<今回より2016年就活生向けの内容をスタートします>

12月となり、例年であるとこの時期は就職活動がスタートし、
修士1年、学部3年生が一斉に動き出す時期でしたが、

ご存知の通り、経団連による倫理憲章変更に伴い、
企業における新卒採用活動スケジュールが大幅に後ろ倒しと
なりました。

これまでの実質的な採用広報活動の解禁日が、
昨年までの12月から3月に変更され、採用活動解禁が
4月から8月と変更になりました。

これにより2016年3月卒業者の就職活動、企業の採用活動が
大きく変わるといわれております。

大きな変化のタイミングでの就職活動となり、
多くの皆さんにおいては、不安を感じることもあると思います。

ただ不安を感じたまま月日を過ごすのはプラスではありませんよね。

不安を解消するには、どのような変化がおきるのかを正しく理解し、
企業側の採用活動において想定される変化を予測すること、
そして、その予測を前提に充分な準備をすることで不安は解消されます。

まずは、倫理憲章の変更点を整理します。

変更の主旨は、
「早いタイミングでの就職活動が学業に悪影響を及ぼしているので、
 時期を『後ろ倒し』する。」
ということです。

時期を後ろ倒したところで学業に影響しないのかといわれれば、
疑問符がつくところではありますが、一旦それは横に置いておきましょう。

決まってしまったルールに準じるしかありません。諦めましょう。

では、どのようなスケジュールとなっているか確認しましょう。

■広報活動開始(=エントリー開始、セミナー・説明会参加)
これまで)12月1日 → 変更後)3月1日

■採用活動開始(=選考開始)
これまで) 4月1日 → 変更後)8月1日

■内定(=正式内定)
これまで)10月1日 → 変更なし)10月1日

上記のように2016年新卒採用スケジュールが変更となります。

広報活動、採用活動の開始が後ろ倒しされましたが、
内定時期に変更はなく、実質的な選考活動期間が2ヶ月と
大幅に短縮される結果となりました。

まずはスケジュールの変更を正しく理解しておく必要がありますね。


では、スケジュール変更にともない、
企業側の採用活動にどのような変化が生じるか?
倫理憲章に伴う企業の変化について考えてみたいと思います。

まずは、今回の変更に対する企業側の反応ですが、
本変更に対し多くの企業が反対している状況といわれています。

その理由は様々ではありますが、
一番は「企業としての採用コスト(時間・費用)の増大」に
つながることといわれています。

特に中堅中小企業にとって時期の後ろ倒しは死活問題になります。

なぜなら、例年大手企業が一段落した段階からが本番であった
中堅中小企業における新卒採用が、仮に変更後の大手企業の採用が
一段落してからとなると、秋以降となるわけです。

それであれば、秋から採用活動を開始したら良いかといえば、
そうもいかない状況にあるのです。

あくまで倫理憲章であり、採用スケジュールに何の法的な
拘束力はありませんので、今回の変更に対し反対している企業は、
実質的な「青田買い」をすることが予想されています。

そうした企業は解禁前に採用選考を予定しているため
実質的には2015年と変わらないことも予想もされます。

ゆえに、悠長に大手が終わった秋からともいかないのです。

しかし、
経団連所属の大手企業は遵守を表明しているため、学生の就職活動、
企業決定時期は8月以降になると予想されます。

となると、中堅中小企業が仮に早めに内々定を出したとしても、
学生の多くは

「最終判断は大手の選考が終わってから」

となり、態度を保留することになるでしょう。
企業側としては、長期間の採用活動を継続せざるをえず、

さらにいくら内々定を出しても秋以降にならないと最終的な人数が
確定しないという状況に陥ることになるのです。

今回の変更にともない、企業側もどのような採用活動になるか
手探りの状況のまま、3月に向け準備をしている状況です。

 特に中堅中小企業にとっては、負担が増大する変更ゆえ、
大手の動向を見ながら、いかに効率的に希望する人材を
採用するかを考えています。

そうした企業の多くが、今回の変更にともない、
具体的に、どのような対応対策を打ってくるか?

それは、

「学生の早期絞込み実施、囲い込み強化」

この1点に集約されます。

採用解禁が8月となりますが、そのタイミングから真っ当に
選考活動をし、万が一採用活動が計画を下回った場合、
それを取り返す時間的余裕が2016新卒採用にはありません。
※これまでならば、秋採用という手立てがありました

となると、8月までに見込みある学生を囲い込み、
8月の解禁を持って、即内々定を出す段取りをとる企業が
多くなることが予想されます。

つまり、3月の広報活動解禁後に、これまでのセミナー、
説明会ではなく、学生を見極め囲いこもうとする企業が
増えることになるでしょう。

とはいえ、一定程度の規模、知名度のある企業であると
採用選考を大っぴらにすることもできませんので、

企業見学やインターンシップのような形を取るでしょう、
リクルーター制度を復活させる企業も増えるようです。

広報活動を通じ学生をそれとなく見極め、
見込みある学生に対しては個別に連絡をとる企業が増えることが
予想されます。

実際、今回の倫理憲章を順守するといっている
経団連加盟の大手企業ですら、表向きのスケジュールとは別に
優秀な人材確保に目処をつけるべく青田買いを積極的に実施することが
想定されております。

となると、形式的には8月から採用選考はスタートするものの、
実質的に、そのタイミングから新たに選考する人数は極わずかという
事態が予想されるのです。

選考解禁となる8月までは、企業の情報収集などと
悠長なことを言っていてはいけないということですね。

企業の採用活動はボランティアではありません。
企業同士の競争ですから、建前と本音、表と裏は使い分けてきます。

こうした想定を就活生の皆さんは充分に知っておく必要がありますね。