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2010年07月25日

【【栄養療法】微量でも、とても大切な鉄分について4】

 鉄分に関して、今週で4回目です。今回は鉄欠乏をどのように判断していくか、ということを考えてみます。

 鉄が欠乏していると思う時には血液検査が欠かせません。注目すべき項目は
 ・ヘモグロビン(Hb)
 ・ヘマトクリット(Ht)
 ですね。貧血のときにこれらの値を見ることは広く行われています。逆にいうと、これらの値が基準値であると「正常」という判断がなされがちです。

 あと赤血球数を加えて、計算により導かれる値も注目したいですね。
 ・MCV(平均赤血球容積)=Ht/赤血球数×10
 ・MCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度)=Hb/Ht
 実は案外これらの値はあまり注目されません。Hbさえ正常ならOKという風潮があるのが現実です。

 しかし、MCVは値が90を切ると少し鉄欠乏と判断します。ビタミンB群が不足している人はとても多いのですが、そういう方ではMCVが上がりますので、鉄欠乏+ビタミンB不足=MCV正常、という図式もよくありますので総合的な判断が求められます。

 MCHCが低下していると(具体的には31以下くらいかな?)鉄欠乏が軽度を過ぎていると判断します。MCHCが低値でもHbが正常のことがありますので注意が必要です。

 そして通常の血液検査では全く測定されませんが、重要な項目はフェリチンです。フェリチンは炎症がどこかにあると上昇してしまうので注意が必要ですが、低値は貯蔵鉄の欠乏を考えねばなりません。そして鉄欠乏症状とフェリチンの値がとてもパラレルに動きますので、とても有用な検査項目です。

 フェリチン(単位ng/ml)は検査によっては女性10、男性20が基準とされていますが、これがとても問題で、男女ともせめて50くらいは欲しいです。100程度だと鉄欠乏の症状が出ないものと安心してみていられる感じですね。

 質問はメールで結構ですのでお寄せ下さいね。
 lohas@jjclinic.jpまでお願いします。





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2010年07月18日

【【栄養療法】微量でも、とても大切な鉄分について3】

 さて、今日は鉄欠乏の臨床についてです。

 鉄が不足するともちろんのことですが、体に酸素が行き渡らなくなります。手足の冷えや頭痛、耳鳴りなどはこれが原因かもしれません。全身倦怠感、眠気やうつ症状との関連も考えておきましょう。

 さらに鉄は骨、皮膚、粘膜の代謝、コラーゲンの生合成に働くので、鉄の不足により、爪の変形、肌の張りの低下を招いたり、ニキビができやすくなりシミが増えます。風邪をひきやすいときも鉄の不足を考えるべきです。

 知能や情動とも関連するため、イライラ、疲れ、集中力の低下が特に原因がないのにいつもみられる時にも鉄の低下について考えておきましょう。

 これだけ多彩な症状が出てしまう鉄不足ですので、診断と治療が重要になってきます。検査データの読み方と、食事あるいはサプリメント摂取の上での注意を次回に考えてみたいと思います。

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【【アーユルヴェーダ】アーユルヴェーダ37〜プラクリティの概念12】

 
 ドクターディネーシュのアーユルヴェーダ解説、37回目、体質(プラクリティ)の概念12をお届けします。今までのまとめです。

 特徴的体質の人のアーユルヴェーダに基づく表現型分類法は、正常な人間における特異な病気の素因につながる生体システムの機能の違い(例えば心血管系の違い)を引き起こしている可能性のある遺伝子を明らかにすることに役立ちます。

 この研究により、ゲノム発現、生化学的、血液学的数値と被験者のプラクリティとの間に関連があることが立証されましたが、同様な複数の研究によってプラクリティはゲノムと全く同等のものであると言うのには問題があるという結論に達しています。

 何故なら、人の遺伝的体質とプラクリティはどちらも受精時に決定しますが、出生後に遺伝子変異が起こる可能性がある一方、プラクリティは不変であること、遺伝学は遺伝形質の科学だが、プラクリティは形質だけでなく総合的なものであることが挙げられます。

 これで体質の概念については終了します。





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2010年07月10日

【【栄養療法】微量でも、とても大切な鉄分について2】

 先週から鉄について解説を始めています。頭痛や肩こり、風邪をひき易い、めまい耳鳴り、疲れやすい、などのありふれた症状が、鉄欠乏性貧血の診断にならなくても、鉄欠乏により生じている可能性がある、ということでした。

 さて、今日は鉄の代謝についてです。

 鉄は吸収率が必要量や摂取した鉄の形態、同時に摂取した食物などに影響を受けます。

 食物中の鉄分は一時小腸粘膜細胞の中に貯蔵されます。そして必要時には吸収されるわけですが、不要な場合には小腸粘膜ごとはがれおち、便となり排泄されます。小腸がこういう機構を持っているので、鉄が過剰に吸収されるということは考えにくいわけです。

 動物性食品の中にはヘム鉄が豊富に含まれます。吸収率が10〜30%と高くなります。一方、植物性食品の鉄は非ヘム鉄で吸収率は5%以下です。同時に摂取した食物により吸収率が左右されやすい性質があります。

 鉄の吸収を妨害する物質とは、鉄と不溶性の塩を形成するものと考えられます。フィチン酸(穀物の外皮に含まれる)、リン酸塩、炭酸塩、シュウ酸塩、お茶やコーヒーに含まれるタンニン、食物繊維、カルシウム、防腐剤に含まれるEDTAが挙げられます。

 逆に鉄が可溶性で吸収されやすくなるためには、2価鉄が酸化されないこと、または3価鉄が可溶性キレートを形成することが条件になります。ビタミンCは最も有効な物質と考えられ、他には食肉中の含硫アミノ酸、有機酸が挙げられます。

 読者のHさんからは、カフェインの影響について質問がありました。ここで調べた限りですが、コーヒーの場合にはタンニンの方が影響あるようです。たくさんの人が緑茶をペットボトルで飲んでいますけれど、鉄の代謝の観点からはあまりおススメできないことのようです。

 Hさん、ありがとうございました。
 来週は鉄欠乏の臨床についてお話します。

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【【アーユルヴェーダ】アーユルヴェーダ11−2番外編】

 ドクターディネーシュのアーユルヴェーダ解説、37回目、体質(プラクリティ)の概念12をお届けするはずでしたが、今週は少し脱線します。

 先日、日本アーユルヴェーダ学会の分科会に参加してきました。この分科会、実は当たり前なのですが、学会員以外はNGの会合です。

 薄々気づいてはいたのですが(笑)、どうしても出席してみたい内容だったので、「学会員に必ずなるから」ということで参加させていただきました。ちなみに既に申込書を送付し、入会費も支払いましたよ。

 会合の内容は、漢方とアーユルヴェーダをどのように融合させるか、というものでした。とても斬新な内容で面白かったです。

 昨今の統合医療は、患者さんに、適切なジャンルの医療を提供するということで満足しているという面があります。しかしこれではたくさんの理論を勉強する必要が生じ、その割に一芸に秀でることが難しくなります。

 私が必要と感じているのは、医療の内容自体が統合されていくことなのです。これは本当に統合医療であると思うし、それぞれの医療が一段階進化した形になるのではないかと考えています。

 最近、大して意味も考えずに「統合医療」と言えば商売になると考えている人が医師にも業者にも見受けられますので、懲らしめてやりたい(笑)と思っているところです。

 来週は元に戻りますよ。

 ★ アーユルヴェーダに関する質問を受付けます。lohas@jjclinic.jpまで。





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