大人気ドイツHT。王道と呼ぶべきTigerツリーの中でも一つの完成形とも言えるE75。かっこいいし強い、前線での仕事はなんでもできる万能なイケメンです。

 今回は進化前のTiger2、兄弟ともいえるVK4502Bと比較しながら、E75のきもちをまとめたいと思います。

★E75の基礎知識★
 E75を一言で表すと、非常にバランスのよい重戦車です。
戦場における重戦車の役割は皆さん御存知の通り前線の構築と弾受け、押し上げです。その際要求される能力はざっくり
・高い火力
・厚い装甲
の二つだと言っていいと思います。これら二つについてE75は
・単発490、貫通力311mmのAPCR
・砲塔正面装甲252mm、車体正面160mmの傾斜装甲
と重戦車として活躍するために十分過ぎる性能を有しています。また機動性に関しても最高時速は40kmで、平地であれば35km/h程度で移動できるのでこの重装甲を纏っていることを考えるとなかなかの素早さであると言えます。


【Tiger2と比べてどうなのか】
 Tiger2と言えば別名キングティーガー、第二次大戦最強と言われた重戦車です。しかしWOTにおいては「無敵の重戦車」というイメージとは少し趣が異なっており、重戦車でありながらそこまでの重装甲を備えているわけではなく、正面装甲であったとしても不用意に晒せば同格の戦車に撃ち抜かれてしまうことが多いです。また攻撃面については単発火力は少し控えめの320ですが、取り回しのよさと驚異的な砲精度で知られています。

 一見してTiger2とE75の外見はとてもよく似ています。じゃあ肝心の性能はどう変わったのかと言えば、少しだけ機動性を犠牲にして火力と装甲を大幅に強化したと考えておけば問題ないでしょう。火力については精度が若干低下していますが、狙撃もそれなりにこなせるレベルである0.35なので、至近距離から遠距離まで幅広く対応が可能です。砲の仰俯角に関してはTiger2と全くの同値である+15/-8であり、Conquerorの-10には及びませんが良好なハルダウン性能を変わりなく発揮することが出来ます。

 しかし最も重要な変化はやはり装甲の増厚でしょう。正面装甲の頑丈さはもちろん、車体側面装甲はTiger2の1.5倍である120mm、砲塔側面にいたっては2倍の160mmという分厚さです。これによって豚飯が非常に安定したものとなっており、最前線運用に耐えうるしぶとさを獲得しています。砲塔正面も垂直装甲ながら252mmの厚みがあるため、大き目の防盾も相まってTD以外の通常弾は高い確率でシャットアウトできます。
 ドイツ車おなじみの弱点である車体下部ですが、ご覧の通り軽く昼飯するだけで230mm程度の厚みを発揮します。つまり今あなたが平地でE75に乗っていたとすると、正面にISとKV-3が現れどちらも最終状態であれば彼らからダメージをうける可能性はきわめて低いということが会敵した瞬間にわかります。車体下で217mm貫通の課金弾を弾くことができてしまうため、ただ正面から堂々と突き進み、問答無用で490ダメージを叩き込むだけです。これが装甲を生かした王者の戦車道(弱い者いじめとも言う)
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(画像参照:Tanks.gg)
 とは言ってもやはり弱点は弱点。同格以上であればほぼ確実に貫通されてしまいます。車体を晒すとみんなここぞとばかりに砲弾を撃ち込んできます。ドイツ車の車体下部が見えたら撃つ。tierIXまで進んできただけあって、よく訓練されたパブロフの犬戦車兵達はほとんど脊髄反射で左クリックしてしまいます。その特性を逆手に取った一つの小技が車体下部弾きです。
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 主に市街地で画像のような角度で手前の履帯を晒さないよう注意しながら車体の先端だけ見せます。するとドイツ車の車体下部が目に入った皆さんはしめたとばかりにバカスカと撃ってくれます。しかしそれは全くの無駄。なぜならその車体下部は390mmの厚みがあるのですから。これはTiger2と比較して車体前面装甲の傾斜角度がより鋭いものになったことによる恩恵です。APやAPCRなら跳弾角度に近いですし、より跳弾しづらいHEATを撃たれたとしても単純な装甲厚で防ぎ切ることが出来ます。・・・え?JgdPzE100とType5 Heavy、4005が来たらどうするか、ですか?そこは大人しく帰ってもいいんじゃないでしょうか()。
 また面白いことに砲塔車体の背面装甲もそれぞれ側面と同値の160mm・120mmとなっており、まっすぐ背面からHE(HESH除く)を撃ち込んでも貫通を許さないという頼もしさがあります。不意に軽戦車や中戦車が背後に潜り込んできたとしてもあきらめず背面で昼飯の角度を意識すれば、通常弾なら跳弾を狙うことが出来てしまいます。そういう状況になった時点で大勢的には色々終わっている気もしますが、あと1発敵に砲弾を撃ち込めるかどうかという状況では少し思い出してみてもいいかもしれません。

 以上から、Tiger2を問題なく乗りこなせた戦車長であればE75に乗り換えたとしても変わらない活躍が期待できます。とりわけ前線でのゴリ押し性能が大幅に高まっているため、Tiger2では少し不安のあった最前線での撃ち合い・弾受けを自信を持って行うことができ、最前線の構築から狙撃寄りの運用までほとんど全ての仕事をすることができるようになりました。つよい。



【VK45.02Bと比べてどうなのか】
 言いたいことを漫画にしてみました。
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まじまじとスペックシートを眺めたことの無い人にとって、この両者の違いは砲塔が前についているか後ろについているかの差だけであり、E75は昼飯が得意でVKBは豚飯が得意という程度の認識かもしれません。しかし実際はそれぞれの項目をつぶさに比較していくと結構違っていたりします。僅かな数値の違いは置いておくとして、無視できない差として存在しているのは大きく以下の2つです。

★VK45.02Bのつらすぎポイント★
①履帯性能
②俯角

①履帯性能
 乗り比べてみるとはっきりと体感できます。これはE75の圧勝です。VKBの旋回性能は劣悪を極めます。加速、旋回、登坂どのシーンでも鈍重さが付きまとい、その履帯性能の悪さから最高速はE75の40km/hより10km/hも低い30km/hであり、その低めの最高速にすら達することは殆どありません。
自走砲にスタンされたVKBはまるで水中にいるかの如しスローモーション状態になってしまい、中戦車や軽戦車、一部の快速重戦車にもNDKされてしまう始末でひとたび経験すれば気が狂います。

②俯角
 乗り比べてみるとはっきりと体感できます。これもE75の圧勝です。VKBの俯角は5度。対してE75は8度までとることが出来ます。5度というと多くのソビエト製戦車でなじみのある角度です。「あれくらいなら何とか・・・」と思うかもしれません。しかし思い出してください。VKBの砲塔がどこについているのかを。それにこれは機敏なソビエト製戦車ではなく、もっさりとした動きの第三帝国製戦車なのです。
 つまり何が言いたいかというと、E75とVKBでは稜線を使ったハルダウンでの射撃機会の作りやすさが段違いなのです。E75は前寄りの砲塔と8度の俯角を使えば殆どの稜線で頭だけ出して敵を撃つことができますが、VKBはただでさえ微妙な5度の俯角に加え、後部砲塔なので稜線射撃をしようとすれば大きく車体を乗り出して撃たなければなりません。おまけに前述の低い機動性のため、よいしょと登って発砲し、またよいしょと降りて隠れなければならないのですが、その一連の動作を優しく見守ってくれる協力的な戦車は少なくとも敵チームにはいないでしょう。そのため起伏の多いマップでVKBが活躍するためにはマップの微妙な傾斜と立ち回りによって俯角を作り出すことが出来る極めて高いプレイヤースキルを持っている必要があるのです。
 また市街地等での飛び出し撃ちに関しても、後部砲塔レイアウトと瞬発力の低さ故に得意とは言えず、詰めて一発撃ちたいときにもワンテンポ遅れてしまうことがしばしばあります。

「なんだよそれじゃあVKBがE75に勝ってるところは無いのかよ!」と言われてしまいそうです。

はい。実際ありません・・・(注:あくまでも個人の見解です)。砲塔と車体正面が少しだけ分厚いので、遠距離からの攻撃は耐えやすいかもしれません。あとHEのダメージが少し軽減されるとか・・・それくらいだと思います・・・
 昔はVKBと言えばそれはそれは強い戦車でした。まさに鋼鉄の壁。車体下部の装甲厚は200mmの傾斜装甲で昼飯をすれば貫通力330mmの課金弾ですら弾き返しました。そのため敵がいようとガンガン前に出ることが可能であり、自車両のヘルスの3倍以上跳弾させるパーソナルミッション「HT-12:不屈の装甲」はVKBでクリアしろとまで言われていましたが、上位戦車のMausよりも硬かったせいでnerfされてしまいました。そして強固な車体を失ってしまった今となっては、柔軟性があり、あらゆる局面に対応可能なE75に総合的な性能で後れを取っているという状態です。どうしてこうなった。
 E75と比較した場合はどうしても守備寄りの特性を備えていると言わざるを得ないと思いますが、それでもそのタフネスを活かして味方と協力すれば、定点防衛などではかなりの粘り強さを見せます。機動性と柔軟性の低さを乗り手の判断と技術で補う上級者向けの車両と言えるでしょう。



・・・とまあいつの間にかVK4502Bのきもちになってしまいましたが話をE75に戻します。

 結論としてE75は戦場を選ばない活躍ができる汎用重戦車の完成形の一つと言って差し支えない性能でまとめられています。尖った性能の車両が続々と追加されている昨今ですが、基本に忠実な立ち回りを心がければ必ず結果がついてくる、そんな王道重戦車を求める貴方に是非オススメしたい一両です。