、
指をくわえるばかりの時間が過ぎていきます。

なので、私にできることとしまして、
ホームページのラムカテゴリーをさらに充実させてみました。

フレンチ・クレオール・ラムの最後の一社だったラ・ファボリットが、
やっとこさ仲間に加わりました。

これを受けまして、今日はフレンチ・クレオール・ラム、
いわゆるところのアグリコールラムの基本をおさらいしたいと思います。

ラムは、その作り方によって3種類
(弊社がラムフェスタを始めた当時は、
まだ大別して2種類でした)に分かれます。

1) 弊社が一推しのフレンチ・クレオール・ラム
2) みんな大好き、飲みやすい! インダストリアルラム
3) 詳しくは知らないけどなんかすごそう、
上記 1)と2)の中間にある
ハイテストモラセス・ラム
※参考文献「ラム酒大全」

もともとラムは、砂糖の精製の副産物として生まれたもので、
歴史的に一番古いのは 2)のインダストリアルラムです。
しかも100年単位くらいで。

本国フランス市場において砂糖の価値が暴落したことで、
売り先を失ったマルティニーク島やグアダループ島では、
いわば苦肉の策として、
サトウキビから砂糖を精製せずに、
サトウキビジュースをそのまま発酵・蒸留してラムを作るようになります。

生産工程
(クリックすると拡大します)

これがまさに、アグリコールラム!

インダストリアルラムでは、一つの材料=サトウキビジュースから
二つの製品=砂糖とラムが作れるので、利益も2倍取れていました。

しかし、アグリコールラムにおいては、
一つの材料からラムしか作れません。

これが、インダストリアルラムに比してアグリコールラムが
価格的に高めになってしまう理由の一つでもあります。

しかし!もちろん、砂糖を精製しないことのメリットも、
多大にあります!

まず、インダストリアル・ラムでは取り出している、
砂糖の成分がそのままラムに残ります。
それゆえ、非常に複雑で味わい豊かなラムに仕上がります。

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また年に一度の収穫により、ビンテージ品のリリースが可能。
エイジング商品に加え、もう一つ別の楽しみ方ができます。

さらに、マルティニーク島、グアダループ島など
フランス海外県のラムの特徴は、
その度数にも表れています。

なんとスタンダードが50%という高い度数!

熱帯気候の現地では、高い度数で凝縮感があるものが好まれます。
不思議なもので、現地で飲んでみると、
どっしりしたボディがむしろ心地よく、
気候に合った度数であることを実感します。

さらにティ・ポンシュというカクテルで甘くすることで、
暑いさなかの労働への強壮剤になっています。

ただ面白いのは、どのタイプのラムを飲んでも、
ラムって「楽しいお酒!」という印象が
とっても強く残るんですよね。

その歴史には、三角貿易や奴隷制度など、
実は悲しく辛い背景もあるのに、
むしろそういう環境で人々を励ますために飲まれていたからか、
その効果はいまだ絶大!

不思議なお酒だなあ、と飲むたびに思います。

ぜひぜひ皆様も、その楽しさをご体験ください!

以下数枚、先日のラムコネクションの様子をお届けします。
当日は大盛況で、弊社スタンドも大盛り上がりだった模様。
ご来場くださった皆様に感謝申し上げます!

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最後に、お知らせをこそっと一つ。

実は当ブログですが、8月いっぱいを持ちまして、
当面休載させていただくことになりました。

よりよい情報の発信方法をさらに模索するにあたり、
ブログを含めSNSをもう少し効率化できないか、
という再検討をしております。

大変たくさんの方にお読みいただいているので
心苦しく感じておりますが、
その分内容を充実させ、
舞い戻ってくることを心に誓っております。

ツイッターfacebookの更新は続けてまいりますので、
最新情報や商品詳細は、ぜひこちらでチェックしてください!

残り3回の更新ですが、一番最後の記事は何にするか、
もう決めています。

ぜひお楽しみに!

呑み助でした。

こんにちは、ちょろまかし呑み助です。

本日は、単刀直入に本題へ!
2年越しの吉報が届きましたので、
すぐに皆様にお知らせしたいのです!

今年のポールジロー スパークリング・グレープジュースですが、
収穫が見込めるとのお知らせが入り、
ご予約を開始いたしました!!!

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ポールジロー氏

もちろん、「現時点では」という注釈つきではあります。
そして、いつものごとく、ご予約を承れるのも、
お酒屋様やバーテンダー様など、
プロのお客様に限らせていただいております。

が、昨年は本当に寂しかったので、
こういうお知らせをできるだけで嬉しく感じています!!

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ポールジロー スパークリング・グレープジュース2016ビンテージ

昨年の残念なお知らせは、「大事なお知らせ」と題し、
フェイスブックでリアルタイムにお送りしました。
以下、引用いたします。

<引用ここから>

【大事なお知らせ】
毎年たくさんの、本当にたくさんのお客様にご好評いただいている、
ポールジロー スパークリング・グレープジュース。

弊社が初めてこの商品を輸入したのは2003年、
わずか600本からのスタートでした。
それから13年が経ち、生産本数に限りはあるものの
ご注文いただく数は増え続け、
現在市場に流通している、
酒造メーカーが作る「スパークリング・グレープジュース」の
草分け的な存在に育てていただきました。

ジロー氏の8年ぶりの来日も決定し、
今年のジュースにも期待が膨らんでいた先日。
大変残念なニュースが飛び込んできました。

結論から申し上げますと、
今年のポールジロー スパークリング・グレープジュース2017は、
天候不良により全ての生産が不可のため、
販売が中止になりました。

お客様には心よりお詫びを申し上げます。
誠に申しわけございません。

弊社といたしましても、今春に一報を受けてから状況を注視し、
交渉を重ねてまいりましたが、現時点で早春の霜の影響により、
作付面積の75%が無収穫予定という甚大な被害が出ております。
そのためポールジロー氏も断腸の想いで、
ジュースの生産中止を決定したとのことでした。

以下に、ジロー氏に直接確認をした
販売中止決定までの経緯と彼の想いを、
ご報告申し上げます。

氏の言うとおり、ブドウは農作物であることにご理解をいただけますよう、
深くお願い申し上げます。

JIS一同

以下、インタビュー内容

春先に霜がおり、一晩でブドウの木が凍結しました。
凍ると木の内部の水分が膨張するため、
全体的に膨らんでしまいます。
氷が解けると内部は縮んで元に戻りますが、
外側の皮はのびきったままなので、
内部と皮の間に隙間ができます。
ブドウの木は、この隙間をなんとかするために、
その後頑張ったんだと思います。

3週間、自分にとってはものすごく長く感じられた3週間、
なんの音沙汰もない時間が続いて、
生きてるのか死んでるのか、分からない期間がありました。
これは自分の経験の中でも、相当にきつかった・・・参りました。

結果、花を咲かせず葉が茂り始め、
今は一見するといつもよりも元気な、
葉の多いブドウ畑に見受けられます。

ただ、花が咲いていないので、もちろん実はつきません。
今年の収穫は、皆無に近いでしょう。
でも、自分自身はそんなに悲観していません。
これが自然を相手にするということです。
過去の記録をひっくり返して調べていますが、
ジロー家400年の歴史の中で、こういうことは初めてのことではありません。
気候が変わっているから全く同じにとは言えませんが、
この先人達の経験を持って、
私もなんとかこの苦境を乗り越えられると思っています。

楽しみにしてくださっている日本の皆さまには、
本当に申し訳ないと思います。
でも、ブドウは農作物で、これが自然なのです。
機械のように、毎年同じというわけにはいきません。
ご理解をいただけたら嬉しいです。
ポールジロー

<引用ここまで>

実は昨年はあまり大きな声では言えませんでしたが、
ジロー氏本人は、そんなに大きくショックを受けているような
様子ではありませんでした。

カラカラブドウ
被害を受けたブドウを掲げる昨年のジロー氏

こちらが拍子抜けするほど、淡々としているというか、
こういうものなんだよね、と受け入れているようでした。
その静かな態度に触れるたび、
ブートビルの地で何百年もブドウという果樹と向き合い、
自然という絶対的な存在と共存してきたジロー家の長い歴史を
垣間見たような気持ちになりました。

292 P用 丘上からのブートビル3

近年、たくさんの類似商品が見受けられるようになりましたが、
2003年に開始以来、コンセプトや中身は一切変わっておりません。

既存のお取引先様のみならず、百貨店や有名ホテル、一流レストラン、
オーセンティックバーといった幅広いお客様に受け入れていただき、
「毎年の出来を楽しみにしている」という多くの一般のお客様にも支えられ、
長い間ご愛飲いただいてきました。

商品サイクルが激しいこの日本市場において、
たった一人の農家が作るブドウジュースが、
15年に渡って皆さまに愛され続けたこと。
この事実が、信頼の証だと考えています。

ぜひ、今年の天候が神の恩恵を受けてこのまま良好に続き、
2年越しの味わいをお届けできるよう、
皆さまも一緒にお祈りください。

プロの皆さまからの、ご予約受付詳細はこちら。

ポールジロー スパークリング・グレープジュース
特別インデント ※受注発注商品
ご予約締切 2018年8月31日(金)
納品予定時期 2018年11月中旬~2018年12月中旬
※生産に遅れが生じた場合には、2019年1月下旬まで遅延する可能性あり
お問合せ先 スピリッツチーム 03-3516-0311

呑み助も個人的に、とてもとても楽しみにしています!
(こちらにも回ってくるだけの収穫量がありますように!)

呑み助でした。

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