
モーツァルトによるこの作品は
男女のあり方、ジェンダーの問題にも
かかる物語であることもあって
100年もの間封印されていたそうな。
この度の上演は新制作。
斬新な演出が印象に残ります。
舞台中央の円形の舞台は
教会のように澄み切った状態から始まります。
気持ちが昂るにつれて混沌とした状態になり、
そこから飛び降りることで
常識や心の壁を打ち破ることを
表現しているようにも感じました。
コジ・ファン・トゥッテは
フィガロの結婚に出てくる台詞にある
「女はみんなこんなもの」という意味であるそうな。
「女は男の都合のよいようにはできていないのだ」
というような台詞(もちろん字幕より)も鑑みると
その時代を表す解釈によって
上演されてきたのではないかとも思います。
男たちの身勝手な賭けの道具にされてしまう女たち。
大団円では
2組のカップルが元のサヤに収まり、
円形の舞台上には哲学者&女中の姿もあります。
曇りのない音楽でのフィナーレから
最後の最後に女たちは。。。。。!!!!!
ずっとモヤっと感満載で観ていましたが
幕切れに溜飲が下がってなんだか清々しい(^^)
円形舞台以外にも驚く仕掛けがいっぱい。
今の時代の解釈による斬新な演出だけでなく、
藤原歌劇団の歌手たちによる歌声も
新日本フィルハーモニーによる演奏も
素晴らしかったです!!!
ありがとうございました。
藤原歌劇団・NISSAI OPERA 2022 公演
コジ・ファン・トゥッテ

