2017年03月29日

血税!官房機密費<本澤二郎の「日本の風景」(2559)

<正当な業務遂行資金>
 首相官邸には、実に好都合な金が、いつも金庫に詰まっている。無くなると、即座に札束が詰まる仕組みになっている。真っ当な政権が、真っ当な業務遂行を行うためのもので、違法な・不当な行為に使ってはならない。なぜなら、官房機密費は国民の税金・血税だからである。領収書不要のため、悪しき政権によっては、不当に支出されている事例が目立つ。官房長官が金庫番である。この官房機密費について、まだ多くの市民はわかっていないので、改めて指摘して、安倍内閣に強く警鐘を鳴らすものである。

<アキエにも>
 安倍夫人から籠池に「安倍からです」と手渡された100万円は、領収書不要の官房機密費である。それゆえに、直後に夫人から「内緒にして」と籠池側に釘を刺してきた。安倍のポケットマネーではない、という証明である。正当な金であれば、領収書をもらうべきところだが、それだと100万円に足がつく。
 安倍内閣は、3月28日の閣議で、アキエの立場を「首相の公務を補助する活動を私人として行っている」と公表した。これもびっくりである。修身斉家治国平天下の首相失格を閣議で評価したことになる。男として半人前というのだ。妻の力を借りないと、首相としての公務を遂行できないというのである。こんな呆れた日本国首相に愕然とするばかりだ。
首相を補佐する妻には、当然、官房機密費が流れている、と理解すべきだろう。
<アキエ付き役人にも>
 「首相公務の補助役」である妻に、官房機密費が相当支払われているということにつながる。安倍と金庫番の菅が、よくよく承知している。
 外交特権も付与されている安倍の妻なのだ。私人・安倍昭恵は、私人ではない、という不可解な地位にある。そこに5人もの役人をつけている。こんな大それたことが、今回明らかにされた。恐ろしい政権である。真実を報道しないジャーナリズムの怠慢にも、むろん、官房機密費が支払われていることになる。

 5人の役人が、森友学園の安倍妻講演に3回も同行している。その手当は、むろん、官房機密費から支出されている、と誰もが受け止めている。
 血税を、違法・不当な業務遂行に支出している、と断罪できる。
<ゴマすり評論家などに盆暮れ100万円>
 野中広務は、官房長官時代の経験の一端を打ち明けている。「政治評論家に盆暮れ100万円配っている」と公表した。誰も異論などない。御用と名のつく評論家のことである。
 評論家には、悪評が付きまとっている。告白すると、過去に筆者を講演に招いた主催者は「肩書をジャーナリストにしたいが、よろしいか」と了承を求めてきた。息子の勤務先の社長は、息子に対して「君のお父さんは、ベンツに乗っているだろうね」と声をかけてきた。彼は日刊ゲンダイの愛読者である。
 同じく御用学者・御用文化人などテレビや新聞で活躍する政府支援の面々にも、官房機密費は支出されているが、これは問題である。
<首相官邸の記者クラブにも>
 1972年から90年まで、首相官邸の記者クラブに所属していて思い出すのは、田中首相が外遊すると、クラブメンバーにお土産が届いたことである。洋酒であったり、ライターだった。当時は官房機密費を知らない駆け出し記者だったものだから、角さんの気前の良さに感心したものだ。
 今はどうか。この5年間の官邸記者クラブ工作資金は、真実を報道しない、真っ当な政治評論をしない記者クラブとの事情を考慮すると、相当な金額に上るはずである。

 余談になるが、筆者は政治部長を8年9か月歴任したため、ナベツネや産経の阿部さんを軽く抜いてしまった。長いことがいいわけではないが、結果として在京政治部長会の最長記録保持者となった。東京タイムズに感謝しているのだが、当時の政治部長会はまともだった。

 中曽根内閣の時だが、首相の接待(実は官房機密費)に対して、政治部長会としても、お返しに中曽根と官房長官の後藤田正晴を、江東区か墨田区の料亭に招待した。政治部長会の幹事役は、共同通信の松崎さんだった。むろん、政治部長会の予算でやりくりした。現在、こうしたジャーナリズムの倫理観喪失が、日本を危機に陥れている元凶なのだ。
 官邸記者クラブに猛省を促したい。特に安倍番記者と菅番記者に警鐘を促したい。記者の倫理喪失が、今回の安倍夫妻による国有地払下げ事件から、加計学園事件など安倍事件を引き起こす遠因となったものと指弾したい。安倍外遊に同行した記者らにも、疑惑がまとわりつく。
 筆者も所属している日本記者クラブ、その上部機関の日本新聞協会にも、大きな課題を突き付けている。
<背任・横領疑惑も>
 領収書不要の証拠の残らない官房機密費だから、何をしてもいい、ということには断じてならない。
 池田勇人内閣のころの官房機密費を、当時の秘書官が30億円と公開している。小泉内閣のころ、小泉の御意見番だった松野頼三と、この件で話し合ったことがある。彼は「いまは100億円を下らないだろう」と言っていた。
 莫大な血税を、不当な行為に使用すると、これは公金横領の罪である。改めて官邸に警鐘を鳴らしておきたい。民衆の血の結晶なのだ。
2017年3月29日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

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