2010年03月11日
No. 945 中国で選挙法改正案審議、都市と農村の格差是正へ
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■テーマ: 【No. 945 中国で選挙法改正案審議、都市と農村の格差是正へ】
■今日のニュース:中国で選挙法改正案審議、都市と農村の格差是正へ
・中国で開会中の全国人民代表大会(全人代=国会)は、都市に偏重している人民代表大会代表の選出方法を変える選挙法改正案の審議を開始した。
・現行法の規定では、代表1人あたりの人口比が都市1に対して農村4と農村が軽視されており、改正案はこれを1対1に是正する。都市と農村の格差が拡大する中、共産党政権が農民の権利を重視する姿勢を示そうとするものだ。
・1995年の前回改正時は、都市人口が全国民の29・04%に過ぎず、都市部に集中する労働者の権利を保護するため、農村の4分の1の人口で1人の代表を出せるように規定していた。
・その後、急速な経済発展と共に農村から都市への人口流出が加速し、2009年には都市人口が46・6%にまで増加したため、圧倒的に都市が優位の状況となり、同法改正の声が高まっていた。
■戦略ポイント: 今後全人代で農民や農村の意見が反映されるか注目
■Skipper Johnのコメント
選挙法改正案は09年10月に行われた全人代常務委員会会議でも事前審議され、今回の全人代本会議での主要な議題となっています。
No. 807 中国、全人代議員選出の都市優遇改定へ 農民重視に転換
全人代常務委員会法工委員会は今回の選挙法改正案における「3つの平等」を挙げています。
選挙法改正が中国の民主政治建設を推進
1)「人々の平等」: 今日のニュースにもある都市部と農村部の同一人口比率による代表選挙を実施し、公民の選挙権の平等を保障することです。
2)「地区の平等」: 各行政区域が人口の多寡に関わらず、同一の基本定員数を持ち各地方の平等な参与権を保障するものです。
3)「民族の平等」: 人口の少ない民族も1名の代表を選出できるようにします。
上記の3)は人口の少ない民族でも最低1名の代表を全人代に送ることができるという、「代表の機会平等」です。それとは別に、1)と2)は「一票の格差の是正」です。
一票の格差とは、選挙区によって投票人口と議員定員が違う場合があり、同じ定員でも人口の多い地区は一票の価値が低くなり、格差が生じると言うものです。
米国の場合、下院議員の定員数はその州の人口で決められます。人口が増えた州は下院議員の数を増やすしくみなので一票の格差はごくわずかしか生まれません。日本の場合、衆議院選挙では格差が3倍を超えると違憲、参議院選挙では格差が6倍を越えると違憲という司法判断が今までに出ています。
一票の格差 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
今日のニュースによれば、近年農村から都市への人口流出が加速して2009年には都市人口が46・6%にまで増加したため、都市部労働者の意見を全人代に反映させやすくなっていて、同法の改正が必要であったとのこと。
一票の格差の是正を図ることで、より農民の意見を全人代に反映させることができます。中国では「農業」の低生産性、「農村」の荒廃、「農民」の貧困という三つの問題が「三農問題」と呼ばれ、各地で内包している問題を総称しています。
中国政府は三農問題解決には積極的に取り組んでいます。胡錦濤政権になってからも農業税の廃止や年金制度の普及促進、農村戸籍から都市戸籍への切り替え促進(まだ一部地域)などを実施してきました。
今回は農民の一票の格差是正という民主的な面での改革にも着手しました。一票の格差是正を通じて今後の全人代で農民や農村の意見が反映されていくか注目です。
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■テーマ: 【No. 945 中国で選挙法改正案審議、都市と農村の格差是正へ】
■今日のニュース:中国で選挙法改正案審議、都市と農村の格差是正へ
・中国で開会中の全国人民代表大会(全人代=国会)は、都市に偏重している人民代表大会代表の選出方法を変える選挙法改正案の審議を開始した。
・現行法の規定では、代表1人あたりの人口比が都市1に対して農村4と農村が軽視されており、改正案はこれを1対1に是正する。都市と農村の格差が拡大する中、共産党政権が農民の権利を重視する姿勢を示そうとするものだ。
・1995年の前回改正時は、都市人口が全国民の29・04%に過ぎず、都市部に集中する労働者の権利を保護するため、農村の4分の1の人口で1人の代表を出せるように規定していた。
・その後、急速な経済発展と共に農村から都市への人口流出が加速し、2009年には都市人口が46・6%にまで増加したため、圧倒的に都市が優位の状況となり、同法改正の声が高まっていた。
■戦略ポイント: 今後全人代で農民や農村の意見が反映されるか注目
■Skipper Johnのコメント
選挙法改正案は09年10月に行われた全人代常務委員会会議でも事前審議され、今回の全人代本会議での主要な議題となっています。
No. 807 中国、全人代議員選出の都市優遇改定へ 農民重視に転換
全人代常務委員会法工委員会は今回の選挙法改正案における「3つの平等」を挙げています。
選挙法改正が中国の民主政治建設を推進
1)「人々の平等」: 今日のニュースにもある都市部と農村部の同一人口比率による代表選挙を実施し、公民の選挙権の平等を保障することです。
2)「地区の平等」: 各行政区域が人口の多寡に関わらず、同一の基本定員数を持ち各地方の平等な参与権を保障するものです。
3)「民族の平等」: 人口の少ない民族も1名の代表を選出できるようにします。
上記の3)は人口の少ない民族でも最低1名の代表を全人代に送ることができるという、「代表の機会平等」です。それとは別に、1)と2)は「一票の格差の是正」です。
一票の格差とは、選挙区によって投票人口と議員定員が違う場合があり、同じ定員でも人口の多い地区は一票の価値が低くなり、格差が生じると言うものです。
米国の場合、下院議員の定員数はその州の人口で決められます。人口が増えた州は下院議員の数を増やすしくみなので一票の格差はごくわずかしか生まれません。日本の場合、衆議院選挙では格差が3倍を超えると違憲、参議院選挙では格差が6倍を越えると違憲という司法判断が今までに出ています。
一票の格差 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
今日のニュースによれば、近年農村から都市への人口流出が加速して2009年には都市人口が46・6%にまで増加したため、都市部労働者の意見を全人代に反映させやすくなっていて、同法の改正が必要であったとのこと。
一票の格差の是正を図ることで、より農民の意見を全人代に反映させることができます。中国では「農業」の低生産性、「農村」の荒廃、「農民」の貧困という三つの問題が「三農問題」と呼ばれ、各地で内包している問題を総称しています。
中国政府は三農問題解決には積極的に取り組んでいます。胡錦濤政権になってからも農業税の廃止や年金制度の普及促進、農村戸籍から都市戸籍への切り替え促進(まだ一部地域)などを実施してきました。
今回は農民の一票の格差是正という民主的な面での改革にも着手しました。一票の格差是正を通じて今後の全人代で農民や農村の意見が反映されていくか注目です。