2012年01月21日

本澤二郎の「日本の風景」(962)

<野田狸の一体改革と政権の本質>
 狐や狸というと、化かし合いの世界だ。震源地の永田町の言動ほど信頼できない。政治家は、押し並べて狐か狸ばかりだからである。何とかならないものか。思案しても始まらない。一歩足を踏み入れると、誰しもが染まってしまう。その筆頭が野田佳彦である。


 彼は「社会保障と税の一体改革」をぶち上げて、その関連する中で消費税を10%に引き上げようとしている。「それで社会保障が充実すればいいのではないか」という、これこそが化かしの政治演技なのである。
 過去に「これで100年間、年金問題は大丈夫だ」とうそぶいた首相がいた。自民党・自公政権下のことである。100年どころか数年で破綻した。仮に10%消費税で年金問題が解決するということが、事実ともなれば、有権者の中には賛成する者がでるだろう。どっこい、そんなことはあり得ない。
 日本の国と地方の財政が破綻ないしは破綻状態にある。日本の若者は哀れに違いない。年金をもらえる確立はきわめて低い。なぜかならば官僚が支配する、官僚のための制度・予算だからである。
<4500の天下り法人の廃止>
 官僚・役人たちの天下り法人が、この日本に存在している。民主党議員は皆良く知っている。特に財務大臣を歴任した野田狸は承知している。
 彼は「天下り法人を根絶しないで消費税の増税はあり得ない」と繰り返し叫んでいた。野党時代だ。自民党と自公政権に向かって攻撃していた。これに多くの国民は賛同した。
 だからこそ2009年総選挙で国民は自公政権に三下り半を突き付けた。正しい判断だった。だが、今も野田公約は一歩も前に進んでいない。
<2万5000人の天下り法人に12兆円の血税>
 野田や民主党の主張から、国民は4500もの天下り法人の存在を知った。天下りの根絶は天の声となった。しかも、そこへと2万5000人の官僚・役人が天下りしている。
 天下りには国民の収めた税金も流れ込む。どれくらいの金か、というと、なんと12兆円である。
 天下りを根絶するという野田公約を実践すると、12兆円の血税が余る。これを年金に回すと、若者にも将来が見えてくる。野田の言う「希望と誇りある日本」が眼前に広がってくる。
 しかし、現実は違う。野田は永田町の狸なのである。まんまと国民を化かしたのだ。それどころか野田は発言の全てを官僚任せである。箸の上げ下げまでも官僚に従っている。
<官僚の傀儡政権>
 野田の本会議での演説は、官僚の作文と見られている。彼の所属する民主党は脱官僚を公約にした。鳩山内閣は政治主導に力こぶを入れた。公約を実践するのに懸命だった。ところが、菅内閣は違った。今の野田内閣は何もかもが官僚任せである。
 内政は官僚が全てを取り仕切っている。民意など反映されない。「生活第一」という意味は、国民生活ではない。官僚の生活のことである。だから4500の天下り法人を存続させたままだ。
 2万5000人の天下り官僚の法人に対して、12兆円の血税を流し込んでいる。
<松下財閥の傀儡政権>
 野田は松下財閥によって養育された政治家である。現在はPANASONICであるが、こことの関係は切っても切れないものがある。船橋の有権者の前に松下財閥が控えている。
 これが野田の政治的限界を露呈することになる。「国民生活第一」という公約は化かしである。もしも、本当であるならば消費税10%という大衆大増税政策は表面化しない。
 船橋の支援者の声は無視されている。PANASONICの意向を反映している。
<三井住友財閥の傀儡政権>
 野田内閣は3・11政局が誕生させたものである。3・11の東電原発事件がなければ、恐らく実現することもなかったろう。筆者はあえて事件と規定している。業務上重過失事件との認識をしている。M9の巨大地震が原発を損壊させた原因である。天災ではない。
 原因結果という因果の法則に従ったものである。重大な過失が史上空前の大惨事となったものである。捜査当局による捜査をしなければならない。これを回避・阻止するために誕生した不条理な政権なのだ。
 その黒幕は東電のメインバンクで巨大株主の三井住友である。PANASONICのメインバンクもまた三井住友だ。東電の原子炉メーカーの東芝は、三井の中核企業である。
 東芝への波及を抑え込み、原子炉輸出の道を確保することだ。東電の補償の大半を国民の血税に回す策略が、この政権の目的と分析出来るだろう。大増税はその過程の一つと見るべきで、年金問題の解消などではない。三井住友の生き残りのための悪徳政権と断じる必要があろう。
<ワシントンに服従する政権>
 外交は官僚政治のため、ワシントンの意向を反映したものである。自主・自立は、無縁なのである。
 21世紀の世界はアジアを軸に動いてゆく。アメリカではない。日本外交の重心はワシントンから徐々にアジアへと移す必要がある。鳩山内閣の外交路線はアジア重視で正しかった。
 野田内閣はTPP問題が物語るようにワシントン重視・服従・屈服路線である。地球の流れに沿ったものではない。財閥・官閥の意向をそっくり受け入れている。国を誤らせていると決めつけるべきだろう。
2012年1月21日21時00分記

jlj001 at 20:56 この記事をクリップ!
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