2016年08月10日
比やくざ壊滅作戦<本澤二郎の「日本の風景」(2445)
<ドゥテルテ大統領指揮のもと麻薬組織犯800人以上射殺>
フィリピンに一度訪問したことがある。1973年12月、田中角栄ASEAN歴訪に同行取材した時だ。貧困と売春が同居しているようなイメージが強く、そこでマルコス独裁政権が開花していた。独裁政権は崩壊したが、まだ貧困・売春イメージから離脱したとは言えない。麻薬・覚せい剤のフィリピン社会をコントロールする、日本でいうやくざ組織に真正面から対決する新大統領のドゥテルテの大活躍に世界が注目している。「抵抗するやくざは打ち殺せ」と警察に指示している。既に800人以上を射殺、国民の人気を博している。やくざを自由放任する日本との落差は大きい。
フィリピンに一度訪問したことがある。1973年12月、田中角栄ASEAN歴訪に同行取材した時だ。貧困と売春が同居しているようなイメージが強く、そこでマルコス独裁政権が開花していた。独裁政権は崩壊したが、まだ貧困・売春イメージから離脱したとは言えない。麻薬・覚せい剤のフィリピン社会をコントロールする、日本でいうやくざ組織に真正面から対決する新大統領のドゥテルテの大活躍に世界が注目している。「抵抗するやくざは打ち殺せ」と警察に指示している。既に800人以上を射殺、国民の人気を博している。やくざを自由放任する日本との落差は大きい。
<治安回復がフィリピン再生の鍵>
貧困と麻薬とやくざ組織の3悪退治が、フィリピンを再生させるカギである。日本人の男性観光客は、そんなフィリピンを旅行しているが、一歩間違えると、かの国のやくざに殺される。そうした犠牲者は、現在も時々発生している。
安心して旅行できるフィリピンにすることが、新大統領の公約である。麻薬・覚せい剤に汚染しきっているフィリピンを立て直すには、薬物取引で暴利を手にするやくざ組織を壊滅するしか方法はない。フィリピン再生のカギでもある。
歴代の政権は、これから回避、むしろ裏で癒着してきた。
<震え上がる日比やくざ組織>
日比やくざ組織が、フィリピン女性を事実上、拉致するような形で日本の歓楽街に押し込んでいる。旅券を略奪しての「格子無き牢獄」である。やくざにレイプされた日本人女性も同様に「格子無き牢獄」で呻吟している。麻薬漬けの売春婦を駆使して、覚せい剤の拡大を図っている。そんな女性に手を出した日本人エリートに対して、やくざがドーカツして大金を巻き上げている。
このことに日本人ジャーナリストは、なぜか沈黙している。「木更津レイプ殺人事件」を追及する過程で初めて知った事実である。
<麻薬犯罪やくざに人権無用>
日本のやくざに対して、法律はすこぶる寛容である。よほどのへまでもしない限り、やくざは歓楽街の支配者として、のうのうと暮らしている。
それはフィリピンも同様だったが、今は違う。「犯罪者に人権はあるのか」という疑問にドゥテルテはひるむことはない。取り締まりの警察官に厳命している。「抵抗するやくざは射殺しろ」と。
大統領の本気にやくざ組織が瓦解し始めているではないか。白旗を掲げて「手を洗う」と約束するやくざは数千人、数万人を数えているという。
日本では福岡県警本部長がいた。現在は大阪府本部長に出世している。
<政治屋・官僚・首長も容赦しない>
フィリピンの政治腐敗と関係している。政治屋や腐敗官僚・地方の首長までが、やくざの麻薬犯罪組織と関係している。これまでは、おおきな穴をあけて魚を捕まえようとしてきた。日本もほぼ同様であろうことがわかってきた。
大統領は腐敗したエリートの名前を公表して、取り締まりを強化している。むろん、抵抗すれば容赦なく逮捕・拘束する。
<半年でやくざ組織壊滅公約の大統領>
ドゥテルテは半年で、やくざ組織をせん滅すると公約している。まだ3か月はたっぷりと時間がある。半年かければ、大所は言うに及ばず、雑魚もからめとることが出来るようだ。
大英帝国は、インドでアヘンを生産して、それを清国にもち込んだ。そうして清国を崩壊させてしまった。中国の麻薬取締は厳しい。二度と同じ過ちを繰り返してはならない、との歴史の教訓から来ている。
インドネシアもフィリピンの動向に注目している。麻薬は民族を亡ぼす。その点で、日本は一番甘い国といっていい。台湾から沖縄に密輸される覚せい剤だけではない。ASEAN・北朝鮮・中南米から大量に持ち込まれている。日本危うしである。
<9割の国民が支持>
尿検査をすれば、薬物の使用は容易に判明する。最近、発生した相模原事件の犯人からも、麻薬の陽性反応が出た。覚せい剤事件というと、スポーツ選手や芸能関係者だけではない。
やくざの全てが覚せい剤常習犯であろう。決断すれば、だれでも拘束できる。もはや放置できないだろう。
フィリピンではいま、ドゥテルテの政策を国民の9割が支持している。
<日本にドゥテルテはいないか>
やくざをせん滅することは、政府の決断次第である。やくざ暴力団とかかわりを持つ政治屋を特定することで、容易に取り締まることが出来る。
日本にドゥテルテはいないものか。やくざはレイプした女性を歓楽街に追い込んで、性奴隷を強いる。そんな悲劇の女性を救済する指導者は現れないものか。女性の武器で地位をつかんだ政治屋には、とても思いつかないかもしれないが、このままでは日本が亡びるしかない!
2016年8月10日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)
jlj001 at 08:24 
