かえんだん

タグ:有珠山

♪~ ♪~

爽「……んー」モゾモゾ

爽「…うっさいなあ」ピッ

爽「もしもしぃ?」

爽「…あ、おはようございます、はい」

爽「えーと、9時2分だな」

爽「…え?知ってたよ、集合時間。9時だろ?」

爽「いや、今ケータイ見たけど、今起きたわけじゃないから。ずっと起きてたから」

爽「その、……体調悪くてさ。げっほごっほ」

爽「いやマジでマジで、咳止まんねーし。嘘っぽくはねーし」

爽「熱もあるし」

爽「…計った計った、計ったんだけど、あの…」

爽「36度8分」

爽「微熱だから!熱じゃんて!体調不良じゃんって!」

爽「あー、大声出したからまたクラっときたわこれ。チカのせいだわこれ。全部チカのせいだ」

爽「…言いすぎましたすいません」ピピピッ

爽「……まったく信じてないって!そりゃあ酷いな!友達だろ?」

爽「あ、友達でいてください…お願いします…」

爽「…え?いや、ちゃんとは知らない」

爽「うんうん。…え、マジか」

爽「そこのケーキは食べたいわ。今から支度してく」

爽「…風邪だけどもー、ケーキは食べられるんですよ」

爽「だ、だから、うつんないって。私の風邪はうつんない系だから」

爽「は?替わる?誰に」

爽「…」

爽「…」

爽「…はい、はい。すいませんでした」

爽「電話取ってからここまでほとんど嘘でした。はい」

爽「熱?…36度ちょうど」

爽「はい、至って元気です。たくさん寝たんで」

爽「疲れてたわけじゃなくて、ちょっと夜更かしをですね…」

爽「真屋さんごめんなさい、そんな失望したトーンはおやめになって」

爽「あの、一応女の子なんで、そっちに着くの11時くらいかと。ホントごめんなさい」

爽「……なんだよあのユキ!めっちゃキレてんじゃん!静かに!」

爽「…あ、はい。チカもごめんなさいでした」

爽「寝坊しました」



~割り箸~

揺杏「へー、ユキがコンビニ弁当なんて珍しいじゃん」

由暉子「時間がなかったんです」

揺杏「私は謎肉祭だよ~」ワクワク

由暉子「こないだもカップラーメンじゃなかったですか?」

揺杏「3日目かな」

由暉子「体壊しますよ?」パキッ

由暉子「…」

|¶ ←こんな感じに割れた

揺杏「さすがに明日は別なもん食べるよ」パキッ

||←きれいに割れた

由暉子「割り箸」

揺杏「ん?」

由暉子「きれいに割れるんですね」

揺杏「ユキがぶきっちょさんなんじゃないか?」

由暉子「む 私は普通ですよ」



~古紙縛り~

揺杏「ごみ多すぎね~?日頃から捨てないからさ~」

由暉子「それは5人誰もに言えますからやめましょう」

揺杏「そっすね…」

由暉子「新聞縛らないと、持ってってくれないんでしたっけ」つカミヒモ

揺杏「そう言ってたっけね」

由暉子「」チョキン

由暉子「」グルグル

由暉子「…」

由暉子(あれ、長さが足りない)

揺杏「あーあー、何で先に切っちゃったの!」

由暉子「でも切らないと縛りにくいですし…」

揺杏「ほいっと」グルグルチョキン

揺杏「で、ちょうちょ結び」ピッ

揺杏「ひもの塊からでもちゃんとできるんだよ?」

由暉子「…見事なお手前で」



~裁縫~

揺杏「…」ハリニイトトオス

由暉子「…」トオラナイ

揺杏「…」ハリニイトトオス

由暉子「…」トオラナイ

揺杏「…」ハリニイトトオス

由暉子「…」ヤッパトオラナイ

由暉子「先輩って」

揺杏「はいはい?」

由暉子「適当そうなのに何でそんな器用なんです」

揺杏「そ、そりゃ偏見だろ~!第一そんな器用じゃないし」

由暉子「器用な人は会話しながらでも針に糸を通せますし」

由暉子「不器用な人は集中してても入らないんですよ…」アキラメタ

揺杏「…何かゴメンな」

~数時間前~

爽「」ポチポチ

揺杏「何見てんの?」

爽「見てるっていうかちょっと着信音を変えてる」

揺杏「へー」

爽「ぎゃああああああ!!!!!!」

揺杏「な、何何何!?」

爽「」ポチ

ギャアアアアアア!!!!!!

爽「うん」

揺杏「いやうんじゃなくて何!焦った!」

爽「電話かかってきたら絶叫しだした~、ってちょっと素敵じゃないです?」

揺杏「いや素敵じゃないです」

爽「日常にもそういうハラハラドキドキって必要だと思うんだ」

揺杏「そうかあ?」






~今~

誓子「今日は集まり悪いね」

爽「いろいろ忙しいんだろ」

誓子「何かして待ってる?」

爽「スピードしよう!」

誓子「トランプどこにしまったっけ……」

ギャアアアアアア!!!!!! ギャアアアアアア!!!!!!

誓子「うわああああ!!!!」

爽「ああああああああ!!!!」

誓子「何!?だれ!?え、ええ誰!?」キョロキョロ

爽「ああぁ、わ、忘れてたぜ」ゴソゴソ

ピッ

爽「はい!」

誓子「え、ケータイ?」

爽「え、声が?いやフツーだし平気平気。うん、うん、分かった分かった。ゆっくりな」

ピッ

爽「ユキ、もう少し遅れるって」

誓子「何であんたの着メロ絶叫してるの…」

爽「いやー驚くかなーと思ってさ。私も忘れてたからやられたよ」ハハハ

誓子「心臓止まるかと思った!」

爽「私も」

誓子「今変えて」

爽「…そうな。これ良くないわ」ポチポチ

爽「揺杏はいいよな~、今年流行る前からルーティン持ってんだもんな」

揺杏「トイレで気合入れるやつな」

爽「五郎丸の先駆けだよな」

誓子「なんておこがましい発言」

由暉子「それにルーティンなんて昔からあるんじゃ」

爽「…昨日みんなの分も考えてきたから」シレッ

誓子「スルーしたわ」

由暉子「というよりルーティンいりませんけど」

爽「今より強くなりたくないの!?」

成香「やったから強くなるというものでもないのでは…」

爽「特に成香ちゃん、あなたはメンタルが課題なんだからもっとかなきゃダメよ」

成香「私ですか!?」

爽「決まった形で試合に臨めばメンタルも強くなるって。たぶん」

誓子「プロなら納得できるけど私たち高校生だし…」

成香「ちなみにどういった…?」

爽「対局前には必ずメロンパンを食す」ドン

成香「べ、別にメロンパン好きではないんですが…」

爽「いや、このあと練習で1局打って成香に勝たせてやるからさ、その前にメロンパン食べといて。勝った時のいいイメージをメロンパンに宿すんだ」

揺杏「ヤラセじゃねーか」

爽「でもできなくないだろー?」

成香「…まあ、確かに」

爽「次チカな」

誓子「いらないんだけど…」

爽「チカは会場手前までうさぎ跳びで向かう」

誓子「嫌!そして無理!」

爽「こうさ、これから困難に立ち向かうけど『跳ね返すぞ!』っていう意思を見せるわけ」

誓子「文化部が何でうさぎ跳びよ!運動部でもやってないわよ!」

爽「可能なら対局前は野菜スティックを食べてもらいたいぞ」

誓子「不可能」

由暉子「やたら食べさせますね」

爽「んで、揺杏には引き続きトイレ個室で咆哮してもらうとして」

揺杏「待て待て咆哮はしてない。静かに気を溜めんの」

爽「大差ないよ」

誓子「大差あるよ」

爽「ユキな」

由暉子「はい。衣装着て出てくのではダメなんでしょうか?」

爽「そりゃそれだけじゃ不十分さ。野球選手だってユニフォーム着て終わりじゃないだろ?」

揺杏「そーゆーことか?」

爽「ユキはアイドルだから前口上を文章化してみた」ペラ

由暉子「はぁ」

きゃるーん!!私、真屋由暉子!有珠山高校の1年生!(1回転してダブルピース)
普段は麻雀が大好きな女の子だけど、(背中で手を組んで恥じらうように)
今日はちょっと大胆になっちゃう♡(小ジャンプ)
な、ぜ、な、ら、大事な大事な場面だから!
変身、マジカル雀士ユキコちゃん!(4回転して決めポーズ→これはテキトーに決めて)


由暉子「」ポイッ

爽「ちょい、捨てんな!何がご不満か?」

由暉子「これを毎試合前にやれと」

爽「そう」

由暉子「覚えられませんしそんなに器用じゃないです」

爽「そっかー。もっと簡単にしないとか」

由暉子「まあ簡単にしてもやりませんが」

爽「せっかく考えたのに」チェッ

誓子「せっかくって」

成香「獅子原先輩のはないんですか?」

爽「おーあるよ。全員分だからね」

揺杏「へー。どんなん?」

爽「前の日ライオンキングを見て王になるイメージを膨らませる。当日は力水しか飲まないで、対局前にソーラン節を2分やる」

成香「ええっと」

揺杏「自分のキャラとゲン担ぎとルーティンとごっちゃになってんね」

由暉子「強くなりたいっていうのは何となく伝わります」

爽「これやってたの深夜2時とかだからもう覚えてないんだよね実際」ハハハ

誓子「じゃあルーティンはなしね。やりたかったら五郎丸さんの拝借すれば」

爽「チカちゃん冷たい~…一緒にやろうよ~」ゴロウマルポーズ

誓子「嫌!」

~部室~

誓子「いらない本ばっかりあるわね…」ガサゴソ

誓子「あ、これウォーリーだ!懐かしいな~」ペラ

誓子「あ…」



爽「よーす」

誓子「ねえ」

爽「何」

誓子「このウォーリーに○付けたの爽?」

爽「そうだよん」

誓子「次にやる人のこと考えなさいよ」

爽「えーだって私のだし。それにいいじゃんこの年でガチはまりするわけでもないし」

誓子「ま、まあそうだけど…」

爽「そういえば確かミッケ!もあるぞ」

誓子「え、ホント?あれ私得意なのよ」

爽「ほら」

誓子「これも懐かしい~」ワクワク

ペラッ

誓子「…」

誓子「全部○付いてる」

爽「そっちもか」

誓子「…ちょっとだけがっかりしたんだけど」

爽「ははは。踏破した証が欲しかったんだな以前の私は。本屋で買ってきなよ」

誓子「そ、そこまでじゃないけど!」

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