2012年09月02日

【南海トラフ巨大連動地震と浜岡原発】

無題2

【南海トラフ巨大連動地震と浜岡原発】



ユーラシアプレート、北アメリカプレート、太平洋プレート、フィリピン海プレートの四枚のプレートがひしめく日本列島近海は、世界有数の地震の巣である。
各プレートがぶつかり合うプレート上の溝を「トラフ」と言い、フィリピン海プレートが西南日本列島のユーラシアプレートに沈み込む溝を「南海トラフ」と言う。

平成二十四年八月二十九日、政府設置の中央防災会議に拠る驚くべき防災指針が発表された。
南海トラフ連動地震の被害想定をまとめた国の中央防災会議に於ける巨大地震の新想定で「従来の想定を遥かに上回る巨大災害」の可能性が示された。

新たな指針に拠ると「南海トラフ連動地震」では震度七が想定され、起きる三連動地震の津波の想定高は、今までの想定高の二倍〜五倍と嵩上(かさあ)げされ、行政は新たな対応を迫られている。

新想定では強震度と大津波で、先の3・11東日本大震災を十三倍も上回る最悪被害、最大三十二万三千人の犠牲者が想定され国の防災体制の抜本的な見直しが急務となった。

しかもこの中央防災会議の被害想定には、浜岡原発の地震事故に拠る二次被害想定は含まれていない。

浜岡原発が損壊・爆発すれば、愛知県・静岡県・山梨県そして関東一帯に「死の塵(ちり)」が降注ぐ。

関東一帯をに見られる「関東ローム層」と言う灰の地層は、貞観大噴火(じょうがんだいふんか)宝永大噴火(ほうえいだいふんか)などの度重なる富士山の噴火に拠って舞い上がった火山灰が偏西風に運ばれて関東に降り積もったものだ。

もし浜岡原発の地震事故に拠る二次被害が発生すれば、放射能汚染は偏西風に乗って首都圏から関東全域を汚染する最悪のシナリオが待っている。

中部電力は電源喪失対策をし、浜岡原発の周囲に津波を想定した防潮堤を建設しているが、防潮堤建設と電源喪失対策だけで、本当に原子力の制御ができるのか?
建設中の防潮堤高十八メートルを上回る津波高十九メートルが想定され、中部電力は対応を迫られている。

その高さの問題に加え、浜岡原発の立地そのものに対する不安が在り、狭い範囲でも地盤が柔らかい所は調べて見ると震度が一度上がる被害例は数多い。

深く考えれば防潮堤は高さの問題だけで無く、海岸傍(かいがんばた)の砂丘に於ける地盤強度が巨大地震の強震に耐えうるかどうかも検証が必要である。

津波を想定した防潮堤を建設しているが、その前の海(遠州灘)は震度七(マグニチュード9.1)が想定される「南海トラフ巨大地震」の震源域に最も近い位置にあり、津波以前の段階で強震に見舞われる。

海岸傍(かいがんばた)は、液状化現象が考えられる水気が多い地盤で在る事は言うまでもない。
つまり津波の防潮堤到達前に、中部電力の防潮堤は震度七の強震で構造にダメージを受ける可能性がある。

先の3・11東日本大震災でも、強固な防潮堤を大津波がバラバラに破壊して街を襲って来た。

ここで、小生が問い掛けたい疑問ポイントは「液状化現象」の事である。

東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)による液状化現象により、至る所が地割れ、関東地区の千葉県や東京都の一部でドロの吹き出しが起こり、震源地から離れていながら家やビルが傾いている。

そこが目の付け所で、ここに一つのモデルケース(事例)がある。
岩手県宮古市田老地区は、貞観大地震(じょうがんおおじしん)を始め過去何度も津波に襲われ、明治以降も明治二十九年と昭和八年に壊滅的な打撃を受けている。

その教訓から構築された田老地区の大堤防は、海面から高さが10メートルもある総延長2・4キロの日本一を誇る大堤防で、「田老・万里の長城」と称されていた。

そこでこの「液状化現象」の事だが、良く観ると岩手県宮古市田老地区の頑丈な湾内防波堤や海岸大堤防は「大津波」だけで倒壊したのか疑問である。

あれだけの構築物が、津波の威力でいとも簡単に流されたのは、津波以前の巨大地震で湾内防波堤や海岸の大堤防の土台(基礎)が「液状化現象」で大きく破損してしまったからではないだろうか?

つまり田老地区の湾内防波堤や海岸大堤防の破壊は、波の高さしか考慮していなかったと想われ、実際の被害は巨大地震に拠る「液状化現象」と「大津波」の合わさった結果ではなかったのかの検証が必要である。

防潮堤にヒビでも入った上で巨大な津波を受け止めるとして、耐えうるかどうかは「運否天賦」と言うギャンブルに成ってしまうのではないか?
これはもぅ、浜岡原子炉の一時停止や廃炉のみならず、在庫燃料棒や使用済み燃料棒も依り安全な場所に即刻移動すべき緊急事態である。

★【またも鮮明になる建前上の「筈だ切捨て論」の絶望】が、日本行政の今最大の正すべき最優先課題である。

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