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2008年10月26日

【ストレスに関する考え方6〜うつ3】

 我が家では理気(気を巡らせる)効果を狙ってグレープフルーツのアロマオイルを寝室で使用するようになりました。確かに少し良い感じで寝られるようになったかな?と思います。

 さて前回に予告しましたが、肝気鬱結により胃腸にまで症状が及んだ状態である、肝気犯脾の治療はどのようなものが考えられるでしょうか?

 脾土(脾は五行の土に当たります)の病気は、湿(水分)が胃腸に溜まる状態と、その湿が熱と結びついて痰(粘りを帯びた水)になる状態を考えなければなりません。

 脾土の湿を解消する代表的生薬は茯苓(ぶくりょう)、マツの根に寄生する真菌類である。そして痰を解消するための代表は半夏(はんげ)、サトイモ科のカラスビシャクの地下茎(球茎)です。

 余談ですが、この球茎からひげ根と花茎を除いた部分はへそをくりぬいたような形であり「へそくり」の語源だそうです。地位の低かった嫁が、つわり薬のへそくりを自分用と称して集め、こっそり薬屋で換金した、というのがへそくりの元々の意味とのことです。

 さて治療に戻りますが、肝の状態を元にもどす疎肝解鬱の代表的生薬である柴胡、そして脾に作用する茯苓と半夏をどう組み合わせるか、ということになります。

 茯苓と半夏を含む代表的処方は半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)です。柴胡は含みませんが、厚朴の気を巡らせる作用が含まれているので、肝木よりも脾土の症状が強い時にはこの処方を使用します。

 肝気鬱結を主体に治療して脾土の痰湿も除きたいということであれば、柴胡、茯苓、半夏全てを含む方剤を考えます。代表的処方は柴朴湯(さいぼくとう)と竹じょ温胆湯(ちくじょうんたんとう)です。前者は乾燥性が強く、後者は熱痰にも対応できるという特徴があります。

 肝気犯脾とは関係ありませんが、風邪の最後は熱痰となることが多いので、私は竹じょ温胆湯を多用しています。

 次週は肝気鬱結が長期化したときに生じる臓腑の障害について解説します。



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2008年10月18日

【ストレスに関する考え方5〜うつ2】

 ストレスにより、肝の疎泄機能が障害されたときに肝気鬱結はよく起こります。そのときにどうしたらよいのか、具体的に知りたいという質問をいただきました。ありがとうございます。

 うつ証というのは何かが詰っていることを意味しています。漢字だと「滞」「積」「不通」を使います。数日のうつ様状態であれば、睡眠により改善する可能性があります。

 この気詰まり状態を通じさせるということが治療の基本になります。敢えて言うならば、漢方薬なら柴胡剤が基本になるでしょう。加味逍遥散などが基本の処方になりましょう。軽症であれば理気作用のある香蘇散でもよいかもしれませんね。

 香蘇散は紫蘇の発散性を用いた処方です。あまり詳しくないので、もしも誤りがあったらどなたかに修正していただきたいのですが、発散性のあるアロマオイルも効果があるのではないかと考えます。レモン、グレープフルーツ、ジャスミンといったところでしょうか。これらは予防、もしくは軽症向きでしょう。

 肝の障害が長期間になると、肝と胆の経絡が障害されます。頭痛は確かに側頭部に多く生じる傾向があります。ストレスが長期間生じているために、脈にも影響が出てきます。弦脈と言って、ギターの弦のようにピーンと張った脈が生じます。この脈の患者さんがこのところ大変に多い印象があります。

 明らかに脈が弦になっているのにストレスなど感じないという方も少なくありません。何かがストレスの感情を抑圧している可能性もあるため、私は患者さんの話よりも脈が弦脈になっていることの方を重要視しています。ストレスを受けていることに体は反応していると考える方が自然な感じがします。

 弦脈は睡眠不足で簡単に作ることができます(みんな作れるかな?)。私は自分で脈を取りながら、弦脈の傾向がでてきたら、休むように心掛けていますよ。

 次回は、肝気鬱結により胃腸にまで症状が及んだ状態である、肝気犯脾より治療を調べてみます。



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【気功治療の続き〜まだまだのレベルです】

 今週の5人のモニターさんの気功治療ですが。

 遠隔診断に一生懸命になってしまい、治療の内容がぶれてしまった感じがしました。遠隔診断は精度がまだまだ低く、その診断を元に治療を行うとあまり効果が得られない、という負の連鎖が生じている感じです。

 ご本人の訴えに忠実に治療をしていかないといけませんね。自分のレベルをわきまえてもう少し治療を続けてみます。

 やはり体の疲れは翌日、背部に出ます。私自身の気の流れが背部(だけ?)悪いのだと思います。少し睡眠不足が影響したかもしれません。




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2008年10月12日

【気功治療の効果が出ています?】

 気功治療を現在、5人のモニターさんと身の回りの人たちに対して行っています。

 気の治療で安心を得てくださる方、気の治療が来たのかな?と感じて下さる方、明らかに肩こり症状がよくなる方、何も感じない方、まあいろいろですが、私の気の治療としては上出来だと思っています。

 先日、気功は遠隔で行っているのだから、遠隔で診断もできないものか?と考えてやってみました。体の右に不調を感じた方には、右側中心の病気が一応ありました。気のせいかな?と思いましたが、右下顎に痛みを感じた方はその場所に歯肉炎があったとのこと。診断にはほど遠いですけれど、今後も疲れない範囲で試してみたいです。


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【ストレスに関する考え方4〜うつ1】

 先週まで3回にわたり、不眠症について考察してきました。今日からはうつについて考えて見たいと思います。ネタ本は引き続き『いかに弁証論治するか〜疾患別漢方エキス剤の運用』(東洋学術出版社)です。

 「うつ」とはそもそも何でしょうか?

 古典には「鬱とは滞りて不通の意なり」とあるそうです。つまり何かが滞り、通じなくて鬱結した状態ということができます。滞るものの種類としては、気・血・痰・湿・熱・食が挙げられ、それぞれに対応の原則があるようですので順次ご紹介していきます。

 「およそ病はうつによりておこること多し」

 こんな言葉があるようです。七情といって喜・怒・憂・思・悲・怖・驚)の七つの感情は中医学では重要な発病の要因とされています。どれもちょっと体に悪そうですね(笑)。喜びは健康に良さそうですが、中医学では過ぎた感情は健康には悪いと考えます。

 気鬱の話をします。気の巡りが悪くなる状態ですが、発散する場がなくて、気が行き場を失って溜まってしまう状態とでも申しましょうか。

 この発散働きは肝が持っています。肝の持つ疎泄機能とは、気の滞りを修復してのびのび生長できる状況を整える働きのことです。

 この疎泄機能は憂鬱な気分や怒り、ストレスの影響を受けやすく(のびのびできないので当たり前ですね)、肝気鬱結(かんきうっけつ)と呼ばれる状態になります。ストレスでカーッとなってできたエネルギーがこもる状態です。よくありますでしょ?(笑)

 肝気鬱結は憂鬱になったり、情緒不安定になるだけ(だけってことはないですが)です。しかし長時間持続すると熱になり熱が体を上り、口が苦くなったり、舌が赤くなり黄色の苔が見られたり、頭痛も生じることがあります。頭痛は肝と関連の深い胆の経絡(ツボの列のこと)にも生じやすく、側頭部に痛みが強くなることがあります。

 肝の熱は脾(消化器)にも及びやすく、「肝気犯胃」という状態が生まれると食欲がなくなります。また、肝は血を蔵しますので、月経不順になり、血が滞ると生理痛が生じることになります。

 気持ちの問題からいろんなことが起こるものですね。発散が大切ということがよく分かります。



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