2004年12月15日

伊藤比呂美

伊藤比呂美(いとうひろみ、1955〜)。東京都生まれ。青山学院大学文学部卒業。80年代を女性詩の時代と化した伝説の詩誌『ラ・メール』の申し子。『おなか ほっぺ おしり』『良いおっぱい悪いおっぱい』などの子育てエッセー、上野千鶴子との異色対談『のろとさにわ』など、詩に限らない広範な分野で活躍。



矮猫のおすすめ

伊藤比呂美.とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起.講談社.2007
この作品で伊藤は生老病死の四苦をはじめとする人間の根本的な苦しみに真正面から向き合ったのだと思う。その果てに得られた生命そのものへの信仰による救済を読者に示すことによって、伊藤は信女であると同時に菩薩であるという秘蹟をもたらした。それはあたかも衆生救済のためにあえて娑婆に下生した菩薩のようだ。


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とうとう四連チャンである。我ながら芸のないことだ、さすがにそう思う。ま、ともかく今日の13ページの7行目はこちら……
とうとう四連チャン!13ページの7行目【矮猫亭日乗II】at 2005年07月09日 21:13
10月29日。伊藤比呂美の最新詩集『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』(講談社)を読む……
詩集『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』を読む【矮猫亭日乗II】at 2007年11月29日 12:19
この記事へのコメント
「新たな生への扉――現代詩手帖から」(『矮猫亭日乗II』2004.10.22.)より

『現代詩手帖』10月号を読み終えたところ.後半の105頁から,いつものように印象に残った言葉を書き抜く.

まずは伊藤比呂美の詩「私たちは、母に連れられて」から.

  私たちは、母に連れられて
  乗り物に乗りました
  乗って降り、また乗りました
  車に乗りバスに乗り
  それから飛行機に乗りました
  またバスに乗り電車に乗り車に乗りました
            (連載詩「河原ヲ語ル」より)

連載第1回にふさわしい203行におよぶ力作の冒頭部分.本当は全編を引用したいのだが,そういうわけにもいかない.この6行で代用する.主人公の「私」と「弟」は「母」につれられて異国をさまよう。そして放浪の果て、兄弟は母国語を奪われ異国語を押しつけられる…….伊藤の新作は随分久しぶりのように思われる.ほとばしる言葉の勢いに「堰を切った」という感じを持った.
Posted by ならぢゅん at 2004年12月15日 00:15