2011年09月04日

本澤二郎の「日本の風景」(868)

<TBS報道の松下政経塾> 9月3日午後9時からTBS「NEWS21」が野田新首相と松下政経塾の深い関係を抉るという番組が放送された。筆者の知らない政経塾とその奥の院のPHP研究所の正体を暴くかも、との期待を抱いたものだから、この番組に付き合った。結果は期待はずれもいいところだった。マスコミの力量を思い知らされてしまった。



 TBSの報道部門は、他の民放やNHKにも勝ると言われることもある。スポンサーの圧力をかいくぐっての報道を、過去に数回見たこともある。従って、政経塾の内部深くカメラが入り込み、怪しげな勉強風景や、いかがわしい行動や行事を映し出してくれるかもしれない、という密かな期待を抱いたのだが、やはり真っ向から否定されてしまった。一種の詐欺行為に相当しようか。
<本質にメスを入れないお粗末> 31年前に神奈川県茅ケ崎に、70億円を基金に開設した松下幸之助お抱えの政治集団という分析さえも遠慮していた。これまでの塾生804人、全寮制4年、毎月20万円の手当をあてがわれての生活という優雅な環境での、肝心の勉強内容を公開しなかった。
 特異な右翼的政治思想教育・皇国史観の歴史教育・改憲軍拡派ばかりの塾生という、松下政経塾の真実に全く言及していないのだ。平和主義と無縁な、偏狭な反共民族主義で彩られていることに、TBS報道は回避していた。例の皇国史観教科書グループの「つくる会」との一体化というきわどい真実について、むろん蓋を掛けていた。
 現在の国会議員38人は、自民党と民主党のみに配属させている。他の政党には送り込んではいない。「超保守」という右寄り政党に振り分けている。その理由を知りたいのだが、そうした素朴な疑問にも応えない報道であった。
 マスコミ関係にも相当数が潜り込んでいるが、具体的なメディアの紹介を避けていた。政経塾の防御体制は完璧なのだろうが、これではジャーナリズム不在のTBS報道だった。
<パナソニックのマスコミ支配> なんのことはない。政経塾批判は皆無だった。政経塾宣伝の報道でしかなかった。パナソニック広告に屈するというよりも、政経塾宣伝の企画報道であったのであろう。
 それをTBSに報道させた所に、松下財閥のマスコミ支配を感じ取ることが出来るだろう。残念ながら、ジャーナリステックに論評させてもらえると、正にこのレベルなのだ。
 この映像を流す役目を担ったTBSスタッフも哀れだ。関係者が辞表を叩きつけたい心境であれば、多少の救いもあろうが、そうした深刻な認識をしていないとすると、もはやマスコミの死そのものであろう。
 報道のTBSは過去のものか。スポンサーに支配されるメディアを改めて裏付けた。国民に奉仕するマスコミは、日本から消えてしまったものか。インターネットがジャーナリズムの主流になるしかない。
 既に新聞・雑誌を見ない、読まない国民は増大、比例して広告はネットに追い越されてしまった。テレビを見ない若者・知識人も増えている。テレビ番組の低級化は、目を覆うばかりだ。
 いまや新聞・テレビの報道は、事実ではなく参考情報でしかない。
<38人天下> 松下政経塾は、菅内閣に次いで、2度目の内閣を掌握した。野田内閣は松下政経塾1期生で、正真正銘の政経塾内閣である。菅内閣は正しくは政経塾の傀儡政権である。
 民主・自民合わせて38人の国会議員の政治集団が、天下を掌握したことになる。一つの財閥の政治部門でしかない政経塾が日本丸の船長になったことについて、国民はどう理解すべきだろうか。
 松下財閥が民意を代表しているのか。NOである。強欲資本が民意を代表出来るわけもない。

 これこそが日本の狂乱を物語っている。38人の財閥議員に乗っ取られた議会と政府ということにもなろう。不甲斐ない政党・政治家であろうか。彼らは大増税・大連立へ舵を切っている。
 38人天下の背景は何か。金・資金力である。
 財閥が日本のように跋扈する韓国でも、こんな状況が生まれることはない。事なかれ主義の戦後教育の成果なのか。この財閥政権を支えているのが、真実を報道しないマスコミなのである。
 インターネット世代の奮起を期待したい。
2011年9月4日12時50分記


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