2009年10月
2009年10月31日
No. 814 中国版ナスダック、全銘柄で売買一時停止 初取引盛況
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■テーマ: 【No. 814 中国版ナスダック、全銘柄で売買一時停止 初取引盛況】
■今日のニュース:中国版ナスダック、全銘柄で売買一時停止 初取引盛況
・中国・深セン証券取引所に開設されたベンチャー企業向け市場「創業板(中国版ナスダック)」が30日、取引を開始した。
・第1陣として上場した28社の上場初値は全社が公募価格を上回り、うち6社は2倍を突破。株価急騰を受け、当局は全銘柄について売買を一時停止する措置をとった。
・初値の公募価格に比べた上昇率が最大だったのは、映画制作会社の華誼兄弟伝媒(浙江省)で2.2倍に達した。同社は中国で昨年上映され北海道ブームを巻き起こした恋愛映画「非誠勿擾」(馮小剛監督)の制作を手掛け、個人投資家の人気が高かったもよう。
・創業板はIT(情報技術)やバイオ分野での有力企業育成を狙う。30日の式典には中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁も出席し、直接金融の重要性を強調。
・深セン証取の陳東征理事長は「上場する企業の経営者には市場に対して誠実であることを求めたい」とあいさつした。
■戦略ポイント: 市場の維持には、更にブランディング戦略が必要
■Skipper Johnのコメント
今まで上海証券取引所や深セン証券取引所で上場している企業は、ほとんどが国有企業でしたが、今回の「創業板(中国版ナスダック)」の開設では、ほぼ全てが民間企業の上場となりました。
中国で初めてのベンチャー向け市場であり、かつ民間企業の柔軟な経営に期待が集まり、新規上場での調達資金は合計で155億元となり、予定の71億元を大幅に上回りました。
事前の入札には応募資金の補償金を入れなければなりませんが、応募資金の1兆8700億元が補償金として凍結され、平均の応募超過倍率は120倍と、大人気の入札となりました。
中国版ナスダック、人気過熱でバリュエーションリスクも
ところが、一株当たりの利益を示す株価収益率(PER)が、A株市場で25倍前後、中小板(中小企業向け市場)で30倍前後に対し、創業板では50倍という高い水準になっています。
中国版ナスダック、初日は全銘柄がストップ高!大富豪が続出
株価収益率(PER)は、会社の株価が一株あたりの利益の何倍になっているかという数字です。PERが高ければ株価は割高であると判断します。一般的にはPERが20倍を越えると割高な株価だと言われています。創業板のPERが50倍というのはかなり高い水準です。それだけ今後の各社の発展に期待が強いということです。
一部の中国のファンドマネージャーは、一部の個人投資家が手痛い思いをするようなことがあれば、創業板への興味は2─3カ月で引くと予想しています。
中国版ナスダック、人気過熱でバリュエーションリスクも
日本でも、ナスダックジャパンが鳴り物入りで市場を作りましたが、わずか1年半で身売りという結果に終わりました。開設した2000年当時はITバブルの衰退時期であったため、めぼしい企業の上場が少なく、市場の維持コストがかさんで市場を閉鎖しました。
中国では当時の日本とは事情が違います。ただ、市場の維持運営は相当に細かく行わないと市場に対する信頼を失うこともあります。創業板もブランディング戦略を最大限実施して価値を高め続けていく必要があります。
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■テーマ: 【No. 814 中国版ナスダック、全銘柄で売買一時停止 初取引盛況】
■今日のニュース:中国版ナスダック、全銘柄で売買一時停止 初取引盛況
・中国・深セン証券取引所に開設されたベンチャー企業向け市場「創業板(中国版ナスダック)」が30日、取引を開始した。
・第1陣として上場した28社の上場初値は全社が公募価格を上回り、うち6社は2倍を突破。株価急騰を受け、当局は全銘柄について売買を一時停止する措置をとった。
・初値の公募価格に比べた上昇率が最大だったのは、映画制作会社の華誼兄弟伝媒(浙江省)で2.2倍に達した。同社は中国で昨年上映され北海道ブームを巻き起こした恋愛映画「非誠勿擾」(馮小剛監督)の制作を手掛け、個人投資家の人気が高かったもよう。
・創業板はIT(情報技術)やバイオ分野での有力企業育成を狙う。30日の式典には中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁も出席し、直接金融の重要性を強調。
・深セン証取の陳東征理事長は「上場する企業の経営者には市場に対して誠実であることを求めたい」とあいさつした。
■戦略ポイント: 市場の維持には、更にブランディング戦略が必要
■Skipper Johnのコメント
今まで上海証券取引所や深セン証券取引所で上場している企業は、ほとんどが国有企業でしたが、今回の「創業板(中国版ナスダック)」の開設では、ほぼ全てが民間企業の上場となりました。
中国で初めてのベンチャー向け市場であり、かつ民間企業の柔軟な経営に期待が集まり、新規上場での調達資金は合計で155億元となり、予定の71億元を大幅に上回りました。
事前の入札には応募資金の補償金を入れなければなりませんが、応募資金の1兆8700億元が補償金として凍結され、平均の応募超過倍率は120倍と、大人気の入札となりました。
中国版ナスダック、人気過熱でバリュエーションリスクも
ところが、一株当たりの利益を示す株価収益率(PER)が、A株市場で25倍前後、中小板(中小企業向け市場)で30倍前後に対し、創業板では50倍という高い水準になっています。
中国版ナスダック、初日は全銘柄がストップ高!大富豪が続出
株価収益率(PER)は、会社の株価が一株あたりの利益の何倍になっているかという数字です。PERが高ければ株価は割高であると判断します。一般的にはPERが20倍を越えると割高な株価だと言われています。創業板のPERが50倍というのはかなり高い水準です。それだけ今後の各社の発展に期待が強いということです。
一部の中国のファンドマネージャーは、一部の個人投資家が手痛い思いをするようなことがあれば、創業板への興味は2─3カ月で引くと予想しています。
中国版ナスダック、人気過熱でバリュエーションリスクも
日本でも、ナスダックジャパンが鳴り物入りで市場を作りましたが、わずか1年半で身売りという結果に終わりました。開設した2000年当時はITバブルの衰退時期であったため、めぼしい企業の上場が少なく、市場の維持コストがかさんで市場を閉鎖しました。
中国では当時の日本とは事情が違います。ただ、市場の維持運営は相当に細かく行わないと市場に対する信頼を失うこともあります。創業板もブランディング戦略を最大限実施して価値を高め続けていく必要があります。
2009年10月30日
No. 813 商務部:09通年の消費、15%以上の伸びを維持
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■テーマ: 【No. 813 商務部:09通年の消費、15%以上の伸びを維持】
■今日のニュース:商務部:09通年の消費、15%以上の伸びを維持
・新華網によれば、中国商務部の姚堅報道官は今年に入って消費が中国経済を一段とけん引するようになり、今年の消費需要は安定を継続しつつも成長が速まる勢いがあり、通年の消費品市場は15%以上の伸びを維持することが見込まれると発表した。
・今年に入って中国国内の消費は拡大を続け、市場の売上は勢いを増している。9月の小売企業千社の売上額は前年同月に比べ10.6%伸び、8月よりも1.4ポイント増、中国の消費は安定かつ比較的速い成長を維持している。
・上半期の最終消費の経済成長への貢献率は53.4%と昨年通年よりも7.7ポイント上昇し、GDP成長率を3.8ポイント引き上げた。
・中国の祝祭日には市場での売上がさらに好調になる。今年の元旦、春節、メーデー期間中の都市・農村市場での消費は旺盛で、全国の大手デパートなど千社の売上額は昨年同期に比べ、それぞれ13%、13.8%、9%の増加となった。
■戦略ポイント: 中国の社会的セーフティネットの完備が消費拡大の鍵
■Skipper Johnのコメント
国内総生産(GDP)を計算する主な構成要素は、消費・財政支出・企業投資・純輸出高(輸出高から輸入高を引いたもの)です。
GDPに占める消費の割合は先進国ほど高いという傾向があります。米国が65%くらい、欧州各国や日本で50%強です。中国はまだ36%です。
マッキンゼーのウォツェル氏は、中国の消費水準が比較的低い原因として2点を挙げています。「第一点は、高い貯蓄率だ。貯蓄率が西欧諸国の水準になれば、消費の GDPに対する比率は30ポイント近く上昇する。第二点は、低い給与水準と就職の難しさが中国人民の消費を抑制している。」
No.789 マッキンゼー調査 中国の消費水準は依然低い
ただ、欧米並みにGDP内の消費が占める比率を上げることが必ずしも良いこととは限りません。米国のように、借金をしてでも過剰に消費をする社会が健全かどうか、議論が分かれるところです。
中国では社会的なセーフティネットがあまり整備されていないため、老後や病気の時のために、自分で貯金をしておくという習慣が根付いています。セーフティネットがもっと整備されると、貯蓄やタンス預金からもっと消費に回ります。
現在、中国政府は今まで立ち遅れていた農村部での年金掛金を政府が毎年9300億円分を負担して年金を整備し、出稼ぎ農民(農民工)の企業年金への加入を促して個人年金の一部を負担する予定です。
No. 802 中国、農民向け年金整備 政府、年9000億円を拠出
中国全体の消費を拡大したいのなら、社会的セールティネットの充実を通じて人民に将来の安心感を与えることが大切です。
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■テーマ: 【No. 813 商務部:09通年の消費、15%以上の伸びを維持】
■今日のニュース:商務部:09通年の消費、15%以上の伸びを維持
・新華網によれば、中国商務部の姚堅報道官は今年に入って消費が中国経済を一段とけん引するようになり、今年の消費需要は安定を継続しつつも成長が速まる勢いがあり、通年の消費品市場は15%以上の伸びを維持することが見込まれると発表した。
・今年に入って中国国内の消費は拡大を続け、市場の売上は勢いを増している。9月の小売企業千社の売上額は前年同月に比べ10.6%伸び、8月よりも1.4ポイント増、中国の消費は安定かつ比較的速い成長を維持している。
・上半期の最終消費の経済成長への貢献率は53.4%と昨年通年よりも7.7ポイント上昇し、GDP成長率を3.8ポイント引き上げた。
・中国の祝祭日には市場での売上がさらに好調になる。今年の元旦、春節、メーデー期間中の都市・農村市場での消費は旺盛で、全国の大手デパートなど千社の売上額は昨年同期に比べ、それぞれ13%、13.8%、9%の増加となった。
■戦略ポイント: 中国の社会的セーフティネットの完備が消費拡大の鍵
■Skipper Johnのコメント
国内総生産(GDP)を計算する主な構成要素は、消費・財政支出・企業投資・純輸出高(輸出高から輸入高を引いたもの)です。
GDPに占める消費の割合は先進国ほど高いという傾向があります。米国が65%くらい、欧州各国や日本で50%強です。中国はまだ36%です。
マッキンゼーのウォツェル氏は、中国の消費水準が比較的低い原因として2点を挙げています。「第一点は、高い貯蓄率だ。貯蓄率が西欧諸国の水準になれば、消費の GDPに対する比率は30ポイント近く上昇する。第二点は、低い給与水準と就職の難しさが中国人民の消費を抑制している。」
No.789 マッキンゼー調査 中国の消費水準は依然低い
ただ、欧米並みにGDP内の消費が占める比率を上げることが必ずしも良いこととは限りません。米国のように、借金をしてでも過剰に消費をする社会が健全かどうか、議論が分かれるところです。
中国では社会的なセーフティネットがあまり整備されていないため、老後や病気の時のために、自分で貯金をしておくという習慣が根付いています。セーフティネットがもっと整備されると、貯蓄やタンス預金からもっと消費に回ります。
現在、中国政府は今まで立ち遅れていた農村部での年金掛金を政府が毎年9300億円分を負担して年金を整備し、出稼ぎ農民(農民工)の企業年金への加入を促して個人年金の一部を負担する予定です。
No. 802 中国、農民向け年金整備 政府、年9000億円を拠出
中国全体の消費を拡大したいのなら、社会的セールティネットの充実を通じて人民に将来の安心感を与えることが大切です。
2009年10月29日
No. 812 中国、急速に高齢化社会に突入
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■テーマ: 【No. 812 中国、急速に高齢化社会に突入】
■今日のニュース:中国、急速に高齢化社会に突入
・民生部社会福利慈善事業促進司の統計によると、全国の高齢者の人口は現時点で1億6200万人と全人口の12.79%を占める。今後、高齢者の人口が年平均800万人から 900万人ずつ増加するものと予測される。
・2020年には高齢者の人口が2億4800万人、高齢化の水準が17%に達する見込み。さらに2050年には重度の高齢化の段階に入り、高齢者の人口は4億3700万人と全人口の30%以上を占め、3、4人に一人が老人になる。
・高齢者の人口増加と高齢化の急速な進展に伴い、豊かになる前に老いてしまったり、高齢者の一人暮らしといった問題が浮き彫りになってきている。このため、年金や医療の保障をはじめ、高齢者の介護をいかに解決するかが問われている。
・先ず、年金の負担は大きい。2020年までに年金を受け取る退職者は1億人を上回るとされ、高齢者1人を2.5人で養わなければならなくなる。
・次に医療の負担も相当なものだ。医療・衛生の重要な消費対象は高齢者グループで、中国の衛生・医療事業は経済発展に比べて後れているため、高齢者がなかなか医者にかかれない、医療費が高いという問題が浮き彫りとなっている。
・もう一つの問題として、老後の介護サービス市場の欠落がある。全国調査によると、中国には3250万人の高齢者が様々な形の長期介護を必要としている。
・介護施設に入居の必要がある高齢者は全体の5%という国際的な基準を参考に、ベッド数だけで計算しても、最低800万床以上は必要だが、今中国には約250万床しかなく、550万床以上不足しているのが現状だ。
■戦略ポイント: 高齢化社会になると、新しいビジネスのチャンスが生まれる
■Skipper Johnのコメント
07年の中国青年報社会調査センターの調査によると、「中国の60歳以上の高齢者は1億4000万人に達し、総人口の11.03%を占める。この調査には3871人が参加し、養老金(年金)や貯蓄、子供、商業保険、政府の保障という多くの老後を支える手段のうち、政府の保障を頼りの一部とすると答えたのはわずか20.2%で、 49.7%の人が『もともと老後は自分が頼りだ』と考えている。」 とのことです。
調査結果:半数近くは老後に政府を頼らずと回答
これは、中国人が老後も一人で何とか暮らしていこうとする強い意志の表れであるのと同時に、これまで政府の年金や医療保険制度が十分ではなく、自分しか頼るべきところが無かったことも示唆しています。
現在、中国政府は今まで立ち遅れていた農村部での年金掛金を政府が毎年9300億円分を負担して年金を整備し、出稼ぎ農民(農民工)の企業年金への加入を促して個人年金の一部を負担する予定です。
No. 802 中国、農民向け年金整備 政府、年9000億円を拠出
このような年金制度が今後充実してくると、一人暮らしの老人でも年金を受け取りながら安心して生活することが可能となります。あわせて、更に医療保険の充実も待たれます。
また今後、老人ホームなどの施設サービスや、在宅でのケアなどの在宅サービス、福祉用具の販売やレンタルサービス、個人年金保険や住宅を担保にした老人への融資商品販売など、高齢化社会で必要とされる新しいサービスやビジネスのチャンスが更に生まれます。
中国はまだまだ家庭内で老人が大切にされている社会であり、家族が手厚く老人の介護を行う場合が多いようです。ただ、最近では都市部だけでなく農村部でも出稼ぎなどで若い世代の人口流出が多く、老人向けの施設サービスや在宅サービスの需要が増えています。
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■今日のニュース:中国、急速に高齢化社会に突入
・民生部社会福利慈善事業促進司の統計によると、全国の高齢者の人口は現時点で1億6200万人と全人口の12.79%を占める。今後、高齢者の人口が年平均800万人から 900万人ずつ増加するものと予測される。
・2020年には高齢者の人口が2億4800万人、高齢化の水準が17%に達する見込み。さらに2050年には重度の高齢化の段階に入り、高齢者の人口は4億3700万人と全人口の30%以上を占め、3、4人に一人が老人になる。
・高齢者の人口増加と高齢化の急速な進展に伴い、豊かになる前に老いてしまったり、高齢者の一人暮らしといった問題が浮き彫りになってきている。このため、年金や医療の保障をはじめ、高齢者の介護をいかに解決するかが問われている。
・先ず、年金の負担は大きい。2020年までに年金を受け取る退職者は1億人を上回るとされ、高齢者1人を2.5人で養わなければならなくなる。
・次に医療の負担も相当なものだ。医療・衛生の重要な消費対象は高齢者グループで、中国の衛生・医療事業は経済発展に比べて後れているため、高齢者がなかなか医者にかかれない、医療費が高いという問題が浮き彫りとなっている。
・もう一つの問題として、老後の介護サービス市場の欠落がある。全国調査によると、中国には3250万人の高齢者が様々な形の長期介護を必要としている。
・介護施設に入居の必要がある高齢者は全体の5%という国際的な基準を参考に、ベッド数だけで計算しても、最低800万床以上は必要だが、今中国には約250万床しかなく、550万床以上不足しているのが現状だ。
■戦略ポイント: 高齢化社会になると、新しいビジネスのチャンスが生まれる
■Skipper Johnのコメント
07年の中国青年報社会調査センターの調査によると、「中国の60歳以上の高齢者は1億4000万人に達し、総人口の11.03%を占める。この調査には3871人が参加し、養老金(年金)や貯蓄、子供、商業保険、政府の保障という多くの老後を支える手段のうち、政府の保障を頼りの一部とすると答えたのはわずか20.2%で、 49.7%の人が『もともと老後は自分が頼りだ』と考えている。」 とのことです。
調査結果:半数近くは老後に政府を頼らずと回答
これは、中国人が老後も一人で何とか暮らしていこうとする強い意志の表れであるのと同時に、これまで政府の年金や医療保険制度が十分ではなく、自分しか頼るべきところが無かったことも示唆しています。
現在、中国政府は今まで立ち遅れていた農村部での年金掛金を政府が毎年9300億円分を負担して年金を整備し、出稼ぎ農民(農民工)の企業年金への加入を促して個人年金の一部を負担する予定です。
No. 802 中国、農民向け年金整備 政府、年9000億円を拠出
このような年金制度が今後充実してくると、一人暮らしの老人でも年金を受け取りながら安心して生活することが可能となります。あわせて、更に医療保険の充実も待たれます。
また今後、老人ホームなどの施設サービスや、在宅でのケアなどの在宅サービス、福祉用具の販売やレンタルサービス、個人年金保険や住宅を担保にした老人への融資商品販売など、高齢化社会で必要とされる新しいサービスやビジネスのチャンスが更に生まれます。
中国はまだまだ家庭内で老人が大切にされている社会であり、家族が手厚く老人の介護を行う場合が多いようです。ただ、最近では都市部だけでなく農村部でも出稼ぎなどで若い世代の人口流出が多く、老人向けの施設サービスや在宅サービスの需要が増えています。
2009年10月28日
No. 811 地元政府が奨励!無免許で乗れる違法自動車ブーム
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■テーマ: 【No. 811 地元政府が奨励!無免許で乗れる違法自動車ブーム】
■今日のニュース:地元政府が奨励!無免許で乗れる違法自動車ブーム
・中国中央テレビで放送された番組によれば、山東省聊城市では公道を悠然と走行する小型電気自動車を多く見かける。デザインは中国自動車メーカー奇瑞の「QQ」や、メルセデスベンツの「スマート」の本物と見分けがつかないほどそっくり。
・これらの車は正規のナンバープレートを付けておらず、国の道路交通法からすれば明らかに法律違反で罰せられるべき。現地の交通警察や販売商に問い合わせてみると「現在わが市ではナンバープレート・免許証・自賠責保険・道路税などがなくても公道を走ることができる」という。
・この「違法生産」の電気自動車は1台2万元(約26万円)という低価格もあって、多くの人がちょっとした足代わりに購入しているようで、大手メーカーの山東時風グループを筆頭に山東省内には20を超える生産メーカーがあり、年間生産台数は10万台にものぼるといわれている。
・山東省自動車協会の幹部によれば、これらの電気自動車は一つとして自動車品質基準の合格レベルに達しているものはないという。
・また中国政法大学の行政訴訟の専門家は、「地方の利益のために地方政府が『道路交通安全法』に違反することは、公民の交通安全の権利を侵すもので、明らかに違法だ。国は速やかに対策をとるべきだ」と述べた。
・低速走行の電気自動車とはいえ免許なしで公道を走るし、車検を通っていないため走行中に何があるか分からず、危険な状態が続いている。
■戦略ポイント: 中国の電動自動車は、もしかしたら大型化するか??
■Skipper Johnのコメント
近年、中国でも自転車充電用バッテリーの性能が向上し、充電式の電動自転車を見かけるようになりました。下のリンク写真のように、日本の原付くらいの大きさがあるものが多いです。
中国:電動自転車を農村へ−料金の20%を援助
筆者が住む上海では、ここ2年ほど電動自転車が増え続けています。家庭の電源からでも、ペダルをこいでも充電できるタイプで、バッテリーからの電力を動力として使っている場合はペダルをこぐ音がしないので、歩行者は充電式自転車が近づいていることが分からず、危険なときがよくあります。
今日のニュースによると、山東省聊城市ではナンバープレートが無い無許可の小型電気自動車が縦横無尽に街を走り回っているとの事。どうも現地の交通警察も黙認しているようで、山東省を中心に年間10万台くらい生産されているようです。
まあ、完全に無許可の電気自動車ですので、今後上海や北京などの大都市で大量に街を走るということはないと考えられます。また、全国的に取り締まるという動きになれば、中国では一斉に実施しますのであまり心配は無いと思われます。
また、中国でも電動自動車の基準を公表しています。「最高時速は75キロ以上」や「一充電走行距離は160キロを下回ってはいけない」など、小さな電気自動車ではクリアできない高い基準を設けています。
中国、電気自動車に対する新基準をまもなく発表
ただ今後しばらくの間だけでも、こういう小さな電気自動車が地方都市や農村部で更に爆発的に売れていく可能性も否定できません。バッテリーの性能や丈夫で安い車体を作る技術が発達すると、小さな電気自動車を作ることはそんなに難しいことではありません。
加えて、走りながら充電できるタイプのものはガソリンの節約につながるので、エコロジーを大切にする社会にとっては大切な技術という見方もできます。もしかしたら、今後もっと大きな電気自動車が登場して私達を驚かせてくれるかもしれません。
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■テーマ: 【No. 811 地元政府が奨励!無免許で乗れる違法自動車ブーム】
■今日のニュース:地元政府が奨励!無免許で乗れる違法自動車ブーム
・中国中央テレビで放送された番組によれば、山東省聊城市では公道を悠然と走行する小型電気自動車を多く見かける。デザインは中国自動車メーカー奇瑞の「QQ」や、メルセデスベンツの「スマート」の本物と見分けがつかないほどそっくり。
・これらの車は正規のナンバープレートを付けておらず、国の道路交通法からすれば明らかに法律違反で罰せられるべき。現地の交通警察や販売商に問い合わせてみると「現在わが市ではナンバープレート・免許証・自賠責保険・道路税などがなくても公道を走ることができる」という。
・この「違法生産」の電気自動車は1台2万元(約26万円)という低価格もあって、多くの人がちょっとした足代わりに購入しているようで、大手メーカーの山東時風グループを筆頭に山東省内には20を超える生産メーカーがあり、年間生産台数は10万台にものぼるといわれている。
・山東省自動車協会の幹部によれば、これらの電気自動車は一つとして自動車品質基準の合格レベルに達しているものはないという。
・また中国政法大学の行政訴訟の専門家は、「地方の利益のために地方政府が『道路交通安全法』に違反することは、公民の交通安全の権利を侵すもので、明らかに違法だ。国は速やかに対策をとるべきだ」と述べた。
・低速走行の電気自動車とはいえ免許なしで公道を走るし、車検を通っていないため走行中に何があるか分からず、危険な状態が続いている。
■戦略ポイント: 中国の電動自動車は、もしかしたら大型化するか??
■Skipper Johnのコメント
近年、中国でも自転車充電用バッテリーの性能が向上し、充電式の電動自転車を見かけるようになりました。下のリンク写真のように、日本の原付くらいの大きさがあるものが多いです。
中国:電動自転車を農村へ−料金の20%を援助
筆者が住む上海では、ここ2年ほど電動自転車が増え続けています。家庭の電源からでも、ペダルをこいでも充電できるタイプで、バッテリーからの電力を動力として使っている場合はペダルをこぐ音がしないので、歩行者は充電式自転車が近づいていることが分からず、危険なときがよくあります。
今日のニュースによると、山東省聊城市ではナンバープレートが無い無許可の小型電気自動車が縦横無尽に街を走り回っているとの事。どうも現地の交通警察も黙認しているようで、山東省を中心に年間10万台くらい生産されているようです。
まあ、完全に無許可の電気自動車ですので、今後上海や北京などの大都市で大量に街を走るということはないと考えられます。また、全国的に取り締まるという動きになれば、中国では一斉に実施しますのであまり心配は無いと思われます。
また、中国でも電動自動車の基準を公表しています。「最高時速は75キロ以上」や「一充電走行距離は160キロを下回ってはいけない」など、小さな電気自動車ではクリアできない高い基準を設けています。
中国、電気自動車に対する新基準をまもなく発表
ただ今後しばらくの間だけでも、こういう小さな電気自動車が地方都市や農村部で更に爆発的に売れていく可能性も否定できません。バッテリーの性能や丈夫で安い車体を作る技術が発達すると、小さな電気自動車を作ることはそんなに難しいことではありません。
加えて、走りながら充電できるタイプのものはガソリンの節約につながるので、エコロジーを大切にする社会にとっては大切な技術という見方もできます。もしかしたら、今後もっと大きな電気自動車が登場して私達を驚かせてくれるかもしれません。
2009年10月27日
No.810 中国の高速鉄道、川重系車両を採用 北京―上海、11年にも走行
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■テーマ: 【No.810 中国の高速鉄道、川重系車両を採用 北京―上海、11年にも走行】
■今日のニュース:中国の高速鉄道、川重系車両を採用 北京―上海、11年にも走行
・日本の「新幹線」技術を使った高速列車が2011年にも北京―上海間で走行する。川崎重工業が技術供与する南車青島四方機車車両が、中国鉄道省から高速鉄道の車両140編成を受注した。
・受注額は450億元(約6000億円)。鉄道省は今後4年間、毎年10兆円規模を投じて高速鉄道などのインフラ整備を進める方針で、日本の鉄道関連部品メーカーなどにも商機が広がりそうだ。
・中国鉄道省が高速鉄道車両の入札を実施し、南車青島四方などが受注した。関係者によれば北京―上海、北京―広州間の車両が対象という。
・川重が供与した東北新幹線「はやて」の技術をベースに車両を生産、10年から納入する。時速350キロの走行が可能だという。
■戦略ポイント: 高速鉄道も安全性が最大のポイント
■Skipper Johnのコメント
現在、上海杭州間と、上海南京間では一部CRH2型の高速車両が走っています。これも川崎重工が技術を提供して(一部はそのまま輸出して)中国で組み立てられた列車です。東北新幹線などで走っている「はやて」型をベースにしたもので、日本人には懐かしいデザインです。
中国高速鉄道CRH2型電車
ただ、このCRH2型の高速車両はまだ時速160キロまでしか営業運転していません。車両の最高速度の設計は250キロで、線路なども更に整備しないと250キロの営業運転はできないようです。
今日のニュースによれば、上記のCRH2型を更に改良して、最高営業速度を350キロにまで引きあがる計画のようです。日本の新幹線の最高営業速度は300キロですから、それより早いスピードで北京上海間を走りぬけることになります。
日本は地震が多く、高速鉄道でも耐震設計が世界で一番優れています。台湾の新幹線入札では、日本の耐震設計の技術が高く評価されたとも言われています。
昨年の四川大地震を経験した中国は、耐震について以前より考慮するようになっています。今回の北京上海間の高速鉄道でも、そのような側面があったのかも知れません。
1998年には、ドイツ・エシェデ近郊でICE-1高速列車が脱線し道路橋に衝突、死者101名を出す惨事となりました。主な原因は、ICE1に使われていた弾性車輪の外輪のたわみによってできた金属疲労による亀裂から車輪が破断して脱線したことでした。
ICE-1エシェデ事故
高速鉄道はほとんどが専用線路を高速で走ります。他の車両との接触の可能性は低い設計になっていますが、高速で走るため金属疲労などによる突然の故障が原因となって、大惨事を巻き起こす可能性も含んでいる鉄道です。
高速車両の性能向上だけでなく、専用線路設計や安全への二重三重の備え、適正な運行などが、長期間にわたる安心安全な高速鉄道の基本です。早いだけではなく安全な高速鉄道が一日も早く登場することを願っています。
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■テーマ: 【No.810 中国の高速鉄道、川重系車両を採用 北京―上海、11年にも走行】
■今日のニュース:中国の高速鉄道、川重系車両を採用 北京―上海、11年にも走行
・日本の「新幹線」技術を使った高速列車が2011年にも北京―上海間で走行する。川崎重工業が技術供与する南車青島四方機車車両が、中国鉄道省から高速鉄道の車両140編成を受注した。
・受注額は450億元(約6000億円)。鉄道省は今後4年間、毎年10兆円規模を投じて高速鉄道などのインフラ整備を進める方針で、日本の鉄道関連部品メーカーなどにも商機が広がりそうだ。
・中国鉄道省が高速鉄道車両の入札を実施し、南車青島四方などが受注した。関係者によれば北京―上海、北京―広州間の車両が対象という。
・川重が供与した東北新幹線「はやて」の技術をベースに車両を生産、10年から納入する。時速350キロの走行が可能だという。
■戦略ポイント: 高速鉄道も安全性が最大のポイント
■Skipper Johnのコメント
現在、上海杭州間と、上海南京間では一部CRH2型の高速車両が走っています。これも川崎重工が技術を提供して(一部はそのまま輸出して)中国で組み立てられた列車です。東北新幹線などで走っている「はやて」型をベースにしたもので、日本人には懐かしいデザインです。
中国高速鉄道CRH2型電車
ただ、このCRH2型の高速車両はまだ時速160キロまでしか営業運転していません。車両の最高速度の設計は250キロで、線路なども更に整備しないと250キロの営業運転はできないようです。
今日のニュースによれば、上記のCRH2型を更に改良して、最高営業速度を350キロにまで引きあがる計画のようです。日本の新幹線の最高営業速度は300キロですから、それより早いスピードで北京上海間を走りぬけることになります。
日本は地震が多く、高速鉄道でも耐震設計が世界で一番優れています。台湾の新幹線入札では、日本の耐震設計の技術が高く評価されたとも言われています。
昨年の四川大地震を経験した中国は、耐震について以前より考慮するようになっています。今回の北京上海間の高速鉄道でも、そのような側面があったのかも知れません。
1998年には、ドイツ・エシェデ近郊でICE-1高速列車が脱線し道路橋に衝突、死者101名を出す惨事となりました。主な原因は、ICE1に使われていた弾性車輪の外輪のたわみによってできた金属疲労による亀裂から車輪が破断して脱線したことでした。
ICE-1エシェデ事故
高速鉄道はほとんどが専用線路を高速で走ります。他の車両との接触の可能性は低い設計になっていますが、高速で走るため金属疲労などによる突然の故障が原因となって、大惨事を巻き起こす可能性も含んでいる鉄道です。
高速車両の性能向上だけでなく、専用線路設計や安全への二重三重の備え、適正な運行などが、長期間にわたる安心安全な高速鉄道の基本です。早いだけではなく安全な高速鉄道が一日も早く登場することを願っています。
2009年10月26日
No. 809 中国の偽札押収額、年間10億元
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■テーマ: 【No. 809 中国の偽札押収額、年間10億元】
■今日のニュース:中国の偽札押収額、年間10億元
・広州日報によれば、公安部経済犯罪捜査局の張涛副局長は、「中国の偽札犯罪は依然多発しており、全国の偽札押収額は毎年10億元前後に上っている」と述べた。
・公安部の統計データによると、今年1月からスタートした偽札犯罪撲滅作戦「09行動」によって相応の効果が得られた。現在の時点で、全国の公安機関が摘発した偽札犯罪事件は計2198件、うち1百万元以上の事件は73件。
・張副局長は、「現在の偽札犯罪は、高額紙幣が主流だが、小額紙幣やコインも増加傾向にある」と指摘、「1百元などの高額紙幣は言うまでもなく、小額コインに至るまで、公安機関は徹底的に打撃を与える方針だ」と続けた。
・偽札犯罪は、人口移動率が高く現金通貨流通量の多い中心都市を主な集散地として、周辺・中西部地区および農村、牧畜地区、山岳地帯、少数民族地区、国境地区の広大な地域に遍く広がるという新現象が起こっている。
・また、偽札犯罪はいっそうの「プロ化」傾向を呈している。一級卸売、二級卸売、小売の分業化偽札販売体制を確立し、一族郎党や同郷者が犯罪グループを組織し、不動の構成メンバーによる分業責任制を敷いた「産業チェーン」を形成している。
■戦略ポイント: ニセ札をつかまされないことも、中国では自己責任
■Skipper Johnのコメント
今日のニュースでは、中国の偽札押収額が年間10億元前後に上っているとのことです。100元札で換算すると1千万枚分の偽札が毎年押収されている計算になり、09年だけで約2,200件のニセ札事件が摘発されました。押収額以上のニセ札が市場に出回っていると想像できます。
昨年はお札の番号が「HD90」で始まる精巧なニせ100元札が出回っていましたが、今年は「TJ38」を頭文字にしたニセ100元札が一部流通しているようです。
<ニセ札>今度は「TJ38」、精巧な偽100元札流通
上海でも時々ですがニセ札をみかけることがあります。筆者は話の種に偽札を手元に置いています。持っているのはニセ100元札とニセ20元札、それと1元のニセコインです。
お札はカラーコピーのような感じで、ツルツルの紙を使ってるので、持った感じでニセ札だと分かります。これではダマされにくいだろうなと感じます。ニセコインもメッキがはがれていて粗雑なつくりです。
銀行のATMで100元札を引き出してもごくまれにニセ札が入っていることがあります。銀行でニセ札チェックをしていますが、たまにはチェックから漏れる偽札があるということです。筆者は100元札を引き出したときは必ず一枚ずつチェックするようにしています。
また、自ら100元札で支払う時、受け取り側から「この100元札はニセ札の可能性があるので、別の100元札で払ってほしい」と言われることがたまにあります。相手に悪気は無いので交換に応じるようにしています。
タクシーや商店はニセ札被害に遭いやすい立場です。商店ではニセ札判定機を置いて被害防止に努めているところが多いです。
タクシーではかさばるニセ札判定機を利用しにくいので、タクシーの運転手にニセ元札の判別方法を聞いたところ、「お札に印刷されている毛沢東の中山服の襟(えり)の部分には特別な突起が印刷されているので、それを指で触って突起の感触を確認する」と言っていました。
ニセ札が市場に多く流通しているので、自らがニセ札をつかまされないように自己防衛し続ける必要があります。
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■テーマ: 【No. 809 中国の偽札押収額、年間10億元】
■今日のニュース:中国の偽札押収額、年間10億元
・広州日報によれば、公安部経済犯罪捜査局の張涛副局長は、「中国の偽札犯罪は依然多発しており、全国の偽札押収額は毎年10億元前後に上っている」と述べた。
・公安部の統計データによると、今年1月からスタートした偽札犯罪撲滅作戦「09行動」によって相応の効果が得られた。現在の時点で、全国の公安機関が摘発した偽札犯罪事件は計2198件、うち1百万元以上の事件は73件。
・張副局長は、「現在の偽札犯罪は、高額紙幣が主流だが、小額紙幣やコインも増加傾向にある」と指摘、「1百元などの高額紙幣は言うまでもなく、小額コインに至るまで、公安機関は徹底的に打撃を与える方針だ」と続けた。
・偽札犯罪は、人口移動率が高く現金通貨流通量の多い中心都市を主な集散地として、周辺・中西部地区および農村、牧畜地区、山岳地帯、少数民族地区、国境地区の広大な地域に遍く広がるという新現象が起こっている。
・また、偽札犯罪はいっそうの「プロ化」傾向を呈している。一級卸売、二級卸売、小売の分業化偽札販売体制を確立し、一族郎党や同郷者が犯罪グループを組織し、不動の構成メンバーによる分業責任制を敷いた「産業チェーン」を形成している。
■戦略ポイント: ニセ札をつかまされないことも、中国では自己責任
■Skipper Johnのコメント
今日のニュースでは、中国の偽札押収額が年間10億元前後に上っているとのことです。100元札で換算すると1千万枚分の偽札が毎年押収されている計算になり、09年だけで約2,200件のニセ札事件が摘発されました。押収額以上のニセ札が市場に出回っていると想像できます。
昨年はお札の番号が「HD90」で始まる精巧なニせ100元札が出回っていましたが、今年は「TJ38」を頭文字にしたニセ100元札が一部流通しているようです。
<ニセ札>今度は「TJ38」、精巧な偽100元札流通
上海でも時々ですがニセ札をみかけることがあります。筆者は話の種に偽札を手元に置いています。持っているのはニセ100元札とニセ20元札、それと1元のニセコインです。
お札はカラーコピーのような感じで、ツルツルの紙を使ってるので、持った感じでニセ札だと分かります。これではダマされにくいだろうなと感じます。ニセコインもメッキがはがれていて粗雑なつくりです。
銀行のATMで100元札を引き出してもごくまれにニセ札が入っていることがあります。銀行でニセ札チェックをしていますが、たまにはチェックから漏れる偽札があるということです。筆者は100元札を引き出したときは必ず一枚ずつチェックするようにしています。
また、自ら100元札で支払う時、受け取り側から「この100元札はニセ札の可能性があるので、別の100元札で払ってほしい」と言われることがたまにあります。相手に悪気は無いので交換に応じるようにしています。
タクシーや商店はニセ札被害に遭いやすい立場です。商店ではニセ札判定機を置いて被害防止に努めているところが多いです。
タクシーではかさばるニセ札判定機を利用しにくいので、タクシーの運転手にニセ元札の判別方法を聞いたところ、「お札に印刷されている毛沢東の中山服の襟(えり)の部分には特別な突起が印刷されているので、それを指で触って突起の感触を確認する」と言っていました。
ニセ札が市場に多く流通しているので、自らがニセ札をつかまされないように自己防衛し続ける必要があります。
2009年10月25日
No. 808 中国のLED照明市場、15年に18倍に 08年比、調査会社見通し
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■テーマ: 【No. 808 中国のLED照明市場、15年に18倍に 08年比、調査会社見通し】
■今日のニュース:中国のLED照明市場、15年に18倍に 08年比、調査会社見通し
・市場調査会社の富士キメラ総研は2015年に中国の発光ダイオード(LED)照明市場が、08年の17億元(1元=約13円)に比べ、約18倍の310億元になる見込みだと発表した。省エネルギーや環境保護のために中国政府がLED産業を支援していることが後押しする。
・中国では07年から従来の照明器具と比べてLED照明の導入にかかる余分な費用の一部を補助する政策を進めている。
・今後は、道路用の街灯としてだけでなく、オフィスや店舗などの商業施設での利用も期待できるという。
■戦略ポイント: LED市場は中国でも更に拡大する
■Skipper Johnのコメント
LEDとは、発光ダイオードによる照明のことです。LED照明推進協議会のウェブサイトでは、LEDの特徴を以下のように紹介しています。
長寿命性:白熱灯などの従来光源に比べて、寿命が長いとされています。
低消費電力:交通信号灯の消費電力量は、従来の電球式は70Wですが、LEDは12W。
小型化が可能:LEDは小型化、薄型化が可能で、デザインをする上でも自由度が高い
指向性:所定角度の範囲で発光するので、光の有効活用が可能です。
LEDの特徴
また、筆者が上海でLEDを販売している社長に直接伺ったところ、発熱量も従来の光源に比べて低く抑えることができるので、LEDを店舗に導入するとサンプル品の劣化速度を遅くしたりエアコンの電力消費を低くしたりできます。
今日のニュースによれば中国のLED市場は2015年には現在の18倍にあたる310億元になる見通しです。今まで信号や道路灯を中心に使われていたものが、一般家庭の照明にも使われることで市場が拡大していきます。
日本では日亜化学工業や豊田合成が青色LEDの製造販売で大きなシェアを持っています。中国では台湾系の億光や新世紀、中国系の仏山国星、アモイ三安など、各地にLEDメーカーが乱立し、シェアを競っています。
以前はLEDの価格は高いものだという相場でしたが、最近は手ごろな価格になってきているそうです。長い寿命や低消費電力を考えると、LEDのほうがCO2排出削減にも貢献でき、かつ経済的にも安くなるという時代になってきました。
現在のLED市場は信号や街灯、道路灯における需要が大きい状況ですが、今後は家庭用の白熱灯や蛍光灯からLEDに置き換える莫大な家庭用市場が待っています。
つまり、夜になって灯りが点いているところは全てLEDに置き換わる可能性があるという、中国全土で考えるととてつもなく大きな市場があるということです。もしかしたらこの予想よりさらに大きなLED市場が中国で眠っている可能性があります。今後のLED市場の拡大に注目です。
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■テーマ: 【No. 808 中国のLED照明市場、15年に18倍に 08年比、調査会社見通し】
■今日のニュース:中国のLED照明市場、15年に18倍に 08年比、調査会社見通し
・市場調査会社の富士キメラ総研は2015年に中国の発光ダイオード(LED)照明市場が、08年の17億元(1元=約13円)に比べ、約18倍の310億元になる見込みだと発表した。省エネルギーや環境保護のために中国政府がLED産業を支援していることが後押しする。
・中国では07年から従来の照明器具と比べてLED照明の導入にかかる余分な費用の一部を補助する政策を進めている。
・今後は、道路用の街灯としてだけでなく、オフィスや店舗などの商業施設での利用も期待できるという。
■戦略ポイント: LED市場は中国でも更に拡大する
■Skipper Johnのコメント
LEDとは、発光ダイオードによる照明のことです。LED照明推進協議会のウェブサイトでは、LEDの特徴を以下のように紹介しています。
長寿命性:白熱灯などの従来光源に比べて、寿命が長いとされています。
低消費電力:交通信号灯の消費電力量は、従来の電球式は70Wですが、LEDは12W。
小型化が可能:LEDは小型化、薄型化が可能で、デザインをする上でも自由度が高い
指向性:所定角度の範囲で発光するので、光の有効活用が可能です。
LEDの特徴
また、筆者が上海でLEDを販売している社長に直接伺ったところ、発熱量も従来の光源に比べて低く抑えることができるので、LEDを店舗に導入するとサンプル品の劣化速度を遅くしたりエアコンの電力消費を低くしたりできます。
今日のニュースによれば中国のLED市場は2015年には現在の18倍にあたる310億元になる見通しです。今まで信号や道路灯を中心に使われていたものが、一般家庭の照明にも使われることで市場が拡大していきます。
日本では日亜化学工業や豊田合成が青色LEDの製造販売で大きなシェアを持っています。中国では台湾系の億光や新世紀、中国系の仏山国星、アモイ三安など、各地にLEDメーカーが乱立し、シェアを競っています。
以前はLEDの価格は高いものだという相場でしたが、最近は手ごろな価格になってきているそうです。長い寿命や低消費電力を考えると、LEDのほうがCO2排出削減にも貢献でき、かつ経済的にも安くなるという時代になってきました。
現在のLED市場は信号や街灯、道路灯における需要が大きい状況ですが、今後は家庭用の白熱灯や蛍光灯からLEDに置き換える莫大な家庭用市場が待っています。
つまり、夜になって灯りが点いているところは全てLEDに置き換わる可能性があるという、中国全土で考えるととてつもなく大きな市場があるということです。もしかしたらこの予想よりさらに大きなLED市場が中国で眠っている可能性があります。今後のLED市場の拡大に注目です。
2009年10月24日
No. 807 中国、全人代議員選出の都市優遇改定へ 農民重視に転換
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■テーマ: 【No. 807 中国、全人代議員選出の都市優遇改定へ 農民重視に転換】
■今日のニュース:中国、全人代議員選出の都市優遇改定へ 農民重視に転換
・中国は全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の代議員選出方法で、人口比で見た都市優遇の規則を改め、農民の発言力を拡大する法改正に着手する。
・国会議員に相当する「代表」1人を選ぶ人口は現在、農村と都市が「4対1」の比率になっているが、「1対1」に改める。27日に開幕する全人代の常務委員会会議で改正案を初めて審議入りし、来年までの成立を目指す。
・農民の発言力拡大を狙った法改正は、胡錦濤・共産党総書記(国家主席)が打ち出した中国独自の「民主化」を進める政治改革の一環。選挙法改正は候補者選定の予備選挙の復活を盛り込んだ2004年以来となる。
■戦略ポイント: これは、いわゆる「一票の格差」を無くす改革
■Skipper Johnのコメント
一票の格差とは、選挙区によって投票人口と議員定員が違う場合があり、同じ定員でも人口の多い地区は一票の価値が低くなり、格差が生じると言うものです。
米国の場合下院議員の定員数は、その州の人口で決められます。人口が増えた州は下院議員の数を増やすしくみなので一票の格差はわずかしか生まれません。日本では一票の格差が大きく、憲法違反ではないかという論争があります。
日本の場合、衆議院選挙では格差が3倍を超えると違憲、参議院選挙では格差が6倍を越えると違憲という司法判断が今までに出ています。
一票の格差 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
今日のニュースによれば、中国では人民代議員の選出では、今まで農村部と都市部で約4倍の格差があったとのことです。日本の衆議院選挙の例では3倍以上で違憲という判断がありましたが、中国でも格差は大きかったということのようです。
農民は改革解放の発展の中で、経済的な利益享受を後回しにされてきました。戸籍の移動の自由がない中国では、農民として生まれると基本的にその土地で生きていくことになります。80年代以降は「農民工」として都市部で働く人も増えましたが、都市部での福利厚生や教育を受けられず、二等国民扱いを強いられてきました。
人民代議員の選出においても、農村部は都市部に比べ一票の格差が4倍もあったということは、農民代表の発言権が過少に評価されていたということです。ここでも農民に対する配慮が欠けていました。
トウ小平は改革開放政策の実施に先駆けて、「先ずは一部の人が豊かになって、それから農村部への援助を実施する」と号令を発しました。胡錦濤政権になってから、少しずつ農民の地位向上への改革が始まりました。
まずは農民税の廃止です。中国では以前「農業税」として全国の年平均収穫量の15.5%を収穫物や現金で地方政府に納税していました。中国政府は2006年1月からこの農業税を全て廃止して農民の負担を軽減しています。
人民代表大会による中国農業税条例廃止の決定に関し(中文)
08年10月に開催された中国共産党第17期中央委員会第3回総会(3中全会)では、「農業、農村、農民の問題は党と国家の発展全体にかかわる」と位置づけ、農業生産力の向上などにより、2020年の1人当たり農民収入を08年に比べて倍増させる目標を掲げています。
中国共産党・3中全会が閉幕、農村改革推進する決議を採択
また、毎年700億元(約9300億円)以上を拠出し、農村住民を対象に基礎年金と個人年金で構成する仕組みを導入し、政府が年金を負担する方針を発表しました。これは農村でのセーフティーネットとなり、老後も安定した年金収入を得ることができるようになります。
No. 802 中国、農民向け年金整備 政府、年9000億円を拠出
改革解放後の発展から置いていかれた農民ですが、農民や農村の問題も少しずつ改善されつつあります。「一票の格差」も引き続き見直し続けていく必要があります。
ただ、農村の実態は現地に入らないと分からない部分もあります。水不足や化学肥料使用過多による土地の荒廃など、まだまだ解決しなければならない問題も山積しています。長期的な視点で有効な解決策を実施し続けなければなりません。
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■今日のニュース:中国、全人代議員選出の都市優遇改定へ 農民重視に転換
・中国は全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の代議員選出方法で、人口比で見た都市優遇の規則を改め、農民の発言力を拡大する法改正に着手する。
・国会議員に相当する「代表」1人を選ぶ人口は現在、農村と都市が「4対1」の比率になっているが、「1対1」に改める。27日に開幕する全人代の常務委員会会議で改正案を初めて審議入りし、来年までの成立を目指す。
・農民の発言力拡大を狙った法改正は、胡錦濤・共産党総書記(国家主席)が打ち出した中国独自の「民主化」を進める政治改革の一環。選挙法改正は候補者選定の予備選挙の復活を盛り込んだ2004年以来となる。
■戦略ポイント: これは、いわゆる「一票の格差」を無くす改革
■Skipper Johnのコメント
一票の格差とは、選挙区によって投票人口と議員定員が違う場合があり、同じ定員でも人口の多い地区は一票の価値が低くなり、格差が生じると言うものです。
米国の場合下院議員の定員数は、その州の人口で決められます。人口が増えた州は下院議員の数を増やすしくみなので一票の格差はわずかしか生まれません。日本では一票の格差が大きく、憲法違反ではないかという論争があります。
日本の場合、衆議院選挙では格差が3倍を超えると違憲、参議院選挙では格差が6倍を越えると違憲という司法判断が今までに出ています。
一票の格差 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
今日のニュースによれば、中国では人民代議員の選出では、今まで農村部と都市部で約4倍の格差があったとのことです。日本の衆議院選挙の例では3倍以上で違憲という判断がありましたが、中国でも格差は大きかったということのようです。
農民は改革解放の発展の中で、経済的な利益享受を後回しにされてきました。戸籍の移動の自由がない中国では、農民として生まれると基本的にその土地で生きていくことになります。80年代以降は「農民工」として都市部で働く人も増えましたが、都市部での福利厚生や教育を受けられず、二等国民扱いを強いられてきました。
人民代議員の選出においても、農村部は都市部に比べ一票の格差が4倍もあったということは、農民代表の発言権が過少に評価されていたということです。ここでも農民に対する配慮が欠けていました。
トウ小平は改革開放政策の実施に先駆けて、「先ずは一部の人が豊かになって、それから農村部への援助を実施する」と号令を発しました。胡錦濤政権になってから、少しずつ農民の地位向上への改革が始まりました。
まずは農民税の廃止です。中国では以前「農業税」として全国の年平均収穫量の15.5%を収穫物や現金で地方政府に納税していました。中国政府は2006年1月からこの農業税を全て廃止して農民の負担を軽減しています。
人民代表大会による中国農業税条例廃止の決定に関し(中文)
08年10月に開催された中国共産党第17期中央委員会第3回総会(3中全会)では、「農業、農村、農民の問題は党と国家の発展全体にかかわる」と位置づけ、農業生産力の向上などにより、2020年の1人当たり農民収入を08年に比べて倍増させる目標を掲げています。
中国共産党・3中全会が閉幕、農村改革推進する決議を採択
また、毎年700億元(約9300億円)以上を拠出し、農村住民を対象に基礎年金と個人年金で構成する仕組みを導入し、政府が年金を負担する方針を発表しました。これは農村でのセーフティーネットとなり、老後も安定した年金収入を得ることができるようになります。
No. 802 中国、農民向け年金整備 政府、年9000億円を拠出
改革解放後の発展から置いていかれた農民ですが、農民や農村の問題も少しずつ改善されつつあります。「一票の格差」も引き続き見直し続けていく必要があります。
ただ、農村の実態は現地に入らないと分からない部分もあります。水不足や化学肥料使用過多による土地の荒廃など、まだまだ解決しなければならない問題も山積しています。長期的な視点で有効な解決策を実施し続けなければなりません。
2009年10月23日
No. 806 中国の2010年インフレ率は5%突破も=政府研究員
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■今日のニュース:中国の2010年インフレ率は5%突破も=政府研究員
・国務院発展研究センターのシニアエコノミスト、Liu Shijin氏は、インフレ率が2010年には5%に達する可能性があり、経済にとって大きな課題となるとの見方を示した。同氏は「CPIを3%以下に抑えようとすれば、かなりの圧力がある。(CPIが)5%を突破する可能性を排除できない」と述べた。
・2009年に10兆元に達する可能性のある融資の急増で流動性は膨れ上がっており、世界的な商品価格の上昇とともに物価を押し上げると指摘。中国のマクロ経済政策は来年、成長と物価の両方の安定を維持するためにバランスを取る必要があると述べた。その上で「最悪期は終わったが、最も複雑な時期が待っている」との見方を示した。
・2009年通年の国内総生産(GDP)伸び率は9%を上回る可能性があり、景気が2番底に陥る可能性は低いとの見方を示した。先日発表された第3・四半期のGDP伸び率は前年比8.9%を記録した。
・「今年の初め、景気見通しははっきりしておらず、2番底の懸念があったが、こうした懸念は払しょくされた」と述べた。民間部門の投資と個人消費に明るい兆しがみられ、不動産および自動車部門が特に好調と指摘した。
・ただ、民間部門投資と輸出が予想ほど堅調にならない場合、2010年の下半期にスタグフレーションに陥る可能性があるとの見方を示した。
■戦略ポイント: インフレ率が高まると、経済成長は下方に引っ張られる
■Skipper Johnのコメント
中国国家統計局は22日、7〜9月期の国内総生産(GDP)が実質で前年同期に比べて8.9%増えたと発表、また、1〜9月の成長率は前年同期比で7.7%でした。これにより中国政府が掲げる2009年通年で8%成長を実現する目標の達成が近づいてきています。
中国、実質8.9%成長に 景気刺激策が支え
09年9月の中国のCPI(消費者物価指数)は前年同月比でマイナス0.4%、09年1-9月では同比マイナス1.1%です。09年は物価が少し下がっていて、インフレの傾向は見られません。
中国のCPIが2カ月連続で前月比上昇=国家統計局
今日のニュースでは、2010年の中国のインフレ率が5%に達する可能性があると指摘しています。主な原因として、09年通年で融資総額が10兆元に達する可能性があり、お金の流動性が膨れ上がって世界的な商品価格の上昇とともに中国の物価を押し上げるとしています。
世界的な資源高がこのところ続いていて、金は1トロイオンス1,050ドルを越え、原油WTIは80ドルを越えてきました。中国は石油や鉄鉱石などを輸入に頼っていて、資源などの商品価格が高くなると国内物価が上昇します。
物価の上昇は、GDPの実質成長率を引き下げます。名目GDPから物価上昇分を差し引いて実質GDPを計算するからです。中国政府としては頑張ってGDPの成長を維持している中、インフレで物価が上がるとGDP成長率が低くなるので、インフレを抑えたいと考えています。
ところが、09年は景気対策で財政支出と融資緩和を実施して市中に沢山のお金があふれています。お金が増えるとお金の価値が下がり、しばらくすると物価が上昇します。今日のニュースでは2010年には物価が大きく上昇するのではという懸念を表明しています。
中国政府も温家宝首相の主宰で常務会議を開き、「インフレ期待の管理」にも言及し、金融緩和策を微修正する可能性を示唆しています。
中国景気「回復傾向固まる」 政府、判断を一歩進める
しかし、政府が現在の金融緩和から引き締めへと転換するのと恐れているのが投資家たちです。引き締めが始まると株価が下がって景気が停滞し、経済成長にもマイナスの影響があるからです。10月22日の上海総合指数は引き締めへの転換を恐れて下落し、前日比19ポイント(0.62%)安の3051となりました。
上海株22日、続落 金融引き締め懸念広がる
中国の2010年の経済成長は9%台になるという予測です。ただインフレ率がどのくらいまで上がるかで経済成長も下方修正される可能性もあることを視野に入れておく必要があります。
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■テーマ: 【No. 806 中国の2010年インフレ率は5%突破も=政府研究員】
■今日のニュース:中国の2010年インフレ率は5%突破も=政府研究員
・国務院発展研究センターのシニアエコノミスト、Liu Shijin氏は、インフレ率が2010年には5%に達する可能性があり、経済にとって大きな課題となるとの見方を示した。同氏は「CPIを3%以下に抑えようとすれば、かなりの圧力がある。(CPIが)5%を突破する可能性を排除できない」と述べた。
・2009年に10兆元に達する可能性のある融資の急増で流動性は膨れ上がっており、世界的な商品価格の上昇とともに物価を押し上げると指摘。中国のマクロ経済政策は来年、成長と物価の両方の安定を維持するためにバランスを取る必要があると述べた。その上で「最悪期は終わったが、最も複雑な時期が待っている」との見方を示した。
・2009年通年の国内総生産(GDP)伸び率は9%を上回る可能性があり、景気が2番底に陥る可能性は低いとの見方を示した。先日発表された第3・四半期のGDP伸び率は前年比8.9%を記録した。
・「今年の初め、景気見通しははっきりしておらず、2番底の懸念があったが、こうした懸念は払しょくされた」と述べた。民間部門の投資と個人消費に明るい兆しがみられ、不動産および自動車部門が特に好調と指摘した。
・ただ、民間部門投資と輸出が予想ほど堅調にならない場合、2010年の下半期にスタグフレーションに陥る可能性があるとの見方を示した。
■戦略ポイント: インフレ率が高まると、経済成長は下方に引っ張られる
■Skipper Johnのコメント
中国国家統計局は22日、7〜9月期の国内総生産(GDP)が実質で前年同期に比べて8.9%増えたと発表、また、1〜9月の成長率は前年同期比で7.7%でした。これにより中国政府が掲げる2009年通年で8%成長を実現する目標の達成が近づいてきています。
中国、実質8.9%成長に 景気刺激策が支え
09年9月の中国のCPI(消費者物価指数)は前年同月比でマイナス0.4%、09年1-9月では同比マイナス1.1%です。09年は物価が少し下がっていて、インフレの傾向は見られません。
中国のCPIが2カ月連続で前月比上昇=国家統計局
今日のニュースでは、2010年の中国のインフレ率が5%に達する可能性があると指摘しています。主な原因として、09年通年で融資総額が10兆元に達する可能性があり、お金の流動性が膨れ上がって世界的な商品価格の上昇とともに中国の物価を押し上げるとしています。
世界的な資源高がこのところ続いていて、金は1トロイオンス1,050ドルを越え、原油WTIは80ドルを越えてきました。中国は石油や鉄鉱石などを輸入に頼っていて、資源などの商品価格が高くなると国内物価が上昇します。
物価の上昇は、GDPの実質成長率を引き下げます。名目GDPから物価上昇分を差し引いて実質GDPを計算するからです。中国政府としては頑張ってGDPの成長を維持している中、インフレで物価が上がるとGDP成長率が低くなるので、インフレを抑えたいと考えています。
ところが、09年は景気対策で財政支出と融資緩和を実施して市中に沢山のお金があふれています。お金が増えるとお金の価値が下がり、しばらくすると物価が上昇します。今日のニュースでは2010年には物価が大きく上昇するのではという懸念を表明しています。
中国政府も温家宝首相の主宰で常務会議を開き、「インフレ期待の管理」にも言及し、金融緩和策を微修正する可能性を示唆しています。
中国景気「回復傾向固まる」 政府、判断を一歩進める
しかし、政府が現在の金融緩和から引き締めへと転換するのと恐れているのが投資家たちです。引き締めが始まると株価が下がって景気が停滞し、経済成長にもマイナスの影響があるからです。10月22日の上海総合指数は引き締めへの転換を恐れて下落し、前日比19ポイント(0.62%)安の3051となりました。
上海株22日、続落 金融引き締め懸念広がる
中国の2010年の経済成長は9%台になるという予測です。ただインフレ率がどのくらいまで上がるかで経済成長も下方修正される可能性もあることを視野に入れておく必要があります。
2009年10月22日
No. 805 日本企業だからできる大国中国との新しい付き合い方
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■テーマ: 【No. 805 日本企業だからできる大国中国との新しい付き合い方】
■今日のニュース:日本企業だからできる大国中国との新しい付き合い方
・消費市場としての中国の急成長に伴い、外資系企業と地場系企業がそれぞれハイエンドとローエンドですみ分けてきた産業構造も変化し始めた。両者がもっともボリュームの大きいミドルゾーンへと進出し、同じ土俵でボリュームゾーンの奪い合いを始めたのだ。
・しかし、大多数の日系企業は残念ながらこの流れに入っていない。多くの日系企業は中国市場の変化の波に乗らずハイエンドの狭いレンジで勝負しようとしている。しかもハイエンドで勝算があるというより、ボリュームゾーンという主戦場での戦いに躊躇しているようにしか見えない。日系企業はこのままでいいのか?
・日本ではアジアを雁行型経済と捉えていたが、そのモデルは終焉に向かいつつある。先端技術をまず日本市場に投入し、製品の成熟度を高めて順次アジアの他地域に展開するという手法は明らかに今の状況に合っていない。
・今の日本は単一市場として新製品や新産業を育成できるほどの力を徐々に失いつつある。少なくとも中国や韓国を一体としたマザー市場として捉え、域内のリソースや消費パワーを取り込まないと、日系企業はスケールメリットを生かせず新製品や新産業のリード役を務められなくなるだろう。
・日本は通信や環境などの分野において優れた技術が数多く持っている。一方の中国は市場として立ち上がり、技術面のキャッチアップも急ピッチで図ろうとしているが、総合力ではまだ先進国との差が大きい。
・経済のグローバル化により、産業や市場の発展における「規格」や「標準化」の重要性はますます高まる。中国はグローバルスタンダードの先導に意欲的だが、現実には力不足が否めない。日本も技術力は高いが、日中ともに単独でのグローバルスタンダード確立は難しいといえよう。
・しかし、日中市場の補完性や類似性を生かし日中を一つの市場として捉えれば、世界におけるプレゼンスはぐっと高まる。韓国も含めれば欧米主導のグローバル市場に十二分に戦いを挑めるだろう。
・もちろん、その道のりは平坦ではないが、日本が中国とパートナー意識でしっかり付き合っていけるかどうかは、日本だけでなく世界経済の針路にも大きく影響していくだろう。
■戦略ポイント: ボリュームゾーンを狙うには、販売網整備が先決
■Skipper Johnのコメント
このコラムの筆者は日本総合研究所主任研究員の肖宇生(しょう うせい)さんです。いつも中国産業界の実情に鋭く切り込んでいます。
肖さんは今日のニュースの中で、
1)「日本企業が中国市場のボリュームゾーンでの勝負を避けている」こと、
2)「中国や韓国も一体化したマザー市場として、域内のリソースや消費パワーを取り込む」こと、
3)「技術や規格のグローバルスタンダードを日中韓でリードする」こと
を、日系企業が中国で実践していくべきと主張しています。
「日本企業が中国市場のボリュームゾーンでの勝負を避けている」ことについては、家電産業などを中心にそのような傾向を中国で感じます。
中国では近年富裕層が急激に拡大し、「高いものから売れる」というような商品も一部あります。だからといって日系企業が有する最高級の商品を中国に持ってくれば何でも売れるかというと、そうとばかりもいきません。
ボリュームゾーンで勝負するには、先ず「販売網」を整備しなければ販売できません。日系が自社で独自の販売網を作るには時間も金も人脈もないので、各地の代理店は大手販売店に委託することになります。
この委託が日系企業は得意ではない部分です。昨今は社内のコンプライアンス重視で、今までリベートや数量割引などの商習慣を持っていた日系企業も以前のような販売支援をやりづらくなってきました。ところが中国の商習慣はかなりフレキシブルで、それに対応できている外資がボリュームゾーンで勝負できるという状況です。
もちろん日系企業が成功している例もあります。今年に入って業績好調な東風日産の場合、中村総裁自身が躍進の原動力として以下の3点が挙げています。
1)日産8車種のうち6車種が1600cc以下で、09年からの自動車取得税減税の波に乗った。
2)一社だけと合弁生産し、持っている車種を分散させず、1つの販売チャネルで売っている。
3)販売店365店のうち、8割弱が2〜3級都市にあり、地方の自動車購入の流れに乗った。
No.742 中国でクルマをひっくり返して売ってみた 日産の現地トップが語る
また、日本と中国市場を大きなマーケットと捉えて、これを基盤にグローバルスタンダードを狙っていくのも生き残りのために必要な戦略です。今後の動画記録方式や無線の第四世代方式はまさしくこのような東アジア市場を中心に新しい規格を提案する方向です。今後の発展に注目です。
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■テーマ: 【No. 805 日本企業だからできる大国中国との新しい付き合い方】
■今日のニュース:日本企業だからできる大国中国との新しい付き合い方
・消費市場としての中国の急成長に伴い、外資系企業と地場系企業がそれぞれハイエンドとローエンドですみ分けてきた産業構造も変化し始めた。両者がもっともボリュームの大きいミドルゾーンへと進出し、同じ土俵でボリュームゾーンの奪い合いを始めたのだ。
・しかし、大多数の日系企業は残念ながらこの流れに入っていない。多くの日系企業は中国市場の変化の波に乗らずハイエンドの狭いレンジで勝負しようとしている。しかもハイエンドで勝算があるというより、ボリュームゾーンという主戦場での戦いに躊躇しているようにしか見えない。日系企業はこのままでいいのか?
・日本ではアジアを雁行型経済と捉えていたが、そのモデルは終焉に向かいつつある。先端技術をまず日本市場に投入し、製品の成熟度を高めて順次アジアの他地域に展開するという手法は明らかに今の状況に合っていない。
・今の日本は単一市場として新製品や新産業を育成できるほどの力を徐々に失いつつある。少なくとも中国や韓国を一体としたマザー市場として捉え、域内のリソースや消費パワーを取り込まないと、日系企業はスケールメリットを生かせず新製品や新産業のリード役を務められなくなるだろう。
・日本は通信や環境などの分野において優れた技術が数多く持っている。一方の中国は市場として立ち上がり、技術面のキャッチアップも急ピッチで図ろうとしているが、総合力ではまだ先進国との差が大きい。
・経済のグローバル化により、産業や市場の発展における「規格」や「標準化」の重要性はますます高まる。中国はグローバルスタンダードの先導に意欲的だが、現実には力不足が否めない。日本も技術力は高いが、日中ともに単独でのグローバルスタンダード確立は難しいといえよう。
・しかし、日中市場の補完性や類似性を生かし日中を一つの市場として捉えれば、世界におけるプレゼンスはぐっと高まる。韓国も含めれば欧米主導のグローバル市場に十二分に戦いを挑めるだろう。
・もちろん、その道のりは平坦ではないが、日本が中国とパートナー意識でしっかり付き合っていけるかどうかは、日本だけでなく世界経済の針路にも大きく影響していくだろう。
■戦略ポイント: ボリュームゾーンを狙うには、販売網整備が先決
■Skipper Johnのコメント
このコラムの筆者は日本総合研究所主任研究員の肖宇生(しょう うせい)さんです。いつも中国産業界の実情に鋭く切り込んでいます。
肖さんは今日のニュースの中で、
1)「日本企業が中国市場のボリュームゾーンでの勝負を避けている」こと、
2)「中国や韓国も一体化したマザー市場として、域内のリソースや消費パワーを取り込む」こと、
3)「技術や規格のグローバルスタンダードを日中韓でリードする」こと
を、日系企業が中国で実践していくべきと主張しています。
「日本企業が中国市場のボリュームゾーンでの勝負を避けている」ことについては、家電産業などを中心にそのような傾向を中国で感じます。
中国では近年富裕層が急激に拡大し、「高いものから売れる」というような商品も一部あります。だからといって日系企業が有する最高級の商品を中国に持ってくれば何でも売れるかというと、そうとばかりもいきません。
ボリュームゾーンで勝負するには、先ず「販売網」を整備しなければ販売できません。日系が自社で独自の販売網を作るには時間も金も人脈もないので、各地の代理店は大手販売店に委託することになります。
この委託が日系企業は得意ではない部分です。昨今は社内のコンプライアンス重視で、今までリベートや数量割引などの商習慣を持っていた日系企業も以前のような販売支援をやりづらくなってきました。ところが中国の商習慣はかなりフレキシブルで、それに対応できている外資がボリュームゾーンで勝負できるという状況です。
もちろん日系企業が成功している例もあります。今年に入って業績好調な東風日産の場合、中村総裁自身が躍進の原動力として以下の3点が挙げています。
1)日産8車種のうち6車種が1600cc以下で、09年からの自動車取得税減税の波に乗った。
2)一社だけと合弁生産し、持っている車種を分散させず、1つの販売チャネルで売っている。
3)販売店365店のうち、8割弱が2〜3級都市にあり、地方の自動車購入の流れに乗った。
No.742 中国でクルマをひっくり返して売ってみた 日産の現地トップが語る
また、日本と中国市場を大きなマーケットと捉えて、これを基盤にグローバルスタンダードを狙っていくのも生き残りのために必要な戦略です。今後の動画記録方式や無線の第四世代方式はまさしくこのような東アジア市場を中心に新しい規格を提案する方向です。今後の発展に注目です。
2009年10月21日
No. 804 中排気量車市場の動きが活発に 対策が必要
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■テーマ: 【No. 804 中排気量車市場の動きが活発に 対策が必要】
■今日のニュース:中排気量車市場の動きが活発に 対策が必要
・国際金融報によれば、今年第3四半期(7-9月)には、排気量1.8リットル以上の乗用車市場の動きが上昇に転じ、活発かしたことが明らかになった。市場シェアは第2四半期(4-6月)の37%から38.3%に上昇した。
・ある専門家は、「力強い措置を打ち出さなければ、1.6リットル以下の乗用車の自動車購入税半減政策を継続したとしても、1.8リットル以上の乗用車の市場シェアがまたたくまに08年の水準40%を超えることになる。これでは国の省エネ・汚染物質排出削減という大きな政策方針に逆行する」と話す。
・9月にはベンツの中国での販売台数が前年同月比56%増加し、BMWは同35%、アウディは同37%増加した。
・また他の専門家は、「貧しい発展途上国ほど、乗用車の平均ランクが高くなる。これは発展途上国に一般的にみられる特徴だ。自動車は持ち主の権力、地位、財産の象徴となっている」と指摘する。
・09年9月までの間に、乗用車の最大有効生産能力が100万台を突破し、09年の乗用車市場は月間売上台数が数カ月連続で記録を更新した。現在の乗用車生産・販売台数は08年通年の水準をすでに上回っていて10月の乗用車販売台数は90万台前後に達する見通し。
・現時点で、乗用車の有効生産能力の利用率(?? 筆者記)は約120%に達する。これから中国の自動車市場の過熱ぶりと巨大なエネルギー消費の情況がうかがえる。中・高排気量車の生産・販売率が相対的に高くなると、よりダイレクトに莫大なエネルギー消費・汚染が今後もたらされる可能性が高い。
■戦略ポイント: 中国では自動車も「大きいことは、いいことだ!」
■Skipper Johnのコメント
9月の乗用車の新車販売台数(中国国内生産分のみ)は前年同月比83.62%増の101万5100台となり、月間の販売台数としては過去最高となりました。単月で百万台を突破したのは7カ月連続です。
No. 797 中国乗用車販売、9月最高の101万台 1〜9月累計、08年上回る
上記の数字は商用車を含んでいませんが、商用車を含む9月の販売台数は133万1800台で、前月比で16.98%の増加、前年同月比では77.88%の増加となり、過去最高を更新しました。1-9月の累計でも966万2700台となり、通年で1,200万台に達すると予測されています。
1-9月の自動車販売台数、08年抜き966万台
中国政府は09年1月から景気対策として、1600cc以下の小型車の自動車取得税を10%から5%に下げました。これによって小型車の販売数が爆発的に伸び、09年上半期(1-6月)には車両保有台数が666万3385台(3.92%)も増加し、旺盛な購買力を見せています。
No.766 中国の車両保有台数、5カ月連続で急増
今日のニュースではまた、中型車の販売台数の伸びを指摘し、「09年の1.8リットル以上の乗用車の市場シェアが08年の水準40%を超えることになる。これでは国の省エネ・汚染物質排出削減という大きな政策方針に逆行する」と警告しています。
年初から小型車が売れているように見えた中国市場でも、実は中型車が伸びているという事実が判明しました。
中国の日系メーカーでいうと、トヨタがカムリやクラウンで、ホンダがアコードやオデッセイでここ数年中型市場をリードしてきました。今年は小型車ブームで日産のティーダやマツダ、スズキが好調ですが、景気回復の足取りと共に、中型車がまた勢いづいています。
中型車は小回りはききにくいものの車体が丈夫で、中古で販売しても減損が少なくて現在価値の高い自動車です。それに加えて、中国では家電でもマンションでも品質以上に大きさと価格を重視する傾向があります。自動車でも同様のようで、同じ走るのなら大きいほうがいいという感覚があるようです。
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■テーマ: 【No. 804 中排気量車市場の動きが活発に 対策が必要】
■今日のニュース:中排気量車市場の動きが活発に 対策が必要
・国際金融報によれば、今年第3四半期(7-9月)には、排気量1.8リットル以上の乗用車市場の動きが上昇に転じ、活発かしたことが明らかになった。市場シェアは第2四半期(4-6月)の37%から38.3%に上昇した。
・ある専門家は、「力強い措置を打ち出さなければ、1.6リットル以下の乗用車の自動車購入税半減政策を継続したとしても、1.8リットル以上の乗用車の市場シェアがまたたくまに08年の水準40%を超えることになる。これでは国の省エネ・汚染物質排出削減という大きな政策方針に逆行する」と話す。
・9月にはベンツの中国での販売台数が前年同月比56%増加し、BMWは同35%、アウディは同37%増加した。
・また他の専門家は、「貧しい発展途上国ほど、乗用車の平均ランクが高くなる。これは発展途上国に一般的にみられる特徴だ。自動車は持ち主の権力、地位、財産の象徴となっている」と指摘する。
・09年9月までの間に、乗用車の最大有効生産能力が100万台を突破し、09年の乗用車市場は月間売上台数が数カ月連続で記録を更新した。現在の乗用車生産・販売台数は08年通年の水準をすでに上回っていて10月の乗用車販売台数は90万台前後に達する見通し。
・現時点で、乗用車の有効生産能力の利用率(?? 筆者記)は約120%に達する。これから中国の自動車市場の過熱ぶりと巨大なエネルギー消費の情況がうかがえる。中・高排気量車の生産・販売率が相対的に高くなると、よりダイレクトに莫大なエネルギー消費・汚染が今後もたらされる可能性が高い。
■戦略ポイント: 中国では自動車も「大きいことは、いいことだ!」
■Skipper Johnのコメント
9月の乗用車の新車販売台数(中国国内生産分のみ)は前年同月比83.62%増の101万5100台となり、月間の販売台数としては過去最高となりました。単月で百万台を突破したのは7カ月連続です。
No. 797 中国乗用車販売、9月最高の101万台 1〜9月累計、08年上回る
上記の数字は商用車を含んでいませんが、商用車を含む9月の販売台数は133万1800台で、前月比で16.98%の増加、前年同月比では77.88%の増加となり、過去最高を更新しました。1-9月の累計でも966万2700台となり、通年で1,200万台に達すると予測されています。
1-9月の自動車販売台数、08年抜き966万台
中国政府は09年1月から景気対策として、1600cc以下の小型車の自動車取得税を10%から5%に下げました。これによって小型車の販売数が爆発的に伸び、09年上半期(1-6月)には車両保有台数が666万3385台(3.92%)も増加し、旺盛な購買力を見せています。
No.766 中国の車両保有台数、5カ月連続で急増
今日のニュースではまた、中型車の販売台数の伸びを指摘し、「09年の1.8リットル以上の乗用車の市場シェアが08年の水準40%を超えることになる。これでは国の省エネ・汚染物質排出削減という大きな政策方針に逆行する」と警告しています。
年初から小型車が売れているように見えた中国市場でも、実は中型車が伸びているという事実が判明しました。
中国の日系メーカーでいうと、トヨタがカムリやクラウンで、ホンダがアコードやオデッセイでここ数年中型市場をリードしてきました。今年は小型車ブームで日産のティーダやマツダ、スズキが好調ですが、景気回復の足取りと共に、中型車がまた勢いづいています。
中型車は小回りはききにくいものの車体が丈夫で、中古で販売しても減損が少なくて現在価値の高い自動車です。それに加えて、中国では家電でもマンションでも品質以上に大きさと価格を重視する傾向があります。自動車でも同様のようで、同じ走るのなら大きいほうがいいという感覚があるようです。
2009年10月20日
No. 803 中国 新型インフル流行「第二波」到来
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■テーマ: 【No. 803 中国 新型インフル流行「第二波」到来】
■今日のニュース:中国 新型インフル流行「第二波」到来
・中国疾病予防制御センター首席の曽光氏は、「中国大陸部では現在、新型インフルエンザウイルスの伝染が加速しており、流行波及範囲は日増しに拡大し、発症例は急速に増加している。新型インフルエンザ流行の第二波が既に始まっていると言える」と述べた。
・曽氏は、季節の変化に伴い、南半球での新型インフルエンザ流行のピークが収まり、北半球での流行が急速に拡大していると強調した。
・中国での流行状況はこのところ、1日あたりに発生する症例数が1カ月前の10倍になり、9月以降では多くの地域の学校で同時期に爆発的流行が現れていて、急速な流行期、すなわち俗に言う「第二波」が始まっているとした。
・既に小中都市および中西部地区にまで急速に新型ウィルスが蔓延している。莫大な量の国内流動人口が、列車、自動車、飛行機、客船などの交通機関を通じて広範に伝染していて、住宅地区内での爆発的流行がしばしば後になって発覚している。
■戦略ポイント:
■Skipper Johnのコメント
09年の6-7月にかけて、冬だった南半球の各国で新型ウィルスが一気に蔓延しました。冬場の寒くて乾燥した空気ではウィルスに感染しやすく、北半球ではこれからの冬を前に感染拡大が懸念されています。
今日のニュースでは、中国疾病予防制御センターの幹部が中国における新型ウィルス感染の第二波がすでに到来していることを宣言し、感染拡大に警鐘を鳴らしています。すでに、9月頃の一日の感染者数と比べて10倍に増えているとのことで、注意が必要です。
中国政府も感染拡大を防止する手立てを考えています。新型インフルエンザ対策として更に50億元を専用資金として拠出し、新型インフルの予防・抑制業務に充てる予定です。
中国政府、新型インフル対策に50億元拠出
中国衛生部は、「中国では09年10月末までに2600万本の新型インフル用ワクチンを貯蔵し、同時にワクチン1億本の生産・貯蔵ができることを目指している」と明らかにしています。中国の総人口は13億を越えていますので、一億本でも人口の10%に満たない比率です。
新型インフル対策、中国はワクチン1億本を製造し備蓄
在中国の日系企業も他人事ではありません。何千人もいる日系工場で新型ウィルスの集団感染が発生したら、発症から回復まで1週間かかるとして合計1ヶ月近くは工場の操業縮小や停止を余儀なくされる可能性が高くなります。
つまり、新型ウィルスの流行は在中の日系企業にとってもビジネス継続の大きなリスクとなります。
普段から感染予防の知識をつけて、手洗いやうがい、必要に応じて高性能のマスク着用を励行し、少しでも感染の危険性を減らすことでビジネスリスクに対応する必要があります。
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■今日のニュース:中国 新型インフル流行「第二波」到来
・中国疾病予防制御センター首席の曽光氏は、「中国大陸部では現在、新型インフルエンザウイルスの伝染が加速しており、流行波及範囲は日増しに拡大し、発症例は急速に増加している。新型インフルエンザ流行の第二波が既に始まっていると言える」と述べた。
・曽氏は、季節の変化に伴い、南半球での新型インフルエンザ流行のピークが収まり、北半球での流行が急速に拡大していると強調した。
・中国での流行状況はこのところ、1日あたりに発生する症例数が1カ月前の10倍になり、9月以降では多くの地域の学校で同時期に爆発的流行が現れていて、急速な流行期、すなわち俗に言う「第二波」が始まっているとした。
・既に小中都市および中西部地区にまで急速に新型ウィルスが蔓延している。莫大な量の国内流動人口が、列車、自動車、飛行機、客船などの交通機関を通じて広範に伝染していて、住宅地区内での爆発的流行がしばしば後になって発覚している。
■戦略ポイント:
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09年の6-7月にかけて、冬だった南半球の各国で新型ウィルスが一気に蔓延しました。冬場の寒くて乾燥した空気ではウィルスに感染しやすく、北半球ではこれからの冬を前に感染拡大が懸念されています。
今日のニュースでは、中国疾病予防制御センターの幹部が中国における新型ウィルス感染の第二波がすでに到来していることを宣言し、感染拡大に警鐘を鳴らしています。すでに、9月頃の一日の感染者数と比べて10倍に増えているとのことで、注意が必要です。
中国政府も感染拡大を防止する手立てを考えています。新型インフルエンザ対策として更に50億元を専用資金として拠出し、新型インフルの予防・抑制業務に充てる予定です。
中国政府、新型インフル対策に50億元拠出
中国衛生部は、「中国では09年10月末までに2600万本の新型インフル用ワクチンを貯蔵し、同時にワクチン1億本の生産・貯蔵ができることを目指している」と明らかにしています。中国の総人口は13億を越えていますので、一億本でも人口の10%に満たない比率です。
新型インフル対策、中国はワクチン1億本を製造し備蓄
在中国の日系企業も他人事ではありません。何千人もいる日系工場で新型ウィルスの集団感染が発生したら、発症から回復まで1週間かかるとして合計1ヶ月近くは工場の操業縮小や停止を余儀なくされる可能性が高くなります。
つまり、新型ウィルスの流行は在中の日系企業にとってもビジネス継続の大きなリスクとなります。
普段から感染予防の知識をつけて、手洗いやうがい、必要に応じて高性能のマスク着用を励行し、少しでも感染の危険性を減らすことでビジネスリスクに対応する必要があります。
2009年10月19日
No. 802 中国、農民向け年金整備 政府、年9000億円を拠出
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■テーマ: 【No. 802 中国、農民向け年金整備 政府、年9000億円を拠出】
■今日のニュース:中国、農民向け年金整備 政府、年9000億円を拠出
・中国政府は都市部に比べて導入が遅れている農民向けの年金制度を新たに整備する計画だ。
・中央政府が毎年700億元(約9300億円)以上を拠出し、農村住民を対象に基礎年金と個人年金で構成する仕組みを導入。出稼ぎ農民(農民工)の企業年金への加入を促すため、個人年金の一部を政府が補助する制度も設ける。
・人口の過半を占める農民向けの社会保障制度を充実させ、内需の底上げや社会安定につなげる。
・中国の労働者の定年は男性が60歳、女性が55歳。都市への出稼ぎ労働が増えた改革開放から30年余りがたち、中国政府は「第1世代の農民工の大量定年時代が始まった。退職者は数百万人にのぼり、年金問題の解決は緊急の課題」(民政省関係者)と判断した。
■戦略ポイント: 農民の年金加入は、社会安定や消費拡大につながる
■Skipper Johnのコメント
以前こちらでも紹介しましたが、中国政府は農民を対象として基礎年金部分を全額負担し、2020年までに新年金制度を全国に普及させます。新制度は基礎年金と個人年金で構成され、基礎年金は国の財政から全額を補助し、個人年金も地方政府が一部を負担する予定です。
No.744 中国、「農村年金」20年までに全国で 消費の底上げ狙う
この報道のときは、政府負担分がどれくらいの財政支出になるのか明確ではありませんでした。今日のニュースによれば、毎年700億元(約9300億円)以上を拠出し、農村住民を対象に基礎年金と個人年金で構成する仕組みを導入するとのことです。
毎年一兆円の財政支出(中央と地方政府を含む)というのはかなりの負担です。中国の年金制度は元々都市部の労働者を対象に作られたもので、毎月の定期的な収入から控除することが前提でした。
ところが農民は、毎年の収穫量が大きく変化するため一定の収入が保証されておらず、年金を積み立てるという制度を確立することができませんでした。その結果、農民は基礎年金や個人年金を積み立てることができず、年老いても年金を受給できないという問題がありました。
また都市部労働者は、高額所得でない大多数の労働者が所得税を納めていません。それにひきかえ、今まで農民はついこの間の2005年まで15.5%の農業税(現金あるいは物納)をずっと負担してきました。その上、健康保険や社会保障制度が無く、病気をしたら死ぬしかないという、ある意味で「二等国民」のような差別的待遇を受けてきました。
都市部と農村部の経済格差が広がるにつれて、農民の生活レベル向上は中国の大きな課題です。すでに農業税が廃止され、農村での年金制度や出稼ぎ農民(農民工)へも企業年金加入制度が充実すると農民のセーフティーネットの主要な役割を担い、社会の安定にもつながっていきます。
また、老後の健康や低収入に不安がある農民は万一の蓄えのために現在かなりのタンス預金を持っているといわれています。老後に一定の年金収入が確保された農民は現在のようなタンス預金の必要性が低くなります。
現在、農村に家電を導入すると言う名目で農民が特定の家電を購入する際、13%を補助する「農村の家電補助金(家電下放)」が行われています。年金制度の充実でこのような家電購入にも拍車がかかるでしょう。
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■テーマ: 【No. 802 中国、農民向け年金整備 政府、年9000億円を拠出】
■今日のニュース:中国、農民向け年金整備 政府、年9000億円を拠出
・中国政府は都市部に比べて導入が遅れている農民向けの年金制度を新たに整備する計画だ。
・中央政府が毎年700億元(約9300億円)以上を拠出し、農村住民を対象に基礎年金と個人年金で構成する仕組みを導入。出稼ぎ農民(農民工)の企業年金への加入を促すため、個人年金の一部を政府が補助する制度も設ける。
・人口の過半を占める農民向けの社会保障制度を充実させ、内需の底上げや社会安定につなげる。
・中国の労働者の定年は男性が60歳、女性が55歳。都市への出稼ぎ労働が増えた改革開放から30年余りがたち、中国政府は「第1世代の農民工の大量定年時代が始まった。退職者は数百万人にのぼり、年金問題の解決は緊急の課題」(民政省関係者)と判断した。
■戦略ポイント: 農民の年金加入は、社会安定や消費拡大につながる
■Skipper Johnのコメント
以前こちらでも紹介しましたが、中国政府は農民を対象として基礎年金部分を全額負担し、2020年までに新年金制度を全国に普及させます。新制度は基礎年金と個人年金で構成され、基礎年金は国の財政から全額を補助し、個人年金も地方政府が一部を負担する予定です。
No.744 中国、「農村年金」20年までに全国で 消費の底上げ狙う
この報道のときは、政府負担分がどれくらいの財政支出になるのか明確ではありませんでした。今日のニュースによれば、毎年700億元(約9300億円)以上を拠出し、農村住民を対象に基礎年金と個人年金で構成する仕組みを導入するとのことです。
毎年一兆円の財政支出(中央と地方政府を含む)というのはかなりの負担です。中国の年金制度は元々都市部の労働者を対象に作られたもので、毎月の定期的な収入から控除することが前提でした。
ところが農民は、毎年の収穫量が大きく変化するため一定の収入が保証されておらず、年金を積み立てるという制度を確立することができませんでした。その結果、農民は基礎年金や個人年金を積み立てることができず、年老いても年金を受給できないという問題がありました。
また都市部労働者は、高額所得でない大多数の労働者が所得税を納めていません。それにひきかえ、今まで農民はついこの間の2005年まで15.5%の農業税(現金あるいは物納)をずっと負担してきました。その上、健康保険や社会保障制度が無く、病気をしたら死ぬしかないという、ある意味で「二等国民」のような差別的待遇を受けてきました。
都市部と農村部の経済格差が広がるにつれて、農民の生活レベル向上は中国の大きな課題です。すでに農業税が廃止され、農村での年金制度や出稼ぎ農民(農民工)へも企業年金加入制度が充実すると農民のセーフティーネットの主要な役割を担い、社会の安定にもつながっていきます。
また、老後の健康や低収入に不安がある農民は万一の蓄えのために現在かなりのタンス預金を持っているといわれています。老後に一定の年金収入が確保された農民は現在のようなタンス預金の必要性が低くなります。
現在、農村に家電を導入すると言う名目で農民が特定の家電を購入する際、13%を補助する「農村の家電補助金(家電下放)」が行われています。年金制度の充実でこのような家電購入にも拍車がかかるでしょう。
2009年10月18日
No. 801 9月の財政支出33%増、大幅な伸び維持―中国
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■テーマ: 【No. 801 9月の財政支出33%増、大幅な伸び維持―中国】
■今日のニュース:9月の財政支出33%増、大幅な伸び維持―中国
・中国財政部は同国の9月の税収を含む財政収入が前年同月比33%増の5609.35億元(約7.5兆円)だったと発表した。一方、支出は同32.9%増の6577.43億元(約8.8兆円)。
・景気対策の公共事業などによる支出増に対して、減税策実施と企業業績悪化を受けた収入の伸び悩みが問題となっていたが、景気回復の傾向とともに、9月は前年同月の数値が低かったこともあり、収入はひとまず大幅な伸びを維持した。
・8月は財政収入が前年同月比36.1%増の5237.47億元、支出が同17.4%増の4737.12億元だった。
・9月に支出が大きく伸びた理由について財政部は、石油製品の税制改革に伴う代替支出や環境保護対策費の増加を指摘した。
■戦略ポイント: 政府財政支出は、GDP構成要素の大きな要因
■Skipper Johnのコメント
今日のニュースでは中国の9月の財政収入及び支出の伸びが、双方とも33%伸びたとのことです。
財政収入の伸びは、今年に入ってから中国の企業活動が活発になり税収が増えたことが主な原因です。8月も36%ほど伸びていますので、昨年より経済が活性化されていることがうかがえます。
企業活動が盛んになると、代表的な上場企業の業績も上向きます。その結果株価が上がり、上海総合指数は先週の終値で3000ポイントとなりました。年初は1900ポイントほどで、夏前には3,500ポイントまで上昇しましたが、現在は3,000ポイント前後で推移しています。年初よりは経済に明るさが見えてきたと言ってよいでしょう。
また財政支出ですが、中国は08年末から10年末の約2年強で経済対策分として合計4兆元(当時のレートで約54兆円)の財政支出を決定し、09年上半期には集中して支出を行いました。
09年1-9月の全国財政支出は累計4兆5202億7800万元(約60兆円)、前年同期比で24.1%増加しました。特に、交通運輸部門での支出が顕著で、前年同期比66.3%増加、985億9700万元(約1兆3123億円)増加しています。
中国:9月全国財政支出、6577億元
このように、財政支出では主に道路や鉄道などのインフラ建設に支出をし、建築関連産業を活性化させながら周辺産業へとお金を回し、それが企業や労働者の収入を引き上げて再び消費に回ってくるというお金の循環を狙っています。
GDPの計算では、政府支出は消費、投資、純輸出高に並んで大きなプラス要因です。非効率で一部の人が多くのお金を手にしたり、そのお金を不動産や株式投資に回す場合もありますが、政府としてできる支出にも限りがあり、最大効率を考えて財政支出が実施されています。
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■テーマ: 【No. 801 9月の財政支出33%増、大幅な伸び維持―中国】
■今日のニュース:9月の財政支出33%増、大幅な伸び維持―中国
・中国財政部は同国の9月の税収を含む財政収入が前年同月比33%増の5609.35億元(約7.5兆円)だったと発表した。一方、支出は同32.9%増の6577.43億元(約8.8兆円)。
・景気対策の公共事業などによる支出増に対して、減税策実施と企業業績悪化を受けた収入の伸び悩みが問題となっていたが、景気回復の傾向とともに、9月は前年同月の数値が低かったこともあり、収入はひとまず大幅な伸びを維持した。
・8月は財政収入が前年同月比36.1%増の5237.47億元、支出が同17.4%増の4737.12億元だった。
・9月に支出が大きく伸びた理由について財政部は、石油製品の税制改革に伴う代替支出や環境保護対策費の増加を指摘した。
■戦略ポイント: 政府財政支出は、GDP構成要素の大きな要因
■Skipper Johnのコメント
今日のニュースでは中国の9月の財政収入及び支出の伸びが、双方とも33%伸びたとのことです。
財政収入の伸びは、今年に入ってから中国の企業活動が活発になり税収が増えたことが主な原因です。8月も36%ほど伸びていますので、昨年より経済が活性化されていることがうかがえます。
企業活動が盛んになると、代表的な上場企業の業績も上向きます。その結果株価が上がり、上海総合指数は先週の終値で3000ポイントとなりました。年初は1900ポイントほどで、夏前には3,500ポイントまで上昇しましたが、現在は3,000ポイント前後で推移しています。年初よりは経済に明るさが見えてきたと言ってよいでしょう。
また財政支出ですが、中国は08年末から10年末の約2年強で経済対策分として合計4兆元(当時のレートで約54兆円)の財政支出を決定し、09年上半期には集中して支出を行いました。
09年1-9月の全国財政支出は累計4兆5202億7800万元(約60兆円)、前年同期比で24.1%増加しました。特に、交通運輸部門での支出が顕著で、前年同期比66.3%増加、985億9700万元(約1兆3123億円)増加しています。
中国:9月全国財政支出、6577億元
このように、財政支出では主に道路や鉄道などのインフラ建設に支出をし、建築関連産業を活性化させながら周辺産業へとお金を回し、それが企業や労働者の収入を引き上げて再び消費に回ってくるというお金の循環を狙っています。
GDPの計算では、政府支出は消費、投資、純輸出高に並んで大きなプラス要因です。非効率で一部の人が多くのお金を手にしたり、そのお金を不動産や株式投資に回す場合もありますが、政府としてできる支出にも限りがあり、最大効率を考えて財政支出が実施されています。
2009年10月17日
No. 800 中国政府、相次ぎ株価対策 需給悪化懸念に対応
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■テーマ: 【No. 800 中国政府、相次ぎ株価対策 需給悪化懸念に対応】
■今日のニュース:中国政府、相次ぎ株価対策 需給悪化懸念に対応
・中国政府が株式相場対策を相次いで打ち出している。政府系ファンドが中国工商銀行など国有大手商業銀3行の株式を買い増す方針を明らかにしたほか、海外機関投資家の投資枠を拡大。
・新規上場案件の増加や、市場で売買できない「非流通株」の新たな売却解禁による需給悪化懸念に対応する狙いだ。
・政府系ファンドの中国投資(CIC)傘下の中央匯金投資は、株式の多くを保有する中国工商銀、中国建設銀行、中国銀行の3行に対し、市場で株式を買い増して1年以内に持ち株比率を高める旨を通知、今週各行が公表した。
■戦略ポイント: 政府株の放出は中国株式市場の長期的なマイナス点
■Skipper Johnのコメント
この秋は、中国の株価に関して二つの不安要素があります。一つは新規公開株公募のための資金凍結です。
既存株式市場での新規上場が2年ぶりに解禁されたり、深センで新たに開設される中国版ナスダック(創業板)に10社の企業が上場したりで、新規株式公開前に新株を購入したい投資家は公募価格相当の購入資金を事前に準備する必要があるので、公募が終わるまではその分の資金が凍結されます。凍結されると株式市場に流れるお金が減り、株価が下がるという懸念です。
二つ目は中国政府の国有資産管理委員会や政府系投資ファンドが保有する多くの国有企業株のうち、いくつかの優良企業分のロックアップ期間(=上場後、一定期間保有する株を売ってはいけない期間)が到達し、もしかしたら政府が大量の株式を売ってくるのではないかという不安が市場にあり、近い将来株価が下落するのではないかと言う懸念があるからです。
このような二つの要因で株を売りたい側と買いたい側の需給バランスが崩れると、株式市場からお金が流出して相場が下がるという懸念があります。
今日のニュースは、この二つ目の不安要素である「政府保有株の売却懸念」に関してのものです。最大の政府系ファンドの子会社である中央匯金投資が保有する主要3大銀行の株式を売り出さずに買い増す予定とのこと。
このメッセージは、政府が簡単には保有株を放出せず、買い増す予定もあるということを投資家に知らせて、「もしかしたら政府が売るのでは?」という懸念を払しょくしたいという狙いです。これは話題になった銀行株に対してだけではなく、他の会社へも同様の姿勢を取るという意図も含まれていると考えられます。
このような効果もあってか、上海総合指数は3,000ポイント弱まで戻してきています。ただ、政府保有株の放出圧力による株供給が需要を上回ることは中国株式相場の長期的な潜在的マイナス点です。こういう事情もあって現在の株価に織り込まれていると考えるべきです。
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■テーマ: 【No. 800 中国政府、相次ぎ株価対策 需給悪化懸念に対応】
■今日のニュース:中国政府、相次ぎ株価対策 需給悪化懸念に対応
・中国政府が株式相場対策を相次いで打ち出している。政府系ファンドが中国工商銀行など国有大手商業銀3行の株式を買い増す方針を明らかにしたほか、海外機関投資家の投資枠を拡大。
・新規上場案件の増加や、市場で売買できない「非流通株」の新たな売却解禁による需給悪化懸念に対応する狙いだ。
・政府系ファンドの中国投資(CIC)傘下の中央匯金投資は、株式の多くを保有する中国工商銀、中国建設銀行、中国銀行の3行に対し、市場で株式を買い増して1年以内に持ち株比率を高める旨を通知、今週各行が公表した。
■戦略ポイント: 政府株の放出は中国株式市場の長期的なマイナス点
■Skipper Johnのコメント
この秋は、中国の株価に関して二つの不安要素があります。一つは新規公開株公募のための資金凍結です。
既存株式市場での新規上場が2年ぶりに解禁されたり、深センで新たに開設される中国版ナスダック(創業板)に10社の企業が上場したりで、新規株式公開前に新株を購入したい投資家は公募価格相当の購入資金を事前に準備する必要があるので、公募が終わるまではその分の資金が凍結されます。凍結されると株式市場に流れるお金が減り、株価が下がるという懸念です。
二つ目は中国政府の国有資産管理委員会や政府系投資ファンドが保有する多くの国有企業株のうち、いくつかの優良企業分のロックアップ期間(=上場後、一定期間保有する株を売ってはいけない期間)が到達し、もしかしたら政府が大量の株式を売ってくるのではないかという不安が市場にあり、近い将来株価が下落するのではないかと言う懸念があるからです。
このような二つの要因で株を売りたい側と買いたい側の需給バランスが崩れると、株式市場からお金が流出して相場が下がるという懸念があります。
今日のニュースは、この二つ目の不安要素である「政府保有株の売却懸念」に関してのものです。最大の政府系ファンドの子会社である中央匯金投資が保有する主要3大銀行の株式を売り出さずに買い増す予定とのこと。
このメッセージは、政府が簡単には保有株を放出せず、買い増す予定もあるということを投資家に知らせて、「もしかしたら政府が売るのでは?」という懸念を払しょくしたいという狙いです。これは話題になった銀行株に対してだけではなく、他の会社へも同様の姿勢を取るという意図も含まれていると考えられます。
このような効果もあってか、上海総合指数は3,000ポイント弱まで戻してきています。ただ、政府保有株の放出圧力による株供給が需要を上回ることは中国株式相場の長期的な潜在的マイナス点です。こういう事情もあって現在の株価に織り込まれていると考えるべきです。