大連市沙河口区の遼寧師範大学には、日本を代表する女流作家、与謝野晶子の文学碑があります。

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◉遼寧師範大学

碑に刻まれている詩は(案の定)、代表作「君死にたまふことなかれ(中国語:」です。日露戦争で旅順(現:大連市旅順口区)に出兵した弟を心配して詠われた、日本人なら一度は聞いたことがある有名な詩です。確かに大連にあるのはおかしくはない碑だと思います。

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◉表:日本語(原文):「君死にたまふこと勿れ」

文中で「すめらみことは戦いに おおみずからは出でまさね(天皇は戦争に自ら出かけられない)」とまで言い放ち、戦争に対する憤りをあらわにしたことは確かです。

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◉裏:中国語(訳):「儞可不能死去」

ただこの詩のために、与謝野晶子がさも反戦詩人のように歪曲され扱われしまっていることも事実です。この文学碑が建立された経緯は知りませんが、おおよそそういうことかもしれません。(この文学碑は1999年日本の文学団体が大学に寄贈したものです。)

ぜひご好意でこの文学碑を建てていただいた大学の関係者各位には、以下のような与謝野晶子の文章をご覧にならないように願いたい。


「満州国が独立したと云う画期的な現象は、茲にいよいよ支那分割の端が開かれたものと私は直感する」(『支那の近き将来』)

「陸海軍は果たして国民の期待に違わず、上海付近の支那軍を予想以上に早く掃討して、内外人を安心させるに至った」(『日支国民の親和』)


まあ比較的言論の自由があった日露戦争のころと言語統制が厳しかった昭和初期の時代背景も無視できないわけですが……。ちなみに、与謝野晶子は夫鉄幹とともに1928年に大連を実際に訪れています。それについてはまた明日!


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