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■ テーマ: 【No. 1574 中国 寝たきり高齢者が1千万人を超える】

■ 今日のニュース:中国 寝たきり高齢者が1千万人を超える

・中国でこのほど行なわれた調査で、寝たきり高齢者の割合が顕著に高まっており、長寿であっても身体は決して健康でないという実態が浮き彫りになった。
・中国老齢科学研究センターの資料によると、高齢者の自活能力を見極める国際指標、着衣、トイレ、就寝・起床、入浴、室内移動など6項目に基づき、中国初の「全国都市・農村自活能力喪失高齢者状况研究」をこのほど実施。
・2010年末の時点で、6項目のうち1つでも「できない」と回答した「自活能力喪失者」は中国全土で1080万人に上り、すべての項目ができるものの「困難を感じる」と回答した「自活能力一部喪失者」と合わせると、約3300万人に達していることが明らかになった。
・さらに2015年までに、その数は4000万人にまで膨らむと見込まれている。
・同センターの張カイ悌主任は「2010年に中国全土で実施された第6回人口調査で、中国大陸部の60歳以上の高齢者は1億7800万人に達しており、うち3千万人以上が何らかの介護が長期にわたり必要であることが明らかになっている。」
・「また、高齢者の5%が老人ホームなどの施設に入りたいと願っているものの、高齢者を対象にサービスを提供する施設不足が深刻で、市場のニーズを満たすには程遠い」と指摘している。

■ 戦略ポイント: 中国の老人ホームや介護事業に、外資の前面参入を認めるべき

■ Skipper Johnのコメント
中国の人口センサスである「第六回全国人口普査」の初期調査結果が発表されました。中国の総人口は13億3972万4852人で、00年の前回調査時から7390万人増え、65歳以上の人口比率は8.87%で、00年から1.91ポイント上昇しました。
中国の人口、13億3900万人 10年国勢調査

また、中国の60歳以上の老齢者人口が2010年には総人口の13.26%に当たる1億7765万人に達し、前回調査と比べると300ポイント近く上昇しました。

中国の0−14歳の人口比は10年前より6.29ポイント減少、60歳以上の人口は逆に2.93ポイント上昇して13.26%となりました。中国は個人収入レベルが中程度の発展途上国であることから、専門家は中国の現状を「未富先老」(豊かになる前に老いてしまう)と呼んでいます。中国の高齢化に拍車がかかっている現状も浮き彫りとなっています。
加速する高齢化 「このままでは中国は富む前に老いてしまう」

米国の未来学者、ジョン・ネイスビッツ氏は2015年までにアジア太平洋地域におけるアンチエイジング産業の成長率が82%となり、市場規模は1,000億ドルに達し、今後10年間で年間複合成長率は8-10%となると予想しています。また同氏は、中国のアンチエイジング産業は成長性が大きく、1人当たり消費が継続的に増加するとの見方を示しています。
アンチエイジング産業、新たな成長分野に

こちらのニュースでは、2010年の中国高齢者の消費需要は1兆元を超え、2050年前後には5兆元に達すると伝えています。
中国のシルバー産業規模、1兆元を突破

今日のニュースでは、寝たきり老人が1000万人、自活の一部に困難がある老人を入れると3000万人が何らかの介護を必要としていると伝えています。また、2015年にはこの数が4000万人にまで増加すると見られていて、深刻な介護サービスの不足が指摘されています。

現在中国には、わずか20万人のソーシャルワーカーがいるだけです。国は2015年までに専業のソーシャルワーカーを200万人にまで増やす方針です。米国、カナダ、日本などでは専業のソーシャールワーカーの割合が総人口の0.2-0.5%に達していて、中国もこのレベルになるまでにはまだ時間がかかります。
中国、ソーシャールワーカーが180万人不足

中国でこのところ外資による病院設立の動きが加速しています。医療分野では中国本土以外の外資の出資比率を70%未満に制限していましたが、外資独資での病院経営が可能となりました。外資系の病院は中国に住む外国人や国内の富裕層向けにサービス拡充を狙っています。
中国のシルバー産業規模、1兆元を突破

病院だけでなく、外資が老人ホーム経営や介護ビジネスに参入できるようになれば、中国国内の同業者を刺激して多様性のある新しい介護関連業界が立ち上がるでしょう。