2ヵ月ほど前に遡りますが、10月3日、パウエルFRB議長は、「歴史的に見ても異例なほど、米経済は際立って良好」として以下のように述べていました。

”We're a long way from neutral at this point”

現時点においては、金利が中立水準(米経済が過熱もせず、冷え込みもせず、適切に成長する金利水準)に達するまでには、まだ遠い道のりがある

当然の如く株式市場はFRBの強気姿勢を嫌気して1か月半に渡って下落してきました。

日本時間の今朝未明に行われたパウエルFRB議長のニューヨーク講演では一転、ハト派色の滲む発言が飛び出しました。

"Interest rates are still low by historical standards, and they remain just below the broad range of estimates of the level that would be neutral for the economy"

金利は、歴史的な基準から見てなお低く、経済に対して中立であろう水準を示す幅広い推計値を依然としてわずかに下回っている

昨日の米株式市場は、中立金利と現行金利との乖離が「long way」から「just below」に変化したということで、「FRBによる利上げが、前倒しで打ち止めされる可能性が高まった」との思惑から、再び適温相場(好景気と低金利が共存する相場環境)を期待する資金が流入しNYダウ+600ドル超えの大幅上昇となりました。

NYダウ
25,336.43   
+617.70
▲2.50%


S&P500   
2,743.79
+61.62
▲2.30%


NASDAQ
7,291.59
+208.89
▲2.95%


NYダウはひとまず200日線を回復しています。

変わって本日の日経平均株価は、NY市場の勢いを受けて寄付き直後こそ買い上がる動きが見られましたが、わずか10分間で+260円の高値を付けた後は大引けまでダラダラと値を下げ、結果的には+85円で大引け。

米債権利回り低下により、円高が重しになっています。

日経平均株価終値
22,262.60円+85.58円 +0.39%

TOPIX
1,659.47pt+5.81pt +0.35%

ドル円
113.250.64円高

米10年債利
3.004%

225予想PER
12.44倍

225予想EPS
1,789.60円

売買代金
2.530兆円

値上がり銘柄/値下がり銘柄
1,301/730


騰落レシオ
102.69

米10年債利回りは3.004%まで低下。株式市場全般には追い風ながら、日本市場はドル円が足かせになってきます。

日経平均
+0.39%

TOPIX
+0.35%

東証2部
+0.71%

マザーズ
+1.53%

ジャスダック
+0.55%

マザーズはいち早く10月17日の戻り高値を更新し、本日の日本市場は全般的に堅調な地合いとなりましたが、資金が流入するかと思っていた上海総合香港ハンセンなどが反落となったのはやや意外。

また、マザーズジャスダックは徐々に買われすぎ領域に入ってきました。

◆◆◆◆◆
日経平均適正水準中央:23,941円
日経平均適正水準下限:22,997円
29日日経平均:22,262.60円(乖離率-7.01%)
日経打診買い水準:21,668円
日経底値買い水準:21,477円
◆◆◆◆◆
※日経平均株価適正水準については文末をご参照下さい

本日発表された投資部門別売買動向を見ると、11月第3週も外国人が現物で-1,968憶円、先物で-3,144億円の売り越し(現先合計-5,112憶円)。

外国人による9週間の売り越し額は、現先合計-4.5兆円

この間、日経平均株価は24,000円から21,000円まで約3,000円幅の下落で下落率は-12.5%

調整としては決して深いとは言えないので、もうひと押しほしかったところですが、FRBの姿勢に変化が見えてきたところで、ひとまず相場は底割れせずに戻りに向かう流れとなっています。

ただし、当面利上げは継続される可能性が高く、バランスシートの縮小も急ピッチで進められています。

もう一点、大幅上昇となったNY市場ですが、出来高はさほど膨らんでおらず、売り手不在の中での買戻しが中心である様に見えます。

要するに、中・長期の本格的な資金が戻っているとは言えず、今後出てくる米経済指標と12月のFOMC次第では、再び金利(債券利回り)が上昇しはじめる可能性がありますので、日々の金利動向とリスク資産の動き、住宅関連指標などを中心に追いかけながら、今後の相場の見通しと売買のタイミングを見極めたいと思います。


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■日経平均株価適正水準及び上限値/下限値について■
当ブログの提示する「日経平均株価適正水準」は、実態と乖離した論理的な値ではなく、実践に即した適正値を算出するため、過去の膨大なデータをもとに株価の 骨格とも言える「企業業績」と「金融政策」の面から導き出された値に、直近3年間の市場特性による誤差調整を加えて算出しています。
直近3年間の全データで、日経平均株価が当ブログの提示する適正水準から乖離する平均乖離率は、9月21日大引け時点で0.65%(約155円以内)に収まります。日経平均株価は、定性的には適正水準中央値に向けて回帰していくこととなります。日経平均株価適正水準の上限値・下限値とも、同様に過去のデータベースを基に導き出され、直近3年間の市場特性による誤差調整を行っています。計算結果として得られる上限値、下限値に対する過去の日経平均株価の分布割合を確認してみたところ、概ね全データベースの70%の割合で日経平均株価が移動する範囲、との結果が得られています。分かりやすく言えば、日経平均株価は、通常の上下動の範囲においては、適正水準の上限値と下限値の間を移動すると思ってください。
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