かえんだん

タグ:宮永照

テレビ「仲の良いチームというのは、コミュニケーションが多く…」

淡「へー」モグモグ

淡「これは使えますな」ニヤリ


~翌日~

菫「」スタスタ

淡「お、スミレ先輩ー!」ドタドタ

菫「廊下を走るんじゃない」

淡「いや、先輩を見つけたらつい」

菫「何か用か?」

淡「いえ、挨拶しただけです!では!」タタタ

菫「何なんだ」



淡「スミレせんぱーい!」

菫「またか!」

淡「寮の掃除当番表持ってますか?なくしちゃったんですけど…」

菫「持ってるが…部活の時じゃダメなのか?」

淡「あ、それでもいいです!じゃあまた放課後!」タタタ

菫「…」



淡「スーミーレせんぱ」

菫「-っ」タタタ

菫「頼むから1日に何度も呼ばないでくれ!1度で済まないのか用事は!?」ヒソヒソ

淡「だってーコミュニケーションで仲良くなんですもん」

菫「何言ってるかさっぱりだが…。もうちょっとこう、距離感をだな…」

淡「はえ」

菫「あの、同級生の目もあるからだな」

クラスメイトA「弘世さんにずっと駆け寄ってって、妹みたいね」クスクス

クラスメイトB「仲いいんだねえ」クスクス

菫「と、とにかく、会話したいなら部活中でも放課後でも構ってやるから!」

淡「はーい」チェッ



淡「スミレ先輩はまんざらでもない、と」

淡「次は違う学年に行こう!」タタタ



淡「タカミー!」

尭深「あ、淡ちゃん、こんにちは」

淡「こんちは!」

尭深「何かあった?」

淡「ううん、見つけたからあいさつした!」

尭深「そっか、偉いね」ナデナデ

淡「ふふん、そうでしょ」



淡「ターカミー!!」

尭深「また会ったね。今度は何かな」

淡「お菓子ちょーだい!」

尭深「お菓子…」ゴソゴソ

尭深「今は飴しかないけど…いい?」

淡「わーい、ありがとー!」



尭深「」ドクショチュウ

ガラガラ

淡「タカミせんぱーい!」

尭深「」ビクッ

尭深「あ、淡ちゃん、はるばる教室まで…また何かあった?」

淡「あのね、スマホの電池ないから充電器貸して欲しいんだけど…」

尭深「あっ、私全然使わないから充電器とか持ってないんだ…ごめんね」

淡「そっか。じゃあ他を当たるね!ばいばい」ノシ

ガラガラ

尭深「…」

尭深(今日はたくさん話しかけてくれるなぁ…)



淡「タカミーは優しい、と」

淡「次は亦野先輩行ってみよう!」



誠子「いや、今日雨予報だったよ…」

クラスメイトC「まじかー」

淡「亦野先輩っ!」

誠子「おー、大星。どうした?」

淡「こんにちは!!」

誠子「え、こ、こんにちは」

淡「じゃっ」タタタ

誠子「…あいさつだけかよ!」

クラスメイトC「礼儀正しいんだね」

誠子「いや、何か裏がある気がする」

クラスメイトC「そう?」

誠子「礼儀正しさの真逆をいくヤツだから」




淡「まーたーの先輩!!」

誠子「…また会ったな」

淡「今日帰り雨らしいじゃないですか?」

誠子「え?ああ、らしいね」

淡「傘持ってたら貸してくれませんか?」

誠子「いや、折り畳み1本しかないから無理」

淡「じゃあ途中まで入れてあげますから、貸して?」

誠子「意味わかんねーよ!提案するのそれ私の側だろ!」

淡「それもそうですね」ケロッ

淡「じゃあまた放課後!」

誠子「…」




淡「亦野先輩亦野先輩!!」

誠子「ゴホッゲホッ、食べてる後ろから声かけるな!」

淡「ぼっち飯ですか?」

誠子「違うわ!途中まで一緒に食べてた子が先に帰ったんだよ、部活の用事で」

淡「へー」ストン

誠子「…なぜ対面に座る」

淡「寂しそうだから、私とコミュニケーションしながら食べましょう!」

誠子「え」

淡「山手線ゲーム!!お題は…先生の名前!」パンパン

誠子「食べてるのにできるか!」




淡「亦野先輩、ノリ悪し、と」

淡「最後はおおとりだ!」



淡「テルー!」

照「淡、どうかした?」

淡「ご機嫌いかが?」

照「え、元気だけど」

淡「それは何より。じゃ!」タタタ

照「」ポツン



淡「あ、テルー!」

照「」ビクッ

照「大声出さないで、聞こえてる」

淡「ごめんごめん」

照「何かあった?」

淡「今日の校内戦、一緒にやろ!予約しに来た!」

照「いいけど、そういうのは部長が決めるからわかんないよ?」

淡「そうなの?」

照「入部してまあまあ経つけど知らなかった?」

淡「うん、決まった状態のものしか見てなかった」アハハ

照「そう…」

淡「じゃーしょうがないね!またね!」タタタ

照「??」




淡「テルー!!!」ダキッ

照「」ヨロケ

淡「お菓子もらいに来た!」

照「淡」

淡「なーに?」

照「人にはね、パーソナルスペースっていうのがあってね」

照「時と場合で人との距離を考えなきゃいけないんだよ」

照「ここ、3年の廊下で、淡は1年生だから」

照「いい距離感って、これじゃないよね?」ゴゴゴ

淡「お、怒ってる…?」

照「怒ってないよ。お勉強してもらいたいの」ゴゴゴ

淡「怒ってるじゃーん!ごめんなさーい!」ダダダ




淡「て、テルーは一人が好き、と。危なかった…」





~放課後~

淡「…というわけで、いろいろ話しかけに行ってみました」ドヤ

菫「よくまあくだらないことを思いつく…」

誠子「すーぐテレビの真似をするんだ」チョップ

淡「あいた!で、でも悪いことじゃな」

照「もう1回、教えてあげようか?」

淡「ごめんなさい」

尭深「まあ、仲良くなりたいっていうのはいいことかと…」

淡「ね、ね!そうだよね!タカミーわかってるっ」

誠子「尭深は優しいなー」

菫「だからな、部活中ならいいんだ、対局中以外」

誠子「あとは部活終わりですね」

淡「! じゃー今日ファミレス行きましょう!ジョナサン!」

尭深「いいけど、何を話すの?」

淡「…」

淡「マジカルバナナしに」

照「電話でできるよ」

菫「電話してまでマジカルバナナはしたくないが」

淡「虎姫の人たちはさ~、いいよね~」

誠子「何が?」

淡「副業があるからさ、麻雀がダメになっても食べていけるでしょ?」

菫「副業って何だ」

淡「亦野先輩は釣りでしょ、スミレ先輩はあの射貫くやつ」ズバット

菫「アーチェリーな」

淡「たかみーはお茶があるし」

尭深「趣味の範囲だよ…?」ズズッ

淡「テルーなんか利きシャンプーとお菓子好きでしょ!?2個もあんじゃん!」

照「…私、その2つで食べていけるんだ」

菫「どんなニッチな職業だよ」

淡「ひるがえって私!何にもないよ!」

誠子「別にガチで取り組んでるわけじゃないんだから、私たちのそれだって。大星とそんな変わんないよ」

淡「変わるもん!好きが高じればうんぬんって言うし!」

照「じゃあ逆に淡の趣味って何?」

淡「え、私の趣味?………漫画?」

菫「それは副業にはならないな」

淡「ほらー!だから、麻雀以外にも何か手に職付けたいの!」

誠子「ポジティブなのかネガティブなのかよく分からんことになってるな」

淡「だってオネエの人だって!假屋崎さんはお花の先生、カバちゃんは振付、尾木ママは本物の先生!みーんなオネエ以外にも何かあって成功してる!」

尭深「なんでオネエ系…?」

誠子「というか本業はオネエじゃないぞその人たち」

淡「とにかく、みんなの副業、ちょっと勉強させて!できそうなのあったら考える!」

菫「面倒なことを言い出したな…」

淡「2年生の人からやってくからね!ほら2人でじゃんけんして!じゃん勝ちが1番手ね!」

誠子「強制イベントかよ!」

尭深「…でも、自分の趣味のこと知ってもらうにはいい機会じゃないかな?」

誠子「じゃあ尭深1番ね」

尭深「え、あ、そういう、そこまで前向きってわけでは」

淡「お、じゃあタカミー先輩!よろしくお願いします」ペッコリン

尭深「えええ…」アセアセ




①お茶の時間

尭深「」コポコポ

尭深「はいどうぞ」

淡「うむ」ズズーッ

淡「まろやか!」

尭深「続いてこちら」

淡「はいはい」ズズーッ

淡「…にっが!」ウゲー

尭深「おんなじお茶っぱでも何度も淹れると味がこんなに違うんだよー。最初に飲んでもらったのが初めてお湯を入れたのね」

淡「へー」

尭深「じゃあ、淡ちゃんもやってみよ?」

淡「え、私飲んでるだけじゃないの?」

尭深「えっ」



②釣りの時間

誠子「本当は川や海へ行きたいところ、遠出の早起きは嫌とのことで」

淡「都心にだってあるんじゃん釣りスポット!最初から教えてよね~」

誠子「釣堀になりました」


誠子「引っ張られた感じがしたらすぐ引き上げる、あとは網に入れる。こんだけだから」

淡「ふふふ、今日は100匹釣れるまで帰りませんよ」

誠子「ここキャッチアンドリリースだからね」


~数十分後~

誠子「まあ、釣堀だしこんなもんか」タイリョウー

淡「…」ゼロー

淡「つまんない!帰るっ!」プクー




③アーチェリーの時間

菫「素人が弓を持つのは早すぎるし、淡が持つのを想像できないから、精神統一だけやってもらう」

淡「えーなにそれつまんなーい」

菫「こういう鍛錬が日頃の生活にも生きてくるんだ、特にお前は落ち着きがないんだから」

淡「はーい」


菫「…」

淡「…」

菫「…」

淡「…」(…アイハバペーン)

菫「…」

淡「…」(アイハバアッポー)

菫「…」

淡「…フッ」(オン、アッポーペーン)

菫「集中しろよ」バシッ

淡「いった!」

菫「もぞもぞうるさい」





④お菓子の時間

淡「これ、歴代で一番楽勝だと思う!」

照「そう?」

淡「お菓子食べるくらいならできるよ!おいしーし!」

照「何を食べようか」バサバサッ

淡「わ、たくさんある!」

照「今日のおすすめはこれとこれかな」

淡「わーい」

照「贅沢チョコがすごく濃厚なんだ」

淡「」ポリポリ

淡「んまーい!」

淡(やっぱり楽勝じゃん!)


照「…またやる?」

淡「うんっ!これはできそうですな!」

照「次回は淡もお菓子持ってきてね」

淡「え?」

照「ずっと2人分私が出すことはできないから…。ある程度は持ってきてもらわないと」

淡「…お金、今一円もないよ」

照「…じゃあ入るまで中断だね」

淡「」







淡「どれも難しい!!」グデーン

誠子「ほぼお前が投げ出したんじゃないか?」

尭深「人が好きなものを好きになるって、結構大変なんだね…。私の力不足でした…」

菫「尭深は全く悪くないだろう」

淡「どっかに転がってないかなー副業ー」

照「そもそもさ」モグモグ

淡「あい?」

照「麻雀で最強なら、保険のこと考えなくてもいいんじゃないかな?」

照「プロのスポーツ選手だって、トップクラスだから副業ほとんどしてないでしょ?」

照「淡も麻雀でトップになれば、副業なんていらないと思うけど」モグモグ

淡「…たしかし」

淡「そーだよ!麻雀でナンバーワンならそれだけで食べてけるじゃん!見落としてたよ!」

淡「この淡ちゃん、麻雀に近すぎて麻雀のことが見えてなかったね…。よーし、じゃあ打とうか!先輩方!」

誠子「何なんだコイツは…」

照「がんばれー」モグモグ

菫「お前も優しいんだか無茶なんだか分からんアドバイスしたなぁ…」

尭深「まず宮永先輩を超えないといけないんですもんね…」

淡「釣りの人とお茶の人と射る人で!」

菫「名前で呼んでくれよ」

部員たち「お疲れ様です先輩方!」

菫「ああ、お疲れ様」

部員A「お飲み物をどうぞ!」

菫「ありがとう、助かるよ」

部員B「2軍の部内戦、順調に進んでいるそうです」

菫「そうか、後で覗いてみる」

部員C「今日は1軍部室の方が消防設備の点検があるから早めに切り上げて欲しい、との伝言が」

菫「そうなのか?大会も近いし終わったら戻って練習したいのだが…」

部員C「か、確認してみます!」

菫「あ、無理なら構わない。解散させる」

照「…」



~虎姫控え室~

照「菫さ」

菫「何だ」

照「女の子の取り巻き多くない?」

菫「そういう言い方するな!たらしみたいだろう」

照「違うの?」

菫「違う」

照「面白くない」

菫「何を期待しているのか」

照「でもさ、女子からチョコもらってるでしょ?モテてる」

菫「ああ、あれはまあ…嬉しいけど。それについてはお前ももらってるだろう」

照「私がもらえるのは単純に餌付け的なのじゃないかな」

菫(自覚あったのか…)

照「菫のは何か意味深な感じ」

菫「その顔やめろ、若干ニヤリとするのやめろ」

照「スラッとしてカッコいいもんね、宝塚の男役の人みたい」

菫「そんなにか…?過大評価じゃないか」

照「すみれのはーなー、さーくーころー」

菫「」イラッ

菫「帰る、戸締りと部誌とミーティングと鍵の返却頼むな」ガタッ

照「待って、ごめんなさい。そんなにあれこれできないから残ってください部長」

菫「なーにが部長だ。まったく…褒めたいんだかバカにしてるんだか」

照「遊んでるが正解」

菫「正解も不正解もあるか」

~東京・国際フォーラム~

照「」アイスペロペロ

照(涼しいロビーでアイス、夏はいいね)

ウィーン

憩「あぁ、暑かったわぁ…助かった…」

照「ん、あれは」

憩「おっ、チャンピオンの宮永さんや!お疲れ様ですーぅ」

照「外から来たの?」

憩「1回地上に出てしもうて…」

照「やっぱり屋内がいいよ」ペロペロ

憩「…美味しそうですね」

照「…あげないよ」

憩「や、さすがに自分で買いますよーぅ」

照「ところで……」

照「名前、何だったっけ?」

憩「」ズコーッ

憩「ウソでしょ!?」

照「あ、そうだ、あらかわえーちゃん」

憩「世界のARAKAWAです、ってちゃいますよーぅ!」

照「あらかわいいちゃん」

憩「えへへ、照れますからやめてください~、ってちゃいますって!」

憩「さっきからABC順ですね!?もうちょい後ですよ!」

照「あらかわあいちゃん」

憩「そうそうそう…ぶうぶうぶう…、ぶうぶう…。私人間ですねん!」

憩「藍ちゃんやないんです!ABC順ならほんのちょい先の!」

照「あらかわえるちゃん」

憩「私がLですーぅ、ってコラコラ!誰が名探偵ですか!」

照「荒川憩ちゃん」

憩「お、おおぅ…。急に正解持ってきはりましたね」

照「大阪の人って、ホントにボケたらツッコむんだね」

憩「みんながみんなっちゅうわけやないですよーぅ?」

照「面白かった」

憩「一瞬たりとも笑てませんでしたけど…?」

照「いやいや、面白かったよ」



智葉(…何をしてるんだ1位2位)←ちょうど通りかかった

照「尭深」

尭深「どうかしました?」

照「尭深にだけは話しておくんだけど」

尭深「え、そ、そんな大切な話を…」

照「私いつか、カフェをやりたいんだよね」

尭深「…え」

照「カフェを」

尭深「あ、そうなんですか…。素敵な夢だと思います」

照「それで、尭深はお茶に詳しいでしょ?」

尭深「え、ええ、そこそこに」

照「だから尭深にも手伝ってもらって、日本茶カフェで売り出していきたいんだけど…」

尭深「私も一緒にやるんですか…?」

照「今すぐじゃないから、予約ってことで……。ダメかな」

尭深「だ、ダメじゃないんですが…。未来すぎてイメージが湧かないというかですね」

照「私がもしプロになれてたくさん稼げたら国領あたりでオープンしたいの」

尭深「それは…。小さくやりたいってことですか?」

照「うん」

尭深「宮永先輩は、コーヒーとかってお詳しいんですか?」

照「全く」

尭深「あはは…」

照「お菓子は分かるよ」

尭深「そうですよね」

照「日本茶カフェなら取っ掛かりやすそうな気がしない?」

尭深「そうですね…。私もコーヒーって飲めないので、もしやるならそうなるでしょうけど…。お菓子は作るんですか?」

照「? 買うんじゃないの?」

尭深「いや、カフェの食べ物って基本作る物じゃ…。お茶しか出さないんだったらなおさらこだわらないといけないと思うんです」

照「……食べる専だから料理して出すこと考えてなかった」ガックリ

尭深「あ、別に、今からでも料理は練習できると思いますよ」アセアセ

照「がんばる」

尭深「がんばりましょう」

照「そんなわけで、了解を得られたってことでいいのかな」

尭深「実を言うと、私もいつかやってみたいなぁと思っていたので…」

照「そうなんだ。やるなら古民家かそれともお座敷スタイルか…」

尭深「江戸時代のお茶屋さんみたいな感じもいいですよね」

照「悪代官にさらわれちゃうよ。看板娘尭深」

尭深「じ、時代まで戻らないですよ。雰囲気だけ」

照「そうなるとお茶にあったものを出さなきゃいけないわけだ」

尭深「…確かに煎茶とケーキ、とかだとがくっと来てしまいますもんね」

照「お団子とか羊羹とか……。私、プロになる前に和菓子屋さんに弟子入りするよ」

尭深「…麻雀も大事にしてあげてください…」

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