2018年02月17日

東アジア大変動<本澤二郎の「日本の風景」(2888)

<半島分断の陰謀に怒りと冷静な判断>
 東京にいると、わからないことばかりだろう。自公の独裁・暴政にも気づかない日本人が、今もいるようだ。いま北京は、春節で人も車も故郷や旅行、一部の金持ちは海外に飛び出して、空っぽである。狭すぎる我が高層マンションにも、ひとけがなくなった。怖い大型ペット犬も姿を消してくれた。そこから世界を俯瞰すると、やはり東アジアの大変動が伝わってくる。ワシントンの野望に感づいた半島の南北が、自立する外交に舵を切ったのだ。平昌冬季五輪の後に、大きな試練が待ち構えるが、当のワシントンも激しく揺れているので、まずは乗り切ることに成功すると見たい。「これ以上、コケにされてたまるか」が南北共通の怒りと冷静な判断である。

<韓国は民主政治の先進国>
 日本人の一部は、今も36年間の植民地支配を反省しようとしない。政権もそうである。自公の憲法違反の暴政にさえも、気づいていない。三権分立が機能しない、イカサマの民主国家だ。対して韓国は、三権分立が機能する、世界有数の先進民主主義の国である。
 現在の日本政治と比較すると、それは一目瞭然であろう。

 不正を働いた大統領も逮捕される韓国である。腐敗の財閥のボスは、たとえサムソンでも、ロッテでも、ボスが獄門につながれる。政治家も財界人も、皆法の下に平等である。正義の検察が機能しているのである。

 日本はどうか。過去にロッキード事件で首相経験者の田中角栄が逮捕・収監されたが、これはワシントンの陰謀のなせるわざである。台湾ロビーの暗躍の成果であって、法的にも不公平な事件捜査であった。過去に三井・住友・三菱のボスが逮捕されたであろうか。

 今の安倍晋三にまつわる犯罪は、いくつもある。証拠もそろっている。逮捕して徹底して搾り上げれば、嘘と隠蔽を自白させられる、と多くの国民は信じている。売国奴首相とレッテルを貼られて久しい。安倍に協力した官僚は、税金を集める国税庁長官でも、罪に問われることがない。国民の召使が、犯罪を犯しても逮捕されない日本である。

 憲法が公約した、国民固有の権利である罷免権も機能しない。国政調査権さえも、無力化している。問題なことは、それを恥と感じない三権の長たちである。新聞テレビ人も腐ってしまった日本である。
<法治国家でない日本>
 法の下の平等が、確保されていない日本である。日本国憲法を、政府・議会・官僚・司法が破って恥じないという、実にいかがわしい、形だけの民主国家なのだ。

 筆者は、財閥・東芝経営の東芝病院の医療事故死事件で、自ら体験した。警視庁の書類送検に対して、東京地検も検察審査会も不起訴にした。詩織さん事件に共鳴する理由なのだ。間違いなく、日本は法治国家とは言えない。恥ずべき検察は税金の泥棒である。
<自立国家はワシントンに盲従しない>
 ワシントンの政略は、半島の体制の違いを利用して、南北対立を現状のまま維持することで、武器弾薬を韓国・日本・台湾に大量に売りまくって、血税を奪い取るという、帝国主義的なおぞましい、許しがたい大義のないものである。それを70年近く続けてきた。

 これに耐え切れなくて北は、禁じ手である核に手を出した。もはやワシントンも下手に手出しが出来なくなったが、むろん、それはそれで核戦争で対応しようと、準備を始めた。「使用可能な小型の核兵器開発」が、トランプ政権の愚策となった。
 南北の人々と為政者は、もはや一刻の猶予も許されなくなった。南北のリーダーは、必死で和解を模索し始めた。そこに平昌冬季五輪が、偶然にも現れた。かくしてスポーツの祭典を活用して、南北両国は、一気呵成に和解へと走り、70年近く凍てついた氷を、五輪の熱気で氷解させたものだろう。

 自立国家は、民族の運命を、ワシントンの戦争屋・産軍複合体に任せる、盲従することはない。自らの運命は、自ら切り開いて解決するしか方法はない。半島は、こうして両者の思いが深化・進行・親交したものだと信じたい。

 この新事態を東京もワシントンも察知できなかった。日本の新聞テレビの現場記者も読めない。東京特派員の中国の友人記者はどうだろうか。
 春節の北京だと、それをひしひしと感じる事が出来るのである。春節気分に浸って、遊んでしまう日本の特派員だと、それは無理かもしれない。東アジアは確実に動いている。半島は、和平と友好の輪が開花してきている。それが春・春節の今なのだ。
<平壌に外国の軍隊・やくざは存在しない>
 平壌を愛した最初の日本人は、朝鮮軍司令官の宇都宮太郎・陸軍大将である。3・1独立運動において、日本軍の発砲を許さなかった、その理由の一つは、息子の徳馬への言動が証明している。幼い徳馬の平壌来訪に、父親は「お前は朝鮮人を決して馬鹿にしてはならない。朝鮮の文化は日本よりも、はるかに立派だ。大きくなったら朝鮮の女性を見つけて結婚しなさい」と長男に言い聞かせている。

 余談だが、昨日と今日、実家の兄夫妻がついてくれた餅を焼いて食べた。海苔は弟夫妻のくれた富津の海苔を食べ終わったところ、宇都宮恭三夫妻がお歳暮に贈ってくれた高級焼き海苔(築地の林屋海苔店)を見つけて、これをまいて食べた。餅も海苔も最高の味である。恭三夫人は、千葉県の臼井壮一さんの娘だから、宇都宮さんと臼井さんを思い出しながら、日本の味を楽しんだ。

 宇都宮さんがよく言っていたことだが、平壌に外国の軍隊は駐留していない。やくざもいない。韓国も、昔はやくざもいなかった。
<「地球と共に歩む」と断言した金日成>
 1993年に超党派の訪朝団と一緒に平壌を訪問したことがある。当時は、まだ金日成が元気だった。一緒に撮った記念撮影もある。彼の素晴らしい一言を今も記憶している。

 「我々は地球と共にある。地球と共に歩んでいく」という断固たる主張である。
 孫は祖父の言動を、90歳になる金永南・最高人民会議常務委員長から聞いているはずである。
<朝鮮民族は勤勉・優秀民族>
 朝鮮民族は、宇都宮太郎が指摘したように、賢く教養のある、知性豊かな農耕民族である。勤勉でもあり、清潔でもある。牛を愛してやまない心根の優しい民族だ。

 中国にも、東北地方中心に朝鮮族が多く存在しているようだが、筆者の見るところ、多数民族国家の中国でも、朝鮮族は傑出した民族であることが理解できる。ワシントンに隷従・盲従する東京の犬ではない。
 今年は犬年である。犬に譬えると、覚せい剤など薬物や銃など凶器を見つけることができる良犬である。入れ墨も見つけることができるだろう?この日、平昌冬季五輪では、男子フィギュアスケートフリーで、羽生結弦が金メダル、それも66年ぶりの五輪連覇で花を添えた。
2018年2月17日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

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