2011年04月06日
Carte Blanche(カルト ブランシュ)
未経験からシェフへ
駆け上がった9年間
Carte Blanche(カルト ブランシュ)
シェフ 島岡 雄一さん(32才)
Profile ●しまおか ゆういち●
23才で料理の道へ。イタリアンからフレンチに転身し、フランスの三つ星「マルク・ヴェラ」、二つ星「リシャール・クタンソウ」にて修業。帰国後、伊豆で副料理長として1年、大阪・豊中のお店でさらに1年間勤めた後、「カルト ブランシュ」へ。
「僕は展開が早いんで」と笑顔で語るシェフの島岡さん。高校を卒業後、趣味の旅行のために語学留学するほど、行動力は人一倍旺盛だった。23才で帰国した後は料理の道へ進もうと、大阪で未経験からのスタート。元々イタリアンが好きだったこともあり、イタリアンのお店で修業を始めた。だが、その時に連れられて行ったフランス料理のお店で、本物のフレンチの魅力を目の当たりにする。気付けば、フレンチの門を叩いていた。
1年間学んだイタリアンから、突然の転身。「用語が全てフランス語なので苦労しましたね。調理用語や意味が無数にありますから。時間を見て、聞いたり調べたりしました」と、当時の苦労を振り返る。「でも用語を覚えてしまえば、あとは世界中どこでも同じ。最低限のルールをモノにすればあとは経験です」と、転身から2年後にはフランスへ渡る。
三つ星の名店など、本場で1年半の修業を終え、帰国。知人の紹介で伊豆や豊中のお店に勤め、昨年より「カルト ブランシュ」のシェフを務める。「フレンチもやっぱりチームワーク」と、シェフになった今、改めて実感する。「小さいレストランの小さいキッチンでも、そこは社会なんです。先読みして準備をしたり、上に立てば若い子のレベルに合わせて采配したり」と島岡さん。技術はもちろん、料理を通して様々な事を学んだという。「お客様の要望や、ワインとの組み合わせで、妥協はある程度必要ですが、手を抜くことはできません。毎日、反省することがたくさんありますが、それがまた楽しいんですよ。」
最近は、エステ店とコラボしたビューティイベントも開催。「店を色々なコミュニティの中心として、情報発信をしたいですね」との言葉通り、シェフ業務の傍ら、もっとフレンチを知ってもらうため、持ち前の行動力で新たな試みに力を注ぐ。
「あそこに行けば元気になれる、と言われる店にしたいんです」と笑顔で語る島岡さんの目は、未来をしっかりと見据えていた。
「フレンチ」を選んだ3つのポイント
POINT 01 最初のきっかけは、イタリアンの修業中に食べたフレンチ。イタリアン以上に見た目も、盛り付けも美しく、味も素晴らしかったことに驚きました。そのときは本当に衝撃を受けましたね。
POINT 02 味の複雑さ、奥深さです。シンプルな味も良いのですが、合わさった時の味わいはそれ以上。シェフのテクニックはもちろん、食材と食材の合わせ方で味の変化が出るのが、とても面白いです。
POINT 03 あらゆる料理の良いところを取り込めるところです。和食から洋食、中華やカレーまで取り込んでフレンチにしてしまうほど。だから全てを取り入れて自己表現ができ、個性を出しやすいんです。
■Carte Blanche(カルト ブランシュ)
電話:06-6252-0880
所在地:大阪市中央区南久宝寺4-1-1 B1F
営業時間:LUNCH 11:30〜14:00(L.O.)
DINNER 17:30|〜21:30(L.O.)
定休日:曜日、第1月曜日
交通:地下鉄各線「本町駅」徒歩3分
http://www.carteblanche.jp
「グルメキャリー2011年3月10日号」掲載
joffice at 19:00│
│フレンチ・イタリアン