2014年09月06日

本澤二郎の「歴史の真実」(中国吉林省公文書館資料シンポ)社会科学院が主催 安倍自公内閣に痛撃(1)

<極右政権の歴史の美化・嘘は通用しない>
 戦後69年、2014年9月1日の北京は珍しく雨模様だったが、東西を走る長安街の一角にそそり立つ社会科学院のビルは、国際学術討論会で熱く燃えていた。新華社通信やCCTV・光明日報など北京を代表する報道陣が殺到した。「吉林省公文書館秘蔵の日本中国侵略資料国際学術討論会」が同日、朝から夕刻まで熱心に繰り広げられたからである。筆者にも声がかかり、急きょ参加、極右・安倍晋三の歴史認識を披歴する機会もあった。不本意ながら「自衛戦争論者として東京裁判否定の靖国参拝派」「A級戦犯も国の礎・日本は天皇中心の神の国」など神がかりの政治信条に固執する日本首相の正体の一部を披歴した。極右・自公政権の過去の侵略戦争美化・大嘘は通用しない。


           
<ロシア・豪州・オーストリア・韓国・台湾の学者らも勢ぞろい>
 8月31日午後、初めて羽田空港から中国国際航空で北京に飛んだ。この日の北京上空は厚い雨雲が覆っていて、なかなか空港に降りられなかったほど、大雨がコンクリートで敷き詰められた大地を、容赦なく叩きつけていた。
 数日間の雨のお陰で、その後に其れこそ何十年ぶりに「北京秋天」を拝むことが出来た。北京市内で深呼吸する場面も手にした。

 遅れて到着した東京からの来客にも、社研日本研究所の関係者は、夕食会の食事を振る舞ってくれた。日本研究所・李薇所長の配慮には、いつもながら感心する。
 円テーブルのそばに吉林大学教授の沈海濤、その横に英語・中国語と日本語も少し話すロシア人学者もいた。ロシア人との接触のない日本人なので、せっかくの機会を拝借して「北方領土4島返還は考えられか」という質問をした。彼は、ごく当たり前のように否定した。
 平和条約締結時の2島返還論で決着をつけるしかないという、筆者の見解と一致した。日本人は、極右政治屋・安倍の大風呂敷に誤魔化されてはなるまい。政治屋は嘘を突くが、政治家は嘘をついてはならない。

 夕食会には、安倍好みの豪州からも学者が来ていた。欧州からドイツ人でオーストリアの大学教授、韓国や台湾の専門家も集まっていた。
 慰安婦問題の中国権威者・上海師範大学の蘇智良教授とは、実に久しぶりの再会である。彼が主催したシンポジウムに筆者は、ナベツネの前の読売政治部長を歴任した多田実さんを同行したものだ。
 硫黄島戦の生き残り組の多田さんの衝撃的な証言、それは悪逆非道な中国での日本兵のことだが、そのことを忘れることは出来ない。
<分厚い「鉄証如山」に圧倒>
 さっそく吉林省公文書館の関東軍資料でまとめた「鉄証如山」というタイトルの分厚い本を手にした。証拠資料のごく一部を本の中に載せてあるだけで、手に取った人を圧倒する歴史の重みを感じることが出来る。
 正に歴史の真実そのものである。隠しようがない。歪曲・ねつ造は不可能である。石原慎太郎のような極右が、どんなに「南京大虐殺は幻」と繰り返し大嘘をついても、過去を封じることは出来ない、無駄なことである。

 9月3日は日本が無条件降伏に署名した8・15に次ぐ敗戦日、多くの日本国民はこの敗戦によって、天皇制国家主義から解放され、自由の身となった記念すべき日でもある。侵略を受けた国々にとっての戦勝記念日。北京では盧溝橋の抗日戦争記念館で、初めての国家主催の戦勝記念日が挙行された。これまた、安倍の極右政権の、悪しき成果としてアジアの人々の記憶に残るだろう。
 2014年9月3日は忘れがたい日である。
<関東軍保管の書類>
 戦争は、人間・人類にとって最悪・もっとも悲惨な出来事である。人間であれば、誰もがこれの阻止に立ち上がる義務がある。そのために事前に真実をつかみ、それを教訓とすることで、これの予防線を張ってゆく。其れも人間の出来る行為である。
 他方、アジア諸国民と日本の民衆にとっての加害者である日本の戦争指導勢力・右翼は、これを秘匿することに必死だ。相手の証拠の不十分さをよいことに、なかった、ねつ造だと開き直る。
 今回の吉林省公文書館秘蔵の関東軍資料は、それを蹴散らしてしまった。安倍の大嘘は通用しない。歴史の真実を覆い隠しての信頼・友好はありえない。
 関東軍保管の日本軍資料に誰も盾突くことは出来ない。
<ソ連軍急襲に消却放棄>
 敗戦時の日本の天皇制国家主義の勢力は、天皇制の存続と免責に狂奔、敗戦処理に失敗した。それが広島と長崎の原爆投下を可能にさせた。天皇責任ほど明白な史実はないだろう。最近、学者らが天皇責任を公にしたようだが、遅きに失する。
 広島・長崎に次いでソ連軍が、関東軍に襲いかかった。この時点で、大本営は侵略戦争関連の膨大な証拠隠滅を指令したが、ソ連軍の急襲が其れを阻んでしまった。焼却処分されたはずの証拠が、関東軍の本拠地で見つかっていたのである。
 その一部が出版されたのである。日本の歴史研究者は「鉄証如山」(吉林省出版)を取り寄せて、ぜひとも改めて中国侵略の暴走に焦点を当てて見てほしい。
 南京大虐殺や生体実験の悪魔の医師団・731部隊、そこへと投げ込まれる中国人捕虜など、加害の事実が証明されている。 
<逃げられない歴史の真実>
 生前の中国外交部OBの肖向前さんは「日本が歴史をねつ造したりすれば、その都度、新たな歴史の真実が明らかになる」と予言していたが、安倍・自公政権によって、侵略を裏付ける証拠が次々と表面化している。
 吉林省公文書館の資料もそうした一つに違いない。

 人間は記憶する。それを書き遺すことも出来る。時間を超克することも出来る。真実に蓋をすることは出来ない。たとえヒトラーの真似をして繰り返し、嘘をついても、嘘が真実になることは出来ない。
 天皇を神とあがめるのは自由だ。だからと言って、天皇の戦争を自衛戦争だと言い張っても無駄なことである。天皇責任は常識のある日本人は、みなそう考え、信じている。人間はみな失敗や間違いをする。それを封じ込めることは出来ない。

 1993年3月、1カ月ほど米国務省が取材の機会を作ってくれた。案内役のW・バレット氏は「アメリカでは嘘は通用しない。必ず暴かれるアメリカ社会を忘れないでほしい」といった言葉を記憶している。
 嘘を突く日本人は、人類から嫌われる。
2014年9月6日記


jlj001 at 11:12 この記事をクリップ!
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