2017年08月02日

正念場の安倍夫妻と大阪地検特捜部<本澤二郎の「日本の風景」(2690)

<最重要人事は法務大臣>
 世間では「安倍の女」などとささやかれていた人物が、事実上更迭されたことで、梅雨明けの雲間にわずかな青空が見えてきた、と評する向きもあるようだが、永田町に夏のすっきりとしたブルーの空が現れることはない。もはや人材が枯渇した自民党である。「国民は安倍NOといっている。閣僚の首を挿げ替えても国民は踊らない」(清和会OB)、それよりも安倍夫妻は、籠池夫妻を逮捕した大阪地検特捜部の動向に一喜一憂している。首相最大の人事は、検察を抑え込める法務大臣である。ことと次第では、首相夫人が事情聴取されかねないからだ。官邸の政治力で抑え込むと、ふたたび新たな疑惑を招く。安倍夫妻と大阪地検特捜部は、共に正念場を迎えている。

<籠池夫妻逮捕で昭惠事情聴取!>
 「大阪地検特捜部が籠池夫妻を逮捕したことに、一番抵抗したのは安倍夫妻」という意外な見方が、永田町の多数派である。理由は「蓋をしてきた事実が、つぎつぎと露見するかもしれないし、検察は籠池詐欺事件を立証する場面で、どうしても昭惠の事情聴取が必要不可欠。もしそうなったら、安倍が転倒することになる」
 内閣改造人事は、意外な難問を抱えての展開を見せている。
 昭恵がずっと雲隠れしている事情でもある。このことに、安倍自身の神経が相当参っている。
 「ファーストレディーが、詐欺事件関連で事情聴取となると、それこそちゃぶ台がひっくり返ったような大騒ぎになる。一連の安倍の嘘も通用しなくなる」
 検察と官邸の攻防戦が現実化するという予想外の展開である。そうなると、蓮舫辞任の野党・民進党も息を吹き返すだろう。
 「もう安倍をワシントンも見放してしまっている。稲田重用にうんざりして、日本の2+2を拒否した。稲田斬りを要求したのはワシントンだ。それゆえに、安倍も改造人事まで待てなかった」と専門家は分析している。確かに、都議選結果は、安倍・死に体を裏付けた。政治の動向に敏感な検察は、こうした事情も計算に入れて捜査に踏み切ったものだろう。
 「安倍一強」が幻想になるや、間髪を入れずに籠池夫妻の逮捕に踏み切ったというのだ。
 その結果「籠池逮捕であぶり出されるのは安倍夫人の昭惠。このことは安倍の政治力低下を証明している。首を切られる金田法務大臣の最後っ屁かもしれないが、安倍の威令が検察に通用しなくなった証拠である」と清和会OBでさえも、大阪地検特捜部の決断に驚きの声を上げている。
<回避すれば大阪地検に世論の風圧>
 これを特捜部の側からだと、昭惠から参考人として事情を聞かねば、裏付けははっきりしない。籠池夫妻の詐欺事件を、より裏付けるために、どうしても昭惠からの事情聴取は必要不可欠となる。
 もしも、首相夫人ゆえに回避すると、これまた大変な騒ぎになろう。国会の場で追及される可能性も出てくる。同時に、世論の怒りは頂点に達するだろう。
 検察不信どころか、税金泥棒の汚名を着ることになりかねない。籠池逮捕は、間違いなく昭惠の事情聴取を必然化させる。
<動かない安倍の100万円寄付>
 籠池元理事長は、逮捕前に一部のマスコミと長時間インタビューをしている。衝撃的な事実を「逮捕後に公表」と約束して、爆弾証言をしている。
 安倍からの100万円寄付の詳細も、その中に含まれている。事件の核心人物は、安倍の手先となった昭惠なのだ。そうなると、安倍夫妻の嘘と否定は通用しない。昭惠との細かいメールでのやり取りも明かしている。財務省を押さえつけるという「神風」によって、国有地をタダ同然に払い下げた事件の黒幕として登場する昭惠と安倍本人である。
 もはや特捜部は後に引けない。方法はあるのか?唯一、官邸は法務大臣の力で押さえつけようとする。安倍一世一代の苦衷の人事に、永田町に緊張が張りつめている。
2017年8月3日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

jlj001 at 20:04 この記事をクリップ!
Archives
訪問者数

QRコード
QRコード
Recent Comments
Recent TrackBacks
livedoor Readerに登録
RSS
livedoor Blog(ブログ)